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ヴァイオリン弦「ヘリコア」について - ヴァイオリン掲示板
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ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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こんばんは,札幌の克彦です。
このたび,アメリカのダダリオ社のヴァイオリン弦「ヘリコア」を試してみたのでレポートいたします。
ヘリコアは,スチール弦に分類されていますが,ヘリコアのコア(芯材)は,毛髪のように細いスチールフィラメントを束ねたもので,従来のスチール弦(スチールの単線)とは異なります。
僕は,ヘリコアを購入する前に,ネット上でヘリコアの情報を集めました。使用されている方々にお聞きした限りでは,ヘリコアの性能を高く評価していて満足されている方が多かったのですが,中には,ヘリコアは若干音量が小さく感じられるとおっしゃる方がいました。
アメリカのダダリオ社のホームページのヘリコアの説明を読むと,「耳元では音量が小さく感じられるが,コンサートホールいっぱいに鳴り響かせることができる。」(原文を多少意訳しております)と書かれていました。ヘリコアは,耳元でのザラザラという雑音感が少ないという特性があるようですが,それがかえって耳元での音量が物足りないという印象につながっているようです。ホームページを見る限り,これはメーカー側でも予想しているようです。
アメリカの会社のホームページなので,僕達日本人が読むと大げさすぎて思わず笑ってしまうような表現もあります。「極めて素早い反応,前例がないくらいに容易なボウイング」,「あらゆる演奏状態においても極めて安定しており,大変寿命が長い」などという表現は,いかにもアメリカ人らしい(ちょっとオーバーな)表現だと思います。
ただ,弦のテンションが(ポンド表示で)明記されており,こうした詳細な情報開示は,さすが情報先進国アメリカです。これによると,ヘリコアはスチール弦としては,テンション(張りの強さ)があまり高くないようです。最も一般的なナイロン弦であるドミナントと同じくらいのテンションだと思われます。
一般的には,弦のテンション(張り)が強い方が大きな音が出ますが,強過ぎると楽器が負けて音がつぶれる可能性があります。200年以上経過した古い楽器の場合,弦のテンションが高すぎると楽器を痛める可能性があります。新作楽器や,多少古くても健康状態が良い楽器の場合は,弦の張りの強さはそれほど気にしなくても大丈夫だと思います。 ヘリコアを使用している方々が特に高く評価している点は,音色のクリアさ(雑音感の少なさ)と音程の安定感で,1度調弦をしたら,その日の練習中には,ほとんど音程が狂わないようです。また,部屋の気温や湿度が多少変わっても,ほとんど影響を受けないとのことです。
このように,使っている人の評判は非常に良いのですが,ヴァイオリンの世界では,ヘリコアの知名度・人気度はいまひとつのようです。(ヴィオラやチェロの世界では,ヘリコアは結構人気があるようです。)
前置きが長くなりましたが,僕が実際に使用してみた感想を書きます。
パッケージを開けて弦を取り出すと,その異常なまでの柔らかさに驚かされます。最も太いG線でもフニャフニャとしていてヒモのようです。弦の太さは,最も多く使用されているナイロン弦「ドミナント」と比べると,A・D線がやや細いですが,E・G線は標準的な太さだと思います。
E線は,スチールの単線とアルミ巻きのものが選べますが,僕は他社の弦でもE線はアルミ巻を愛用しているので,そちらを購入しました。ボールエンドとループエンドが共用なので,ループエンドにするには,ボールを取り外して使います。「つまようじ」をボールの穴に入れて軽くひねってやると簡単に外れます。
弦が非常に柔らかいので,ペグ(糸巻き)に弦を巻くときの感触(手応え)も柔らかく感じます。(もちろん,最終的に張り上がるところまで巻いていくと差はなくなります)弦が柔らかいので,1度弦をはずして巻き直すときにも,弦に「くせ」がつかず巻き直しやすいです。調弦しやすいようにペグの止まる位置を調整するために,何度か巻き直すことがあると思いますが,ヘリコアはそのあたりの微調整がしやすくてとても扱いやすいと思います。
僕は,ヘリコアの「ミディアム・テンション」を買いましたが,弦のテンション(張力)は,ドミナントやインフェルト・レッドとほぼ同じくらいか,少し弱めだと思います。弦を押さえたときの感触は,ドミナントやインフェルト・レッドよりも柔らかく感じられ,例えば,速いテンポの音階を弾いたり,3・4重音を押さえるときや,超ハイポジションを押さえるときなどに,楽に弦が押さえられるように感じます。
弦を張ってから弦の伸びが収まるまでの時間(馴染むまでの時間)は,非常に短いです。張った直後にありがちな弦の伸びによる音程の低下が少なく,数時間で演奏可能な状態なレベルになります。ほぼ1日たつと伸びが収まって安定し,以後はその安定した状態がキープされます。安定した後は,練習中に気温や湿度が多少変化しても,音程の狂いはほとんどありません。練習中の調弦の回数は,半分くらいに減りました。また,ドミナントのように,張ってから2〜3日は感じられるガサガサとした音のツブが荒い感じは,ヘリコアの場合はほとんど感じられません。短時間で馴染む点や音程の安定感では,ドミナントやインフェルト・レッドといったナイロン弦よりも,だいぶ優れているように感じます。
調弦については,ドミナントやインフェルト・レッドとはだいぶ違った感触があります。弦の伸びが少ないので,調弦のときにペグ(糸巻き)をごくわずかに回しただけでもダイレクトに音程が変わります。最初はシビアな感じがしますが,すぐに慣れますし,慣れてしまうと反応がダイレクトなので微調整も容易です。
音色は,ザラザラとした雑音感がほとんどなく,透明感のあるクリアな音色だと思います。明るい音色という点では,ドミナントも明るい音色ですが,ドミナントのような「からっとした」「ドライな」感じではなく,もう少しおとなしい感じです。E線やA線のような高音域の弦では,(鈴を振ったような心地良い)キラキラ(シャリシャリ)とした音が出ます。D線やG線のような低音域の弦では,ドミナントの方が若干太くて力強い音色のように感じますが,ヘリコアは,芯のあるしっかりとした音で実用上は問題ありません。どの弦も発音が明瞭でもやもやとした感じがなく,倍音も豊かで音程感も良いと思います。
レスポンスはドミナントやインフェルト・レッドよりも鋭敏に感じます。特に,軽いスピカートなどでの弦の反応(応答性)は,ドミナントやインフェルト・レッドよりも優れていると思います。
フラジオレット(ハーモニクス)は非常に出し易く,より透明度の高い「笛の音」が出るように思います。フラジオレットを弾くときは,ちょっとした力加減でかすれることがありますが,ヘリコアの場合はかすれずらいので,フラジオレットの音階が,以前よりだいぶ弾き易くなりました。
ピチカートは豊かに響きます。3和音・4和音をはじいたときの音量のバランスも良いです。長く使っても切れることはないと聞いていたので,(指が痛くなるくらい)思いきり強くはじいてみましたが,かなりの音量が出ます。また,はじいた後の余韻が自然な感じで心地良いです。
音量は,耳元での音量はドミナントに比べると少しだけ小さく感じますが,インフェルト・レッドよりは大きく感じます。聴いている人が感じる音量は,広い場所に持っていって比べる必要がありますが,それほど変わらないのではないかと思います。音量については,必要十分な音が出ていると思います。音の芯がしっかりしているので,遠達性は優れている(遠鳴りする)と思います。
4弦のバランスについては,チタン巻きのD線がわずかに強く感じられます。正確に言うと,D線がわずかに強いというよりは,G線がわずかに弱いのです。そう感じられる原因は,ヘリコアのG線が音量的にも音色的にも少しおとなしいためだと思います。ヘリコアのG線は,強く弾いても荒々しさがなく,透明感のある柔らかい音なので,音に太さや力強さが感じられない傾向があります。ヘリコアのG線は,チェロやビオラを思わせるような太くて力強い音を出すのには向いていませんが,実用上の音量は十分で,柔らかさと適度な透明感があり,なかなか魅力的な音だと思います。3和音・4和音を弾いたときの4弦のバランスは良好で満足できるレベルだと思います。
アルミ巻きのE線は,明るい音色で必要十分な音量があり,キンキンとした(金属的な)感じがなくてとても良いと思います。僕のヴァイオリンは,4弦ともドミナントを張ったときに,ちょうど4弦のバランスが良くなるように調整してもらっていますが,そのままの状態でヘリコアに替えてもバランスは良好で全く問題ありません。
その他の特徴としては,あまり強い力を出さなくても大きな音が出せるので,右手が楽になったように思います。どの弦もそうですが,特にG線は,ドミナントやインフェルト・レッドに比べると,軽い圧力でも無理なくスーッと音が出てくるように思います。ヘリコアだと,少し弱めの圧力で弾いても十分な音量が出るので,弓の毛を少し弱めに張って弾くことができます。これは,弦のテンションが弱めに設定されているからだと思います。
また,3和音や4和音を弾いたときにも,弦のテンションが弱めに設定されていることを感じます。弓の毛を弱めに張っても,3和音を弾くときの弓の毛のつぶれ具合が少なくて,より少ない力で和音を弾くことが可能です。
定価は4本セットで5,400円で,ドミナントより少々高いですが,インフェルト・レッドとほぼ同じ価格で,オブリガートやエヴァ・ピラッツィに比べるとだいぶ安いです。
以前から使用されている方のご意見では,ヘリコアはドミナントよりも長く使えるということですが,耐久性(音色の持続性)については,これから3ヶ月くらい使ってみて判断したいと思います。
価格を含めて総合的に評価すると,ヘリコアは非常に性能の良いバランスのとれた弦だと思います。一般的に,スチール弦というと,「安物=初心者用=音が悪い」というイメージがありますが,ヘリコアは従来のスチール弦とは全く異なっており,かなり高性能な弦だと思います。ドミナントやインフェルト・レッドなどのナイロン弦から張り替えた場合にも違和感はありませんし,価格が比較的安いので,まだお使いになったことのない方には,(他社の弦と混ぜて使うと違和感があると思われるので4本セットで)お試しいただきたいと思います。
以前から長くヘリコアをご愛用されている方がいらっしゃったら,僕の説明では足りないところを補足していただけると助かります。また,この文章を読んで,ヘリコアをお試しになられる方がいたら,ご感想など寄せていただけるとうれしく思います。
それでは,また。
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[220]
ヘリコアについて(補足)
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こんばんは,札幌の克彦です。ヘリコアについて若干補足いたします。
ヘリコアは,ライト,ミディアム,ヘヴィーの3段階のテンション(張りの強さ)が選べます。僕は「ミディアム・テンション」を買いましたが,弦のテンション(張力)は,ドミナントやインフェルト・レッドよりも少し弱めだと思います。弦を押さえたときの感触は,ドミナントやインフェルト・レッドよりも柔らかく感じられます。特に,速いテンポの音階を弾くとき,重音を押さえるとき,超ハイポジションを押さえるときなどに,楽に弦が押さえられるように感じます。
また,3和音や4和音を弾いたときにも,弦のテンションが弱めに設定されていることを感じます。弓の毛を弱めに張っても,3和音・4和音を弾いたときの弓の毛のつぶれ具合が少ないです。より少ない力で(楽に)和音を弾くことが可能です。
楽に弦が押さえられことにより,左手がよりリラックスするため,ヴィブラートがかかりやすいように思います。
その他の長所としては,自分が弾いている音程が正しいかどうかがとてもわかり易い弦だと思います。これはザラザラとした雑音成分が少ないことと,倍音の響きが豊かなことによるものだと思います。G線上のアリアのように,1弦上で頻繁にシフティング(ポジション移動)する曲を弾くときなどに,正しい音程を感じ易くて(取り易くて),以前よりもだいぶ弾きやすくなりました。
E線は,スチールの単線とアルミ巻きのものが選べますが,ボールエンドとループエンドが共用なので,ループエンドにするには,ボールを取り外して使います。「つまようじ」をボールの穴に入れて軽くひねってやると簡単にボールが外せます。
僕は,ドミナントやインフェルト・レッドを長く愛用してきましたが,今のところ,ヘリコアがそれらの弦と比べて劣る点(欠点)が見つかりません。音色には人それぞれ好みがあるので評価が難しい面がありますが,ヘリコアの雑音感の少ない透明な響きと音色の柔らかさは,多くの人に好まれると思います。また,音程の安定感は抜群で,演奏中の調弦の回数(頻度)は,ドミナントの半分くらいに減りました。あえて難をつけるとしたら,全体的に音量がもう少しあれば(力強かったら),とか,G線のパワー(音量,力強さ,太さ)がもう少しあれば,と言う程度です。こうした点も,良く透る音がスーッと素直に出てくる特性を考慮すると,実用上は全く問題ないと思います。
あとは,耐久性(音色の持続性)がどの程度あるか,ということですが,一般的には,ナイロン弦よりもスチール弦(従来のスチールの単線も新型のスチールフィラメントも)の方が,音色の持続性(寿命)が長いとのことです。これについては,音が悪くなって耐えがたくなるまで長〜く使って試してみます。
僕は,弦については保守的で,1度気に入った弦を使い続けるタイプで,「この弦はすごくいいよ。」と,違うブランドの弦や新製品を人から薦められても,なかなか気乗りしないタイプです。
弦楽器商や製作家の方々に聞いた限りでは,積極的にいろんな弦を試す方はあまり多くはないようで,現在張っている弦をそのまま使い続けている人が大多数なのだそうです。
