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弓のへたり
投稿日時:2004年07月10日 01:32
投稿者:スクロール(ID:FCJVE4A)
相談です。先生に言われて弓の毛を10ミリぐらいに張って演奏してます。横から見ると、弓の反りがほとんど真っ直ぐに見えるぐらいに張っているわけですが、こんなに張った状態で練習し続けていて、弓がへたらないかと心配です。弓は2年前に買ったフィンケルの50万円ぐらいの弓を使ってます。
先生は、弓を強めに張って駒の近くを弾くように指導なさいます。もちろん、先生ご自身もそういう弾き方をされています。(先生の弓はパジョーというフランスの古い弓とのことで、ヴァイオリンはアンドレア・ガルネリをお使いです。)
弓に関する本を読むと、毛を強く張りすぎると弓の腰が弱くなるので良くない、と書かれていたので心配になりました。強く、というのはどの程度なのかその本では説明されていないので良くわかりません。どなたか弓のへたりについて教えていただけると嬉しいです。お願いします。
先生は、弓を強めに張って駒の近くを弾くように指導なさいます。もちろん、先生ご自身もそういう弾き方をされています。(先生の弓はパジョーというフランスの古い弓とのことで、ヴァイオリンはアンドレア・ガルネリをお使いです。)
弓に関する本を読むと、毛を強く張りすぎると弓の腰が弱くなるので良くない、と書かれていたので心配になりました。強く、というのはどの程度なのかその本では説明されていないので良くわかりません。どなたか弓のへたりについて教えていただけると嬉しいです。お願いします。
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【ご参考】
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Re: 弓のへたり
投稿日時:2004年07月10日 02:51
投稿者:ねこまま(ID:OBFBYoA)
娘の先生も、すごく弓を張らせます。一般に言われている弓の張り方よりもはるかに張っています。
始めは、”うそー、弓が壊れる”と青くなりましたが、今は楽器も弓もリース。諦め状態です。
しかし、良い弓を持っていたら、心配だなといつも思っています。
やっぱり張りすぎていると、弓が老化するのでしょうね.....。
始めは、”うそー、弓が壊れる”と青くなりましたが、今は楽器も弓もリース。諦め状態です。
しかし、良い弓を持っていたら、心配だなといつも思っています。
やっぱり張りすぎていると、弓が老化するのでしょうね.....。
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Re: 弓のへたり
投稿日時:2004年07月10日 03:04
投稿者:pochi(ID:N0dJM1Q)
パジョーは、甘い音のする素晴らしい弓ですが、その多くが弱めなので、強めに張る必要が有ります。浪漫派コンチェルト、特に、チャイコフスキーやブラームス、シベリウスといった大音量を要求される演奏の場合、弓を強めに張る傾向が有ります。
フィンケルの50万円は、工房製上位機種ですね。よい弓ですから、簡単にはへたりません。50万円ドブに捨てたと思って、へたる位練習して下さい。練習の後は、必ず毛を緩めて下さい。へたりは、毛をギリギリ張った状態で3mm以上だとへたって来た、5mmだと完全にへたったと云えると思います。反りを入れ直す事が出来ますが、入れ直すと何故かガサガサした音に成る傾向が有りますが、暫くすると改善されますので、心配は要りません。
私は、コンチェルトでも7~8mmで弾きます。普段は6mm位です。押さえ込んで弾くと汚い音しか鳴ら無い、アンドレア・ガルネリと較べると一桁安物の楽器で、弓は強いからです。
試しに先生に御自分の弓で弾いて戴いてみて下さい。フィンケルの方が、略、確実にバジョー依りも強いと思いますから、10mmに張る事を止めろとおっしゃるかも知れません。
御参考になれば、、、。
