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弓の毛の量について | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 8 Comments
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弓の毛の量について

投稿日時:2007年12月12日 17:31
投稿者:ミッシャ(ID:ElhAYIY)
弓の毛の量について、同一弓で、少なめ、普通、多め、をそれぞれ試してみたところ、次のような結論に至りました。

①自分にとって最も弾き易い状態に毛を張ったとき、弓の中央での毛とサオの間隔を測ると、毛の量が少なめのときは8ミリ、毛の量が普通のときは7.5ミリ、毛の量が多めのときは7ミリであった。
毛の量が少なめのときはサオが弦に当たらないようにするために、毛を強めに張って弾かなければならない。一方、毛の量を多めにすると、サオが弦に当たりにくいので、毛を少し緩めに張って弾くことができる。
毛とサオの間隔が小さい方が弓の重心が下がって動きが安定する傾向があるということなので、そういう観点からすると毛を多めにした方が操作性や安定性の点で有利ではないかと思われる。
②毛の量が少なめだと、演奏中に弓圧をかけたときに、半月リングの中で弓の毛が左右方向にほんの少しだけ動く(ずれる)傾向がある。毛の量が多い場合は、半月リングの中で毛が動くことは無い。毛の量が少ない場合は、そういう無駄な毛の動きのせいでパワーロスを生じるので、毛が少なめなのは不利ではないかと思われる。
③毛の量が多くても少なくても、演奏中に弦に触れている毛の数にはそれほど差が無いように見える。
④毛の量が多めと少なめでは、毛の重量が異なるが、その差はせいぜい0.1グラム程度で大した差ではない。
⑤毛が少なめの場合、毛が数本切れると毛の密度がスカスカになって十分な張りが得られなくなる。毛が多めの場合は、多少余裕がある。
⇒結論 上記①~⑤から「毛の量は多めが良い。」

この考え(感想)についての皆さんのご意見をいただけたらと思います。
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Re: 弓の毛の量について

投稿日時:2007年12月13日 00:54
投稿者:通行人(ID:QmKTJmU)
毎度レポートご苦労さん。多くても少なくてもお好み次第。どっちでもいいのでは?
弓の製作者は毛量は少ない方が木の音色がストレートに出ると言ってます。

しっかし、半月リングの中で毛が動くとは不可解。素人の毛替えですかね。
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Re: 弓の毛の量について

投稿日時:2007年12月13日 02:51
投稿者:通行人2(ID:KTFFYgk)
杉藤の社長の作るマスターBOWは毛が薄めで
音色が透明ですね。敢えてそうしているようです。
オールドBOWに厚めの毛を張って良い音色は得にくいようです。

最近の傾向は腰弓ばかり求める傾向にあるけれどその場合、ミッシャさんの感じた結果になるのでしょうか?
毛の量は棹のキャラクタとの関係があるような気がします。
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Re: 弓の毛の量について

投稿日時:2007年12月13日 14:40
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
切れる事を考えて多めに張る人もいますが、、、
毛の量は決まっているはずです。
両側に4本づつ残して、毛が丁度2重になる様に張る筈です。
本数は、毛の太さによって変りますね。
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Re: 弓の毛の量について