いろんな弦を試す方でも,1度気に入った弦が見つかったら,その後は,新製品が出てもなかなか手を出さないという傾向があると思います。
音の好みというのは人によって千差万別で,それに対応すべく多くのメーカーがいろんな種類の弦を発売しているわけですが,実際によく売れている弦というのは,ドミナントをはじめとした数種類に限られているようです。この数年は,新素材を使った高性能な弦がいくつか出てきており,それらを使用している方々の間では,ドミナントを越える弦として高く評判されているようですが,実際の売れ行きの傾向は,それほど変わっていないようです。
僕は,今回ヘリコアを試す「決断」をするまでに,使用されている方々に使用感(評価)をお聞きしたり,ネット上でヘリコアに関する情報を収集したりして,2ヶ月を要しました。長年ヘリコアを愛用されている方から,つい最近ヘリコアを使用し始めた方まで,10人くらいの方々の,ヘリコアに対する高い評価や高い満足度を聞いているうちに,「これは,かなり良い弦なのではないか。」と思い,1度試してみることにしたのです。
僕がこれまでに自分の楽器に張ったことのある弦は,すべてナイロン弦(ナイロンコアまたはペルロンコアの弦)で,ピラストロ社のトニカ,トマスティーク社のドミナント,インフェルト(ブルー及びレッド),ダダリオ社のプロ・アルテです。また,オリーブやオイドクサといったガット弦は,弦楽器展示会では何度も弾いています。
そうした経験からすると,(楽器との相性や演奏者との相性という問題は別にありますが)ヘリコアは,音色や音量については,(人によって好みがあるので)必ずしも他のブランドの弦よりも優れているとは断言できませんが,弾き易さ(弦の押さえ易さやボウイングのし易さ)や安定感(音程の狂いにくさ)を加えた総合的な性能では最上位に位置する弦だと思います。
違うブランドの弦に替えるのは,確かにちょっとした冒険ではありますが,ヘリコアは大変良い弦だと思うので,ぜひ,1度お試し下さい。なお,ヘリコアには,分数楽器用の弦も各種用意されています。音色が柔らかく,(スチールフィラメントを使用しているので)切れないという点では耐久性が抜群で,音程が非常に安定している(それでいて値段が高くない)ことから分数楽器を弾かれるお子様にもお薦めできます。
音色の耐久性(音色の持続性)については,しばらく使ってからレポートいたします。
それでは,また。
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こんばんは,札幌の克彦です。以前も書きましたが,ヘリコアの音量は,耳元ではドミナントよりも若干小さく感じられます。特にG線はそういう感じがします。厳密にはホールのような広いところに持って行って比べる必要がありますが,部屋の壁からの反射音を聞く限り,聴いている人には,ヘリコアの音は十分なパワーで伝わるだろうと思います。
さて,僕がヘリコアをより「鳴らす」ために考えた方法は,弓の毛を少し弱めに張るという方法です。弾く曲によって微妙に違いますが,僕は,ドミナントやインフェルト・レッドでは,弓の中心部でスティックと毛が7〜8ミリ離れる状態に毛を張って演奏していましたが,ヘリコアに替えてから,それを6ミリくらいにしました。パッと見た感じは,だいぶ緩く張っているように見えると思います。
ここで誤解のないように書いておきますと,弱めに毛を張るというのは毛替えで弱めに毛を張ってもらうという意味ではなく,単に,弓のアジャスター(ネジ)を締める回数を減らして弱めに張るという意味です。
このように毛の張りの強さを替えたのは,ヘリコアは,弓の毛を弱めに張った方が,良く鳴る(音量が大きくなる)ように思うからです。一般的には,(ある程度までは)毛を強めに張った方が音量も大きくなるのですが,ヘリコアの場合は,弦のテンションが低いようなので,毛もそれに合わせて少し弱く張った方が相性が良いようです。
どの程度弱く張るかは,弓の性能や弓とヴァイオリンとの相性,そして演奏者のボウイングの圧力が関係してくるので,一概には言えませんが,少なくとも,ドミナントを弾くときよりは,毛を少し弱く張って弾いた方が,ヘリコアの場合は良い結果が出ると思います。
目安としては,3和音や4和音をフォルテで弾いたときに,毛がつぶれてスティックについてしまわない程度に強く,その範囲で,可能な限り弱く張ると,ちょうど良い毛の張り具合になると思います。
和音(重音)のない曲であれば,もう少し弱めに張ることができます。
このように毛を弱めに張ると,毛が弦によく吸いついて,より少ない力で弦(ヘリコア)を大きく振動させられるように感じます。ドミナントのような力強くて太い音量というよりは,柔らかめの豊かな音量という感じになります。
このように毛を弱めに張ってヘリコアを弾くと,ヘリコアのG線のパワー不足はあまり気にならなくなります。G線上のアリアを弾いてみて,それを実感しました。G線のやや高めのポジションでも,ドミナントよりも楽に,スーッと音が出てくるように感じます。ドミナントのときは,もう少しグッと力を入れて弾いていたような気がします。そういう意味では,右手(ボウイング)は,だいぶ楽になった感じがします。
一般論として参考になるかどうかはわかりませんが,ヘリコアのときは弓の毛を弱く張るという方法を,ぜひお試し下さい。
最後に少し質問をさせて下さい。みなさんは,ヴァイオリンの弦(A・D・G線)は,どのくらいの周期で交換されていますか?また,その弦が「音色的に満足して使える」期間はどれくらいでしょうか?(E線はどんな弦でも1ヶ月以上使うのは音色的には厳しいと思いますので,割愛しております。)
プロかアマチュアかといった演奏のレベル,演奏時間(練習時間)や演奏頻度,楽器の性能,演奏者の性格や耳などいろんな要素がからむので,「音色的に満足して使える」期間(音色の賞味期限)というのは,かなりバラツキがありますが,僕が多くの方々からお聞きしたデータや自分自身の経験から平均を割り出すと,「音色的に満足して使える」期間(賞味期限)は,ドミナントが約1ヶ月,インフェルトが約1.5ヶ月,エヴァ・ピラッツィが約2ヶ月です。 (僕も含めた)多くのアマチュアの方々は,これよりももう少し長く使っておられることと思います。これらの弦は,長く使ってもあまり切れることはないので,音色が多少悪くなっても我慢して弾く人(あるいは劣化に気づかずに弾いている人)だと,3〜6ヶ月ぐらい使用しているようです。
より多くの方々にご協力いただいて,いろんなブランドの弦の「音色の持続性」(音色の賞味期限)の目安を割り出してみたいと思っております。こうして得られる情報(データ)は,多くの方々にとってひとつの「目安として」有益だと思うので,積極的に公開してみなさんと共有したいと思っております。
情報を提供して下さる方がいらっしゃいましたら,こちらの掲示板上で,あるいは直接Eメールでお知らせいただけると大変うれしく思います。
この場をお借りして,ヴァイオリンの弦に関する情報交換などできたらと思っておりますので,よろしくお願いいたします。
それでは,また。
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Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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[その他]
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スチール弦に分類されるけど、なかなか良いとのお話、僕も次に買う弦は ヘリコアにしてみようかなぁ…。なんだか興味をひきます。
交換周期ですが、私の場合不精ですので、半年に一回くらいですかね。 それ以上つけていると、どうやっても音程が合わなくなったりしてきます。 当然弦は伸びきっていて楽器が鳴りません。私はここ数年はほとんど 楽器を弾かないのでそんなものですが(いや実際は1年以上張り替えてない^^;) 継続的にきちんと練習される方なら2〜3ヶ月に一度は取り替えた方が 良いと思います。ちなみにドミナントです。
その他の弦ですと、ごくたまにオリーブを使ったことがありますが、 これは例え劣化しても音色では一日の長があります。半年もすれば 切れてしまうので、大きな投資を回収するため切れるまで使っていました。
だいたいそんなところです。
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こんにちは,札幌の克彦です。ycさんへ,お久しぶりです。お返事ありがとうございます。
実は,以前,僕もドミナントを半年近く張ってみたことがあります。(E線は1ヶ月ごとに張り替えました)当時の僕は,ドミナン党(ドミナント愛好者)だったので,ドミナントがどれくらいの期間使えるのか,耐久性を実験してみたのです。
仕事が忙しく演奏頻度があまり多くない時期(週に2〜3回軽く弾く程度)だったこともありますが,3ヶ月くらいは,音色・音量ともにまずます使えるレベルでした。ただ,4ヶ月目に入ると調弦のときの5度が今一つすっきりと(ぴったりと)合わなくなりました。5ヶ月目になると音に冴えがなくなり発音がぼやけてこもり気味になり,弾くのに(音を出すのに)より大きな力が必要になり,演奏(練習)が修行(苦役)と化していました。そして,6ヶ月目に突入すると,調弦のときに5度が合わなくなり,弾いていて気持ちが悪く,耳が悪くなってしまいそうなので,まだ切れなさそうでしたが,新しいドミナントに張り替えました。張り替えたら,本当に楽に音が出せて音色が良くなり,すごく上手になった気がしたものです。もちろんこれは錯覚で,本来あるべき状態にただ「戻っただけ」だったのですが。
ドミナントはなかなか丈夫な弦で,約6ヶ月間切れないだけでなく,見た目的にも巻線(アルミやシルバー)がほつれたりしませんでした。
オリーヴは天然ガット弦ということで音色は良いですが,(最近はユーロ安などで数年前より少し安くなりましたがそれでも)価格がドミナントの約3倍と高いことに加えて,湿気に弱いなど耐久性が低くて切れやすいので,僕は1度も買ったことがありません。
僕は,長くテニスをプレイしてきましたが,テニスの世界では,いまだに天然ガットを超える合成ストリング(ナイロンなどを原料とするストリング)は出てきていません。僕も,試合に出ていた頃は,世界のトッププロの多くが愛用するバボラ(BABORAT)の天然ガット(定価8,500円,ナイロンストリングの約3倍の価格)を使用していました。打球感(打ち心地)が大変良くて,スピン(回転)が良くかかり,ボールの飛びも良いので,さらに,ボールを打ったときの音も良いので,値段が高くても十分に満足できました。
ただ,天然ガットは,湿気や水分に弱く,ナイロンストリングよりも若干切れやすいのが難点ですが,テニスの試合では,(特にプロの場合は)勝つために,多少切れ易いとわかっていても性能の良さを最優先して天然ガットを張るプレイヤーが多いです。テニスでは,試合にはラケットを数本持って行くのが通例(プロは1試合に5〜10本くらい持ちこみます)で,試合中にいつでも何度でもラケットを替えることができるので,プレイ中にガットが切れてもあまり問題はありません。
テニス愛好家の間では,常にラケットは話題の中心ですが,上級者になるにつれて,ストリング(ガット)の話題が増えてきます。
ヴァイオリンの場合は,弦が切れるということは,すなわち,演奏の中止=音楽の中止(ご存知のように音楽では途中で止まることが非常に嫌われます)を意味するので,試合中にラケットをいつでも何度でも取り替えられるテニスよりも,切れることによるデメリット(ダメージ)がかなり大きいように思います。
そうしたことから,実際,現代のソリストのほぼ100%が,演奏会では,めったに切れなくて耐久性のあるナイロン弦やスチール弦を使用していますね。
ガット弦しかなかった時代の演奏家は,弦が切れ易くて,また,音程が狂い易くて本当に大変だっただろうと思います。そういう意味では,現代のヴァイオリン奏者はすごく恵まれていると思います。
テニスを長くやっていたからかどうかわかりませんが,僕は,ヴァイオリンの弦(ストリング)にとても興味があり,専門書で弦の構造や製造方法を調べたり,専門家(弦楽器商や製作家)の方々,あるいは,弦楽器愛好家の方々にいろいろとお聞きしてきました。
僕が調べた限りでは,一般論として,弦の種類別に優劣をつけると,音色の持続性(音色の寿命)が優れている順は,スチール弦>ナイロン弦>ガット弦の順です。音量については,ナイロン弦>スチール弦>ガット弦の順です。レスポンス(応答性)については,ガット弦が最も鋭敏で,ナイロン弦とスチール弦はガットにはやや劣るもののほぼ同等レベルのようです。これらについては,僕が実際に弾いたときの感覚や世間での評判とほぼ一致しています。
ただ,これは非常に意外だったのですが,音質の柔らかい順は,スチール弦>ナイロン弦>ガット弦とのことです。音質の硬さ・柔らかさは,コア(芯)の材質に大きく影響されるとのことで,その柔らかさが,スチール弦>ナイロン弦>ガット弦の順だというのです。一般的なイメージだと,スチール弦が1番硬いように思いますよね。
今回,スチールフィラメント(毛髪のように細いスチールをより合わせたもの)をコア(芯)に持つスチール弦であるヘリコアを購入するまでは,これが理解できませんでした。ところが,パッケージを開けて,その頼りないくらいにフニャフニャの,まるでヒモのようなヘリコアを見て触って,さらに,実際に張って弾いてみると,良〜く理解できました。
実際,ヘリコアの音色は,そのヒモのような驚異的な柔らかさほどではないにしても,ナイロン弦やガット弦よりも柔らかいのです。
物理学的に,理論的に考えれば,弦のコア(芯)が柔らかければ,音が柔らかくなるというのは当然なのです。例えば,同じ厚さの鉄の板と木の板をたたいたとき,鉄の板は(硬いので)硬い音がして,木の板は(鉄よりは柔らかいので)柔らかい(にぶい)音がすることからも明かです。
ここで,みなんさんに1つ質問をいたします。10kgの鉄の塊と10kgの綿(わた)ではどちらが軽いでしょうか?
(仕事中などに)不意に質問されたら,一瞬何のことかと思われるかもしれませんね。そこで,もう1度お尋ねしますが,どちらが軽いでしょうか?
