[1461]
調弦と音律
投稿日時:2002年08月07日 18:40
投稿者:あすぱら(ID:IokkiQk)
バイオリンの調弦って、みなさんどういう音律で、されていますでしょうか?
私自身は、隣合う弦が、純正律(自然倍音)の5度になるように、と教わり、今までそのようにしてきました。しかし、色々とネットを見ていく中で、(ピアノと合わせる場合以外でも)、平均律でチューニングするという方もいらっしゃるのを知り、色々なやり方があるのだと、驚きました。
弦楽器だけのアンサンブルや、ソロの曲を弾かれる場合(つまり、ピアノが入っていない時)にどのように、チューニングされているか教えてください!できれば、理由も教えていただけると嬉しいです。
ちなみに、私が純正律で調弦するように、と教わった時の理由は、「ピタゴラスで旋律&純正律で和音」と音程をとっていく場合に、開放弦が響きやすく、ガイドになることが多いから、といったような理由でした。
(確かに、チューニングがずれると、弾きにくくなるのですが、それが平均律だったら、どうなんだ?という点については、ピアノとはあんまり合わせないし、チューナーも持っていないので、よくわからないのです。。)
私自身は、隣合う弦が、純正律(自然倍音)の5度になるように、と教わり、今までそのようにしてきました。しかし、色々とネットを見ていく中で、(ピアノと合わせる場合以外でも)、平均律でチューニングするという方もいらっしゃるのを知り、色々なやり方があるのだと、驚きました。
弦楽器だけのアンサンブルや、ソロの曲を弾かれる場合(つまり、ピアノが入っていない時)にどのように、チューニングされているか教えてください!できれば、理由も教えていただけると嬉しいです。
ちなみに、私が純正律で調弦するように、と教わった時の理由は、「ピタゴラスで旋律&純正律で和音」と音程をとっていく場合に、開放弦が響きやすく、ガイドになることが多いから、といったような理由でした。
(確かに、チューニングがずれると、弾きにくくなるのですが、それが平均律だったら、どうなんだ?という点については、ピアノとはあんまり合わせないし、チューナーも持っていないので、よくわからないのです。。)
ヴァイオリン掲示板に戻る
7 / 9 ページ [ 88コメント ]
[1657]
Re: 質問なんですが
投稿日時:2002年08月30日 23:46
投稿者:MGK(ID:NoEhOFI)
>tamaさん
始めまして。
[1656]
で、「ピアニストにも音程の良い人と悪い人がいる」と書かれてま
すよね。では、ピアノの音程の良し悪しというのはどういったことなんですか?
始めまして。
[1656]
[1656]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月30日 20:57
投稿者:tama(ID:IFiCVTM)
>某ピアノ愛好家さん
>>ヴァイオリンのレパートリーは圧倒的にピアノとのデュオが多いですが、ピアノを否定されているように感じられる発言も多いのでピアノと合わせる場合、つまり、曲の演奏中に、当然ズレが生じてくるわけですが、どう対処されているのか?
