デーネシュ・コヴァーチ / Dénes Kovács | ヴァイオリン演奏家ライブラリ

• フランツ・リスト音楽院でエデ・ザトゥレツキーに師事。
• 1951～1961年、ハンガリー国立歌劇場のコンサートマスター。1955年、カール・フレッシュ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝。1957～2005年、フランツ・リスト音楽院で教鞭を執る。

エデ・ザトレツキー門下とあります。「エデ」も「ザトレツキー」もスペルが不明です。ネット上であまりヒットしません。また KOVACS,Denes もAと最初のeにアクセント記号がつきます。セブンシーズ・レコードから『デーネシュ・コヴァーチュの芸術』というアルバムが手許にあり、Mozartのソナタ、K293b,K296,K373aの3曲が収録されています。共演ピアニストはミハーイ・ベッヒャー（BACHER,Mihaly）という人でこのピアニストが非常に優秀。そのかげに隠れてコヴァーチュのvn.は地味ですが、よく聞くと控え目で好感が持てる演奏です。楽器はガルネリウスとあります。（1742年製と以下のリンクにあり）。LPのライナーは藁科雅美氏が外山雄三氏のコヴァーチュについての賛辞を引用する形で熱っぽく紹介しています。ハンガリー国家から貸与されているというガルネリウスは陰影のはっきりした音色です。音がつぶれるかつぶれないかという直前の音色がとても気持ちいい。

2003年3月1日 佐々木公明