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ハイアーチ、板が薄目の楽器は、良いのでしょうか?? | ヴァイオリン掲示板

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楽器・付属品 7 Comments
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ハイアーチ、板が薄目の楽器は、良いのでしょうか??

投稿日時:2024年04月04日 01:03
投稿者:松毬(ID:JChUJzQ)
ハイアーチで板が薄目の楽器を手にしたのですが、この様な楽器はどうなのでしょうか??。https://ameblo.jp/idealtone/entry-12642283781.htmlもあるのですが、あまり体験したことなく教えて頂けないでしょうか??

親しみのある現代の楽器は、オールドをモデル化したストラドモデルやデルジェスモデルのモダン楽器が一般的です。アーチが低く板も厚めで、これは強い音と耐久性が望まれてかなぁと思います。クロッツをモデル化したドイツ系モダン楽器やアマティモデルも少しありますかね。アーチは高めですが、やはり厚めの板が用いられているように感じます。オールドの楽器は手にしたことはあるもののハイアーチの楽器(アマティ、ステイナー、ルジェ―リの様な楽器)を体験したことはありません。

これらに対して、ハイアーチで、更に、板が薄目の楽器は、諸々と性能含めどうなのでしょうか??。この様な楽器は、オールドやオールドのコピー楽器に良くあるのではないか?、この様な楽器を持たれている方も多くいらっしゃるのではないか?と思い、質問させていただきました。

皆さまから、広くご意見を頂けて、批判も含めて忌憚なくご意見を頂ければ助かります。よろしくお願いいたします。
【ご参考】
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Re: ハイアーチ、板が薄目の楽器は、良いのでしょうか??

投稿日時:2024年04月04日 01:06
投稿者:松毬(ID:JChUJzQ)
因みに、
私が手にした楽器は、約100年前にピエトロ・ガルネリをコピーしたもので、ハイアーチ、そして、板は薄目です。音は、ガット弦もエバなども必要なくドミナント弦で低弦から高弦までバランスが良く、良く鳴ります。またA線も綺麗な音が伸びやかに広がる感じですが、楽器が遠鳴りしているかはまだ良く分かっていません。レスポンスも悪くありませんので駄目楽器ではない気がしますが、、寸法は微妙にモダン楽器とは異なり、また、経年で壊れる楽器でちゃんとした楽器ではないのかなぁ??と、その他含めて気になるところです。。
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Re: ハイアーチ、板が薄目の楽器は、良いのでしょうか??

投稿日時:2024年04月04日 14:46
投稿者:通りすがり(ID:MTNXeZM)
どれか一つか二つの要素で判断できるものではなく、実際に比較演奏するのが一番ですし、それが叶わなければ作者の経歴や評判、その楽器での演奏動画があればそれを見る、に尽きるのではないかと存じます。
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Re: ハイアーチ、板が薄目の楽器は、良いのでしょうか??

投稿日時:2024年04月05日 23:12
投稿者:松毬(ID:RDJJSGA)
通りすがり さん、コメントありがとうございます。

この楽器の演奏動画は存在しません。ですが、実は、この作者の楽器は、二挺あり、これを演奏比較することは出来ます。
掲題の楽器は最初期型で、もう一挺は、末期型です。音は、どちらも良く鳴って綺麗に響きますが、もう一挺の末期型では、良く知っている20世紀のモダン楽器に近しく、良い楽器であることは音を聞いて素直に理解できます。

そこで、掲題の最初期型から諸々と改良して末期型に至ったことは理解でき、この過程においてアーチはピエトロ・ガルネリからストラドへ、板の厚さも厚く変わって、f字孔のスタイルも配置も、恐らくバスバーの大きさも変っています(ただ、同じ外枠パターンで、ボディ長もネック長や渦巻も同じ)。これを、逆に言えば、最初期型は、駄目楽器だったからと思えそうだし、音の性格は、アーチと板厚で大きく変わったと解るので、音が駄目だったのか??。。。本当にそうなのか??この点で困っています。
一般に製作者の評価で、あの製作時期の作品なら高く評価できるが、それ以前や以降では低い場合は往々にしてあり、この作者の楽器も同じ類いか?とも。。そして、この作者の経歴や評判はハッキリとは定まっていません。

一方で、もしも、音は駄目ではなく、その他強度耐久性などの心配から改良した結果、末期型に至って現代のモダン楽器と同じ路線になったのなら、最初期型も末期型と変わらず良い楽器と言えて、音は最初期型の固有な嗜好性スタイル、末期型と異なる理解です。しかし、この最初期型の音は、私の経験になく素直に良い楽器か?と理解できません。そこで、掲題の質問となる訳で、どうぞご理解ねがいます。
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Re: ハイアーチ、板が薄目の楽器は、良いのでしょうか??

