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アルバート・サモンズ / Albert Sammons | ヴァイオリン演奏家ライブラリ

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アルバート・サモンズ / Albert Sammons

1886年02月23日~1957年08月24日England
師匠:
  • なし/不明
弟子:
  • なし/不明

アルバート・サモンズは1886年の2月23日ロンドン生まれ。父と兄からヴァイオリンの手ほどきを受け、モリーク門下のジョン・サウンダーとイザイ門下のフレデリック・ウェイスト・ヒルに30程のレッスンを受けたほかは独学であった。

1901年から、彼は夏の間ハロゲット(イギリスの温泉地として有名)の合奏団でヴァイオリンを弾き、シーズン・オフの時には劇場のオーケストラを渡り歩く生活をしていたが、1908年に、ワルドルフ・ホテルで、サー・トマス・ビーチャムの前でメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の第3楽章を弾いて気に入られ、ビーチャムが新しく創設したオーケストラの第1ヴァイオリン奏者として召し抱えられました。(その後すぐにコンサートマスターとなる。)1910年からは自分の弦楽四重奏団を結成し、9年間そこで活動するとともに、「フィルハーモニック協会」のオーケストラのコンサートマスターとして活躍し、ソリストとしての名声を確立していった。(1912年では国王と作曲者の前で、サン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番を演奏している。)

1913年にはモントゥー指揮するディアギレフのロシア・バレエ団と共にドイツへ旅行し、翌年にはエルガーのヴァイオリン協奏曲を作曲者の指揮で演奏し、また、プライベートでイザイやジャック・ティボー、ルービンシュタインと共演している。

サモンズは、近衛歩兵第一連隊の楽隊でクラリネットを吹いていたが、そこでオーストラリア出身のウィリアム・マードック(1888-1942)と知り合い、彼をパートナーとして室内楽に興じていたが、チェロ奏者のセドリック・シャープや旧友のヴィオラ奏者ライオネル・ターティスらがその室内楽に加わり、様々な形態の室内楽が演奏できるようになった。1919年には、彼らでエルガーの弦楽四重奏曲やピアノ五重奏曲を初演する傍ら、サモンズはソリストとして、ディーリアスのヴァイオリン協奏曲を初演している。

1939年から1954年までは、ロンドン王立音楽院の教授として後進の指導に当たりながら演奏家としての活動を平行していたが、晩年はパーキンソン病にかかり、次第に演奏活動が困難になっていった。1957年8月24日,サウスディーンにて死去。

イギリスに愛され、誇りとされたヴァイオリニストである。

2001年08月29日 吉会芸術活動促進部主任代行