長くなりすぎたので、読み落としも当然でるでしょうね。私は、ピアノと合わせるときに、純正には合わせません。「まだ迷っている」という書き方をしましたが、「実際にGをピアノとあわせてしまうこともある」と書いています。
弦楽器は、単体で、または弦楽器どうして、「ピタゴラス」と「純正な和音」を全て演奏することが出来ます。問題は、「和音と旋律の組み合わせによる求める音の違い」と、「転調の時の跳躍」に絞られるわけです。ですから、ピアノと合わせるときには、弦楽器だけのときとは全く違った考え方が必要になる場合があります。ですから、私も「Gをピアノとあわせちゃう」ことがあるのです。
ピアノの和音は、純粋ではありません。ですから、和声と旋律が対立したときとは違う問題が生じます。和声と旋律が対立したときには、多くの場合「どちらかを犠牲にします。」演奏速度、音の高さ、会場の響きなどの色々な条件で、よりよく聞こえるように考えるわけです。ピアノの場合は、「純粋でない和声に乗っているときにどうするか」と考えるわけです。
一概に「すぱっと」解決できる解法はもちろんありませんが、基本的には、旋律はピタゴラスで演奏します。ピアノが伴奏形の場合、その不合理さは、純正な和音よりは「減り」ます。問題は、ピアノと交互に、ないし同時に旋律を演奏するときにより大きくなります。こういった場合、「同音なら合わせ、ヴァイオリンが上で旋律の主である場合は原則ピタゴラス」と考えてください。また、和音を同時に構成するときには、「ほとんどの場合平均律に合わせて」しまいます。ただし、ここに書いたことはあくまで「指針」であり、現実には実際の楽譜を前にしていろいろと考えを巡らせています。
弦楽器奏者の中には、ピアノと合わせることを極端に嫌う人もいます。ただ、私はそれほど嫌ではありません。いろいろな工夫をするのも楽しいですし。
もう一つ問題を複雑にする事があります。それは、「ピアニストの音程」なんです。ピアニストにも音程のよい人と悪い人がいます。上に書いた「工夫」は、あくまで「音程のよいピアニスト」と演奏する場合にしか意味がないかもしれません。そういう意味では、おっしゃるように「ある部分のピアニストに対して否定的」かもしれませんね。
>>・・ということと普段の生徒さんへのレッスンでは、一切ピアノ伴奏というものは付けないのでしょうか?
もちろん、必要なときはつけます。私自身が弾くことも多いです。
>>ヴァイオリンのレパートリーは圧倒的にピアノとのデュオが多いですが、ピアノを否定されているように感じられる発言も多いのでピアノと合わせる場合、つまり、曲の演奏中に、当然ズレが生じてくるわけですが、どう対処されているのか?
長くなりすぎたので、読み落としも当然でるでしょうね。私は、ピアノと合わせるときに、純正には合わせません。「まだ迷っている」という書き方をしましたが、「実際にGをピアノとあわせてしまうこともある」と書いています。
弦楽器は、単体で、または弦楽器どうして、「ピタゴラス」と「純正な和音」を全て演奏することが出来ます。問題は、「和音と旋律の組み合わせによる求める音の違い」と、「転調の時の跳躍」に絞られるわけです。ですから、ピアノと合わせるときには、弦楽器だけのときとは全く違った考え方が必要になる場合があります。ですから、私も「Gをピアノとあわせちゃう」ことがあるのです。
ピアノの和音は、純粋ではありません。ですから、和声と旋律が対立したときとは違う問題が生じます。和声と旋律が対立したときには、多くの場合「どちらかを犠牲にします。」演奏速度、音の高さ、会場の響きなどの色々な条件で、よりよく聞こえるように考えるわけです。ピアノの場合は、「純粋でない和声に乗っているときにどうするか」と考えるわけです。
一概に「すぱっと」解決できる解法はもちろんありませんが、基本的には、旋律はピタゴラスで演奏します。ピアノが伴奏形の場合、その不合理さは、純正な和音よりは「減り」ます。問題は、ピアノと交互に、ないし同時に旋律を演奏するときにより大きくなります。こういった場合、「同音なら合わせ、ヴァイオリンが上で旋律の主である場合は原則ピタゴラス」と考えてください。また、和音を同時に構成するときには、「ほとんどの場合平均律に合わせて」しまいます。ただし、ここに書いたことはあくまで「指針」であり、現実には実際の楽譜を前にしていろいろと考えを巡らせています。
弦楽器奏者の中には、ピアノと合わせることを極端に嫌う人もいます。ただ、私はそれほど嫌ではありません。いろいろな工夫をするのも楽しいですし。
もう一つ問題を複雑にする事があります。それは、「ピアニストの音程」なんです。ピアニストにも音程のよい人と悪い人がいます。上に書いた「工夫」は、あくまで「音程のよいピアニスト」と演奏する場合にしか意味がないかもしれません。そういう意味では、おっしゃるように「ある部分のピアニストに対して否定的」かもしれませんね。
>>・・ということと普段の生徒さんへのレッスンでは、一切ピアノ伴奏というものは付けないのでしょうか?