急にこうした質問をされると,一瞬,どちらだろうか?と迷ってしまう人が多いようです。迷うことなく(多少は迷っていただいた方が本当は良いのですが)「そんなの綿(わた)に決まってるじゃないかー!」と自信を持って即座にお答えになる方もいます。
たしかに,鉄の塊と聞くとすごく重そうなイメージ,綿(わた)と聞くとフワフワと軽いイメージを持ちますよね。
ちなみに答えは,「どちらも同じ重さ」です。なぜなら,どちらも同じ10kgだからです。 ( ̄ー ̄)ニヤリ
くだらないと思われるかも知れませんが,「言葉の持つイメージによって,人間は正確な(あるいは冷静な)判断を誤ることが(時々)ある。つまり,人間は,誤解したり錯覚したりすることがある。」ということを検証してみたかったのです。
どなたでも,スチール(鉄)と聞くと金属的で硬そうだな〜というイメージを,天然ガットと聞くと牛や羊の腸から作られているから柔らかそうだな〜というイメージを持たれると思います。
ただ,実際には,ヘリコアはスチール弦であるにもかかわらず,ガット弦やナイロン弦よりもはるかに柔らかいのです。その結果として音色も適度に柔らかいのです。これはイメージとか弦の好みとか性能の優劣には全く関係のない絶対的な「事実」です。
これを読んでヘリコアに興味を持っていただけたら幸いです。楽器や演奏者と弦との相性の問題があるので,どんなヴァイオリンにもどんな演奏者にも合う弦,つまりパーフェクトな弦というのは残念ながら存在しませんが,ヘリコアはあらゆる項目でバランス良く高得点をつけることができるので,大変良い弦だと思います。
最後になりましたが,弦に関する情報を僕に提供して下さった方々に,また,これまでの長〜い記述を読んで下さった100名を越える方々に,お礼を申し上げます。
今後も,弦に限らず、ヴァイオリンに関する有益な(有益だと思われる)情報を公開してまいりたいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。
それでは,また。
P.S.ヘリコアの耐久性・音色の持続性(音色の寿命)については,しばらく弾いてみて,レポートいたします。
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[230]
Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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[その他]
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いろいろ興味深いお話ありがとうございます。各分析にほぼ全面的に 同感です。確かにドミナントは新しいうちはオリーブに勝る音量、パワーが ありますね。ただ劣化すると音色の色彩感のなさが際立ってしまうので、 一時期そこが嫌でした。オリーブは値段と耐久性を度外視すれば、 少なくとも新しいうちは音量・音色・レスポンスともに最高です。 しかし、左右の手で音色を作れるようになれば、むしろドミナントの パワーを味方につけて良い効果を出せると思うようになり、 ドミナント派になりました。
またお話をお聞かせ頂けるのを楽しみにしております。
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[234]
弦を替えたときの音量・音色の変化
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[その他]
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こんにちは,札幌の克彦です。
ycさんへ。レスありがとうございます。オリーヴは非常に高価なので,僕は1度も買ったことはないのですが,弦楽器の展示会では何度も弾かせてもらっています。ycさんがおっしゃるとおり非常に音色が美しく,特にレスポンスの俊敏さは,さすが天然ガットだと思わされます。
ただ,ガット弦は,湿気に弱いとか,運が悪いと(売れ残りで古いものだったりすると)買って数日で切れてしまう「悲劇」もあるという話を聞いていたため,丈夫で長持ちするドミナントをしばらく愛用してきました。
前回の書き込みで,テニスでは(特にプロレベルでは)現在も天然ガットが多く使用されていることをお話しましたが,その件について少し補足いたします。
最近は高性能なナイロンストリング(合成ストリング)が発売されていますが,ナイロンストリングが天然ガットになかなかかなわないのが,テンション(張りの強さ)の維持性能です。
ナイロンストリングは,天然ガットよりも磨耗しづらくて切れずづらいので,そうした点での耐久性はあるのですが,時間の経過とともにテンションがどんどん下がって行く,つまり,どんどん伸びて行ってしまう傾向があります。 テニスのストリングを手でポンポンと叩くと,テンションの強さに応じてある高さの音が鳴ります。
例えば,張りたてのときソ(G)の音が出ていたとすると,ナイロンストリングは1週間もするとファ(F)に音程が下がり,1ヶ月もするとミ(E)という具合に,3ヶ月もたつとレ(D)という風に,はっきりと音程が低下して,音がボソボソとこもった感じになります。これは,ナイロンストリングが時間の経過とともに伸びて,テンション(張り)が弱くなっている証拠です。
それが天然ガットだと,張りたてのときの音程が,かなり長い期間キープされるのです。僕の手元には,1年前に天然ガットを張ったラケットがありますが,ガットを叩いたときの音程は,張りたての頃より少しだけ下がった程度です。しかも,カラッとした抜けの良い音が響きます。 テニスでは,ストリングやガットが伸びるということは,ボールの飛びが落ちる(球速が落ちる)こととボールをコントロールする能力の低下を意味するので,競技レベルでは,ストリングやガットの「テンションの維持性能」が非常に重視されます。
ヴァイオリンの弦でも,一般的にガット弦はナイロン弦よりも「音色の持続性」が長いと言われていますが,僕はテニスでは天然ガットを使用していたので,実感として理解できます。
ヴァイオリン弦と同様にテニスでも,天然ガットはナイロンストリングよりも切れやすい傾向がありますが,ヴァイオリンの弦に比べるとかなり丈夫で,湿気にもだいぶ強いです。これは,テニスのガットの太さがヴァイオリン弦に比べてだいぶ太いことと,特殊な防水加工が施されていることによります。
ヴァイオリンのガット弦は,弾きやすさや音色を重視していて,あまり太くできないので,結果的に,耐久性はあまり高くない(切れやすい)のだと思います。
ドミナントは,全体的なバランスが良くて,誰にでも薦められる定番ですが,劣化すると本当に音色に冴えがなくなり,モコモコとした音になります。音色の寿命(賞味期限)が短いのはナイロン弦の構造に起因する「宿命」なので仕方ありませんが,弦の製造メーカーの方々にはいろいろと研究してただいて,「良い音色が長〜く持続する理想的な弦」をなるべく安い値段で提供していただきたものですね。
今日は弦を替えたときの音量・音色の変化についてお話いたします。
物理学的には,(ある程度までは)弓の毛の張り具合や弦のテンションが強い方が音量が増すはずですが,ヴァイオリンの音量や音色は,ヴァイオリン+弓+弦+演奏者の総合結果に左右されるので,単純に理論化できず,なかなか難しいです。
ヴァイオリン,弓,弦,演奏者のそれぞれが相互補完関係にあるので,つまり1つを変えることが他に影響を及ぼすので,理想的な状態に近づくには,いろいろと試行錯誤する必要があります。
僕は,ドミナントからインフェルト(ブルー・レッド)に替えたときには,あまり違和感がなく,弓の毛の張り具合や演奏方法(主にボウイング)はほとんど変わりませんでしたが,ヘリコアに替えてからは,弓の毛の張り具合も弱くなり,ボウイングもより軽やかになって演奏が楽になりました。
このように,ヘリコアと相性が良いように感じる原因が,僕のボウイングが,どちらかというと弦にかける圧力が弱めで,弓圧よりは弓幅(弓のスピード)で音量を変化させるタイプだからなのか,あるいは,僕のヴァイオリンとヘリコアの相性が良いからなのか,どちらの要因が大きいのかはわかりません。
ピチカートの音色・音量は,ドミナント,インフェルト,ヘリコアを比べたとき,それほど違わないと思いますが,響きの豊かさや音の減衰の仕方がより自然な点を考慮すると,ヘリコアのピチカートの音が,僕の楽器では1番良いように思います。ピチカートは,弦をはじくという単純な動作なので,演奏者による違いが比較的少ないので(音楽の中でのピチカートのレベルは演奏者によってかなり違いますが),音色・音量が比べ易いと思います。 ヴァイオリン製作家のお話では,ヴァイオリンの調整がある程度うまく行っている場合には,ヴァイオリンと弦の相性よりも,演奏者と弦の相性(および好み)の方が,より影響度が大きいと思う,とのことでした。
その製作家によると,例えば,最もポピュラーな弦である(しかもその特性が十分に知りつくされている)ドミナントで,そのヴァイオリンが十分に鳴るように調整されていれば,他の弦に替えても,微妙に音量・音色が変わる程度で,急に鳴りが良くなったり悪くなったりするということは,ほとんどあり得ないとのことでした。
弦を替えたときに,演奏者本人には,音色や音量が大きく変わったように思う場合が多いが,少し離れたところで聴いている人には,その差はそれほど感じられないものである,ともおっしゃっていました。
この点については,僕は何度も経験済みです。ドミナントを3ヶ月ぶりに張り替えて行ったときに,ヴァイオリン教室の先生に,「今日は,先週よりもだいぶ音が出ていますね(あるいは音色がいいですね)。」と言われたことは1度もありませんでした。演奏している本人には,張り替えた後の弦の方が音色が良く,音量も大きいように感じらるのですが(特に3ヶ月も使った場合には,古い弦と新しい弦の差はだいぶ大きく感じられるのですが),少し離れたところで聴いている先生には,その差はわからないようでした。(なお,先生のレッスン室は,12畳くらいの木造の洋間で結構広いです)
ところが,ヴァイオリンを買い替えて持って行ったときには,(先生はあまり視力がよくないのか)見た目の違いはレッスンが終わってから近くで見ていただくまでお気づきになりませんでしたが,音量や音色の違いは,レッスンが始まってすぐにわかったようで,音量や音色の違いを指摘されました。
このように,演奏者本人の耳元では,弦を張り替えたときの音色や音量の違いは(特にドミナントを3ヶ月も使って張り替えた場合には),楽器を替えるのと同じ位違うように感じられますが,聴いている人には,弦の違いよりも楽器の違いの方がはるかに大きく感じられるようです。
あと,その製作家のお話では,オールド楽器の場合は,楽器の健康状態によっては弦のテンションが高すぎると問題が起きる可能性があるので多少気をつかうこともあるが,新しい楽器の場合は,良質な楽器であれば,弦の種類によって鳴り方が大きく変わるということはないとおっしゃってました。よって,弦の選択は,弦と楽器との相性の要素は少ないので,演奏者の音色の好みや弾き易さを優先して良いとのことでした。
ただ,E線のテンション(張りの強さ)は,G線の鳴りに多少影響を与えるので,その辺のバランスは考慮する必要があるとのことです。
こうしたことから,今回ヘリコアに替えてうまくいったのは,ヘリコアと僕の弾き方との相性が良かったのだろうと考えているところです。
聴いている人には,ドミナントとヘリコアの音色や音量の差があまりわからないとしても,弾いている本人がヘリコアの方が音色が良くて楽に音が出せるように感じられるとすれば,長い目で見ると,音楽表現の幅に違いが出たり,練習の効率に差が出てくると思われるます。そういう意味では,聴いている人にとって音が悪く,あるいは,小さく感じられる弦でない限りは,自分にとって良い音だと思える弾き易い弦であれば良いということが言えると思います。
ある有名な弦楽器商(弦楽器鑑定家)の方が,雑誌の記事の中で,ガット弦,ナイロン弦,スチール弦の中で,新型スチール弦であるヘリコアを最高位に推していることから,僕はヘリコアに興味を持つようになりました。そこで,ネット上でヘリコアの情報を集めたのですが,その評判が意外なほどに良かったことから,今回はじめてヘリコアを使ってみたのですが,僕にとってもヘリコアは大変良い弦のようです。
また,その弦楽器商の方は,近いうちに,ガットはほとんどすたれて,高性能(新素材)ナイロン弦や高性能スチール弦の時代が来て,最終的には,高性能スチール弦が首位にたつだろう,と予想されています。
それにしても,スチール弦であるヘリコアが,ナイロン(ポリマー)弦であるドミナントやインフェルトよりも,音色が「金属的でなくてマイルド」というのは,弾いていて不思議な感じがします。
ヘリコアは雑音感(ザラザラ感)が非常に少なく,また,楽にスーっと音が出せるので,練習中の耳や体の疲労が減って,以前よりも集中した(充実した)練習ができるようになったように思います。これで上達が早まればとてもラッキーなのですが。
音色の持続性(音の賞味期限:良い音色・音量・良い音程がどのくらいの期間持続するか)や耐久性(切れる切れないだけでなく,巻き線のほつれがないかどうか)は,引き続き調べていきたいと思っています。まだ,ヘリコアは2週間くらいしか使っていませんが,かなり長く使えそうな期待感は,僕の中には既にあります。
それでは,また。
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こんにちは,札幌の克彦です。今日は,弦を長持ちさせるコツについてお話いたします。
弦にかかる負担を減らしを劣化を防ぐために,また,スムーズに調弦できるようにするために,非常に効果的な方法がありますのでお知らせいたします。(すでに実行されている方もいらっしゃるかも知れませんが)
駒(楓でできています)やナット(上駒=指板上部の黒檀パーツ)の弦が通る溝に,4〜6Bの濃い鉛筆を塗り込みます(濃い=柔らかいということです)。単に塗るだけでなく,塗り込む(塗りつける)というのがポイントです。何度も何度も鉛筆を塗り込んでいくうちに,駒の溝がまるで黒檀のようにツルツルになり,弦の滑りが極めてなめらかになります。ナット(上駒)は硬い黒檀なので,塗り込みの効果はやや小さいですが,それでも十分な効果が期待できます。
最初のうちは,なかなか鉛筆の粉が駒の溝に定着しないので,ときどき弦を緩めて塗り込んでやると早く効果が出てきます。鉛筆の粉が溝に定着してツルツルになってきたら,弦を交換するたびに鉛筆を軽く塗りこんでやるだけでOKです。こうしたことを続けていると,弦の圧力によって鉛筆の粉が駒の溝に練りこまれて,まるで黒檀のように真っ黒になってツルツルになります。
弦を1本ずつ緩めながら(完全に外さなくてもできます),駒やナット(上駒)の溝に鉛筆を「徹底的に」塗りつけて弦を張り,また緩めてもう一度塗りつける,という作業を溝が真っ黒になるまで繰り返しますが,かけた手間以上の効果は間違いなく得られます。
このようにすると,弦が極めて滑らかに駒やナット(上駒)の溝の上を動くようになるので,弦が(特に弦の巻き線が)痛みにくくなるだけでなく,駒やナット(上駒)の溝も同様に痛みにくく(磨り減りにくく)なり寿命が延びます。これにより,調弦がスムーズになって時間が短縮されるだけでなく,調弦の微調整も容易になり5度がすっきりと完璧に合うようになります。
ただ,鉛筆を塗る前の時点で駒やナット(上駒)の溝が可能な限り完全に調整されていること(各弦に対する適正な溝の深さ・幅,なめらかさ)が前提となります。鉛筆を塗るのは,既にほぼ完璧なものをさらに完璧にするための作業で,あくまで2次的なものだからです。