フィンケルの50万円は、工房製上位機種ですね。よい弓ですから、簡単にはへたりません。50万円ドブに捨てたと思って、へたる位練習して下さい。練習の後は、必ず毛を緩めて下さい。へたりは、毛をギリギリ張った状態で3mm以上だとへたって来た、5mmだと完全にへたったと云えると思います。反りを入れ直す事が出来ますが、入れ直すと何故かガサガサした音に成る傾向が有りますが、暫くすると改善されますので、心配は要りません。
私は、コンチェルトでも7~8mmで弾きます。普段は6mm位です。押さえ込んで弾くと汚い音しか鳴ら無い、アンドレア・ガルネリと較べると一桁安物の楽器で、弓は強いからです。
試しに先生に御自分の弓で弾いて戴いてみて下さい。フィンケルの方が、略、確実にバジョー依りも強いと思いますから、10mmに張る事を止めろとおっしゃるかも知れません。
御参考になれば、、、。
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Re: 弓のへたり
投稿日時:2004年07月10日 08:50
投稿者:カルボナーレ(ID:FCgCIWQ)
弓のへたりの話からは少しはずれます。受け売りですが、弓の持ち方にはドイツ式、ベルギー・フランス式、ロシア式の3種類の流儀があります。ドイツ式(弓を浅く持って弓に対し弓がほぼ垂直になるよう持つ)は近代の曲の演奏にはむかないので過去の遺物として廃れ、ベルギー式(人差し指の第1関節と第2関節の中間を弓に当て、例えば元弓でのアップボーからダウンボーの切り替えの際に手首を引き上げて大きめに動かす)と、ロシア式(人差し指の第2関節を弓にあて人差し指で弓を巻き込むようにもち、例えば元弓でのアップボーからダウンボーの切り替えの際に手首はあまり引き上げず最小限の動きで返す)の2つの流儀が現在使われています。
一般に、ベルギー式で持つ人は弓の張りを強くして弓をかなり傾けて弾き、ロシア式で持つ人は弓を立て気味に弾き毛の張りはそれほど強くない、といいます。
私は、上記を知ったとき自分がベルギー式で習ったと理解し、その後カール・フレッシュの教本に影響されて現在ロシア式に奏法を改造中です。弓を立て気味にするので弦と弓の毛の接触面積は以前より増え、結果弓の張りは以前よりも弱くするようになりました。
一般に、ベルギー式で持つ人は弓の張りを強くして弓をかなり傾けて弾き、ロシア式で持つ人は弓を立て気味に弾き毛の張りはそれほど強くない、といいます。
私は、上記を知ったとき自分がベルギー式で習ったと理解し、その後カール・フレッシュの教本に影響されて現在ロシア式に奏法を改造中です。弓を立て気味にするので弦と弓の毛の接触面積は以前より増え、結果弓の張りは以前よりも弱くするようになりました。
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Re: 弓のへたり
投稿日時:2004年07月10日 08:54
投稿者:カルボナーレ(ID:FCgCIWQ)
↓ 先の投稿、”弓に対し弓がほぼ垂直”を、”弓に対し指がほぼ垂直”に訂正します。
[13846]
Re: 弓のへたり
投稿日時:2004年07月10日 10:40
投稿者:スクロール(ID:ICI2ZkE)
ねこままさん、pochiさん、カルボナーレさんへ。
お返事をいただきまして、どうもありがとうございます。
ねこままさんのお嬢さんの先生も、強めに張るように指導されているんですね。カルボナーレさんがおっしゃるような流派的なことも関係してるんでしょうね。
pochiさんがおっしゃるように、先生に、自分の楽器と弓を渡して5分くらい弾いていただいたことがありますが、そのときも、先生は10~11ミリくらい張って弾いていました。自分の弓は、先生と一緒に楽器店に行って選んでいただいた弓で、腰の強い弓です。
先生のパジョーの弓を弾かせていただいたことがありますが、自分のフィンケルの弓よりも細かったですけど、自分の弓よりも弱い弓だとは思いませんでした。音については、たしかに、すごく心地良い音が出ました。
レッスンのときに、私の弓の毛の張り具合が弱いと「もっと強く張りなさい。」とすぐに指摘されます。先生のレッスン室が乾燥しているときなど、レッスンが終わって楽器を片付けるときに弓を見ると、12ミリくらいにパンパンに張った状態になっていることがあり、思わず顔が青ざめてしまったことがあります。レッスンの入れ替わりのときに、他の生徒さん(数人)のレッスンをちらっと見たことがありますが、みなだいたい1センチくらいは張った状態で弾いているように見えます。中には、横から見て、弓が完全に真っ直ぐな状態(反りの無い状態)の人もいました。見ているこっちの方が、大丈夫かな、と心配になるほどです。
