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逆転の発想(ボウイング) | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 10 Comments
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逆転の発想(ボウイング)

投稿日時:2008年12月09日 00:37
投稿者:研究家(ID:FDV5ORk)
逆転の発想で、ニュータイプのボウイング(運弓法)を開発してみました。自分のように腕の短い人にお薦めしたいと思います。

・通常
元弓~先弓:弓のサオを指板側に少しだけ倒す。ただし、腕の短い人は、先弓ではサオが駒側に少しだけ倒すこともある。

◎ニュータイプ
元弓(弾き始めの瞬間):根元近くのときだけ、弓のサオを指板側にほんの少しだけ倒すか、あるいは、弦に対して垂直に(倒さずに)置く。
元弓(弾き始めた直後)~中弓:弓のサオを駒側にほんの少しだけ倒す。
中弓~先弓:弓のサオを駒側に少しだけ倒す。
※常に弓の毛の手前側(駒側)半分で弾くようなイメージ

⇒ニュータイプのメリット
・音量が増してパワフルな音が出せる。
・不意に弓が震える現象が減少する。(弓先から弓元まで音量が安定して、音量ブレの無い真っ直ぐな音が出せる。)
・2重、3重、4重の和音を弾いたときに、和音の響きの厚みが増す。(重厚感のある和音が出せる)
・右手の手首がとても楽になり柔軟性が増す。また、右腕や右肩も楽になるので、上半身が全体的にリラックスする。
・右手の5本の指が、弓を握らなくなり(弓を握る必要がなくなり)、結果的に、とても楽に、かつ確実に、弓を持てるようになる。どんなに強く激しく弾いても、指の弓を持つ位置がズレず、それでいて弓を持つ右手の5本の指はリラックスする。特に、ボウイングの要(かなめ)である右手の親指が、非常に楽になるので、ボウイングの自在さが増す。

弓の持ち方やボウイングに悩んでいる人は、一度試してみる価値があると思います。弓のサオをどの程度駒側に倒すと良いかは人それぞれだと思いますので、いろいろ試してみて下さい。
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Re: 逆転の発想(ボウイング)

投稿日時:2008年12月09日 23:13
投稿者:研究家(ID:FDV5ORk)
以前に習っていた先生が身長145センチ位で腕も短かったのですが、その先生は、中弓~先弓では駒側にサオを倒して弾いていたのを思い出しました。弓元では通常どおりサオを指板側に倒していましたが、その倒し加減はほんの少しでした。

先生はそういう弾き方をしているのに、生徒である自分にはそういう弾き方ではなくて、いわゆるオーソドックスな弾き方を教えてました。
先生は、それほど高価ではないヴァイオリンでも、とてつもなくデカイ音を出せました。同じヴァイオリンを弾いても、上級の生徒の2倍くらいの音量を出していて、いわゆるソリストの音でした。

自分は身長160センチでちょっと太っていて腕が短いので、弓先では腕が完全に伸び切ってしまうのですが、そういうときに、「弓先では、弓のサオを少しだけ手前(駒側)に倒すようにすると弾き易いですよ。」とアドバイスされたことがありました。

この考え方を拡大解釈して、弓元から弓先までサオを駒側に倒し気味にして弾くというのが、最近自分が考案したニュータイプのボウイングです。

弓のサオを駒側に少々倒しても、弓が指板側に逃げていってしまうことはなく、駒寄りの位置を弾こうとすればその位置をずっとキープできます。

速い曲、遅い曲、バロック音楽、ロマン派などいろんな曲で試してみましたが、このニュータイプのボウイングは、とても実用的だと思います。ボウイングに悩みを抱えている方は、ぜひお試し下さい。
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Re: 逆転の発想(ボウイング)

投稿日時:2008年12月11日 17:49
投稿者:みるふぃーゆぅ(ID:FBFAVJE)
今私はブラームスのヴァイオリンソナタ第3番の第4楽章を練習しています。
この曲はブラームスの傑作ということでピアノパートがとても充実しているので、フルコンサートグランドピアノと共演すると、ピアノの音量に圧倒されて、ヴァイオリンの音がかすみがちになります。なんとか大きくて強い音が出せないものかと考えていたところ、たまたまこのスレを見ました。
こんな弾き方ってあり???とか思いながら試してみたところ、明らかに音量が増しました。2割ほど音量が増したように思います。まだ慣れてないので、時々、弓が指板方向に逃げてしまうことがありますが、慣れればそういうこともなく安定すると思います。
私は背は163cmですが、弓元ではスティックを指板側にほんの少し倒して、弾き始めたらすぐに毛を全部当てるように、つまり、スティックを弦に対して垂直に立てるように弾き、弓中から弓先では駒側にスティックをほんの少しだけ倒すというような弾き方をすると弾きやすいです。
これって、たしかに逆転の発想だと思いました。薬指がフロッグに吸い付くので激しく弾いても弓が安定しますし、人差し指のリキミが取れるので、音が柔らかくなりますね。音が強くなり音量が増すのに音が柔らかくなるというのは不思議ですが本当にそうなります。
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Re: 逆転の発想(ボウイング)