なお,作業をする際には,溝以外には,鉛筆の粉が付かないように注意して下さい。例えば,表板の上に鉛筆の粉が落ちたときには,軽くフッと吹いてやるときれいに取り除けます。布などで取ろうとすると,かえって塗りつける感じになってしまうことがあります。
溝は細いのでどうしても余計なところにまで鉛筆を塗ってしまうことがあります。これを防ぐには,とにかくゆっくりと慎重に作業するしかないです。
あと,大切な楽器を少しも汚したくない方には,駒の前後にティッシュや布を当てて作業をすることをお薦めします。
鉛筆の代わりに,ロウやドライソープを使う方もいますが,濃い鉛筆は簡単に入手できますし,鉛筆削りで簡単に尖らせることができるので,やはり,鉛筆が最適だと思います。
それでは,また。
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ヘリコアの音色の持続性や耐久性について
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こんばんは,札幌の克彦です。僕がヘリコアを使用し始めてから,約1ヵ月が経過しました。そこで,今日は,ヘリコアの音色の持続性や耐久性についてレポートします。
音色の持続性とは,張りたてのときの音色の良さをどれくらい持続できるか,ということで,音色の賞味期限と言い換えることもできます。
耐久性は,単に切れないという点だけでなく,長期間の使用後も巻き線のほつれがないかどうか,という点での丈夫さも重要です。巻き線がほつれてくると,音色が悪くなったり,音程が悪くなって調弦のときの5度がぴったりと合わなくなります。
一般的には,音色の持続性については,スチール弦>ガット弦>ナイロン弦となっており,スチール弦が最も音色の賞味期限が長いと言われています。
ヘリコアの芯(コア)は,毛髪のように細いスチールフィラメントをより合わせたもので作られており,スチール弦に分類されます。
ヘリコアは,非常に伸びの少ない弦で,張ってから数時間で弦の伸びが収まり,実用に耐えるレベルになります。その後約2日で弦の伸びはほぼ完全に収まります。張ってから約1ヶ月経過しましたが,ドミナントやインフェルトだと1ヵ月も経過すると目で見てわかるくらいにペグ(糸巻き)の止まる位置がだいぶ変わりますが,ヘリコアではペグ(糸巻き)の止まる位置は,張ってすぐの頃とほとんど変わりません。こうしたことから,ヘリコアは極めて伸びの少ない弦であることがわかります。
弦が伸びるということは,弦の張りがなくなって「へたってくる」ことを意味します。輪ゴムを長い時間伸ばしておくと,伸び切って弾力性がなくなってしまいますが,弦も同様に長期間強い圧力で引っ張られていると,少しずつ伸びて張りがなくなってしまうのです。そうなると,音色に冴えがなくなってこもり気味になり,音量も小さくなります。
参考までに書きますと,弦1本には,5〜10kgの圧力が常にかかっています。演奏しているときには,もっと強い圧力がかかっていることになります。演奏時間や弾き方も多少影響しますが,基本的には時間の経過とともに,弦は伸びて劣化してしまうのです。
ドミナントは,張ってすぐのときはややキンキンとした感じがしますが,1週間もたつと適度に落ち着いてきます。そして,約1ヵ月経過すると,多少音色がこもり気味になってきます。演奏時間によりますが,ドミナントの場合,音色的に満足して使えるのは,2ヶ月ぐらいが限界だと思います。演奏時間の多い方だと,ドミナントは音色的に1ヶ月でダメになるという方もいらっしゃいます。
ヘリコアは,極めて伸びが少ないこともあって,約1ヵ月経過しても,音量や音色の劣化はあまり感じられません。ヘリコアの場合は,張ってすぐに弦が馴染んで落ち着きますが,その後はドミナントのような時間の経過に伴う変化(劣化)はほとんど感じられず,初期の状態がずっとキープされているように感じます。
次に弦の耐久性ですが,ドミナントはとても丈夫な弦で,長期間使用してもめったに切れたりしませんし,巻き線(アルミ・シルバー)がほつれるということもありません。ヘリコアも同様で,巻き線(アルミ・チタン・シルバー)のほつれは,今のところ全くありません。弦の全体にわたってなめらかな状態が保たれています。また,色のくすみや錆もありません。
弦のナット(上駒)や駒に当たっている部分は,常に非常に強い圧力がかかっているので,調弦で弦が動くときや駒の角度を調整するときに,ナットや駒の溝の付近の巻き線に負担がかかりやすく,1ヶ月も使用すると,「ほつれ」まではいかなくても,多少「乱れ」が出てくるものですが,ヘリコアの巻き線の状態は,張ってすぐのころと全然変わっていません。(普段はあまりご覧にならないかも知れませんが,目を近づけて良〜く見ると,ある程度長く使用している弦だと,溝の付近の巻き線が多少ほつれているのがおわかりになると思いますので,1度その部分の弦をじっくりとご覧になってみて下さい。)
これは,単に巻き線が丈夫でしなやかだというよりは,ヘリコアの特徴である弦自体の伸びが少ないことや調弦の回数が非常に少なくて済むことが,巻き線にかかる負担を減らしているのだと思います。
こうしたことから,1ヶ月経過しても,調弦のときの5度もすっきりと合っており(しかも,短時間ですぐに合います),音程感(正しい音程の感じやすさ)も大変良好です。また,フラジョレット(ハーモニクス)もきれいに出ますし,音量も十分に出ています。
レスポンスについては,張ってすぐの頃と比べるとわずかに鈍くなったとは思いますが,十分に良好な状態ですし,右手に力を入れなくても楽にスーッと大きな音が出せます。
1ヶ月経過した現時点でのヘリコアの音色の持続性や耐久性は大変良好で,高く評価できると思います。一般的にへたりやすいと言われるナイロン弦(例えば,ドミナント・インフェルトなど)に比べると,時間の経過に伴う音色の劣化は非常に少ないと思います。
E線は,1ヶ月で張り替えましたが,このペースでいくと,A・D・G線はまだまだ当分の間は使えると思います。
E線については,僕は,ヘリコアのアルミ巻きのE線を使用していますが,以前使用していたドミナントのアルミ巻きのE線よりも,音色の持続性や耐久性が良いように思います。ドミナントのE線だと1ヶ月もするとだいぶ音が硬くなってきて耳障りな感じがしましたが,ヘリコアのE線は,張りたての頃よりは多少音量が弱くなったり音色が若干劣化するのは確かですが,1ヶ月を少し越えて使用することが可能なくらいの余裕は感じられます。
僕は,ヘリコアの柔らかくてクリアな音色や弾き易さが気に入っていますが,音色の持続性や耐久性も十分で,今後も長い期間使用できることが十分期待できそうです。そこで,次もヘリコアを張ろうと思い,張り替え用のヘリコアを1セット買ってきました。
それでは,また。
P.S.僕のヘリコアに関するレポートを読んで下さった方の中で,実際にヘリコアを購入された方が何人かいらっしゃるので(非常にうれしいです!),今後はその方々のご感想も参考にさせていただきながら,ヘリコアのレポートを進めていきたいと思っています。
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かんすけ
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[2001/08/27 20:22:36]
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克彦さん今晩は、かんすけです。
私も克彦さんの言葉に導かれ、ついヘリコアを購入してしまいました(笑) とはいっても今日届いたので、まだ張っていません。
そこで克彦さんにお伺いしたいのですが、ヘリコアって張って何日くらい目が一番良い音が出ました? 実は来月の8日に演奏したいので、今から張るべきか前日にするか迷ってます。
前にもお話したように、私はフォークギターを弾いています。 たまにダダリオの弦も張るのですが、ギターの弦ですと2日くらい前に張ると丁度いいんです。 ギターの場合、張ってから1週間くらいが旬なんですよ。それ以上だと、だんだん音がこもっていきます。 ギター弦は材質がブロンズなんで、湿気にも弱くすぐにさび付きますし。。。
というわけで、ヘリコアの食べ頃を教えてください。
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こんばんは,札幌の克彦です。
かんすけさんへ。ヘリコアを購入していただけてうれしく思います。
さて,ヘリコアの食べ頃,つまり,張ってから何日目くらいが一番音色が良いかというご質問ですが,ヘリコア自体が安定するまでの時間,ヘリコアに楽器が馴染む時間,ヘリコアに演奏者が慣れる時間を考慮する必要があると思います。
ヘリコア自体が安定するまでの時間は,3日間で十分だと思います。ただ,楽器が馴染む,つまり,ヘリコアの(やや低い)テンションに楽器が馴染むまでの時間は,楽器によって多少差がありますが,3〜5日間かかると思います。
楽器が馴染むというのは,楽器自体が新しい弦のテンションに適応するために伸び縮みするするということで,伸びきった古い弦から新しい弦に替えるとき,楽器自体がごくわずかに伸び縮みすることによって,新しい弦のテンションに適応するのです。それには,何日間かの時間が必要です。
次に,演奏者がヘリコアに慣れるまでの時間ですが,これは個人差が大きく,すぐに慣れる方もいれば,多少時間を要する方もいると思います。ヘリコアとの相性がよほど悪くない限りは,どなたでもだいたい1週間も弾けば慣れると思います。
ヘリコアは,時間の経過による音色の劣化が非常に少ないので,9月8日が本番であれば,今すぐに張られた方が良いと思います。
前述のことを考慮すると,前日に張るというのは,(いくら安定するのが早いヘリコアでも)絶対にお薦めできません。
たしかに,ギターの弦は音色的にあまり長持ちしないので,かんすけさんが早めに張ることによる音色の劣化をご心配されているお気持ちは良くわかりますが,ヘリコアはそんなにヤワな弦ではないので,大丈夫です。
ヘリコアは1ヶ月たっても,全く錆びませんし(練習後にきれいに弦をふいてやることが前提ですが),巻き線の乱れ(ほつれ)も全くありません。
あと,以前に僕が書いた「ヘリコアを鳴らすコツ」の中で詳しく述べておりますが,弓の毛を少しだけ弱めに張って弾いた方が,より良い音が出るように思うので,ぜひお試し下さい。
それでは,また。
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お返事ありがとうございます
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かんすけ
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[2001/08/28 0:45:26]
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克彦さん今晩は、かんすけです。 早速のお答えありがとうございます。
そうですか、もう張ってもいいんですね。 そういえば、今までクロムコアやインフェルトを1ヶ月以上張ってたけど錆びませんでしたね。
確かにギターの弦の4倍から5倍くらいの価格ですもんね。錆びなくて当り前か。。。(笑)
実は今まで弦のすべりをよくするために、ギター用の指板潤滑剤を塗布してたんです。 自分のギターにはよく使ってるんですが、これだと錆防止にもなるんです。 多分バイオリン弦にはよくないんだろうなあと思いつつ使い続けてます。
それじゃあ、明日にでも張ってみます。どうもありがとうございました。
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[269]
弦の表面をなめらかにする方法
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こんばんは,札幌の克彦です。
かんすけさんへ。「今まで弦のすべりをよくするために、ギター用の指板潤滑剤を塗布してたんです。自分のギターにはよく使ってるんですが、これだと錆防止にもなるんです。多分バイオリン弦にはよくないんだろうなあと思いつつ使い続けてます。」とのことですが,より安全で確実な方法がありますのでお知らせします。ギター用の指板潤滑剤はオイルが含まれていると考えられるので,ヴァイオリンのニスや木に悪影響を及ぼす危険性があります。また,複雑な巻き線構造を持つヴァイオリンの弦にも,きっと良くないと思います。
さて,弦を張る前に,薬局で売っている消毒用アルコール(ビンやプラスティックの容器に入って売られています。安いです。)をティッシュなどに含ませ,予め弦を拭きます。すると,新品の弦に付着している金属粉(アルミや銀の粉)が,ティッシュにたっぷりとつくはずです。4本拭くのにティッシュを2〜3枚使います。消毒用アルコールだと,弦を一切痛めずにきれいに金属粉を拭き取ることができるます。こうすると,弦の表面はすべすべになり,弦の表面がなめらかになります。同時に音色のシャリシャリ感を緩和してマイルドな音色にすることもできます。(音については,なんとなくマイルドな音色になるような気がする程度ですが。)
この作業は,弦を張った後もときどき行なうと,弦をきれいに,そして清潔に保つことができます。ティッシュに軽くアルコールを含ませて拭くだけで,弦についた,松脂,汗,手垢などの汚れを簡単に取り除くことができます。こうすると弦が振動しやすくなり,音も良くなります。
ただし,この作業をするときには,絶対にヴァイオリンのニスに,アルコールが触れないように注意して下さい(ニスが溶けたり変質したりします)。そうした危険を避けるために,ティッシュに含ませるアルコールは少量でOKです。また,普段からティッシュや布で弦を「から拭き」しておけば,この作業はそれほどしょっちゅうする必要はなく,月に1〜2回程度でOKだと思います。
それでは,また。
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[271]
ヘリコア、張ってみました
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[その他]
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かんすけ
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[2001/08/28 20:16:13]
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克彦さん今晩は、かんすけです。
早速先ほど買ったばかりのヘリコアを張ってみました。 せっかく克彦さんからアドバイスを頂いていながら、早く弾きたい一心でアルコールで拭かずに張ってしまいました(笑)
張った感想。。。 インフェルトで気になってたE、A弦のキンキン感がなくなりました。ざらざら感もありません。 スチール弦はクロムコアを経験しているのですが、このヘリコアの音はどちらかというとドミナントのようなナイロンっぽい気がします。
袋から取り出したとき、あまりにもへなへなしてるんで大丈夫かいなと不安を感じていたんですが、弾いてみるとなかなかなものです。
ただインフェルトに比べて弦の表面ががざらざらしているように感じます。 弦自身の巻き方が粗いんでしょうか? でも、克彦さんの言われる通りアルコールで拭いてやればツベツベになるんでしょうかね?