良い弓であれば簡単にはへたらない、とのことなので、簡単にへたってしまったら、あまり良い弓ではなかった(当たりが悪かった)、ということで諦めます。とりあえず、弓をへたらせるぐらいがんばって練習したいと思います。
お返事をいただきまして、どうもありがとうございます。
ねこままさんのお嬢さんの先生も、強めに張るように指導されているんですね。カルボナーレさんがおっしゃるような流派的なことも関係してるんでしょうね。
pochiさんがおっしゃるように、先生に、自分の楽器と弓を渡して5分くらい弾いていただいたことがありますが、そのときも、先生は10~11ミリくらい張って弾いていました。自分の弓は、先生と一緒に楽器店に行って選んでいただいた弓で、腰の強い弓です。
先生のパジョーの弓を弾かせていただいたことがありますが、自分のフィンケルの弓よりも細かったですけど、自分の弓よりも弱い弓だとは思いませんでした。音については、たしかに、すごく心地良い音が出ました。
レッスンのときに、私の弓の毛の張り具合が弱いと「もっと強く張りなさい。」とすぐに指摘されます。先生のレッスン室が乾燥しているときなど、レッスンが終わって楽器を片付けるときに弓を見ると、12ミリくらいにパンパンに張った状態になっていることがあり、思わず顔が青ざめてしまったことがあります。レッスンの入れ替わりのときに、他の生徒さん(数人)のレッスンをちらっと見たことがありますが、みなだいたい1センチくらいは張った状態で弾いているように見えます。中には、横から見て、弓が完全に真っ直ぐな状態(反りの無い状態)の人もいました。見ているこっちの方が、大丈夫かな、と心配になるほどです。
良い弓であれば簡単にはへたらない、とのことなので、簡単にへたってしまったら、あまり良い弓ではなかった(当たりが悪かった)、ということで諦めます。とりあえず、弓をへたらせるぐらいがんばって練習したいと思います。
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Re: 弓のへたり
投稿日時:2004年07月10日 14:00
投稿者:黒猫(ID:khOSYEA)
フリッツ・クライスラーが、トルテの弓でストラディヴァリウスを弾いている写真(楽器と手のアップ)を持ってますが、パンパンに張っていて弓が真っ直ぐになってます。
弓が真っ直ぐに見える状態ということは、弓の中央で11~12mmぐらい張った状態になっているということです。(自分のトルテモデルの弓で試してみました。)ここまで真っ直ぐにするのは、折れそう・・・ヤバー・・・、という感じで冷や汗ものです。10mmを超えるあたりから、ネジのまわり具合もかたくなってきますし、見るからにパンパンな感じですから。
弓元3分の1のところを撮影しているということもありますが、クライスラーは弓を指板側に結構倒しています。いわゆるフランコ・ベルギー式のボウイングに似ています。(クライスラーはパリ音楽院で、ランベール・マサールに師事しています。)
TV、DVD、写真で見たところ、ヴェンゲーロフ、ブロン、ムターも弓が真っ直ぐになるくらい強く毛を張って演奏していますね。こんな状態で一流ソリストが弾くと、弓には大きなテンションがかると思いますが、その程度では弓は壊れないわけですね。ただ、へたりに関してはどうなのかわかりません。クライスラーの愛用していた弓は、クライスラーの死後、(ヘナヘナで)売り物にならなかったという噂ですが・・・。元々ヘナヘナの弓だったのか、クライスラーのこうした弾き方のせいでヘナヘナになったのかは不明です。
弓が真っ直ぐに見える状態ということは、弓の中央で11~12mmぐらい張った状態になっているということです。(自分のトルテモデルの弓で試してみました。)ここまで真っ直ぐにするのは、折れそう・・・ヤバー・・・、という感じで冷や汗ものです。10mmを超えるあたりから、ネジのまわり具合もかたくなってきますし、見るからにパンパンな感じですから。