投稿日時:2024年04月06日 23:04
投稿者:ルバーブ(ID:dzVBiXA)
あくまで私の感想ですが、試したものは総じて音が小さく、音の系統として自由のない音に感じられました。
試した中には、数千万~数億する1600~1700年代のイタリアンやおなじみドイツ最大の巨匠の作品もありました。
周りの話を聞く限り、音の大小は個体差があるようで、私が使わせてもらったのはたまたま小さかったのだと思っています。
ただ、音の感じ方については、ある程度共通性が感じられ、人によって硬い音、閉じた音、広がりのない音、詰まった音等の表現をされます。
私も、フラットなアーチの楽器の音の印象を基本、開放的な音と表現するので上記表現を用いました。

ところでスレ主さんは、文章を拝見すると、知識から入るタイプの頭でっかちな方のようですね。
百聞は一見にしかず、試せる環境にあるならあれこれくだらない能書き垂れてないで試してみればよろしい。その感想に満足しないでどうするのでしょうか。
私はドイツで学生時代を過ごしたので、これらの楽器はかなり身近なもので、プロにも使用者は大勢いました。
その時に得た知識から置き土産ですが、本物のオールド(1800年代序盤まで)であれば板の厚い楽器を探す方が難しい、イタリアの作品も含めその時代の楽器が未だに歪みなく使えているものが沢山ある、こうした事実から客観視されると良いかと思います。
文献を百読み漁った人間より、本物に50触れた人間の方が知識というのは上というものでしょう。
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Re: ハイアーチ、板が薄目の楽器は、良いのでしょうか??

投稿日時:2024年04月07日 03:01
投稿者:松毬(ID:EJhSEyU)
はじめまして、ルバーブ様

諸々コメントありがとうございます。とても参考になります。

オールドは板が薄い楽器が多く、現在まで伝わっているハイアーチのオールドを見る意味は多分にありそうですね。
ハイアーチのオールドは、音が小さく、また、閉じた音、自由のない音の傾向があるものの、これに必ずしも限定されていない感じですかね。ただハイアーチのオールドよりも、フラットアーチの楽器の方が音は開放的でフラットがより受け入れられ易い感じの様ですね。

手にした楽器は、表現上は、「広がりのない」、「詰まった」感じはないので、いささか傾向と異なるかも知れません。ですが、手にした楽器より100年~200年も古いハイアーチのオールドと弾き比べて同じ感じ以上なら、それは嬉しいことかも知れません。逆に、もしかしたオールドが良くて、オールドが欲しいとなるかもしれず、ちょっと怖さもありますね。

オールドのハイアーチとなると50挺触れるのは難しいのが実際です。モダンなら問題ありませんが。。。最近はアマティよりもストラドに市民権があるようで、頻繁に演奏会で聴けるのもストラドかデルジェスで、アマティでもなかなか聴けません。大谷康子さんがピエトロ・ガルネリを、小川恭子さんがカッパを弾くくらいでしょうか?ストラドなら私もちょっと触れて音を出したことがあるくらいストラドには市民権がある一方で、ハイアーチのオールドは、なかなかアクセス出来ないのが現状です。アマティ、ルジェリ、ガルネリ、ゴフリラー、ガリアーノなどあるにせよ、生では唯一アマティのチェロを聴いたことがあるくらいの様です。

また、ハイアーチで板の薄い楽器では、1挺目に触れた楽器が手にし楽器であることは事実で、これから多くの情報も集めながら見て行く一歩となります。
この様な状況であることどうぞご理解願います。
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Re: ハイアーチ、板が薄目の楽器は、良いのでしょうか??

投稿日時:2024年04月09日 00:49
投稿者:松毬(ID:NWFZaWM)
 その後
話題に上るドイツのハイアーチを、改めて文献確認したら理屈が解けて、概ね音も理解できました。コメント感謝いたします。

1.ハイアーチの楽器
 アーチの高さと音と板の耐久性の相関は、ご提示された傾向の通りで、簡単には。1.アーチが高くなると「音質が上がる」一方で「音量は下がる」です。
 これは「アーチが高くなると板全体の曲げ剛性も強度も上がり、この分板を薄くできて振動は良くなるけど、行って帰って全体では音量は下がる。」のことでしょう。また、音質について「硬い音」「閉じた音」「広がりのない音」「詰まった音」等、音色は剛性に大きく支配されている感じかな?。何れにせよハイアーチでは、音質を良くする分、音量が下がらないように他の要因で音量を向上させたいですね。

2.ドイツのハイアーチ楽器
 ドイツのハイアーチでは、オールドは、アーチの大きい〇「ファッティ」と、ステイナーやピエトロ・ガルネリを代表とする標準的な①「ノーマル・ハイアーチ」しかありません。19世紀半ばよりアーチを下げた②「ロー・ハイアーチ」のモダン楽器に代ったようですね。これらはご提示された傾向の通りで、大きな音量を維持することが出来なかった結果、音量を下げ、さほど音質が良くなかった楽器が多いことでしょう。(レアンドロ・ビジャック、アメディ・デュドーンなどが製作したロー・ハイアーチ楽器でも、「冷たい」「線の細い」音のようです。)
 ですが、経年なども加わって銘器の様な①「ノーマル・ハイアーチ」や②「ロー・ハイアーチ」の楽器も存在し、音質も音量も良い楽器はプロなどの音楽家が日常的に使用しているということのようですね。