もちろん、必要なときはつけます。私自身が弾くことも多いです。
すよね。では、ピアノの音程の良し悪しというのはどういったことなんですか?
[1658]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月31日 00:11
投稿者:kobu(ID:EUSFAXk)
>ピアノの音程の良し悪しというのはどういったことなんですか
和音のどの音に重きをおくかという部分だと思います。
三重和音をすべて同じ大きさ・タッチで鳴らすか、それとも変化を
付けるかというような話だと思いますが
和音のどの音に重きをおくかという部分だと思います。
三重和音をすべて同じ大きさ・タッチで鳴らすか、それとも変化を
付けるかというような話だと思いますが
[1659]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月31日 02:39
投稿者:じゅん(ID:JhNXESM)
実際問題、オケや演奏会などの現場で純正に調弦してる方は少ない、というか、殆ど居ないと思いますが。
それで自ずと答えが出てるようなものでしょう。
美しい響きを追求しているつもりが、元の音にも戻れない音痴さんとなる場合は多々あります。
それで自ずと答えが出てるようなものでしょう。
美しい響きを追求しているつもりが、元の音にも戻れない音痴さんとなる場合は多々あります。
[1660]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月31日 09:05
投稿者:tama(ID:UkMTM0A)
>MGKさん
「ピアニストの音程」について。
kobuさんが書かれているように、三重和音も一つの例です。三重和音で説明しますと、比較的ましな五度に対して「あまりにも汚い」第三音をどう処理するか、という問題です。第三音だけをやや遅れて弾いたり(もちろん、本当にわずかな差ですが)、少しだけ弱く弾いたりします。(ピアノはもともと「オクターブ以外はちゃんと響かない」楽器ですが、「悪い響きから先に減衰する」という「決定的なアドバンテージ」があるのです。ですから、五度を弾くと「瞬間的にほとんどの嫌な響きは減衰し、比較的純正に近い響きほど後まで残」ります。)ですから、先程のように弾くと、まず、五度が「純正に近い響き」を持つようになります。そして、その中に第三音を「上手に」入れると、無神経にたたいた時とは「比較にならない」よい響きを得ることが出来ます。
もちろん、これは単に一例です。その他にも、和音が移動するときのペダリングや、タッチなど、「音程が良く」聞こえるような「テクニック」はたくさんあります。良い耳を持ち、こういったテクニックをきちんと駆使されるピアニストたちを、私は「音程のよいピアニスト」と呼びました。
私が、「ピアノと合わせるのはそれほど嫌いではない」と言ったのは、こういうことも背景にあります。私自身、ピアノの音を「どうやったら美しく出せるか」ということには非常に興味があります。もちろん、ピアニストのようになんでもかんでも弾けるわけではありませんが、弾き方次第で、音程も響きも全く違います。ヴァイオリニストがそれを理解していると、音程の良いピアニストは「とても助かる」そうです。
実際に、そのような神経を「きちん」と使っているピアニストがどのくらいいるか、というと、残念ながら多数派ではありません。しかし、有名・無名に関係なく、その点については聴けばすぐにわかります。ピアノ単体ではなく、弦楽器と合わせているときには、その差はさらに大きく感じられます。
ピアニストでも、ちゃんと考えている人は「平均律を無神経に弾いては気持ち悪い」ということを知っているのです。音程の良いあるピアニストにここでの話をしたら、笑われました。「なんでわざわざ音程の悪いところを真似するわけ?」って。
これでよろしいかしら?