それからアドバイスどおり弓をゆるめに張って弾いてみました。 おっ、安定してる。インフェルトではゆるめに張った弓では音がばらついたのに。。。
張ったばかりの今はなかなか満足しています。 あとは2週間ほど音質が持続してくれればいいんだけど。。。。
克彦さん、いい弦を紹介していただきありがとうございました。 とにかく慣れるまで弾き込んで見ますね。それでは。
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2週間なら余裕です!!
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こんばんは,札幌の克彦です。
かんすけさんへ。ヘリコアを張られてまだわずかしか時間が経過していないと思いますが,早速のご感想ありがとうございます。 他のブランドの弦だと,伸びが安定して演奏できるまでにある程度時間がかかりますが,ヘリコアは張ってすぐに弦の伸びが収まり演奏可能になるのでこうしたことが可能になるんだな,という感じがいたします。
たしかに,ヘリコアは頼りないくらいフニャフニャ(=超しなやか)ですが,中身,つまり,芯(コア)は,強靭なスチールフィラメントで出来ています。
今日,ラジオペンチで新品のヘリコアの先を1センチほど切って,その切れ端を分解して中身を見てみました。
2重にらせん状に巻かれている巻き線をほどくと,芯(コア)が出てきます。メーカーの説明では,ヘリコアの芯(コア)は,毛髪のように細いスチールフィラメントがより合わせてあるとのことですが,肉眼でぱっと見た限りでは,細い1本の針金のように見えます。それを,ピンセットでひっかいてやると,1本に見えていた芯(コア)が実は7本くらいの非常に細い線をより合わせたものであることがわかりました。その細い1本1本もかなり丈夫そうで,簡単には切れないと思われます。
僕は,ヘリコアに限らずどんな弦でもラジオペンチで先の方を1センチほど切って使っています。(弦を巻いたときにペグの中で弦が余らないようにするのと,楽器を表側から見たときに弦がまっすぐに張れるようにするためです←ちょっと説明しづらいですが,僕の楽器の場合弦の先端を1センチくらい切るとちょうど良い具合になるのです)
ラジオペンチでヘリコアを切るときには,ドミナントやインフェルトを切るときよりも強い手応えを感じました。ドミナントやインフェルトは芯がナイロンですが,ヘリコアはスチールなので,スチールの方が切りづらいのは当然ではあります。
ヘリコアがこのようにフニャフニャなまでの柔らかさと強靭さを兼ね備えているのは不思議でしたが,実際に中を調べて毛髪のように細いスチールフィラメントが束ねられているのを見て,ようやく納得できました。
ちょっと例えは悪いかも知れませんが,綱引きの「綱」をイメージしていただきたいのですが,綱は,細いヒモを何十本もねじり込んで(より合わせて)作られています。綱は太いですが,太いわりには自由自在に曲げることができます。それでいて,綱は非常に強靭で切るのは非常に困難です。ヘリコアの芯(コア)もそういう構造だとイメージしていただけると,柔軟さと強靭さを両立していることが理解していただけると思います。
ヘリコアは,このように柔軟かつ丈夫なので,かなり長い期間,張った直後の良い音色をキープできると思います。2週間であれば,全く問題なくキープできますので,より早く弦を馴染ませるためにも,ガンガン弾きこんで下さい。
ヘリコアの表面がザラザラした感じがするとのことですが,たしかに,指で触った限りでは,ドミナントやインフェルトに比べると少しそういう感じがします。巻き線の巻き方が荒めに感じられる弦もあるので,ヘリコアの巻き線の巻き方がけして荒いとは思いませんが,2000年に発売されたばかりのインフェルトの表面の滑らかさと比べると多少荒く感じるのは事実です。
アルコールで拭くとだいぶそれが解消されますが,ドミナントやインフェルトもアルコールで拭くとよりなめらかになるため,その差はあまり縮まりません。でも,演奏上は全く問題ないと思います。
特に,音色については,ヘリコアの方が雑音感が少なくクリアだと思いますし,1ヶ月が経過しても巻き線の乱れが全然生じないところを見ると,ヘリコアの巻き線はかなり丁寧に巻かれていると思います。
弦を張った後でも,アルコールをティッシュに含ませて拭いてやれば,弦はだいぶ滑らかにきれいになりますので,ぜひお試し下さい。
それでは,また。
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こんにちは,札幌の克彦です。
札幌は,年を通じて湿度が低く,部屋の湿度はエアコンや除湿機を使わなくても50〜60%の範囲に収まります。ただ,雨の日が数日続くとき(年に数回程度)には,部屋の湿度が70%近くになることがありますし,暖房をつける冬の室内は40%近くになることがあります。
ヴァイオリンにとって理想的な湿度は50%前後と言われていますので,そういう意味では札幌の「室内の」湿度はヴァイオリンにとって理想的だと言えます。
ただ,札幌は1日の気温の変化(日格差)が大きいので,外気の湿度は朝・昼・夜で大きく変化します。窓をしばらく開けておくと外気と同じになりますが,この時期の晴れの日であれば,「外気温」は朝12℃,昼21℃,晩12℃と大きく変化します。そのため,「外気」の湿度も朝60%,昼35%,夜60%とかなり大きく変動します。(窓を開けなければ,室内の気温・湿度はそれほど変化しません。)
本州の方が湿度35%と聞くと,かなりからっとした気候を想像されると思いますが,実際,空気はだいぶ乾燥しており,少し体を動かしただけでも喉が乾きます。これが札幌ではビールが美味しく感じられる理由の1つでもあります。(笑)
さて,このように大きく湿度の変化する外気を利用して,ヘリコアの気温や湿度の変化に対する強さ(安定性)を調べてみました。
晴れた日の昼間に窓を開けたまま練習していると,部屋の湿度は見る見る間に下がり,部屋の湿度計(1目盛り2%の高精度型)は,40%前後を指します。この状態でしばらく練習した後,窓を閉めて,今度は,霧吹きを使って部屋の湿度を「強制的」に60%くらいに上げます。今度は,この状態でしばらく演奏しますが,窓を閉めきった状態で弾いているので,さらに湿度が上昇して65%くらいまで上昇します。
それからもう1度窓を開けたまま,しばらく弾くと部屋の湿度は40%前後になります。こうした急激な湿度の変化があってもヘリコアのピッチは全くと言って良いほど影響を受けません。厳密に言うと,最初にA:442Hzで合わせたピッチが,湿度の上昇によってごくわずかに上がり,湿度の低下によってごくわずかに下がるのがわかりますが,1Hz以内のごくわずかな変化なので,かなり耳の鋭い人でなければその変化はわからない程度です。しかも,最初に合わせた5度の響きが,湿度の変化によっても崩れることがなく,そのまま維持されています。
ただ,湿度の急激な変化によって,音色は微妙に変化するのがわかります。湿度が低いとカラッとした抜けの良い明るい音が鳴りますが,湿度が高いと多少反応が鈍くなり,音が少し暗くなるような感じがします。これは,弦が湿度に影響されたというよりは,ヴァイオリン本体(木)が湿度の影響を受けたことによるものだと思います。
こうした実験を何回か行なってみましたが,ヘリコアの音程(ピッチ)は,湿度の急激な変化を全くと言って良いほど受けないことがわかりました。
毎日ヴァイオリンをお弾きになる方はあまりお感じにならないかも知れませんが,時々しか(週に1回以下のペースでしか)ヴァイオリンを弾かない場合,久しぶりに弾こうとすると,弦が伸びて前回弾いたときのピッチから多少落ちて(低くなって)いることがあります。また,久しぶりに弾くと,調弦しても,少し弾くとピッチが落ちてきて,何度か調弦し直さなければならないことがあります。つまり,弦のコンディションを整えるのに多少時間がかかることがあるのです。
僕はヘリコアを張ってから約1ヶ月半が経過しましたが,1週間ヴァイオリンを弾かなかったことがあります。久しぶりにケースを開けて弾いてみたところ,そのまま弾こうと思えば弾けるくらい,ピッチが維持されていました。それから,調弦したところ,1度調弦を合わせてしまえば,その後ほとんど調弦し直す必要がありませんでした。
僕が以前使っていたドミナントやインフェルトだと,多少弦が伸びた感じがしたのですが,ヘリコアではそうした弦の伸びは感じられませんでした。
やはり,ヘリコアは気温や湿度の変化に大変強く,また,弦の伸びが極めて少なく,非常に安定性の高い弦だと思います。
今回このような実験を行なってみて,ヘリコアは,弾く場所の気温や湿度が急激に変わってもほとんど影響を受けないことがわかったので,人前で演奏するときでも気温や湿度を気にせずに安心して演奏できそうです。
それでは,また。
P.S.ヘリコアをお使いの方,ご意見,ご感想など書き込んでいただけるとうれしく思います。
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[297]
Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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克彦さん、こんにちは。 いつも有益かつ詳細なレポートありがとうございます。 読者の愛好家の方も非常に参考になっていることと思います。 ヘリコアはとにかく機能性に優れているようですね。 早く張ってみたいです。今のドミナントは3年目なので^^; リフレッシュの意味でも楽しみにしています。
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[301]
3年も切れないとは!!
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こんばんは,札幌の克彦です。
ycさんへ。ドミナントが3年も切れないとは驚きました。駒・ナット(上駒)・ペグ(糸巻き)を最高の状態(最高の滑らかさ)に調整していないと,なかなかそれだけの長期間弦を持たせるのは難しいと思います。
3ヶ月経過するとモコモコとした鈍い音になってしまうドミナントが,3年も経過するとどんな感じの音になるのかちょっと想像がつきませんが,果たしていかがなものでしょうか?
僕自身もドミナントはかなり長く(半年近く)張ったことがありますが,ドミナントは切れないという点での耐久性はかなり高いと思います。
インフェルトは,ブルー・レッドともに,若干切れ易いようで,3ヶ月以内にA・D・Gの中の1本が切れてしまうということを何度か経験しました。音色的には,ドミナントよりも洗練された感じで気に入っていたのですが,耐久性にはやや難があるようです。音色を重視したために,多少耐久性が犠牲になったのかも知れません。
ヘリコアは,ラジオペンチで切るのにもちょっと力が要るくらいなので,よほどのことがない限りは切れないと思います。また,ヘリコアの内部を見た限り,かなり丈夫そうなので,安心して強く激しく弾けます。
ヘリコアのE線は,スチールの単線とアルミ巻きが選べますが,キンキンとした金属的な感じを避けたい場合は,アルミ巻きの方が良いと思います。スチールの単線は,なかなかパワフルなようですが,ヘリコアのA・D・Gはクリアな柔らかい音なので,アルミ巻きのE線の明るくてややマイルドな音色との相性が良いのではないかと思います。ヘリコアの愛用者の方々にお薦めしたところ,大変好評で喜んでいただいております。
それでは,ヘリコアのご感想楽しみにしております。
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[303]
Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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[その他]
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克彦さん、 ドミナントの持ちの良さに驚かれているということですが(笑)、 私の場合弾く機会が非常に少ないということも多分にあると思います。 音色についてですが、ただビービー鳴っているだけという感じでしょうか。 反応も悪く、早いフレーズを弾くと雑音しかしません。それとチューニングが 今ひとつ気持ちよく決まりません。おそらく、色んな音が鳴っていると 思われます。あとは、伸びきっているので、チューニングは安定しています。 気持ち悪いチューニングに一度決めれば、そこから狂うことはないという 意味で。。。(←というか、早く取り替えなさい)
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[319]
ヘリコアが切れました!