3. 手にしたハイアーチ楽器
 この楽器のアーチは、よく見るとハイアーチでも低目なロー・ハイアーチ、板はオールドよりも更に薄目です。つまり、アーチを少し上げて「音質を良くした」& 板を薄めへ限界まで攻めたこと他対策含め「音量を取り戻た」ものと見られます。そのため十分な耐久信頼性はないままに製作された最初期型楽器と思います。この懸案を改善するために、末期型へと変遷したと思います。
 しかし、今は約100年を経年して板は一つも割れておらず、また、初期より板の剛性や強度が上がり「懸案だった耐久信頼性も払しょくしつつある状況」、且つ、「経年により音質も音量も良くなっている」と仮説立ちます。

4. 手にしたものは良い楽器か??
 私は、この楽器は好きだし、良い手ごたえはあると思います。そこで、音質、操作性(ドライバビリティ)、遠鳴り音量などを確かめて、他に多くの奏者や場所で試した評判を客観化してみたいと思います。
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Re: ハイアーチ、板が薄目の楽器は、良いのでしょうか??

投稿日時:2024年04月18日 23:34
投稿者:松毬(ID:ZwcRdHA)
きなこ 様 初めまして、こんにちは。

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あれ

投稿日時:2023年12月10日 09:11
投稿者:きなこ(ID:EQaDhxE)
スレ立てするほどの質問でもないかと思いましたので、こちらにて失礼します。
弦についてお伺いしたいのですが、同じ楽器にナイロン弦とガット弦を張って比較したら、音色だけではなく残響についてもけっこう変わりますか?
たまたま、300年とか昔のオールド楽器の所有者が二人集まり、両方弾かせてもらう機会があったのですが、見た目はほとんど同じなのですが(板の薄さがちゃっちく、真ん中が膨れている)、片方は残響音が感じられ煙のように広範囲に音が飛んでくような感覚で、もう片方は以外にも音が固く残響がほとんどなくて弓矢で一点に音を届けるような感覚がありました。
弦を見ると前者はオリーブとオイドクサの混合、後者はラーセンのどれかが貼ってありました。
この音の感じ方の違いというのは弦の違いもそれなりに影響はありますか? それとも単なる楽器の個体差でしょうか?
聞き手に回ると、そこまで大きな違いは感じなかったので不思議に感じてます。
あれ (投稿日時:2023年12月10日 09:11)は、この板に写して、300年とか昔のオールド楽器(板の薄さがちゃっちく、真ん中が膨れている)の話にしたいと思います。

ご質問は、次と理解いたしました。
(1).>同じ楽器にナイロン弦とガット弦を張って比較したら、音色だけではなく残響についてもけっこう変わりますか?

(2).(楽器)>の所有者が二人集まり両方弾かせてもらう機会
  >片方は残響音が感じられ煙のように広範囲に音が飛んでくような感覚
  >片方は以外にも音が固く残響がほとんどなくて弓矢で一点に音を届けるような感覚
  >弦を見ると前者はオリーブとオイドクサの混合、後者はラーセンのどれかが貼ってありました。
  >この音の感じ方の違いというのは弦の違いもそれなりに影響はありますか? それとも単なる楽器の個体差でしょうか?

(3).>聞き手に回ると、そこまで大きな違いは感じなかったので不思議に感じてます。


⇒(1).弦が変ると、残響も変ります。変化の程度の大きさは、その楽器の性格や調整状態、4弦の組み合わせなどでも程度は異なります。

⇒(2).この時に聞いた音は、弦と楽器を組み合わた音なので、弦の違いによる影響も楽器の違いの影響も合わせて聴いた音に成るでしょう。

なお、それぞれの影響を知るには、事前に、どちらがどの程度の影響があるのか分離しておく必要があります。次に試せる機会があれば良いですね。

二挺の楽器の弦を各々に交換して、後者にオリーブとオイドクサの混合を張り、前者にラーセンのどれかがを張り、評価のパターンを増やします。とすると、
 A-1.オリーブとオイドクサの混合を張った前者の楽器と後者の楽器が比較できます。
  -2.ラーセンのどれかがを張った前者の楽器と後者の楽器が比較でき、この2つにより楽器の違いによる影響がハッキリしてきます。
 B-1.また、前者の楽器にオリーブとオイドクサの混合を張った時とラーセンのどれかがを張った時と比較できます。
  -2.そして後者の楽器にオリーブとオイドクサの混合を張った時とラーセンのどれかがを張った時と比較でき、この2つにより弦の違いによる影響がハッキリしてきます。

⇒(3).バイオリンあるあるで、弾き手が聴く音と聞き手が聴く音は異なります。音の伝達経路が異なり音が異なるだけでなく、頭の中でも音の認知が変り、この2つから音の評価が変ります。
恐らく、頭の中での音の認知に影響が皆無だったとして、弾き手の耳元の音には大きな違いがあったと言うことでしょう。


因みに、今回の楽器たちと過去に弾いた100年前くらいのモダン楽器とでは、少し使う弦も異なり、また、楽器の音も異なる感覚がありませんでしたか??

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