「ピアニストの音程」について。
kobuさんが書かれているように、三重和音も一つの例です。三重和音で説明しますと、比較的ましな五度に対して「あまりにも汚い」第三音をどう処理するか、という問題です。第三音だけをやや遅れて弾いたり(もちろん、本当にわずかな差ですが)、少しだけ弱く弾いたりします。(ピアノはもともと「オクターブ以外はちゃんと響かない」楽器ですが、「悪い響きから先に減衰する」という「決定的なアドバンテージ」があるのです。ですから、五度を弾くと「瞬間的にほとんどの嫌な響きは減衰し、比較的純正に近い響きほど後まで残」ります。)ですから、先程のように弾くと、まず、五度が「純正に近い響き」を持つようになります。そして、その中に第三音を「上手に」入れると、無神経にたたいた時とは「比較にならない」よい響きを得ることが出来ます。
もちろん、これは単に一例です。その他にも、和音が移動するときのペダリングや、タッチなど、「音程が良く」聞こえるような「テクニック」はたくさんあります。良い耳を持ち、こういったテクニックをきちんと駆使されるピアニストたちを、私は「音程のよいピアニスト」と呼びました。
私が、「ピアノと合わせるのはそれほど嫌いではない」と言ったのは、こういうことも背景にあります。私自身、ピアノの音を「どうやったら美しく出せるか」ということには非常に興味があります。もちろん、ピアニストのようになんでもかんでも弾けるわけではありませんが、弾き方次第で、音程も響きも全く違います。ヴァイオリニストがそれを理解していると、音程の良いピアニストは「とても助かる」そうです。
実際に、そのような神経を「きちん」と使っているピアニストがどのくらいいるか、というと、残念ながら多数派ではありません。しかし、有名・無名に関係なく、その点については聴けばすぐにわかります。ピアノ単体ではなく、弦楽器と合わせているときには、その差はさらに大きく感じられます。
ピアニストでも、ちゃんと考えている人は「平均律を無神経に弾いては気持ち悪い」ということを知っているのです。音程の良いあるピアニストにここでの話をしたら、笑われました。「なんでわざわざ音程の悪いところを真似するわけ?」って。
これでよろしいかしら?
[1661]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月31日 09:10
投稿者:赤鬼(ID:JzNBiRQ)
1659 の考え方、って、みんなで渡れば怖くない、だけの話じゃん。
オケ現場なんて、純正律でも平均律でもなんでもない、適当なんでしょ?
オケやピアノと合わせるときと、無伴奏・弦のみのときと調弦を変えてる、ってポイントを見逃してるの?
無伴奏や弦のみのときの個々の楽器や全体の響きを綺麗にするには、(他にも一杯やることがあるだろうが)調弦としてはどうしますか、って話と区別したほうが良さそう。
オケ現場なんて、純正律でも平均律でもなんでもない、適当なんでしょ?
オケやピアノと合わせるときと、無伴奏・弦のみのときと調弦を変えてる、ってポイントを見逃してるの?