弓元3分の1のところを撮影しているということもありますが、クライスラーは弓を指板側に結構倒しています。いわゆるフランコ・ベルギー式のボウイングに似ています。(クライスラーはパリ音楽院で、ランベール・マサールに師事しています。)
TV、DVD、写真で見たところ、ヴェンゲーロフ、ブロン、ムターも弓が真っ直ぐになるくらい強く毛を張って演奏していますね。こんな状態で一流ソリストが弾くと、弓には大きなテンションがかると思いますが、その程度では弓は壊れないわけですね。ただ、へたりに関してはどうなのかわかりません。クライスラーの愛用していた弓は、クライスラーの死後、(ヘナヘナで)売り物にならなかったという噂ですが・・・。元々ヘナヘナの弓だったのか、クライスラーのこうした弾き方のせいでヘナヘナになったのかは不明です。
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Re: 弓のへたり
投稿日時:2004年07月10日 17:49
投稿者:ミルフィーユ(ID:RhZSBgA)
弓を強く張るということで思い出しましたが、鈴木メソッド創始者の鈴木鎮一先生は、著書「奏法の哲学」の中で、生徒に「思い切り強く張れるだけ張った弓で弾かせてみる」という教授方法を説明しています。ボウイングの基礎がきちんと出来ていない生徒は、弓を強く張るとボウイングに乱れを生じると書いています。弓を強く張っても弱く張っても自在にコントロールできるように訓練すべきだとのことです。実際に弓が真っ直ぐになるくらい張って練習してみると、弓がふらついて乱れ易くなることがわかります。普段は弱く張っている人も、たまにこういう練習をするのも良いかも知れません。
[13860]
Re: 弓のへたり
投稿日時:2004年07月10日 18:03
投稿者:ねこまま(ID:OBFBYoA)
皆さんのお話、とても興味深いです。
娘の先生はロシア人ですが、カルボナーレさんの流派を拝見すると、ロシア派とベルギー・フランコの中間のような気がします。
弓元を弾いている時は、手首は相当上がります。
人差し指は第一関節くらいで弓を支え、使うテクニックによって小指は離れる時もありますが、それは例外で、基本的には小指はまるくきれいに着いています。指と指の感覚は、どれも間隔が開いています。習いたての生徒さんは、すこし不自然に見えますが、2年も経つときれいなボウイングになります。
スズキメトードは全くしらないのですが、弓を張ってボーイングを見る練習はおもしろそうですね。
娘の先生はロシア人ですが、カルボナーレさんの流派を拝見すると、ロシア派とベルギー・フランコの中間のような気がします。
弓元を弾いている時は、手首は相当上がります。
人差し指は第一関節くらいで弓を支え、使うテクニックによって小指は離れる時もありますが、それは例外で、基本的には小指はまるくきれいに着いています。指と指の感覚は、どれも間隔が開いています。習いたての生徒さんは、すこし不自然に見えますが、2年も経つときれいなボウイングになります。
スズキメトードは全くしらないのですが、弓を張ってボーイングを見る練習はおもしろそうですね。
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Re: 弓のへたり
投稿日時:2004年07月12日 19:48
投稿者:四葉(ID:MEkVUA)
弓のへたりに関連して便乗質問します。良く強い弓とか弱い弓とか言いますが、強い弱いの一般的な基準ってあるんでしょうか?例えば、弓の中央で4ミリしか毛を張らなくても大きな音で(スティックが弦にぶつかったりせずに)弾けたら強い弓とか、そういう基準のことです。僕の弓は、5ミリ張れば、大きい音で弾いてもスティックが弦にぶつかりませんし、3重音も4重音も弾けます。でも、4ミリだとスティックが弦にぶつかってしまいます。(○ミリには、毛の厚みは含めていません。)こういう弓だと7ミリも張るとかなり硬く感じられますし、弓の反発が強くて弾きにくいので、それ以上は張ったことがありません。10ミリとか12ミリなんていう張り方は試したこともありませんでした。
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