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バイオリンのファンドについて
投稿日時:2004年07月16日 19:47
投稿者:rio(ID:EVYxRDA)
1.売主Aさんから、Stradを2億円で購入する契約を交わします。
2.Stradを投資目的で欲しがっている、買主Bさんに10年後に売主Aさんから購入したStradを1億9千万円で売却する約束をします。(購入する権利が買主に発生する。権利は証券化する)
3.20人の出資者から1千万円出資を募り、2億円集めStradを購入します。
4.Stradを演奏家、パトロンあるいは金融機関にリースしてリース料を稼ぎます。
(演奏家とパトロンの場合は、Stradを楽器として使います)
(金融機関は、楽器の資産価値を担保に他の金融機関から短期的資金を調達します)
5.売却代金1億9千万円-購入代金2億円+10年間に稼いだリース料=ファンドと出資者の利益 となります。
ファンドの利幅はたいてい固定額であり、利益の変動影響は出資者が責任を持つことになっているので、うまくリースできれば出資者は儲かりますし、うまくリースできなければ出資者は損をします。
6.買主Bさんは、10年待つことになりますが、1千万円安く楽器を買うことが出来ました。今の低金利時代、貯金して資金運用するよりも有利な方法で資産価値のある楽器を購入することができました。
なお、10年後の楽器の相場が、2億円から3億円に上がっていれば、買主は含み益を、相場が下がっていれば、含み損をかかえることになります。
また、権利は証券化されているので、相場が上がっていれば10年を待たず、誰かにStradを1億9千万円+プレミアムの額でStradを購入する権利を売却し、利益を得ることが出来ます。
7.なお、楽器の相場が上がれば、リース料も上がるので出資者もより多くの利益を得ることができます。反対に楽器の相場が下がれば、利幅が下がります。
こんな仕組みをベースにファンドを構築しているそうです。
2.Stradを投資目的で欲しがっている、買主Bさんに10年後に売主Aさんから購入したStradを1億9千万円で売却する約束をします。(購入する権利が買主に発生する。権利は証券化する)
3.20人の出資者から1千万円出資を募り、2億円集めStradを購入します。
4.Stradを演奏家、パトロンあるいは金融機関にリースしてリース料を稼ぎます。
(演奏家とパトロンの場合は、Stradを楽器として使います)
(金融機関は、楽器の資産価値を担保に他の金融機関から短期的資金を調達します)
5.売却代金1億9千万円-購入代金2億円+10年間に稼いだリース料=ファンドと出資者の利益 となります。
ファンドの利幅はたいてい固定額であり、利益の変動影響は出資者が責任を持つことになっているので、うまくリースできれば出資者は儲かりますし、うまくリースできなければ出資者は損をします。
6.買主Bさんは、10年待つことになりますが、1千万円安く楽器を買うことが出来ました。今の低金利時代、貯金して資金運用するよりも有利な方法で資産価値のある楽器を購入することができました。
なお、10年後の楽器の相場が、2億円から3億円に上がっていれば、買主は含み益を、相場が下がっていれば、含み損をかかえることになります。
また、権利は証券化されているので、相場が上がっていれば10年を待たず、誰かにStradを1億9千万円+プレミアムの額でStradを購入する権利を売却し、利益を得ることが出来ます。
7.なお、楽器の相場が上がれば、リース料も上がるので出資者もより多くの利益を得ることができます。反対に楽器の相場が下がれば、利幅が下がります。
こんな仕組みをベースにファンドを構築しているそうです。
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[ 6コメント ]
[14100]
Re: バイオリンのファンドについて
投稿日時:2004年07月17日 18:33
投稿者:fiddlin' economist(ID:JgUpSIY)
基本的なコンセプトは不動産の証券化と変わりありませんね。
私は、もしこうした証券化によって価格決定がされるようになると、Stradの現在の相場は下がることになるのではないかと予想しています。価格変動リスクがあるためグロス利回りで4~5%ぐらいが適正とすると、12億円のStradの年間リース料は5~6000万円(一日200万円くらい)に設定されますが、これで借り入れ需要があるかどうか極めて疑問です。ここは演奏家がその楽器を使うということだけでそれだけの付加価値を年間に実現できるかにかかっています。
リース料をもっと低くしたスキームを築くためには終点の償還価格を上げ、値上がり前提ということにしなければなりません。今度は買い手の価格への投機に依存することになります。こうしてみると、現在の価格形成はバブル的なものを感じます。
楽器の利用価値と価格を結びつけるという意味では良いことのように思います。
私は、もしこうした証券化によって価格決定がされるようになると、Stradの現在の相場は下がることになるのではないかと予想しています。価格変動リスクがあるためグロス利回りで4~5%ぐらいが適正とすると、12億円のStradの年間リース料は5~6000万円(一日200万円くらい)に設定されますが、これで借り入れ需要があるかどうか極めて疑問です。ここは演奏家がその楽器を使うということだけでそれだけの付加価値を年間に実現できるかにかかっています。
リース料をもっと低くしたスキームを築くためには終点の償還価格を上げ、値上がり前提ということにしなければなりません。今度は買い手の価格への投機に依存することになります。こうしてみると、現在の価格形成はバブル的なものを感じます。
楽器の利用価値と価格を結びつけるという意味では良いことのように思います。
[14101]
