フリッツ・クライスラー / Fritz Kreisler 掲示板に投稿 [ 英語/日本語| 英字/カナ| 英字/カナ| 英字/カナ| 掲示板 ] 1875年02月02日~1962年01月29日Austria - America 師匠:ランベール・マサール / Lambert Massartヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世 / Joseph Hellmesberger Jr.弟子:なし/不明 1875年2月2日ウィーンに生まれる。父は町医で音楽の教養もあり、幼いフリッツにヴァイオリンの手ほどきをした。1882年ウィーン音楽院に入学、ヘルメスベルガー・ジュニアに師事して、翌年1等賞を得て卒業した。その後、母と共にパリに留学、同音楽院で、ヴァイオリン界の長老マサールのクラスに入り、作曲をドリーブに学ぶ。2年の修行を経て、主席で卒業した。 その後、名ピアニスト、ローゼンタールと米国に演奏旅行に赴き、ボストンでメンデルスゾーンの協奏曲を弾き、将来を期待させた。 1899年ベルリンでの演奏によって大成功を収め、名声を確立する。第一次大戦後、1919年秋ニューヨークで催した慈善音楽会は、花束でステージが一杯になるほどの盛況だった。1923年わが東京でも8日にわたるリサイタルを催し、大勢の愛好者が帝国劇場に押しかけた。 1943年には米国の市民権を取得、晩年にも時折演奏会を開いて人々を喜ばせていた。 1962年1月29日ニューヨークで逝去、享年86。 クライスラーと言えばヴァイオリンのための数々の小品を作曲したことが知られている。彼はそれらの作品を長い間編曲であると発表していた。このことから、彼は控えめな人であるだとか、冗談が好きなのだとか言われている。また次のような話もある。クライスラーが無名の頃、世間の注目を集める為に過去の名作曲家の未発表曲として演奏会で取り上げた。しかしある時批評家から「名曲にそぐわぬひどい演奏」と評価された。自分の演奏をけなすだけならまだしも、自分の作曲を尊敬する名作曲家の曲であると本気で信じている批評家に激怒し、自身の作曲であることを手紙にしたためて抗議したがその時は信じてもらえなかったとか。真偽のほどは明らかではない。 さて、彼の演奏について数は多くないが、録音は残されている。しかしながら、どれも20世紀初頭のものなので録音状態は悪い。したがって、音色の細かいニュアンスなどを録音から聴きとることは難しい。言い伝えられている話によれば、彼は甘く上品な音色が身上だったということである。 現代では全くミスをしないことが当たり前のような風潮だが、クライスラーの録音からは、技術的に完全でなくとも良い意味でリラックスした雰囲気が伝わってくる。解釈も現在のスタンダートのようなものとかなり違っていて、自由に弾いている印象を受ける。
1875年2月2日ウィーンに生まれる。父は町医で音楽の教養もあり、幼いフリッツにヴァイオリンの手ほどきをした。1882年ウィーン音楽院に入学、ヘルメスベルガー・ジュニアに師事して、翌年1等賞を得て卒業した。その後、母と共にパリに留学、同音楽院で、ヴァイオリン界の長老マサールのクラスに入り、作曲をドリーブに学ぶ。2年の修行を経て、主席で卒業した。
その後、名ピアニスト、ローゼンタールと米国に演奏旅行に赴き、ボストンでメンデルスゾーンの協奏曲を弾き、将来を期待させた。 1899年ベルリンでの演奏によって大成功を収め、名声を確立する。第一次大戦後、1919年秋ニューヨークで催した慈善音楽会は、花束でステージが一杯になるほどの盛況だった。1923年わが東京でも8日にわたるリサイタルを催し、大勢の愛好者が帝国劇場に押しかけた。 1943年には米国の市民権を取得、晩年にも時折演奏会を開いて人々を喜ばせていた。 1962年1月29日ニューヨークで逝去、享年86。
クライスラーと言えばヴァイオリンのための数々の小品を作曲したことが知られている。彼はそれらの作品を長い間編曲であると発表していた。このことから、彼は控えめな人であるだとか、冗談が好きなのだとか言われている。また次のような話もある。クライスラーが無名の頃、世間の注目を集める為に過去の名作曲家の未発表曲として演奏会で取り上げた。しかしある時批評家から「名曲にそぐわぬひどい演奏」と評価された。自分の演奏をけなすだけならまだしも、自分の作曲を尊敬する名作曲家の曲であると本気で信じている批評家に激怒し、自身の作曲であることを手紙にしたためて抗議したがその時は信じてもらえなかったとか。真偽のほどは明らかではない。
さて、彼の演奏について数は多くないが、録音は残されている。しかしながら、どれも20世紀初頭のものなので録音状態は悪い。したがって、音色の細かいニュアンスなどを録音から聴きとることは難しい。言い伝えられている話によれば、彼は甘く上品な音色が身上だったということである。 現代では全くミスをしないことが当たり前のような風潮だが、クライスラーの録音からは、技術的に完全でなくとも良い意味でリラックスした雰囲気が伝わってくる。解釈も現在のスタンダートのようなものとかなり違っていて、自由に弾いている印象を受ける。