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前世紀の名工? | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 1 Comment
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前世紀の名工?

投稿日時:2004年06月11日 13:21
投稿者:ゆうた(ID:QhkUiTI)
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Re: 楽器の調整

投稿日時:2004年06月09日 17:19
投稿者:pochi(ID:EJN5ATk)
解熱剤を大量に飲んで、無理をして仕事中です。私、本当の所、仕事は好きでは無いのです。ヴァイオリンで遊んでいる方が楽しい。

Corattiは、将来、プロまたは、プロ級の人の為の楽器に成る可能性の充分に有る楽器だと思います。10代の若い演奏家志望の人が弾くのにも適当だと思います。未だ新作なので、プロの人が孫子の為に楽しみに持って置くのに適当な楽器とも云えると思います。然し、ド素人が持って居ても「孫にも衣装」でしょう。

G.B.Morassi、F.Bissolotti、C.Bisiach、G.Lucci、S.Rocchi、I.Sderci、G.Guicciardi、F.Garimberti、等々、前世紀の名工と云われる人々の作品の内、出来が良く、且つ運の良い楽器は、将来的に名器に成り得る可能性を秘めて居ると思います。

[12990]横好き氏投稿に関しては、
Re: G.B.M.その他新作楽器に就いて、
http://fstrings.com/board/board.asp?id=12072
[12861]私の投稿[04/06/06 15:21:46]で、
紹介したヘンリー・マイスナー氏が徹底的に行って居りました。
完全に潰れた楽器の材の非常に良い物だけを厳選し、まるで貝合わせの様に表板と裏板の硬さ、厚み、形を合わせ、合わない場合はテキトーに削り直し、ネック等を作り直し、ニスを剥がして自分のニスを掛け、ネック・スクロールを自作し、自分の名前のラベルを貼って、US$3000~$5000程度で売って居りました。今は知りません。見た目は新作と変りませんが、音はモダンの音でした。少し表板と裏板の形が違ったりするのは御愛嬌と云った所です。当然、製品斑も有りますが、そこそこに調整され、無名の18~19世紀量産品を買う依り音も良く、プロが緊急時に使う楽器として充分な性能でした。ヘンリー爺さんは、少し偉そうにする傾向が有り、良い友人とは云えませんでしたが、気が向いた時、会いに出掛けて居りました。理由は、楽器商の為にどれを買うのが適当なのか、こっそり試奏する為です。キチンとそれ相当のお金も貰って居りましたので、仕事の内とも云えますね。

奏者の立場で楽器の良し悪しの見方を伝授致しましょう。表板を良く見て、木目が1mm程度で均等で、無数の小さなハーゼが走って居る材、軽く叩いてみて、硬い感触の有る材が最も強く、音が良い傾向が有ります。裏板の虎杢は、音とは無関係ですが、余り細か過ぎる物は却って弱いので避けた方が無難です。裏板も叩いてみれば厚さは大体解ります。当然、材は、硬い方が良い傾向が有りますが、厚さとの関係が有りますので、一概には云えません。アーチが独特の物は、
どんな音が出るか、想像も付きませんので、実際に弾いて見るしか判断は出来ません。

ネックの角度は略決まって居りますが、アーチとバスバーのシュパヌングに合わせて駒の高さとの兼ね合いで角度を決めます。極端な角度の物は弾き難いので止めて於いた方が無難でしょう。ハイアーチだからと云って悪いわけでも無い事も申し添えます。

プレスで表板裏板のアーチを出した物は、鳴る様に出来ますが、碌でも無い音に成ります。亦、ソコソコの音量に調整して音色を考慮しても、弾けば弾く程鳴ら無くなるので、どんなに調整しても3年以上は使えません。再調整すれば、また違った鳴り方に成りますが、3年後同じ事に成ります。音の傾向は、側鳴り、深みが無くペラペラです。それでも、小音量で誤魔化して素人風に弾けば、素人さんには「ええ音やね~、どんな楽器つかってはんのん?」 "You sound great! What kind of instrument is it?"と云わしめる事は可能です。そんな時には、にっこり笑って「ストラディヴァリウス!」と答えます。結構良いギャグに成ります。