投稿日時:2008年12月12日 07:30
投稿者:zink(ID:EUZpIkc)
もともとそう教わっていますが、どこがニュータイプなんでしょうか。
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Re: 逆転の発想(ボウイング)

投稿日時:2008年12月12日 08:11
投稿者:研究家(ID:FDV5ORk)
みるふぃーゆさん、お返事ありがとうございます。早速お試しいただけたようで嬉しく思います。得られるメリットとしては、みるふぃーゆさんが書かれているように、柔らかくて大きな音が出せることですね。慣れるともっと朗々とした音が出せますので、引き続きニュータイプのボウイングで弾いてみて下さい。

zinkさんへ。自分が提案するニュータイプのボウイングを習っているとのことですね。
DVDなどでプロのヴァイオリニストの演奏を見ていただくと良くわかると思いますが、90%ぐらいのヴァイオリニストは、下記のような通常のボウイングで弾いています。

・通常のボウイング
元弓~先弓:弓のサオを指板側に少しだけ倒す。ただし、腕の短い人は、先弓ではサオが駒側に少しだけ倒すこともある。

ですので、zinkさんのようにニュータイプのボウイングを教わっておられるというのは非常に珍しいことです。

自分は上記の弾き方だとなんとなく違和感があるので、自分なりに試行錯誤して、下記のニュータイプのボウイングを発案しました。

◎ニュータイプのボウイング
元弓(弾き始めの瞬間):根元近くのときだけ、弓のサオを指板側にほんの少しだけ倒すか、あるいは、弦に対して垂直に(倒さずに)置く。
元弓(弾き始めた直後)~中弓:弓のサオを駒側にほんの少しだけ倒す。
中弓~先弓:弓のサオを駒側に少しだけ倒す。
※常に弓の毛の手前側(駒側)半分で弾くようなイメージ

人によって、弓のどの位置でどの程度サオを駒側に倒すのか、その倒し加減が異なると思いますが、おおむね上記のようなイメージで弾くと、パワフルさが増して、安定性も増します。

参考までに、zinkさんの先生が、zinkにボウイングを教える際に、どのようなことを注意されているのか、記述していただけると幸いです。それでは、よろしくお願いします。
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Re: 逆転の発想(ボウイング)

投稿日時:2008年12月12日 20:41
投稿者:zink(ID:EUZpIkc)
研究家さん

>zinkさんの先生が、zinkにボウイングを教える際に、どのようなことを注意されているのか、記述していただけると幸いです。

残念ですが、それは秘密です。教わる以上、対価をお支払していますので。ただし、演奏家自身も見た目は、研究家さんのご指摘のように見えるかも知れませんが、そう考えて弾いている演奏家もおられるかも知れません。画面だけではなかなか分析できないと思います。そして何よりもバイオリン演奏は数世紀にわたっていますので、「新しい発見」と言われても、何か違和感ありますね。
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Re: 逆転の発想(ボウイング)

投稿日時:2008年12月12日 21:57
投稿者:研究家(ID:FDV5ORk)
zinkさんへ。
zinkさんの先生が、最近自分が開発したニュータイプのボウイングでzinkさんを教えているというのは、本当に驚きだったので、お尋ねした次第です。zinkさんが、サオを倒す方向を誤解されているのではないかと思ったので、あえて同じ内容を書かせていただいた次第です。

どうやら、zinkさんは、自分と似たフォームで演奏していらっしゃるようですが、これは本当に驚きです。というのは、プロオケやアマオケで、自分のようなボウイングで弾いている人を一度も見たことが無いからです。

普通の先生だったら、自分のような弾き方をしていたら、すぐに注意されて直されてしまうと思います。なので、そういう奏法を黙認するだけでなく、積極的に教えている先生がいるというのは、自分には信じられないことです。

なので、zinkさんが、弓のサオを手前側に倒すのか、(いわゆる通常どおりの)向こう側に倒すのか、を逆に受け取っているのではないかと懸念した次第です。

弓のサオを手前(駒側)に倒すのか、あるいは、向こう側(指板側)に倒すのか、というのは、演奏(ボウイング)フォームを考える上でとても大きな問題です。

自分は、一流ヴァイオリニストのDVDを多数見ながらボウイングを研究する中で、ハイフェッツやパールマンが、先弓~先1/4弓で、時々、サオを手前側に倒すような弾き方をしているのを見て、ニュータイプのボウイングを開発するヒントを得ました。