投稿日時:2007年12月13日 18:42
投稿者:ミッシャ(ID:FHFXYyQ)
自分の弓の毛替えをしてもらっている職人は、年間約1,000本の弓の毛替えをしており、経験年数も15年程度と中堅どころの人です。地元のプロ奏者だけでなく、当地を訪れたプロの演奏家(ソリスト)も毛替えに来てますので、腕は良い方だと思います。
ちょっと説明が足りなかったので補足します。
例として、弓の毛の量を、150本を標準(普通)とします。毛が少なめだと145本、毛が多めだと155本だとします。(ただし、毛の量の多め、少なめ、というのは弓によって違います。A弓では150本が標準だとしても、B弓では160本が標準ということがあります。)
よって、その弓に「無理なく」張れる最大の量を「多め」と定義してます。
毛の量にかかわらず、適度に毛を張った状態(演奏状態)にすると、毛はリボン状になります。150本の毛というよりは、むしろ1本のリボンのように見えるということです。(もちろん、職人の毛替えが上手であることが前提です)よって、毛の量が多かろうと少なかろうと、側面方向から見た毛の「厚み」は同じです。
毛の量を標準にしたときの毛の幅(リボンの幅)を10ミリとします。毛の量を少なめにしたときの幅は9.5ミリ、毛の量を多めにしたときの幅は10.5ミリだとします。
演奏中は、サオを若干指板側に倒しますので、弦に接している指板側の毛は、内側に向かって圧力を受けることになります。
このとき、毛の量を少なめにして、演奏中に半月リング付近での毛の動きをじっくり見ると、圧力をかけた瞬間、毛がほんの少しだけ内側に入るのがわかります。毛の量を多めにしたときは、半月リングの端から端まで毛がビッシリと隙間なく埋まっているので、毛が左右方向に動くことはできません。
このわずかな毛の動きは、手先の感覚が繊細で鋭敏な人は、感じることができますし、それを不快に思う場合もあると思います。少なくとも自分の場合は、強いアタックをつけて弾く際に、毛が左右方向に動くことが明らかにタイムロス・パワーロスに感じますので、不快に感じます。
あと、月に1回毛替えする人であれば気にしなくて良いと思いますが、3~6ヶ月ごとに毛替えする人の場合は、練習中(演奏中)に毛が切れて毛の本数が減ったときのことを考慮して、多めに張っておく方が良いと言えるのではないかと思います。
こうしたことを総合すると、毛の量は多めにした方が良い、というのが自分なりの結論です。
逆に、毛は少ない方が良い、という持論をお持ちの方がいらしたら、ご意見を伺いたいものです。滅多にいないとは思いますが・・・。
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Re: 弓の毛の量について

投稿日時:2007年12月13日 20:18
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
>>毛の量を標準にしたときの毛の幅(リボンの幅)を10ミリとします。毛の量を少なめにしたときの幅は9.5ミリ、毛の量を多めにしたときの幅は10.5ミリだとします。

****有り得ない前提です。多くても少なくても一杯まで張ります。
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Re: 弓の毛の量について

投稿日時:2007年12月13日 21:38
投稿者:catgut(ID:OVdkM0g)
弓毛の張り方は私も大変興味がありますが、「毛の量・幅」だけでは
あまり意味のある議論にならないと思います。

弓の操作性や音色に関係しそうな毛の条件
・毛の幅
・毛の量

・毛の太さ
・毛の産地(馬の種類)
・尻尾の部分(先が元かなど)
・無漂白かどうか
これらは毛の伸縮性にも関係すると思われます。

・毛の張り方
毛の両側のみわずかに強く張るなどのノウハウがあるそうです。

一般的には、毛が少なめだと音が鋭く、多めだと柔らかくなると
されています。これは当然で、例えば弓を同じだけ張った場合、毛が1本だと弓が毛を引っ張る力がすべて1本の毛にかかるわけですから毛の張力は非常に強くなり、200本だと引っ張る力が200本の毛に分散するはずです。毛の本数が少ないということは余計に強く毛を張っているのと同じことだと思われます。
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Re: 弓の毛の量について

投稿日時:2007年12月14日 04:13
投稿者:通行人(ID:QmKTJmU)
>毛の量を多めにしたときは、半月リングの端から端まで毛がビッシリと隙間なく埋まっているので、毛が左右方向に動くことはできません。

「半月リングの中」で毛が動くとは不可解(?)と思ったら、案の定、「半月リングの付近」での毛の動きのことなのですね。元弓の毛はアタックの際に内側に少し動く(たわむ)のが普通です。毛量が多いと、一見そうは見えないだけでっしょ。多めが弾き易いと思うなら、それでいいじゃないですかね。

それにしてもミッシャ氏の御説では音色のことがノーコメントなのは何故かしらん?
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Re: 弓の毛の量について

投稿日時:2007年12月17日 09:45
投稿者:QB(ID:KBQoYnA)
私のメインBowの作者は、毛の重さだけガイドラインをくれました。
基本は下記で言うところの「リボン」の厚みは毛2本分です。

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