無伴奏や弦のみのときの個々の楽器や全体の響きを綺麗にするには、(他にも一杯やることがあるだろうが)調弦としてはどうしますか、って話と区別したほうが良さそう。
[1662]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月31日 09:18
投稿者:tama(ID:FAFpkAY)
>じゅんさん
1654のじゅんさんと1659のじゅんさんは同じ方ですか?書き方もおっしゃる内容も随分違うような感じがします。
>>実際問題、オケや演奏会などの現場で純正に調弦してる方は少ない、というか、殆ど居ないと思いますが。
ええと・・・お願いです。私が書いているものを一度読んでからレスをしてください。きちんとお読みに合っている方は、もうすでに「どのような目的で純正に合わせるのか、純正に必ず合わせるのか」ということはわかっていらっしゃいます。ですから、さすがにもう書きません。一つだけ付け加えますが、「みんながやっていること(このこと自体も疑わしいですが)」が必ず正しいとは限りません。当然のようになされていることに「疑問」を持つことが、人間の進歩の原動力です。
1654のじゅんさんと1659のじゅんさんは同じ方ですか?書き方もおっしゃる内容も随分違うような感じがします。
>>実際問題、オケや演奏会などの現場で純正に調弦してる方は少ない、というか、殆ど居ないと思いますが。
ええと・・・お願いです。私が書いているものを一度読んでからレスをしてください。きちんとお読みに合っている方は、もうすでに「どのような目的で純正に合わせるのか、純正に必ず合わせるのか」ということはわかっていらっしゃいます。ですから、さすがにもう書きません。一つだけ付け加えますが、「みんながやっていること(このこと自体も疑わしいですが)」が必ず正しいとは限りません。当然のようになされていることに「疑問」を持つことが、人間の進歩の原動力です。
[1663]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月31日 09:25
投稿者:tama(ID:FAFpkAY)
>いなあしゃさん
御箴言、ありがとうございます。
>> tamaさんのPochiさんに対するレスは、主張や指摘といったものを超えているように感じました。議論は大いに結構だと思いますが、これを読む多くの方々がどう感じるかということも少しお考えいただければと思います。
私の発言を不愉快に感じていらっしゃる方が多いとは思いませんでした。申し訳ありません。たとえはとても悪いのですが、「入ってきた泥棒に説教をしたら、説教の仕方が悪いと言って怒られている」ような気分です。(例えが悪いことはわかっていますから、予めお詫びしておきます。しかし他の例をどうしても思いつかないのです。)書き方にしても、私自身はpochiさんの書き方にかなり「失礼だわ」と思ったのですが、むしろ私の方が感情的になって不愉快な書き込みをしていたのですね。私も普通の人間ですから、無茶苦茶なことを言われたら平静ではいられません。
少し控えた方がいいかしら。
御箴言、ありがとうございます。
>> tamaさんのPochiさんに対するレスは、主張や指摘といったものを超えているように感じました。議論は大いに結構だと思いますが、これを読む多くの方々がどう感じるかということも少しお考えいただければと思います。
私の発言を不愉快に感じていらっしゃる方が多いとは思いませんでした。申し訳ありません。たとえはとても悪いのですが、「入ってきた泥棒に説教をしたら、説教の仕方が悪いと言って怒られている」ような気分です。(例えが悪いことはわかっていますから、予めお詫びしておきます。しかし他の例をどうしても思いつかないのです。)書き方にしても、私自身はpochiさんの書き方にかなり「失礼だわ」と思ったのですが、むしろ私の方が感情的になって不愉快な書き込みをしていたのですね。私も普通の人間ですから、無茶苦茶なことを言われたら平静ではいられません。
少し控えた方がいいかしら。
[1665]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月31日 11:01
投稿者:MGK(ID:dZWDN3A)
>tamaさん
要するに、音程のいい、というか、音程に対する感覚の良い人、ということですね?それなら納得。