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[その他]
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こんばんは,札幌の克彦です。
昨日,通常はまず切れるはずのないヘリコアが切れました。切れたのはG線です。ただ,これには,ちょっと特別な事情がからんでいるので後ほど詳しくお話します。
まず,切れる前のヘリコアの状態をレポートします。僕が,ヘリコアを使い始めて2ヶ月が経過しました。張ってすぐの頃に比べると,多少レスポンスが鈍くなり,音色のクリアさが少し損なわれてきていますが,調弦のときの5度はすっきりと合っており,音量も十分に確保されています。また,4弦の音量のバランスも良好です。
張ってから1ヶ月くらいの間は徐々に(ごくわずかですが)弦が伸びているのがわかりましたが,1ヶ月を越えてからは弦の伸びは全くと言って良いほどなく,巻き線のほつれもありません。ドミナントやインフェルトだと,2ヶ月経過してもまだ少しずつ伸びているのがわかりますが,ヘリコアは完全に伸びが止まったように思います。
そのため,1度調弦を合わせると練習中にはほとんど調弦し直す必要がないくらい,音程が極めて安定しています。ドミナントやインフェルトに比べると,練習中の調弦の回数は3分の1以下に減りました。
また,音程感(正しい音程の感じ易さ)は大変良好で,重音も弾き易いですし,ヘリコアの特徴である音色の柔らかさは十分に維持されています。演奏者の耳元での雑音感(ザラザラ感)が非常に少ないクリアな音色がヘリコアの特徴ですが,それは2ヶ月経過した現在も保たれています。
2ヶ月経過した時点でのヘリコア,ドミナント,インフェルトの劣化具合を比べたら,間違いなくヘリコアが1番少ないと思います。ドミナントやインフェルトは,2ヶ月経過すると,だいぶ発音がぼやけてきてモコモコとした音になりますし,音色が硬くなったのがわかりますが,ヘリコアはそれらと比べると,時間の経過による劣化は少なく,弾いていて特に不満を感じません。
さすがに,張った直後に比べると,弦のレスポンス(反応)が多少鈍くなっていますが,演奏には支障のない程度ものです。また,相変わらず,あまり力を入れなくてもスーッと音が出てくれるので,演奏していて体が楽です。
※僕は,E線(アルミ巻き)は,1ヶ月ごとに張り替えています。ヘリコアのアルミ巻きのE線は1ヶ月を少々越えて使用することも可能ですが,やはり,1ヶ月を越えるとE線のパワーが多少不足してくるのがわかります。
実は,このレポートは2ヶ月後のヘリコアの状態をご報告するだけで終わる予定だったのですが,昨日,突然G線が切れてしまったので,その件についてもお話いたします。
G線だけが2ヶ月の使用で切れてしまったのには,特殊な事情があります。ヘリコアがこれほどまでに伸びの少ない弦だとは知らなかったので,ペグ(糸巻き)の止まる位置を調整するために,この2ヶ月の間に,2回,A・D・G線を外して巻き直しています。そして,ペグ(糸巻き)の調子を整えるためのコンポジション(ペグソープ)を塗る作業をするために,1回A・D・G線を外して巻き直しています。さらに,G線については,G線の糸巻きの動きがややきつく感じられたので,追加でコンポジション(ペグソープ)を塗る作業を行なっており,最近の1ヶ月間に3回弦を巻き直しています。
つまり,この2ヶ月間に,A・D線は3回,G線は6回,弦を外して巻き直しをしています。これは,弦にとっては極めて過酷なことです。弦は,1本当たり約5〜10kgのテンションがかかっていますが,弦を外すといったんテンションがゼロになり,再び巻き直すとまた約5〜10kgのテンションがかかるということになります。
ヴァイオリンの弦は非常に細いので,弦の付け外しによる急激なテンションの変化は,弦の芯(コア)に悪影響を与えます。弦を巻き直した直後に弦が切れてしまったというご経験のある方もいらっしゃると思いますが,それはこうしたことによります。
あと,弦の付け外し(巻き直し)は,弦の芯のまわりに巻かれている巻き線(アルミ・シルバーなど)にも,悪影響を与えます。つまり,巻き線が乱れたりほつれたりするのです。ヘリコアの巻き線はなかなか丈夫で,2ヶ月間に6回も巻き直したG線でさえ,巻き線の見た目は,乱れやほつれはほとんど感じられませんでした。
この2ヶ月は,札幌では湿度が急激に変化しました。例年の札幌の夏は,湿度が低いのですが,今年はやや高めで湿度が60%を越える日もありました。それが9月に入り,湿度が40%程度にまで低下したため,ペグ(糸巻き)の調子が影響を受けました。それで,仕方なく,4本ともペグソープを塗るという調整を施したのですが,特に調子の思わしくなかったG線のペグだけには,追加的にペグソープを塗るために弦を3回付け外ししたのです。
こうして,2ヶ月間に6回も巻き直されたG線だけが,使用後2ヶ月と少々で切れてしまいました。切れたG線の断面を分解して調べたところ,芯(コア)がねじ切れていました。ヘリコアの芯(コア)は,毛髪と同じ位の細さの非常にしなやかなスチールフィラメントで,それが7本よじり合わされています。スチールフィラメントは柔軟かつ強靭なので,ヘリコア愛用者の方々にお聞きした限りでは,長期間使用した場合でもヘリコアが切れたのは見た事がないとのことです。
弦の付け外し(巻き直し)に加えて,駒の立つ角度を何度か微調整したことも,弦の劣化を早めることになりました。駒の角度を変えると微妙に音色・音量が変わりますが,ヘリコアを張った場合のベストな角度を調べるために,何回も駒の立つ角度を調整したのですが,駒を動かすときに,瞬間的に大きな力が弦にかかるために,巻き線や芯(コア)に多少影響があるのです。ほんの数回であれば問題ないのですが,僕はヘリコアを張るのがはじめてだったので,調整の回数が増えてしまいました。そのため,弦の劣化が早まってしまいました。
要するに,2ヶ月に6回もG線を巻き直したことにより,また,駒の立つ角度を何度も微調整したことにより,弦に極度のストレスがかかってしまい,それがスチールフィラメントの芯(コア)の金属疲労を招いてしまったようです。
細い針金をいろいろな方向に何度もクネクネと曲げていたら,ある時ポキッと折れてしまいますが,まさにそれと同じようなこと,つまり,金属疲労が起きて,切れてしまったようです。
ヴァイオリンに関する専門書にも,弦が切れるのを防ぐためにも,弦の付け外し(巻き直し)は必要最小限にとどめるべきだと書かれています。また,駒の立つ角度の調整のし過ぎも弦を痛めるので注意するようにと書かれています。
僕の中では,以前ヘリコアを分解したときに,そのしなやかで強靭な芯(コア)を見ており,これはよほどのことがない限り切れないと思って安心していたので,A・D線は3回,そして,G線は6回も弦の付け外し(巻き直し)をしたのでした。ただ,さすがに6回はやり過ぎたようです。
これだけ何度も弦の付け外し(巻き直し)をして弦を痛めたら,ドミナントやインフェルトなどの弦であれば,2ヶ月も持たず,もっと早く切れてしまっただろうと思います。そういう意味ではヘリコアは,かなり強靭な(耐久性の強い)弦だと言えると思います。
昨日はG線だけが切れてしまったのですが,A・D・G線を新しいヘリコアに張り替えました。G線だけ新しくすると,他の弦との音量・音質のバランスが多少崩れると思ったので,まだまだ使えると思っていたA・D線も思い切って新しいヘリコアに張り替えたのです。
さて,新しいヘリコアですが,以前もレポートしましたとおり,弦を張り替えてから,わずか3時間くらいで,弦の伸びがだいたい収まり,音程が安定してきます。そして,半日も経つと,実際に弾いていてほとんど不満を感じないくらいに音程が安定してきます。
2ヶ月ぶりに弦を張り替えた場合,新しい弦に替えると,音量が増したり,音質がクリアになったり,あるいはレスポンスが鋭くなったように感じられる,つまり,弦を替えると,だいぶリフレッシュされた感じがするものですが,ヘリコアの場合は,ほとんどそれが感じられません。
これは,2ヶ月くらいの使用では,ヘリコアの音色があまり劣化していないことを示しています。僕は,いくらヘリコアが劣化しずらい弦だとは言っても,さすがに新しい弦に替えたら,だいぶ違うだろうと思っていたのですが,拍子抜けするくらいに違いが少ないです。
ドミナントやインフェルトだと,2ヶ月使用して張り替えたら,だいぶ音量・音色が違う感じがしますが,ヘリコアは時間の経過による劣化が極めて少ないので,新しい弦に張り替えてもほとんど違和感がありません。
予定では,6ヶ月くらいヘリコアを使い続けて,劣化の状況をレポートしようと思っていたのですが,上記の特殊な事情によりG線が切れてしまったので,もう1度ゼロからのスタートになりました。ヘリコアの愛用者の方々の中には,ヘリコアは音色的に6ヶ月くらい満足して使えるとおっしゃる方がいるのですが,僕自身もそれを検証してみたいと思っています。
今回弦を張り替えるときに,ペグ(糸巻き)をしっかりと調整したので,今後は,弦の付け外し(巻き直し)をする可能性=弦を痛める可能性はほとんどないと思います。
新しいヘリコアに張り替えてみて,ヘリコアは時間の経過による性能の低下(劣化)が極めて少ない弦だということを強く実感しました。
このように,ヘリコアは大変素晴らしい弦なので,より多くの方々にお試しいただきたいと思います。
それでは,また。
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[333]
ヘリコア初体験←ただしヴィオラ(笑)
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[その他]
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近々人前で演奏しなければならない機会が複数あるため、 数年振りに弦を交換しました。ただし、ヴィオラです。 最初は強い音が欲しいと思い、スチール弦のヤーガーを買ってみたのですが、 これが大失敗!低音の2弦で張力が足りず、びろんびろんで使い物に なりません(私のヴィオラは385mmと小さいことも一因)。
ショックでしたが、気を取り直して買い直すことにしました。 これまでのドミナントに不足を感じていたので何か別の弦にしたいと思い、 いろいろ調べました。その過程で、かのマイスター佐々木氏のサイトに 興味深いデータを見つけました。 http://www.din.or.jp/~sasakivn/report/saitenschpan.htm 今回はとにかく強い張力が欲しいという事情から、コレルリアリアンスが 欲しかったのですが、楽器屋さんに在庫がなかったため、 ヘリコアを買ってみました。
感想ですが、素直にバランス良く音が出る印象です。音の強さでは 幾分ドミナントに分がありますが、素直なレスポンスや音色の濁りの無さなど、 優れた点もあると思いました。何より値段が安いので、総合的に見て 充分満足のいくものでした。
以上、ご報告でした。
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こんばんは,札幌の克彦です。
ycさんへ,ヴィオラ用のヘリコアを購入されたとのことですね。ヘリコアは,ヴィオラやチェロを弾いている方々の間では,知名度も高く,使っている方も多いようです。
ヴィオラ用でも,ヘリコアの特徴である雑音の少ないクリアな音や素直なレスポンスという特性があるようですね。
ヴィオラで,ボディーレングス(胴体の長さ)が385ミリだと小さ目のヴィオラですね。それくらいの大きさだと,ヴァイオリンから持ち替えたときの違和感は少なそうですね。
ヴァイオリン用ヘリコアもお試し下さい。それでは,また。
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こんにちは,札幌の克彦です。
ヘリコアを張り替えてから,1ヶ月が経過しました。弦のコンディションは非常に良く,僕自身が十分にヘリコアに慣れてきたこともあり,ますます気に入っています。
先日,ヴァイオリンの展示会に行ったのですが,その展示会の中でも高価な楽器には,オリーヴ(高級ガット弦)が張られていました。一般的に,ガット弦は,レスポンスが早いと言われており,実際に弾いてみると,たしかに,ヘリコアよりもわずかにレスポンスが鋭い(素早い)感じがしました。
ただ,試奏している短時間のうちにも,徐々に音程が下がるのが気になります。ヘリコアだと,1度調弦を合わせたら,少なくとも1時間くらいは正しい音程を維持してくれますが,オリーヴは10〜20分に1回は調弦する必要を感じました。
あと,オリーヴは,音量もやや不足しているように思いました。ザラザラという雑音感も,ヘリコアに比べるとだいぶ多かったです。
自分の楽器でオリーヴを試したわけではないので,音量の不足や雑音感の多さに関しては,楽器の違いを考慮する必要がありますが,(楽器の違いの影響がほとんどない)音程の安定性に関しては,ヘリコアは抜群に優れていることを実感しました。
今回展示会でオリーヴ以外にもいろんな弦を弾きましたが,弦によって,ボウイングを微妙に変える必要があることを,再度実感しました。これは弦の硬さ・張力(張りの強さ)などの違いによるものだと思います。
こうした弾き比べをして,ヘリコアがいかに優れているかを実感できたのは,大きな収穫でした。
それでは,また。
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[382]
Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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[その他]
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克彦さん、こんにちは。
確かに、弦によって弾き方を変える必要はありますね。 その理由は克彦さんのおっしゃる通りだと私も思います。 私はヴァイオリンでE線以外に複数銘柄の弦を張ったことが ありませんが、ヴィオラで現在上2本と下2本に別銘柄の弦を 張っています。下2本はヘリコアです。ヘリコアが比較的楽に 音を出すことができるのに対し、2番線(D)のヤーガーはテンションが 高いのか、きちんと鳴らすためにはかなり気を使います。
そういえば、実は今日(昨日)演奏会本番だったのですが、 これまで弾いてきてヘリコアのC線はそこそこ満足のいく鳴りが あったなぁ、と思い返してみて感じます。最初はドミナントの方が 鳴っていたように思ったのですが、今日のリハーサル、本番を 思い出してみると、これまでドミナントで感じた、C線をいくら 一生懸命鳴らしてもいまひとつ音が出てこない、という現象が ありませんでした。鳴りだけの問題ではなく、音質など、トータルで バランスが良いのかな?と思っています。
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ガセだったらごめんなさい。 ヘリコアを輸入している会社が倒産して、弦の国内供給が 現在の楽器店のストックのみで止まっていると聞いていたのですが、 本当ですか? もしかすると、他の会社も輸入しているのかもしれないのですが。 それによっては、まとめ買いを考えています。 どなたか、知っている方いますか?
