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この説は本当?
投稿日時:2006年07月11日 21:49
投稿者:質問者(ID:JThmApM)
ヴァイオリンにまつわるいろんな「説(定説)」を検証するスレッドです。
ある弦楽器店で聞いた話なのですが、次の説は正しいのでしょうか?
「新作ヴァイオリンの木目や杢は、実際に使って年月が経過すると、徐々にハッキリとしてくる。(ヴァイオリンが古くなるにつれて、木目や杢が目立つようになってくる。)」
使っているうちにニスの厚みが薄くなったり色が薄くなることによって木目や杢が目立つようになるという感じもしますが、使っているうちにニスの透明感が減ってくすんだ色合いになると、木目や杢は目立たなくなるようにも思います。あるいは、ニスによる化学的な作用で年月の経過とともに木目や杢がハッキリして行くということもあり得るのでしょうか。
1台の新作ヴァイオリンを10年・20年と使い続ければ検証できるのでしょうけどなかなかそういう機会がないものですから、ご存知の方がいらしたら教えて下さい。
ある弦楽器店で聞いた話なのですが、次の説は正しいのでしょうか?
「新作ヴァイオリンの木目や杢は、実際に使って年月が経過すると、徐々にハッキリとしてくる。(ヴァイオリンが古くなるにつれて、木目や杢が目立つようになってくる。)」
使っているうちにニスの厚みが薄くなったり色が薄くなることによって木目や杢が目立つようになるという感じもしますが、使っているうちにニスの透明感が減ってくすんだ色合いになると、木目や杢は目立たなくなるようにも思います。あるいは、ニスによる化学的な作用で年月の経過とともに木目や杢がハッキリして行くということもあり得るのでしょうか。
1台の新作ヴァイオリンを10年・20年と使い続ければ検証できるのでしょうけどなかなかそういう機会がないものですから、ご存知の方がいらしたら教えて下さい。
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Re: この説は本当?
投稿日時:2006年08月22日 22:01
投稿者:質問者(ID:Q4JDQw)
友人に次のようなことを自慢気に言う人がいるのですが、果たして次の説は本当なのでしょうか?
「ボクのヴァイオリン(製作後10年が経過した手工新作楽器)は毎年夏になると、裏板にケースのシルクの跡がうっすらとつくが、秋・冬になるとシルクの跡が目立たなくなっていく。(から拭きしているうちに、跡が徐々に消えていく)製作後10年も経過しているのに、今なお、年を通じて微妙に変化するこういう「生きた」ニスは、柔軟性に富んだ良質なニスだと言える。オールドのクレモナの名器のニスも、200~300年が経過した今もそういう性質を保っているらしい。四季を通じて変化しないような硬いニスは駄目なニスだ。」
このあたりの事情にお詳しい方がいらしたら、回答をお願いします。
「ボクのヴァイオリン(製作後10年が経過した手工新作楽器)は毎年夏になると、裏板にケースのシルクの跡がうっすらとつくが、秋・冬になるとシルクの跡が目立たなくなっていく。(から拭きしているうちに、跡が徐々に消えていく)製作後10年も経過しているのに、今なお、年を通じて微妙に変化するこういう「生きた」ニスは、柔軟性に富んだ良質なニスだと言える。オールドのクレモナの名器のニスも、200~300年が経過した今もそういう性質を保っているらしい。四季を通じて変化しないような硬いニスは駄目なニスだ。」
このあたりの事情にお詳しい方がいらしたら、回答をお願いします。
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Re: この説は本当?
投稿日時:2006年08月23日 01:46
投稿者:pochi(ID:I5eCSAU)
硬すぎるニスは音を悪くしますが、クレモナのオールドのニスが跡が着く程柔らかいというのは、嘘です。
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Re: この説は本当?
投稿日時:2006年08月23日 07:56
投稿者:書いていいかしら(ID:IZYSACI)
こんにちは。pochi様お帰りなさいませ。
私はあまり楽器の細かいことは分からないのですが、
>今なお、年を通じて微妙に変化するこういう「生きた」ニスは、柔軟性に富んだ良質なニスだと言える。
ニスは良質ですが、=楽器が良質とは限らないですよね。新作でたまに跡がついてしまうのがありますが、新作のみですね。
オールド?楽器で、名前を忘れてしまいましたが、表面がバリバリにニスにひびが入っていて、私はそういうのが視覚的に痒くなるので、長時間見ていられなかったのですが、時間がたつとニスが固まってそれでひびが入ったのでしょうか。うわー思い出すだけで痒くなります。きっと固いニスなのでしょうけれど、音はすごく良かったです。
>オールドのクレモナの名器のニスも、200~300年が経過した今もそういう性質を保っているらしい。四季を通じて変化しないような硬いニスは駄目なニスだ。
証明するのが難しそうですね。カラー写真の歴史は浅いですから。でも、オールドで、四季を通じて変化するニスを塗っているものは、見たことはないですね。
そもそも、日本は夏は暑くて湿気が多いから、欧羅巴とはちがって、夏はこっちは乾燥しているし、日本ほど暑くないし、そういうところで作られたニスが、世界のどの場所でも同じように夏に表面が変化を落としたりするとは思えないですね。
そして、環境によって変化する=化学反応が起こるということは、長い年月がたてば、ニスははがれていってしまうという、矛盾がありますよね。
柔軟性がある=時間変化が顕著である、ということでは?
