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大阪音楽大学音楽研究所年報 | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 36 Comments
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大阪音楽大学音楽研究所年報

投稿日時:2009年08月10日 00:24
投稿者:catgut(ID:JDN4YYU)
最近気付きましたが、大阪音楽大学音楽研究所年報の一部がPDFで
公開されていましたので紹介します。特に以下の論文は興味深いです。

ttp://www.daion.ac.jp/museum/kankohbutsu/index2.html

・明治期関西ヴァイオリン事情 塩津洋子
・サントリー弦楽器コレクションのバイオリン 松田淳一
・弦楽器初級から上級に至るまでの、弓が与える影響とその過程における考察(サントリーコレクションの弓に関する報告を基に) 松田淳一
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[40716]

Re: 大阪音楽大学音楽研究所年報

投稿日時:2009年08月23日 14:34
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
読んでいて資料的に興味深かったのは、
・サントリー弦楽器コレクションのバイオリン
にストラディヴァリとデル・ジェスのキットヴァイオリンの真作とされるもの
があり、そのニスがほとんど痛んでいないということです。
本当に真作なら、最もオリジナルの状態を保ったニスかもしれません。

最近気付きましたが、「金唐革史の研究 徳力彦之助著(昭和54年)」に、ストラディヴァリのニスは「ポリエステル」であろうという推測が出ていました。

その根拠は、イタリアのフィレンツェで15世紀頃に作られた「金唐革」の
塗装に現在のポリエステルとほぼ同等の物質を使ってることが化学分析
で明らかになり、著者が「金唐革」を著名な製作者の峰沢峯三に見せたところ、「これですよ、私の探していた塗料は・・・」とおっしゃったから、という
ことです。

結局根拠は峰沢氏の直感に過ぎないわけですが、15世紀のフィレンツェ
にすでにポリエステルとほぼ同等の塗料が存在していたことは事実のよ
うです。

また、最初に日本でヴァイオリンを表記した際に「バヨリン」とも書かれて
いたことが「明治期関西ヴァイオリン事情」に記載されていました。私も
他の資料で「バヨリン」と書かれているのを見たことがあります。
[40721]

Re: 大阪音楽大学音楽研究所年報

投稿日時:2009年08月23日 20:23
投稿者:お久しぶり、ラッカー星人さん(ID:NkZAIkY)
>結局根拠は峰沢氏の直感に過ぎないわけですが、15世紀のフィレンツェにすでにポリエステルとほぼ同等の塗料が存在していたことは事実のようです。

滅茶苦茶です。
「直感に過ぎない」のに「事実」とは・・・・。

こんな駄文を書くとは
ラッカーの呪縛から逃れられないのですね。
[40725]

こりゃすごいことになっていますね。

投稿日時:2009年08月23日 21:33
投稿者:こりゃすごいことになっていますね。(ID:QANHAgE)
引用開始
[40716]
[40716]

Re: 大阪音楽大学音楽研究所年報

投稿日時:2009年08月23日 14:34
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
読んでいて資料的に興味深かったのは、
・サントリー弦楽器コレクションのバイオリン
にストラディヴァリとデル・ジェスのキットヴァイオリンの真作とされるもの
があり、そのニスがほとんど痛んでいないということです。
本当に真作なら、最もオリジナルの状態を保ったニスかもしれません。

最近気付きましたが、「金唐革史の研究 徳力彦之助著(昭和54年)」に、ストラディヴァリのニスは「ポリエステル」であろうという推測が出ていました。

その根拠は、イタリアのフィレンツェで15世紀頃に作られた「金唐革」の
塗装に現在のポリエステルとほぼ同等の物質を使ってることが化学分析
で明らかになり、著者が「金唐革」を著名な製作者の峰沢峯三に見せたところ、「これですよ、私の探していた塗料は・・・」とおっしゃったから、という
ことです。

結局根拠は峰沢氏の直感に過ぎないわけですが、15世紀のフィレンツェ
にすでにポリエステルとほぼ同等の塗料が存在していたことは事実のよ
うです。

また、最初に日本でヴァイオリンを表記した際に「バヨリン」とも書かれて
いたことが「明治期関西ヴァイオリン事情」に記載されていました。私も
他の資料で「バヨリン」と書かれているのを見たことがあります。
Re: 大阪音楽大学音楽研究所年報 ● [雑談・その他]
 catgut [09/08/23 14:34:47]