超一流の奏者の方が、より自由自在なボウイングをするために、いわゆる基本フォームから外れたフォームで弾いているように思います。彼らのボウイングは、見た目的には、常に弓が弦に対して直行するというわけではなく、斜行したり、ブレたりしてますが、音は全くブレませんし、音色や表現の変化は非常に多彩です。

自分の場合は、さすがに元弓でサオを手前側に倒すとフォームが崩れそうになるので、サオは手前側にも向こう側にも倒さないようにしてますが、元1/3弓~先弓にかけては、少々、手前側にサオを倒すと、すごく弾き易くなります。

このボウイングでバッハの「シャコンヌ」を弾いてみたのですが、以前は右手がものすごく難しく感じていましたが、今では、「なんだ、(技術的には)意外と簡単じゃん。」とか思ってしまうほどです。もちろん、左手の音程や音楽的な表現の問題も含めると、相変わらず難曲であることは間違いありませんが、シャコンヌ特有の和音の連続を弾きこなす、という面だけで言えば、ニュータイプのボウイングに変えてからは、ずっと弾き易くなりました。

右手が楽になると、自然と左手の音程やヴィブラートも良くなっていくものだな~、最近と感じています。

このスレッドをご覧になられた方が、改善のヒントを得て、日ごろのボウイングの悩みを解決していただけると幸いです。
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Re: 逆転の発想(ボウイング)

投稿日時:2008年12月12日 22:48
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
新しい発見ではありませんね。

重音や後期ロマン派では弓を立て気味にして弾くのは普通です。私はそう習いましたし、そう教えています。効果の程はご指摘の通りですね。どの程度立てるか?(指版側に倒すまで行うか)はその人のスタイルでしょう。

たしかにパールマンは先弓で駒側に弓が倒れることがありますね。マスタークラスに行くと悪い冗談で先生の物真似をする凄腕の馬鹿が1人位は混じっています。しかし、ボウイングに限らず基本的にパールマンの真似はしてはいけませんし、パールマン自身が真似はしてはイケナイと云っていました。
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Re: 逆転の発想(ボウイング)

投稿日時:2008年12月13日 03:56
投稿者:jack(ID:JhKXWEQ)
私の師も弓央から先は棹を立て気味にされます。弓がフラットになり弦との接触面積が増えますので、重音や音が細りやすい弓先では合理的だと思います。ダゥンボゥの連続スタッカートでも効果的ですね。

この奏法は欧州系の方ではあまり見かけないような気がします。
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Re: 逆転の発想(ボウイング)

投稿日時:2008年12月13日 10:56
投稿者:研究家(ID:FDV5ORk)
pochiさんへ。大御所のpochiさんにお返事をいただけて光栄です。
自分は、パールマンのボウイングは参考にはしてますが、けして真似はしてません。自分はパールマンの演奏は好きですが、弓のスティックから小指が離れることが良くありますが、あれは真似しない方が良いと思っています。

元1/3弓~先弓にかけて、弓を立てて弾くという人は結構いると思いますが、さすがに、(自分のように)サオを手前側に倒すというところまでやっている人は皆無に等しいので、自分としては、知られざる「ニュータイプのボウイング」として提唱したいと思います。

とにかく自分としては、誰かに直接教わったのではなく自分自身で考案して発表しているので、オリジナルなニュータイプのボウイングだと思っています。


jackさんへ。
>弓央から先は棹を立て気味に
 とのことですが、たしかに、立て気味にする人(あるいは、立てて弾く人)なら居ますが、自分のように手前側(駒側)にサオを倒し気味にして弾いている人は、滅多に居ないのではないかと思います。

半数以上(6~7割くらい?)のヴァイオリニストは、演奏中は常にサオを指板側に倒していて、その倒し加減を調整する程度に留めているように思います。つまり、どんなに立てるとしても、垂直の一歩手前までであって、間違っても、サオを手前側(駒側)に倒すことは無い、という感じです。

自分は、元1/3から中弓で既に、サオが少しだけ駒側に倒れ気味になってますので、そういう意味では、非常にユニークなボウイングだと思います。


この掲示板をご覧になられた方で、指板側に弓のサオを倒して弾いているヴァイオリニストを知っている、とか、そういうヴァイオリニストの映像がある、ということでしたら、ぜひご紹介いただけたらと思います。

自分も見つけたらご紹介したいと思います。

ニュータイプのボウイングに変えてから、「なんだヴァイオリンってそんなに難しくないじゃん。」と思うようになりました。数日練習さぼっても下手にならないので、毎日毎日練習するのが馬鹿らしくなる、と言ったら言い過ぎですが、本当にビックリするくらい楽に(簡単に)ヴァイオリンが弾けるようになりました。

「ボウイングは習うより慣れろ。」、「先生のアドヴァイスは参考にしつつも、常にどういうボウイングフォームが自分に適しているのか良く良く研究して練習するのが上達への近道。」だと思います。
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