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[388]
「ヘリコア」の輸入元について
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[その他]
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こんにちは,札幌の克彦です。 がんさんへ,はじめまして。ご質問の件ですが,ヘリコアなどのダダリオ社の弦は,以前は南洋貿易が輸入元でした。事情は良くわかりませんが,南洋貿易に代わって,今年から,白川総業(ヴァイオリン関係の輸入に関する老舗の会社)ともう1社(名前を忘れました)が輸入元になっています。
僕は,4弦ともヘリコアを愛用しております。E線に関してはヘリコアは2種類ありますが,僕は,ヘリコアのアルミ巻きのE線を使用しています。 ところが,これはたいていお店に在庫がない場合が多く(スチールの単線よりも値段が高いからか?),いつも注文して取り寄せしてもらっています。今のところは,注文して2〜3週間で届くので,問題は生じていません。
もしご心配であれば,2〜3セット買い置きしておくのも得策だと思います。僕は,切れた時に備えて,あるいは,演奏会前などに張り替えたいときのために,いつも手元に2セット(E線は5〜6本)ストックするようにしています。
ところで,がんさんは,現在ヘリコアを使用されていますか?もし,そうであれば,ぜひ,アルミ巻きのE線をお試し下さい。値段はスチールの単線より少し高いですが,長持ちしますし,音色もマイルドで心地良いです。
それでは,また。
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[389]
「ヘリコア」の輸入元について(補足)
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こんにちは,札幌の克彦です。がんさんへ,先ほどのレスに若干補足します。 ダダリオ社の弦の正規輸入代理店は,東京の株註総業と,大阪の潟^ツノヤ商会の2社です。
どちらの会社も,小売というよりは卸売の業者(卸問屋)で,全国に手広く販路を持っているようですので,以前よりも,ヘリコアが入手しやすくなるのではないかと考えています。
なお,ヘリコアの4本セットの定価は,E線がスチール単線のセットは,5,400円,E線がアルミ巻きのセットは,5,900円となっています。(以前は,E線がスチール単線のセットの定価が6,000円でしたので,少し安くなりました。)
音が良くて,耐久性が極めて長いことを考慮すると,ヘリコアの値段は安いように思います。
それでは,また。
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こんばんは,札幌の克彦です。 今日は,ヘリコアに合う(と思われる)松脂をご紹介します。
僕は,この1年間は,金粉が入っているLiebenzeller(リーベンツェラー:ドイツ製:定価3,500円)という松脂を使用してきました。さすがに値段が高いだけあって,性能は申し分なく,大変気に入っています。弓の毛に塗った感じは,サラサラとしていますが,適度にしっとりとした感じのある松脂です。音色的には,雑音の少ないクリアで明るい音で,多少落ち着いた音色も持ち合わせていると思います。
ヘリコアは,ザラザラとした雑音が非常に少ないクリアな音色,明るくて透き通るような音色が特徴ですが,ぐっと胸に響くような「深み」や荒々しい「力強さ」に若干欠けるところがあるのも事実です。
そこで,「Liebenzellerのようなサラッとした松脂は,そうしたヘリコアの長所を伸ばすことはできても,短所を補うことはできないのではないか。」と考え,このたび,違う松脂を試してみました。
試してみたのは,潟Aルシェの「ARCHET101(布袋入り:定価2,000円)」という松脂です。カタログによると「ARCHET201」は,「しっとりとした感じで,重厚感のある音色が出る」とのことです。用途としては,基本的にはビオラ・チェロ向きのようですが,ヴァイオリンにも使えるとのことです。
僕は,以前「ARCHET201(アルミケース入り:定価3,500円)」という松脂を使っていました。「ARCHET201」は,「さらさらとした感じで,明るくきれいな音が出る」という特徴があり,前述のLiebenzellerとは甲乙つけ難い良質の松脂で,これも気に入っています。「ARCHET201」は,基本的にはヴァイオリン向きですが,ビオラ・チェロにも使用できるとのことです。
前置きが長くなりましたが,「ARCHET101」でヘリコアを弾くと,より力強い音が出るように感じます。音色は,Liebenzellerに比べると若干暗くなったように感じますが,けして暗い音色ではなく,適度に明るい音色という感じです。
「ARCHET101」に変えてから,全体的に音量が増した感じがしますが,特に,低音弦(D・G線)では,Liebenzellerに比べて,音の太さ・力強さが増した感じがします。弦へのひっかかりが良いので,3重音・4重音を弾いたときなど,低音の響きがブォーンと力強く残ってくれるので,和音の厚みが増したように感じます。
また,しっかりと弦を鳴らしきることができるので,音の深みも増したように感じます。
弦へのひっかかりが良いので,スピカートは小気味良くキザムことができますし,スタカートもカチッと決め易いように思います。
Liebenzellerに比べると,音のクリアさ(透明感)はわずかに失われた感じがしますが,ヘリコアはもともと非常にノイズが少なくてクリアな音色なので,けして耳障りなノイズは感じられません。
なお,「ARCHET101」は,丸く平べったい形状で,適度にしっとり感がある性質なので,とても塗り易い松脂です。また,弾いているときに,松脂が弓の毛から取れづらい(落ちにくい)ように思います。
ヘリコアをご使用されている方で,ヘリコアの音量や音の太さ(力強さ),あるいは,音の深みに多少不満をお持ちの方は,違う松脂をお試しになることをお薦めします。その際には,ぜひ,「ARCHET101(赤い布袋入り)」をお試しいただけたら,と思います。
それでは,また。
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[404]
ヘリコア・ヘヴィーテンション
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[その他]
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こんばんは,札幌の克彦です。このたび,ヘリコアのヘヴィーテンションを試しました。試したのは,D・G線です。
4本ともヘリコアのミディアムテンションを使用していて,とても気に入っていたのですが,低音弦であるD・G線に,もう少し太いパワフルな音を求めたくなりました。ヘリコアの使用者の方に相談したところ,ヘヴィーテンションを薦められたので試すことにしました。
さて,ヘリコアのヘヴィーテンションですが,見た目は,D線はミディアムテンションとほとんど変わりませんが,G線はわずかに太いです。
ヘヴィーテンションということで,弦の張りの強さは増していますが,弦を押さえたときの感触は,それほど変わらないように思います。ややG線が太くなって張りが強くなった感じがしますが,ミディアムテンションから替えた場合でも違和感はなく,相変わらずしなやかで押さえ易いです。
さて,音についてですが,音量は若干大きくなりましたが,音が大きくなって力強くなったというよりも,音が太くなったような感じがします。また,ヘヴィーテンションのD・G線は,フォルテシモで弾いたときに底力(余裕)が感じられ,音に深みがあるように思います。
なお,D・G線をヘヴィーテンションに替えてから,ミディアムテンションのE・A線の音量も増しました。一般的に,D線にテンションの強い弦を張ると,E・A・G線の音量も増すと言われていますが,このたびは大いにそれを実感しました。特に,E線の音量・響きが増した感じがします。そのため,ヘヴィーテンションのD・G線に負けずに,十分に力強い音が出ます。
E線は約2週間,A線は約1ヶ月半,それぞれ使用したものですが,取り替えたばかりの新品のヘヴィーテンションのD・G線に音量的に負けていないので,ミディアムのE線・A線は良く鳴る力強い弦なのだと思います。
僕は,E線はアルミ巻きのものを使用していますが,とにかく良く鳴り,それでいてキンキンとした感じが全くなくてマイルドな音色なので,大変気に入っています。アルミ巻きなのでサビがつきにくく,さらに,音色的に寿命が長い(長持ちする)ところも気に入っています。
ヴァイオリン自体の特性(あるいは弦との相性)によると思いますが,僕の楽器の場合は,D・G線はヘヴィーテンション,E・A線はミディアムテンションにすることにより,4本ともミディアムテンションの場合よりも全体的な音量バランスが良くなり,全体的に音量が豊かになりました。
ミディアムテンションに比べると,ヘヴィーテンションは,音色のクリアさ(雑音感の少なさ)とレスポンスの鋭さがわずかに失われますが,その分音に太さと深みがでます。この辺は,ヴァイオリンとの相性や演奏者の好みによって選択が分かれるところだと思います。
ヘヴィーテンションのD・G線は,弦を張ってからわずか2〜3時間で弦の伸びが落ち着き,1日たつとほぼ完全に弦の伸びが収まります。ミディアムでもそうでしたが,このように短時間で弦の伸びが収まってくれて,音程が極めて安定しているのは,大変うれしい限りです。
それでは,また。
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[409]
ヘリコアA線・ヘヴィー
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[その他]
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こんばんは,札幌の克彦です。先日ヘリコアのD・G線をヘヴィーテンションに替えて,その結果に大変満足したので,A線にもヘヴィーテンションを張ってみることにしました。
弦の太さは,ミディアムテンションとそれほど違いませんが,わずかに太いように思います。
E線(アルミ巻き)はミディアムのままですが,音量A・D・G線がヘヴィーに統一されたことにより,音量のバランスがさらに良くなりました。E線はミディアムのままでも,十分な音量が確保されており,ヘヴィーに替えなくても良いと思っています。4弦ともミディアムだったときは,E・A線(高音弦)に比べ,D・G線(低音弦)の鳴りがややおとなしい感じがしましたが,A・D・G線をヘヴィーにしてからは,4本の弦すべてが,ほぼ均等に力強い音で鳴るようになりました。
弦を押さえた感触やボウイングの際の弦の反発力から,ミディアムに比べるとヘヴィーは若干張りが強くなったことを実感しますが,違和感を感じるほどではありません。
ヘヴィーはミディアムに比べて,ヘリコアの特徴である音色のクリアさ(透明感)が若干失われますが,それでも十分にクリアな音色であり,ザラザラとした雑音感はあまり気になりません。
フォルテシモやスフォルツァンドなど,ここぞというときに強い音が欲しいときには,ヘリコアのヘヴィーは本当に頼りになります。
ヘリコアのミディアムに対してパワー(音量)の面で不満を持っている方だけでなく,十分に満足されている方にも,ヘヴィーをお試しいただけたら,と思います。
それでは,また。
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[410]
Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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[その他]
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克彦さん、 どうもご無沙汰しております。
ヴィオラのヘリコアは以前ご報告致しましたと通り好印象でした。 それで、ヴァイオリンの方も先月末張り替える機会があったのですが、 ヘリコアは若干パワー不足という某セミプロ様のご意見を目にしたことから(笑)、 インフェルド青にしてしまいました(スミマセン)。
結果はちょっと失敗。インフェルドはみなさん赤の評判がいいようですが、 私も赤にすべきだったかなぁと。悪くはないけれどちょっとキンキンした感じで 好みではありませんでした。周りで聴いている人は問題なくいい音だと 言っていましたが。。。
次張り替える時はヘリコアのヘビーを、と思っています。 他の弦の話をしてすみませんでした! (というか裏切ってすみませんでした(笑))
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こんばんは,札幌の克彦です。 ycさんへ,お久しぶりです。某セミプロ様とは,Mさんのことでしょうか?
インフェルトについては,僕は,ヘリコアに替える前に,ブルーとレッドの両方を試しました。どちらも,ドミナントに比べると,音量的にも音色的にもややおとなしい感じがしますが,レッドの方が音色がまろやかで深みが感じられました。巷でも,レッドの方が評判が良いようですが,僕も同感です。 さて,ヘリコアのミディアムは,全般的にやや音量が控えめな感じがしますし,特に低音弦(D・G)については,もう少し音の太さを求めたくなるところがあるのは事実です。そのかわり,ミディアムは,音色が非常にクリアで,つまり,雑音感(ザラザラ感)が少なくて耳に優しいです。
一方,ヘヴィーは,ミディアムよりも音量がだいぶ大きく,ドミナントよりもパワフルなのでは,と思うくらいです。それでいて,ドミナントのようなザラザラ感があまりなくて,音色がクリアなのが嬉しいところです。
E線については,ヘリコア・ミディアム(アルミ巻き),インフェルト・レッド(ゴールドスティール),ドミナント(アルミ巻き)を比較した限りでは,ヘリコア・ミディアム(アルミ巻き)が1番良く鳴るように思います。しかも,キンキンとした感じがなくて,音色がマイルドなところも気に入っています。
ゴールドブロカット0.27のE線もパワフルで愛用者が多いですが,こちらは,ストレートに良く鳴るという印象です。ヘリコアのアルミ巻きE線は,音量的には十分に鳴りますが,音色的にはまろやかで温かい感じがします。
次回は,ぜひ,ヘリコア・ヘヴィーをお試し下さい。それでは,また。
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こんばんは,札幌の克彦です。僕が,ヘリコアのA・D・G線をヘヴィーテンションに替えてから約1ヶ月半が経過しました。
音程の正確さや安定感については,時間の経過に伴う弦の劣化はほとんど感じられません。音色や音量については,張り替えた直後に比べるとややおとなしくなってきた(落ち着いてきた)感じがしますが,実用上は全然気にならない変化です。また,見た目についても,巻き線のほつれや乱れがなくて良好な状態です。
ヘリコアのヘヴィーとミディアムを比べると,4弦の音量バランスや音の大きさ(音量)の点ではヘヴィーの方が優れており,音色の明るさやクリアさではミディアムの方が優れていると思います。弾き易さ,音程の安定性,耐久性の点では,どちらもほぼ同等だと思います。僕は,音の力強さや音の深みがある分だけ,ヘヴィーの方が表現力の幅が広いように感じるので,今後はヘヴィーを使用していこうと思っています。このあたりは,演奏者の好みや弦と楽器との相性が関係してくるところだと思います。
なお,アルミ巻きE線は,定価1,000円とやや高めですが,ミディアムでも,ヘヴィーのA・D・G線に負けないだけの十分な音量があって,しかも,キンキンとした金属的な感じがなくてマイルドな音色です。また,耐久性も優れているので,価格以上の満足感は得られると思います。
ヘリコアのアルミ巻きE線を在庫していない弦楽器店が多いからだと思いますが,以前からヘリコアを愛用されている方でも,アルミ巻きE線の存在を知らない方が数多くいらっしゃいます。そうした方々にアルミ巻きE線を勧めたところ大変好評で,その後はアルミ巻きE線を使い続けるようになられた方が数多くいらっしゃいます。ヘリコアをお使いの方々には,ぜひ1度お試しいただきたいと思います。
それでは,また。
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[463]
Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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[その他]
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まさぐちる
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[2001/12/20 9:38:22]
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こんにちは。某Mです(笑)。 エヴァピラツィからヘリコアミディアム、ヘリコアヘビーと使ってきましたが、ヘリコアヘビーはミディアムの物足りなさが解消されていて、芯の強さ、響き、パワーに優れているとても良い弦ですね。エヴァピラツィによく似ているように思いました。エヴァの方がppの表現力は上ですが、パワーと安定感はヘリコアヘビーですね。
さてさて克彦さんご推薦のヘリコアEのアルミ巻きですが、ダダリオ社のWebサイトに掲載されていながらなかなか手に入りません(取り寄せしようとしても扱っていないと言われます)。どこか通販などで手に入るところをご存知であれば教えていただけるとありがたいです。ヘビーのアルミ巻きを試してみたいのですが・・・。
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こんにちは,札幌の克彦です。
まさぐちるさんへ,どーもお久しぶりです。ヘリコアのアルミ巻きE線は,扱ってない弦楽器店が多いので,たしかに困りますね。
僕は,「シャコンヌ」という全国に数店を構える弦楽器店に注文して取り寄せてもらっています。シャコンヌ札幌店の場合,ヘリコアE線のアルミ巻きの取り寄せには,3〜4週間かかります。なお,シャコンヌ札幌店では,E線1本でも取り寄せしてくれます。また,取りに行くのが時間的に困難な場合は,自宅に郵送してくれます。その場合の支払い方法は,郵便振り込みです。僕は,FAXで注文して,自宅に郵送してもらうようにしているので,ほとんど通販のような感じです。
シャコンヌには,東京店や名古屋本店がありますので,そちらをあたられてみてはいかがでしょうか?