読んでいて資料的に興味深かったのは、
・サントリー弦楽器コレクションのバイオリンにストラディヴァリとデル・ジェスのキットヴァイオリンの真作とされるものがあり、そのニスがほとんど痛んでいないということです。
本当に真作なら、最もオリジナルの状態を保ったニスかもしれません。

最近気付きましたが、「金唐革史の研究 徳力彦之助著(昭和54年)」に、ストラディヴァリのニスは「ポリエステル」であろうという推測が出ていました。

その根拠は、イタリアのフィレンツェで15世紀頃に作られた「金唐革」の塗装に現在のポリエステルとほぼ同等の物質を使ってることが化学分析で明らかになり、著者が「金唐革」を著名な製作者の峰沢峯三に見せたところ、「これですよ、私の探していた塗料は・・・」とおっしゃったから、ということです。

結局根拠は峰沢氏の直感に過ぎないわけですが、15世紀のフィレンツェにすでにポリエステルとほぼ同等の塗料が存在していたことは事実のようです。

また、最初に日本でヴァイオリンを表記した際に「バヨリン」とも書かれていたことが「明治期関西ヴァイオリン事情」に記載されていました。私も他の資料で「バヨリン」と書かれているのを見たことがあります。

引用終了
ハイフェッツ噺と言い、こちらのスレと言い、すごいですね。。。
合掌。。。。。南無。
[40727]

Re: 大阪音楽大学音楽研究所年報

投稿日時:2009年08月23日 22:29
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
何か誤解しているようですが、私は徳力彦之助氏の研究成果を紹介しているだけです。ストラディヴァリの調整経験がある峰沢峯三が金唐革の塗料はストラディヴァリのニスによく似ている旨の発言をしたので徳力氏は場所と時代背景から金唐革で使用している塗料とストラディヴァリのニスが同じものではないかと推測しているわけです。


徳力彦之助は金唐革の試料をカネボウの化学研究室に送り、分析してもらったそうです。カネボウの研究室で試料を「アセトンに二十四時間ソックスレー抽出し、赤外線分析した結果、エステル系の物質であることが分かった」ということです。

徳力氏は「私が思い違いをしていたのは新しい研究から生まれたポリエステルではなく、昔から存在しているエステル類に注目すべきであったということであった。そんな昔にポリエステルができているということに気がつかなかったので、このポリエステルの復元は私にとっては問題ではなかった。まもなく私はそれらしいポリエステルを造ることができた。」
と書かれています。「なおこの分析には鐘紡の研究室のほか、住友化学の研究室でも再三にわたって協力をお願いした」ということです。

参考として金唐革については以下のサイトを引用させて頂きます。
-----
ttp://mickeysa.hp.infoseek.co.jp/book/bookp/bookp13/bookp13.html
金唐革(きんからかわ)は、江戸時代の煙草入れや巾着を飾ったもので、タンニンでなめした皮革に接着塗料を塗って合金の箔を貼り、金属に彫った型でプレスしてエンボス(浮き彫り)を作り、さらにその上から塗料で彩色等をほどこして壁材などに使用したものだそうだ。この金唐革は、江戸
時代に大量にオランダから輸入されたが、ルネッサンス時代のイタリアで製造され始めたという。

この金唐革に塗られた塗料の成分は、長らく謎のままだった。ようやく近年に化学分析が行われ、天然の塗料ではなく、人工処理された塗料で、徳力彦之助の研究によれば、酸化亜鉛と亜麻仁重合油との組み合わせが基本となっているようだったという。
-----
[40729]

Re: 大阪音楽大学音楽研究所年報

投稿日時:2009年08月23日 23:04
投稿者:素人がよく犯す過ちですね(ID:NkZAIkY)
科学(化学)的なことを書くなら、それなりの素養がないと・・・。
エステル化合物からポリエステルへの飛躍がすごすぎます。
(もとの情報が正確でないものを引用するのはいかがなものか・・・
 まあ、それを吟味する素養がないのでしょう)
[40733]