Re: バイオリンのファンドについて
投稿日時:2004年07月17日 18:51
投稿者:pochi(ID:KUCWR3A)
瞬時にfiddlin' economist氏と同じ事を考えましたが、自ら否定してしまった私は保守的ですね。「楽器の利用価値と価格を結びつけるという意味では良いこと」と云う依り、現実的投資対象として枠組みを考えて仕舞ったのは、私の尻が青いのでしょう。
私は、演奏家サポートの為の「講」の様な物と理解していたのですが、価格が上がり続けなければ成らないので、出来の良い新作楽器製作者サポートの方が現実味が有ると思います。デリヴァティブも当てには成りません。アービトラージは、強引にモードを作らないと有り得ないでしょうね。
私は、演奏家サポートの為の「講」の様な物と理解していたのですが、価格が上がり続けなければ成らないので、出来の良い新作楽器製作者サポートの方が現実味が有ると思います。デリヴァティブも当てには成りません。アービトラージは、強引にモードを作らないと有り得ないでしょうね。
[14102]
Re: バイオリンのファンドについて
投稿日時:2004年07月17日 22:23
投稿者:rio(ID:MzMAI0Y)
考え方の基本は「金のリース」です。
高額な楽器は、パトロンさんが演奏家に貸与するので
リース料分を演奏ギャラに求めることは必要ありません
ゆえに、楽器の価格が上がり続ける必然性もありません。
実際に昔エンロンにいた知人が2本実際にやっています
その内の1本のワラントに日本の船系財団がオファーしていると
言われています。もしかするとこのあたりは弦楽器屋さんのほうが
詳しいのかもしれませんね。
金のリースと異なるのは、パトロンが「名誉」「見栄」「ステイタス」というものを見返りにリースを受けるので現在の価格レベルは維持されるだろうというのが、楽器を良く知らない金融ディーラーの意見です。
高額な楽器は、パトロンさんが演奏家に貸与するので
リース料分を演奏ギャラに求めることは必要ありません
ゆえに、楽器の価格が上がり続ける必然性もありません。
実際に昔エンロンにいた知人が2本実際にやっています
その内の1本のワラントに日本の船系財団がオファーしていると
言われています。もしかするとこのあたりは弦楽器屋さんのほうが
詳しいのかもしれませんね。
金のリースと異なるのは、パトロンが「名誉」「見栄」「ステイタス」というものを見返りにリースを受けるので現在の価格レベルは維持されるだろうというのが、楽器を良く知らない金融ディーラーの意見です。
[14199]
Re: バイオリンのファンドについて
投稿日時:2004年07月20日 23:31
投稿者:fiddlin' economist(ID:MhFZBZE)
「金のリース」とは少し性格が違うような気がします。
金地金は商品としてひとつの銘柄でしかなく、減耗がなく分割可能で常時相場で売買が可能という流動性を持っていますが、ヴァイオリンは完全に個別的で流動性が非常に小さいし場合によっては減耗もある、あるいは維持費が必要なので、むしろ不動産に似ているように思います。使いよう(使い手)で変わるという点でも、絵画などよりも不動産に似ているのかな、と思います。
パトロンの「名誉」「見栄」「ステイタス」に依存するところは絵画などの美術品と似ていて、不動産とは大きく異なるかもしれませんが。
金地金は商品としてひとつの銘柄でしかなく、減耗がなく分割可能で常時相場で売買が可能という流動性を持っていますが、ヴァイオリンは完全に個別的で流動性が非常に小さいし場合によっては減耗もある、あるいは維持費が必要なので、むしろ不動産に似ているように思います。使いよう(使い手)で変わるという点でも、絵画などよりも不動産に似ているのかな、と思います。
パトロンの「名誉」「見栄」「ステイタス」に依存するところは絵画などの美術品と似ていて、不動産とは大きく異なるかもしれませんが。
[14208]
Re: バイオリンのファンドについて
投稿日時:2004年07月21日 00:25
投稿者:rio(ID:Ioc0EhA)
fiddlin' economist さんの書いておられるとおり、金とバイオリンでは取り扱う商品の性質が異なるので、細部は異なります。
スキームのベースが金リースの考え方であるとお話したかっただけですので、ご指摘の点はそのとおりだとおもいます。
なんとなく、こんな世界があるんだよというのを、理解してもらえれば良いと思います。
スキームのベースが金リースの考え方であるとお話したかっただけですので、ご指摘の点はそのとおりだとおもいます。
なんとなく、こんな世界があるんだよというのを、理解してもらえれば良いと思います。
[14478]
Re: バイオリンのファンドについて
投稿日時:2004年07月29日 00:23
投稿者:fiddlin' economist(ID:MhFZBZE)
REITならぬSIIT(Stringed Instruments Investment Trust)なんてのを妄想してみたんですが、これは無理カナ。
ある程度の直接配当利回りを確保しなければならない場合、まず銘器ばかりを組み入れることは難しいでしょうね。そうするとある程度リース料を稼ぐことができそうなモダンとかを中心にしたポートフォリオをなるかと思いますが、上場できる規模にしようとすると千台kらい買い集めなければならず、買い集めのコストが掛かりすぎでうまくいかない感じがします。
ある程度の直接配当利回りを確保しなければならない場合、まず銘器ばかりを組み入れることは難しいでしょうね。そうするとある程度リース料を稼ぐことができそうなモダンとかを中心にしたポートフォリオをなるかと思いますが、上場できる規模にしようとすると千台kらい買い集めなければならず、買い集めのコストが掛かりすぎでうまくいかない感じがします。
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