こんにちは,私の調弦の仕方です. 完全5度であわせています.
●調弦以前の話について まず,調弦の前に □ 駒のかたむきが正しいか. □ ペグに弦を巻きすぎてペグボックスの壁と弦がこすれていないか. こすれていると,ペグが固くてまわりません. □ ペグの角度(調弦しやすい角度かどうか). □ 完全1度/5度の響きがわかること. □ 重弦が弾けること. はクリアしてください.
●調弦 □ その1(ペグのまわしかた): 右側(E,A) 1.親指と人指し指(もしくは中指)でペグをつまみ,中指(人指し指)をスクロールか糸箱にかけます. 2.ペグが抜けないように中指(人指し指)でスクロールを押しながらペグをまわします.
左側(D,G) 1.親指と人指し指でペグをつまみ,小指(薬指)をスクロールか糸箱にかけます. 2.ペグが抜けないように小指(薬指)でスクロールを押しながらペグをまわします.
□ その2 調弦の手順: 調弦の順番は A線 → D線 → G線 → E線 です.
0.基準の音(A 442Hz とか)をよく聴きます. 音叉ではずっとなっていてくれないので音が出るチューナーをお薦めします.
1.最初に半音か1/4音ぐらい下げてから音程を上げていって調弦します. 一気にあわせようとせず,少しづつペグをまわしてあっているかその都度確認してます. 速く調弦できるようになるのはペグの角度で大体あう場所を覚えているとか慣れの部分が大きいです. 2.音量はなるべく小さく,チューナーの音に隠れるようにあわせます. チューナーの音をかき消すような音量では一生合いません. 3.音程が上がりすぎたら,もう一度,開放弦の音程をすこしさげてから上げていきあわせます. 音程を下げてあわせるとすぐに調弦が低くなります.
4.A線が調弦できたらチューナーを切り,隣の弦と開放弦が完全5度(A-D,D-G,A-E)になるように重弦を弾きながら他の弦を順番にあわせていきます. 弓を押しつけて大きな音で弾くと音程が微妙に下がりますので pp で弾いてください. 全弓を使う必要はないので調弦中に弓先で何度も弓を返していいですが,ペグをまわしているときは一弓で2つの弦が同じ音量で鳴るようにバランスに気をつけます.
どれかの弦が長2度以上狂っている場合(完全にゆるんでいる場合も)は,一度調弦したあと,もう一度駒の状態を確認し,再度チューニングします. 一度の調弦では弦の張力の変化で駒が微妙に傾くので,先にあわせた弦の調弦が狂ってしまっています.
微妙に音程が高いときは弦を軽く引っ張って微調整します. 軽く引っ張ってあわないほど違っている場合はペグをまわして調弦しなおします. 微妙に音程が低いときはペグでチューニングをやりなおします. 糸箱の中の弦をくいっと押して微調整する人がいますが,あの調弦方法はどのくらい正確なチューニングが持続するか確認をして感覚をつかんでいる人でなければすぐに狂いますのでおすすめしません.
小学生で筋力がない場合は,コツをつかむために,弦(たとえばA線)をはずして,弦のついてないペグを楽器をかまえてまわせるように練習してみてはいかがでしょうか. それとか,張力でゆるみにくいようにG線を低いEぐらいであわせる練習をするとか.
スチール弦などの張力の高い弦の調弦では楽器をかまえたままペグをまわして微調整するのに結構筋力が必要です. スチール弦の調弦をペグで小学生にやらせるのは酷です. 私もやりたくありません. 苦労して調弦ができても,左手が疲れてしまってそのあと思うように弾けないことがあるからです. ドミナントのような張力が低めのナイロン弦なら微調整が楽なので筋力はそれほど必要ありません.
E線の調弦は大まかにペグであわせて微調整にはアジャスターを使ってください. 調弦の度にE線のペグを回すことはないでしょう.
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