Re: 大阪音楽大学音楽研究所年報

投稿日時:2009年08月23日 23:20
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
私は化学は分からないので、田中優子著「江戸の想像力」から徳力氏の研究を引用します。どこが間違っているのかお分かりの方はご指摘ください。

p23

それはポリエステルと同種のものであった。すなわち現代人の予想に反して、天然の塗料ではなく、人工処理された塗料である。徳力氏は亜麻仁油、荏の油、桐油、芥子油を重合(同一種類の分子が多数結合して、二分子以上高分子に至るまでの大きい分子化合物を生ずる化学反応)処理し、さらに荏の油と密陀(一酸化鉛)と焼明礬とタルクで密陀油を作った。
それら五種類の重合油をひとつずつ鉛白(唐土)、カオリン(白土)、ジルコン、胡粉、水銀朱、鉛丹ほか合計二十五種類の顔料と組み合わせて塗料を作ってみているが、どれも分析結果よりも蛍光体が少なかったのである。そこで普通の顔料を使うことをやめて蛍光体白色顔料を使ってみる。酸化亜鉛、リトホン、硫化亜鉛である。それらをまた五種類の重合油と組み合わせて塗ってみる。その結果到達した結論が、酸化亜鉛と亜麻仁重合油との組み合わせであった。酸化亜鉛は金属亜鉛を燃焼させて作る。亜麻仁油は空気中に放置すると重合し、酸素を吸収して半透明の高分子物質を生ずる。こうして人工的に工夫された高分子塗料ができる。
[40735]

Re: 大阪音楽大学音楽研究所年報

投稿日時:2009年08月24日 00:17
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
検索してみると大同化成工業株式会社の特許にこんな記述がありますね。

ttp://www.j-tokkyo.com/1998/C09B/JP10025426.shtml

【0005】植物油としては,キリ油,アマニ油,大豆油,サフラワー油,ヒマシ油などで代表される液状の乾性油,半乾性油,不乾性油のいずれも用いることが出来る.重合植物油とは,各種の植物油を加熱重合したものを云い,例えばアマニ油の重合油である00ニス,#9ニス,吹込油
などはその代表である.植物油変性ポリエステル樹脂は,各種の植物油を変性して得られるもので例えば,アマニ油変性ポリエステル樹脂,大豆油変性ポリエステル樹脂などはその代表である.
[40736]

Re: 大阪音楽大学音楽研究所年報

投稿日時:2009年08月24日 00:36
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
参考までに徳力氏は自身について以下のように書かれています。
合成樹脂に関しては素人というわけではないようです。

幸いなことには、高年高分子化学界の大立者となった桜田一郎博士や
児玉信次郎博士が、まだ喜多源逸教授のもとで、京都帝国大学の
副手をつとめていた時代である。研究室へもぐりこんで参考書を借りて
読んだり、先輩の中谷氏が京都市立工業研究所の技師だったのでその
設備を使わせてもらったりしたが、のちには私のアトリエの一隅が化学
実験室になって、フラスコやビーカーで机が埋まるほどであった。

このなかで私が最も力を入れたのがグリプタールというポリエステルを
造ることであった。このポリエステルを造るのに一番困るのは、長時間
付ききりの作業であることと、そのできたポリエステルがつくるたびに、
少しずつ性能が違ったものになることであった。

これは私の技術が未熟なので、製品にばらつきができるものと思い
なやんでいたところ、のちになってドイツの一流化学会社I・Gの
グリプタール樹脂を三種も入手したところ、いずれも規格外品であり、
ドイツでも私の技術とたいした差がないことを知って、いささか安心した。

戦時中は京都帝国大学工学部の化学研究室に席(ママ)を置いて、
自分勝手に合成樹脂の研究を続けた。このころには軍需品としての
合成樹脂ができていたので、研究程度の資材は入手できた。

徳力彦之助の紹介
ttp://www.kyobunka.or.jp/architect/part_four/index.html
戦時中からプラスティックによる食器や家具の製作を試みていた徳力は、
昭和32年,自邸のテラスにプラスティック素材を用いて、プラスティックル
ームを製作している。
[40740]

Re: 大阪音楽大学音楽研究所年報

投稿日時:2009年08月24日 09:14
投稿者:出された宿題に対し、(ID:IyQJgUU)
他人様の褌を引っ張り出して開陳する…
相変わらずですね。
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