[13005]uraji氏投稿、
件の職人を個人的に存じて居りませんので何とも申上げられないのですが、多分、取り敢ず鳴る様にして於て、弾き込み加減、その人の弾き方を見て、丁度良い加減に調整する事は充分に可能です。弾き方の見聴きするポイントは、弓速、弓圧、弓の滑らせ加減です。このコントロールの幅が大きい人の場合、細心の注意を払って調整しないと、美しい音を出して貰えませんので、注意深く調整する必要が有ります。例えば私が「80年代Pirmo Pistoni」を渡そうと思って居る弟子は、ガンガン弾くタイプで、現在の状態で渡すと更にガンガン弾いて仕舞うと思いますので、発散傾向の強い美音で軽~く実演して、「ほら、こんな楽器やで」"Here you go!"と云って渡そうと思って居ります。若く、かなり弾けますから、口惜しくてそんな弾き方を自分自身で研究するでしょう。現在の状態では発散傾向の強い美音は困難です。駒が新し過ぎて厚めに造って有るので、楽器商から程度の良い駒を数個貰って自分でボチボチ加工し、硬く締めて適当な厚さにしようと思って居ります。彼の弾き方に対応する魂柱の強さが今一つ想像出来ず、考え倦ねて居ります。仕事依りもそっちの方が楽しいので、、、。

御参考になれば、、、。
Re: 楽器の調整 pochi
G.B.Morassi、F.Bissolotti、C.Bisiach、G.Lucci、S.Rocchi、I.Sderci、G.Guicciardi、F.Garimberti、等々、前世紀の名工と云われる人々の作品の内、出来が良く、且つ運の良い楽器は、将来的に名器に成り得る可能性を秘めて居ると思います。

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とありますが、他の人はよく名前を聞きますが、C.Bisiachはあまり聞いたことがありません。父親のL.Bisiachは有名ですが、息子も名工だったのですか?
また、他にも兄弟がいたようですが比べてどうだったのでしょうか?
また、G.Ornati、G.Sgarabottなどもこの中に入ると考えてよろしいのでしょうか?上記の人も含めて簡単に違いなど教えていただけるとうれしいです。
よろしくお願いします。
【ご参考】
[13067]

Re: 前世紀の名工?

投稿日時:2004年06月11日 16:19
投稿者:pochi(ID:E2hwEBU)
C.Bisiachは、適当に投稿した物ですが、弾いた事はあります。よい楽器でした。兄弟ともに父親のL.Bisiachの家業のお手伝いをして居たんだと思います。

60年代迄の伊太利新作は、どれも此れも同じ様な物でも有りませんが、一般的にオールド依りも板が厚めで大音量指向です。ニスと顔が違うだけで、名前に依る弾き心地は個体差以上に然程違いを感じられませんでした。魂柱と駒を極限迄調整すれば、同じ様な物になるのではないでしょうか?古さと弾き込まれ方が違いに成って現れるんでは無いかと思って居ります。

G.B.Morassi、F.Bissolotti、は、完全に新作の音です。G.Guicciardiも新作の音に近いと思います。御紹介のG.Ornati、G.Sgarabottoも当然、前世紀の名工の中に入ります。G.Sgarabottoの息子も家業を継いで居るはずですよね。

私の個人的評価額は、G.B.Morassi、F.Bissolotti、G.Guicciardiを除いて2万~3万ユーロ迄です。何処だったか忘れましたが、60年代迄の新作がずらりと並んで居る店が有りました。客なのに他の客に適当に売り付け乍、1日中遊んで居た様に記憶して居ります。まだ新作なので、新作の限界を感じ、即戦力としての私の趣味に合致した楽器は有りませんでした。

クレモナ新作は、その殆どがモラッシ弦楽器材木卸問屋の材料を使って居りますが、モダンと云われる物は、先祖から引き継いだ材を隠し持って居りましたから、木の感じが作者に依って若干異なります。

伊万里焼とか瀬戸焼とか、新進作家でも夫々使って居る土に殆ど違いは有りませんね。これと同じで住所の郵便番号が「I-26100」のクレモナ作家は、全てモラッシ工房の支店と考えて間違い有りません。

御参考になれば、、、。

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