ヘリコアのアルミ巻きE線は,ミディアムでも十分にパワフル(張力データでも実際の音でも)なので,ヘヴィーだと強過ぎるかもしれません。ミディアムとヘヴィーの両方をお取り寄せされて,比較された方が良いように思います。
なお,ヘリコアのE線は,ボールエンド・ループエンド共用となっていますが,つまようじをボールの穴に入れて軽くひねるとボールは簡単に外せます。
それでは,また。
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Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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まさぐちる
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[2001/12/21 9:57:58]
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克彦さん、お返事ありがとうございます。
シャコンヌですね。探してみます。テンションはせっかくなのでミディアムとヘビーの両方を試してみようかとおもっています。楽器のせいかほとんどのE線が弱く感じ、ブラカット0.27でそこそこという具合でした。ヘリコアの単線スチールヘビーは既に試したのですが、パワーはブラカットのちょい落ち、音色はガサガサしてよくなかったです(インフェルト青に似ている)。なのでアルミ巻きは楽しみです。
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おくひと
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[2002/01/01 22:07:54]
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元日早々、弦をヘリコア(E線アルミ)へ張り替えました。 今までは、インフェルト赤⇒青(セットで買ってしまったので)と使っていて ちょっと、耳元ではキンキンするかな?と思っていました。 ヘリコアに張り替えた直後の印象ですが、音量が増したにも関わらず 素直な音色となり、「楽器自体は、こういうものですよ」と言ってくれているようです。 ただ、アジャスターをつけていないので、安定するまでの調弦には手間が かかるかもしれません。慣れが必要ですね。
弦は、ヤマハ渋谷店で取り寄せてもらいました。 店員さんは、初め「ヘリコアE線でアルミってあるんですか?」と首を傾げていましたが ちゃんと、注文して2日後には入荷していました。
さあ、2月末の教室の発表会に向けて弾き込もうっと!!!!
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ヘリコア・ヘヴィー4ヶ月経過
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こんばんは,札幌の克彦です。A・D・G線をヘリコア・ヘヴィーに替えてから,4ヶ月が経過しました。E線(ヘリコア・ミディアム アルミ巻き)は,約1ヶ月ごとに張り替えていますが,A・D・G線は,どのくらいの期間使用できるのか,限界まで試してみようと思っております。
クリアな音色とクイックなレスポンス(反応)を誇るヘリコアですが,さすがに,4ヶ月も経過すると,レスポンスが少し遅くなったのを感じます。それでも,演奏に支障をきたすレベルまで低下しているわけではなく,もうしばらくは使えそうな感じがします。また,音色のクリアさ(透明さ)も,4ヶ月の経過により,多少損なわれていますが,元々雑音感(ザラザラ感)が少ないこともあって,あまり気にならないレベルです。音量的には,多少おとなしくなってきましたが,ヘリコア・ヘヴィー特有のパワフルさは健在です。
巻き腺については,全くほつれがない状態を保っています。そのため,調弦もスムーズで,5度もきれいに合っており,音程も安定しています。
これまでに使用してきた弦(ドミナント,インフェルト,トニカなど)は,3ヶ月程経過すると,音量・音質ともに限界という感じがしましたが,ヘリコア・へヴィーは,4ヶ月経過した今も,まだ使用できるだけの余裕があります。
それでは,また。
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Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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克彦さん、こんにちは。 以前告白しました通り、ドミナントを1年以上張ったこともある私です(笑)。 ドミナントは運良く(悪く?)切れるタイミングを逸するとかなりの長期間 切れない場合もありますが、5度音程は半年も張っているとかなり 怪しくなってきます。ヘリコアは長持ちするんですねぇ。
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アルミ巻きE線も在庫して下さい
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こんばんは,札幌の克彦です。
ycさんへ,お久しぶりです。本当にヘリコアは長持ちするんです!限界まで使い続けてみますね。さすがに1年間は無理だと思いますが。(笑)
ところで,ycさんは弦楽器のオンラインショップを設立されたのですね。ショップのホームページを一通り拝見させていただきましたが,大変見易くて(探し易くて),とてもいいな〜,と思いました。ピグマリウス・ヴァイオリンにしても,アルシェの弓にしても,あるいは,弦や小物(松脂など)に至るまで,どれも定評のある「一級品」を在庫されていますね。
最近は,弦楽器のオンラインショップが増えてきましたが,設立した当初に,これほどまでに充実した(見易い)ホームページを持っているショップは,ほとんどないと思います。今後のご発展を祈念いたします。
さて,ここで1つお願いがあります。ヘリコアのアルミ巻きE線を,ycさんのお店の在庫のラインナップに,ぜひとも加えていただきたいのです。ヘリコアファンの間では,スチール単線のE線(定価500円)よりも,アルミ巻きE線(定価1,000円)の方が,はるかに評判が良いのです。
アルミ巻きE線は,値段的には,やや高めですが,その値段を払うだけの価値は十分にあります。アルミ巻きE線は,錆びにくく,音色の持続性(耐久性)も優れており,また,音色的にもマイルドで明るい音です。また,ヘリコアのE線は,ボールエンド・ループエンド共用となっており,ループエンドで使いたい場合には,簡単にボールが外せるようになっており,大変合理的です。(ちなみに,ボールは,つまようじを使うと簡単に外せます。)
プロヴァイオリニストM氏が以前嘆いておられたように,ヘリコアのアルミ巻きE線は,取り扱っていない(在庫していない)弦楽器店が多いことから,入手が困難だという現状があります。 僕の知る限りでは,全国的にそういう傾向があるようです。アルミ巻きE線が,1,000円とやや高価なことがその一因なのか,あるいは,何か他の理由があるのか,良くわかりませんが,いずれにしても,アルミ巻きE線の高い性能を知る者としては,大変残念なことです。
ヘリコアは,音色・音量が優れているだけでなく,耐久性も抜群なので,より多くの方にお試ししただけたらと思っております。
それでは,また。
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Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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克彦さん、こんにちは。 ショップにご来店頂いたそうで、ありがとうございます。 また、お褒めのお言葉を頂き光栄です。:) さて、ヘリコアE線アルミ巻ですが、私も評判を耳にして取り扱いたいと 思ったのですが、確かにおっしゃる通り、現在のところ国内には 通常ルートでは流通していないのです。 お約束はできませんが、引き続きご要望に応えられるよう努力致します。 何卒今後ともよろしくお願い致します。(商売人モード)
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こんばんは,札幌の克彦です。ヘリコアを製造しているダダリオ社の弦は,白川総業とタツノヤ商会という大手の楽器商(卸売商)が,正規輸入代理店となっています。白川総業とタツノヤ商会と取り引きのある楽器店(小売店)であれば,全国どこの楽器店でも,ヘリコアの「アルミ巻きE線」の取り寄せは可能なはずなのですが,実際には,取り寄せにすごく時間がかかったり,取り寄せが不可能だったりと,不便な状況となっています。僕が聞いている限りでは,全国的にそういう傾向があるようです。運良く入手できた人々の間では,とても評判が良いだけに,非常に残念なことです。
僕は現在,ある楽器店に,ヘリコア・ヘヴィーの「アルミ巻きE線」を注文していますが,注文してから1ヶ月半が経過したにもかかわらず,いまだに納品されていません。当初の予定では,約1ヶ月で納品になるはずだったのですが。
ヘリコア自体は,全国のどこの楽器店でも比較的入手し易い状況だと聞いていますが,カーボンスチールの単線よりも性能的に優れている「アルミ巻きE線」だけが入手困難な現状は,消費者の側から見ると,本当に不思議です。これには,何か特別な理由があるのでしょうか?
こうした不便な状況が,今後改善されて行くことを強く願っております。それでは,また。
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Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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バスコ
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[2002/03/05 15:12:04]
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はじめまして。最近このサイトを知りました。ワタクシ、ヴァイオリン弾きではありませんが、フィドル弾きです。その性質上、スチール弦を愛用しております。 さてさて、「ヘリコア」、ドミナントとの比較がよくされているようですが、他のスチール弦と比べてどうなんですか?たとえばトーマスティック社のspirocoreも同じような謳い文句ですよね。それとかスチール弦でも柔らかめのsuperflexibleやピラストロ社のpiranito、ヴィオラ弾きに人気のヤーガー。 ヴァイオリンについては無知なモンで、しょーもない質問ばかりするかもしれませんが、今後ともよろしく。
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[806]
Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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ゆうこ
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[2002/03/05 19:46:56]
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ヘリコアについてのレポート、興味深く読ませて頂きました。 今ピラストロのオリーブ弦を使っているのですが、そろそろ寿命なので、 次の張替えには是非ヘリコアを試してみたいと思っています^^
克彦様に質問なのですが、ネット上・または通販でヘリコアの弦を手に いれるにはどうしたらよいでしょうか? 取扱サイト等ご存知でしたら紹介して頂けると幸いです。。
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こんばんは,札幌の克彦です。
バスコさんへ,はじめまして。僕は,ヴァイオリン弾き(アマチュア)ですがフィドル弾き(フィドラー)という響きも格好いいですね。僕は,ヴァイオリンの音楽もフィドルの音楽も好きです。
ところで,ご質問の件ですが,僕は,ヘリコア以外のスチール弦を弾いたことがありません。ナイロン弦,ガット弦の主要なものであれば,自分で買ったり,人の楽器に張ってあるのを弾かせてもらったり,あるいは,楽器店での試奏でいろいろと弾いており,それらの弦とヘリコアの比較を,これまで,こちらの掲示板上で述べさせていただいております。
どなたか,ヘリコアとヘリコア以外のスチール弦を両方お試しになられた方がいらっしゃいましたら,その違いについてお答えいただけるとうれしく思います。
ゆうこさんへ,はじめまして。オリーヴは,最高級ガット弦と呼ぶにふさわしい優れた弦ですが,やはり高価ですよね。また,ガット弦は,湿度に弱く,音程の安定性に欠けているのも,気になる点ですね。なお,ガット弦からヘリコアに替えられた方によると,ほとんど違和感なく移行できたそうですので,ぜひお試しになって下さい。
常時ヘリコアを通信販売していて,しかも,割引率の高いサイトとしては,バイオリンサプライがあります。インターネット,FAX,電話による注文が可能です。支払い方法は,クレジットカード,銀行(郵便局)振込,現金書留が選べます。注文してから,約3日後には商品が届くので,とても便利です。
バイオリンサプライの「2000−2001カタログ」には,ヘリコアのアルミ巻きE線は,掲載されていませんが,最近,取り扱いを始めたそうです。ただし,今のところ,テンション(張りの強さ)は,アルミ巻きE線は,ミディアム・テンションしか選べないようです。商品番号等は下記のとおりです。
商品番号 21746 商品名 E Helicore Aluminium/Steel (現在入荷のゲージはミディアムのみ) 販売価格 ¥800-(標準価格¥1,000-)税別
初めて,ヘリコアを張られるとのことなので,まずは,標準的なテンションであるミディアム・テンションをお試し下さい。もちろん,E線は,アルミ巻きがお薦めです。4本セットのE線は,カーボンスチールの単線(定価500円)なので,ご注意下さい。
もし,ヘリコア・ミディアムをお使いになってみて,いまひとつパワー(音量)が不足しているな,と感じられたら,ヘヴィーをお試し下さい。
お使いになられたら,ご感想などいただけると幸いです。
バイオリンサプライのホームページのURL等を下記に掲載いたします。それでは,また。
有限会社 バイオリンサプライ 〒106−0032 東京都港区六本木3−4−25 メゾン六本木407 http://www.bekkoame.ne.jp/~violinsp/ http://www.violinsupply.co.jp/ e-mail:violinsp@bekkoame.ne.jp Tel.:03-5570-7331 FAX:03-5570-7330
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こんにちは,札幌の克彦です。投稿(返信)できないとのご連絡がありましたが,今試してみたら,投稿できました。一時的なエラーだったのでしょうか?
ycさんへ,こちらのスレッドには,1スレッド当たり何キロバイト,というような容量はあるのでしょうか?
このまま続けて行くと,このスレッドが容量オーヴァーにならないかと心配しております。
それでは,また。
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[859]
Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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ゆうこ
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[2002/03/15 21:45:49]
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こんにちは、先日質問させて頂いたゆうこです^^
折角通販できるサイトを教えて頂いたのに、地元で売っている所を 見つけてしまいました…(^^; ヤマハ仙台店の3Fで扱っていました。前々からあったようなのですが、 私がただ見落としていただけでした(汗) オールドの楽器を使っている人がよく買っていくそうです。 新作の楽器を使っている人には当たり外れが激しいらしく、試す人は 結構いるらしいのですが、ずっと使い続ける人はあまりいないみたいです。 今日はちょっと持ち合わせが無かったので買えなかったのですが、今度 行った時に買ってこようと思います♪
それでは、失礼します。
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[862]
見つかって良かったですね
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こんばんは,札幌の克彦です。
ゆうこさんへ,身近なところでヘリコアを見つけられたようで,良かったですね。 ところで,ヘリコアの「アルミ巻きのE線」も置いてありましたか?ヘリコアをお試しの際は,「アルミ巻きE線(定価1,000円)」をぜひお買い求め下さい。スチールの単線(定価500円)よりも,音色が美しくて長持ちします。ご感想などお聞かせいただけると幸いです。 それでは,また。
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こんばんは,札幌の克彦です。書きこみできるかどうか試してみたら,書きこみできました。秘密さんが書きこみできなかった(エラーメッセージが出た)のはなぜでしょうか?(ycさん,原因を教えていただけると助かります)
それでは,また。
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[940]
Re: ヴァイオリン弦「ヘリコア」について
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[その他]
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bonbon
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[2002/03/28 14:21:37]
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アメリカ在住です。何と言っても安くて早いのでwww.sharmusic.comを良く使います。見てみたところ、ヘリコアは4本で27ドルちょっとでした。(E線は良く判らなかったので2種類のうちの高い方を選択してみました。) Medium/heavyも選択可能です。日本へも送ってくれます。送料についてはWebで確認してみて下さい。弦だけのオーダーだと高価にはならないと思いますが。。 大変無責任で恐縮ですが、私自身は日本からオーダーしたことが無いのでかえって高価になってしまったらごめんなさい。 お知らせまで。
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