要するに、音程のいい、というか、音程に対する感覚の良い人、ということですね?それなら納得。
[1667]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月31日 12:59
投稿者:takashi(ID:goJzCWA)
テーマと少しはずれるかも知れませんが
[1615]
を書いて考えたことをもう少し書きます。
>原則、旋律はピタゴラス、和声は純正律で音程をとっていこう
とおっしゃる方がいますが、
グレゴリオ聖歌のような音楽を別にすれば
我々が演奏しようとする楽曲の殆どでそれ自体が無理なところに
問題があるのではないでしょうか。
矛盾をどう逃がすかであり、
それが解釈の個性を生むのだろうと考えるのですが
いかがでしょう。
ですから、正しい音程、自由な音程とは言っても
ピタゴラスとか純正とは言い得ないのではないかと思うのです。
例えば有名なところでタイスの瞑想曲で
テーマが繰り返す直前の#、どれくらいの高さでとるのが
”正しい”のでしょう。
エクレスのソナタの出だし、
完璧にピアノの音程に合わせるのが
”正しい”のでしょうか。
更に、変ロ長調における基本の変ロ音は
どう確保するのが”正しい”のでしょうね。
純正律に調弦したらどうでしょう。
平均律に調弦した時はどうなのでしょう。
私にとっては理屈としての興味だけで、
実際に演奏で実現できるとは思いませんが。
[1615]
[1615]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月28日 17:50
投稿者:takashi(ID:goJzCWA)
音型、和声構造とそのテンポによって
正しい音程は常に異なる。
と、カザルスが言うてるらしい。
話題は少々横道にそれますが
カザルスのバッハ無伴奏チェロ組曲の音程には
皆さん驚くことがありませんか。
彼はこの音程が正しいとして録音を残したに違いない。
その違和感は私らアマチュアにはよくわかりませんが。
単純な話、ソラシドのシと、ドシラソのシを
違った音で弾けるのが弦楽器の強みと思っている。
そういう音作りの自由度を確保するのに、平均律調弦の方が都合がよい
と言う意味で、pochiさんの議論は理解はできる。
私には実行はできません。
楽器の響きで音程をとってはいけない、結果として響くことがあるだけだ。
との発言も初心者を除けば正しいと思う。
これがこの議論の一番生産的な結論ではないだろうか。
ここの議論で一つ混乱していると思うのは
調弦を平均律でとる事
楽曲の音程を平均律的にとる事
の区別である。
pochiさんの議論は、
開放弦を平均律でとっておいた方が
演奏時に(平均律を離れた)正しい音程をとるのに都合がよい。
と主張されているように思うのだが、間違ってますか。
但し私たちアマチュアにとって、
ごく僅かな差である、調弦が平均律か純正調かについて
こだわるのはあまりに些末だ。
ここの掲示板には、そういう議論が多すぎると思う。
プロのライブでも、アマチュアが聞いていて
かわいそうになるような音程のエラーはいくらでもある。
それが人間の作る音楽なのだと思う。
無いに越したことはない、
またそのために必死の練習をするのでしょうけれど。
私のレベルで言えば
ハイポジションで16部音符の音程が
”ピアノ程度に正確に”取れることの方が、
また、きちっとハモる重音を素早く取れることの方が、
ずっとずっと大切な課題です。
少なくとも「これじゃ都合悪い」と感じられるまでは、
純正5度に調弦しておけば良いのではないでしょうか。
私もその一人です。
疑問点。
歴史的には平均律と言う調律法の成立はかなり最近のことです。
『平均律』クラビア曲集は、誤訳です。
『純正調より進化した、汎用性のある調律法』程度の筈です。
とすると、少なくとも古典派のバイオリン曲は
Aを基準とする純正調で調弦する事を
前提に作られていたのではないだろうか。
(逆に鍵盤楽器が平均律であるとは想定されてないでしょうけど)
モーツアルトのコンチェルトは明らかに
華やかな楽器の響きを念頭に作曲されている。
バッハの無伴奏は開放弦を使うことを前提に作曲されている。
そういう場合pochiさんはどうしていらっしゃるのでしょう。
正しい音程は常に異なる。
と、カザルスが言うてるらしい。
話題は少々横道にそれますが
カザルスのバッハ無伴奏チェロ組曲の音程には
皆さん驚くことがありませんか。
彼はこの音程が正しいとして録音を残したに違いない。
その違和感は私らアマチュアにはよくわかりませんが。
単純な話、ソラシドのシと、ドシラソのシを
違った音で弾けるのが弦楽器の強みと思っている。
そういう音作りの自由度を確保するのに、平均律調弦の方が都合がよい
と言う意味で、pochiさんの議論は理解はできる。
私には実行はできません。
楽器の響きで音程をとってはいけない、結果として響くことがあるだけだ。
との発言も初心者を除けば正しいと思う。
これがこの議論の一番生産的な結論ではないだろうか。
ここの議論で一つ混乱していると思うのは
調弦を平均律でとる事
楽曲の音程を平均律的にとる事
の区別である。
pochiさんの議論は、
開放弦を平均律でとっておいた方が
演奏時に(平均律を離れた)正しい音程をとるのに都合がよい。
と主張されているように思うのだが、間違ってますか。
但し私たちアマチュアにとって、
ごく僅かな差である、調弦が平均律か純正調かについて
こだわるのはあまりに些末だ。
ここの掲示板には、そういう議論が多すぎると思う。
プロのライブでも、アマチュアが聞いていて
かわいそうになるような音程のエラーはいくらでもある。
それが人間の作る音楽なのだと思う。
無いに越したことはない、
またそのために必死の練習をするのでしょうけれど。
私のレベルで言えば
ハイポジションで16部音符の音程が
”ピアノ程度に正確に”取れることの方が、
また、きちっとハモる重音を素早く取れることの方が、
ずっとずっと大切な課題です。
少なくとも「これじゃ都合悪い」と感じられるまでは、
純正5度に調弦しておけば良いのではないでしょうか。
私もその一人です。
疑問点。
歴史的には平均律と言う調律法の成立はかなり最近のことです。
『平均律』クラビア曲集は、誤訳です。
『純正調より進化した、汎用性のある調律法』程度の筈です。
とすると、少なくとも古典派のバイオリン曲は
Aを基準とする純正調で調弦する事を
前提に作られていたのではないだろうか。
(逆に鍵盤楽器が平均律であるとは想定されてないでしょうけど)
モーツアルトのコンチェルトは明らかに
華やかな楽器の響きを念頭に作曲されている。
バッハの無伴奏は開放弦を使うことを前提に作曲されている。
そういう場合pochiさんはどうしていらっしゃるのでしょう。
>原則、旋律はピタゴラス、和声は純正律で音程をとっていこう
とおっしゃる方がいますが、
グレゴリオ聖歌のような音楽を別にすれば
我々が演奏しようとする楽曲の殆どでそれ自体が無理なところに
問題があるのではないでしょうか。
矛盾をどう逃がすかであり、
それが解釈の個性を生むのだろうと考えるのですが
いかがでしょう。
ですから、正しい音程、自由な音程とは言っても
ピタゴラスとか純正とは言い得ないのではないかと思うのです。
例えば有名なところでタイスの瞑想曲で
テーマが繰り返す直前の#、どれくらいの高さでとるのが
”正しい”のでしょう。
エクレスのソナタの出だし、
完璧にピアノの音程に合わせるのが
”正しい”のでしょうか。
更に、変ロ長調における基本の変ロ音は
どう確保するのが”正しい”のでしょうね。
純正律に調弦したらどうでしょう。
平均律に調弦した時はどうなのでしょう。
私にとっては理屈としての興味だけで、
実際に演奏で実現できるとは思いませんが。
[1669]
Re: 調弦と音律
投稿日時:2002年08月31日 13:34
投稿者:減点ぱぱ(ID:JzNBiRQ)
原点に帰ろう1461の問いと、それに対する返事1463の当否
Quote:
いろいろなやり方があるとすれば、それらは間違っている。
いかなる場合も調弦の5度は平均律で合わせるのが正しい。純正律との差はたったの
2セント(半音の50分の1)だから、気にしなくても良いかもしれない。
良く判らない人には関係ない話なので、気にしないほうが良いと思う。
理論から入るのではなく、実践から理論を体現しないと音楽にはならない。
引用終
Quote:
いろいろなやり方があるとすれば、それらは間違っている。
いかなる場合も調弦の5度は平均律で合わせるのが正しい。純正律との差はたったの
2セント(半音の50分の1)だから、気にしなくても良いかもしれない。
良く判らない人には関係ない話なので、気にしないほうが良いと思う。
理論から入るのではなく、実践から理論を体現しないと音楽にはならない。
引用終
ヴァイオリン掲示板に戻る
7 / 9 ページ [ 88コメント ]