私はあまり楽器の細かいことは分からないのですが、
>今なお、年を通じて微妙に変化するこういう「生きた」ニスは、柔軟性に富んだ良質なニスだと言える。
ニスは良質ですが、=楽器が良質とは限らないですよね。新作でたまに跡がついてしまうのがありますが、新作のみですね。
オールド?楽器で、名前を忘れてしまいましたが、表面がバリバリにニスにひびが入っていて、私はそういうのが視覚的に痒くなるので、長時間見ていられなかったのですが、時間がたつとニスが固まってそれでひびが入ったのでしょうか。うわー思い出すだけで痒くなります。きっと固いニスなのでしょうけれど、音はすごく良かったです。
>オールドのクレモナの名器のニスも、200~300年が経過した今もそういう性質を保っているらしい。四季を通じて変化しないような硬いニスは駄目なニスだ。
証明するのが難しそうですね。カラー写真の歴史は浅いですから。でも、オールドで、四季を通じて変化するニスを塗っているものは、見たことはないですね。
そもそも、日本は夏は暑くて湿気が多いから、欧羅巴とはちがって、夏はこっちは乾燥しているし、日本ほど暑くないし、そういうところで作られたニスが、世界のどの場所でも同じように夏に表面が変化を落としたりするとは思えないですね。
そして、環境によって変化する=化学反応が起こるということは、長い年月がたてば、ニスははがれていってしまうという、矛盾がありますよね。
柔軟性がある=時間変化が顕著である、ということでは?
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Re: この説は本当?
投稿日時:2006年08月23日 21:46
投稿者:質問者(ID:Q4JDQw)
pochi様、書いていいかしら様、お返事ありがとうございます。
以前その友人と某弦楽器専門店の展示会に行ったときに、そこの社長さんが「ストラドとかガルネリといったクレモナのオールド名器のニスは、現在は表面にコーティングが施されていたり、カバーニスが塗られていたりして、表面が硬くなっているが、元々のオリジナルのニスは、松脂の成分を含んでいて、人肌の温かさぐらいの温度でニスが柔らかくなる性質がある。そういう柔らかいニスが良いニスだ。オールドクレモネーゼのニスに近い松脂を主成分としたニスを開発したのでお見せします。」というような話をしていました。手工新作楽器を持っている友人 は、「自分の楽器も製作後10年が経過しても、毎年、暑い時期になるとニスが柔らかくなってきてケースの跡がつくので、自分の楽器もストラドみたいな良いニスが塗られているんだ。」と自慢気に話してくるというわけです。
200年も300年も経過したニスがケースの跡がつくほど柔らかいというのは信じがたい話ですが、10年程度が経過した友人の新作楽器のニスに(夏になると)ケースの跡がつくというのは(私も見てますが)事実なのです。ただ、そういうニスでも今後10年、20年と経過していく中で硬くなっていくように思われますが、友人に言わせると、「最初の1・2年は、もっとケースの跡がついたけど、5年ほど経過するとうっすらとつく程度なってきた。でもその後も同様の状況が5年ほど続いているので、今後もずっとこの柔らかさが保てるのではないかと期待している。」とのことです。
材料が良いかどうか、製作精度が良いかどうか、などヴァイオリン製作には他の要素もいっぱいありますので、ニスの良い楽器が必ずしも良質の楽器とは限りませんが、ヴァイオリンのニスにまつわる話は尽きないですね。
以前その友人と某弦楽器専門店の展示会に行ったときに、そこの社長さんが「ストラドとかガルネリといったクレモナのオールド名器のニスは、現在は表面にコーティングが施されていたり、カバーニスが塗られていたりして、表面が硬くなっているが、元々のオリジナルのニスは、松脂の成分を含んでいて、人肌の温かさぐらいの温度でニスが柔らかくなる性質がある。そういう柔らかいニスが良いニスだ。オールドクレモネーゼのニスに近い松脂を主成分としたニスを開発したのでお見せします。」というような話をしていました。手工新作楽器を持っている友人 は、「自分の楽器も製作後10年が経過しても、毎年、暑い時期になるとニスが柔らかくなってきてケースの跡がつくので、自分の楽器もストラドみたいな良いニスが塗られているんだ。」と自慢気に話してくるというわけです。
200年も300年も経過したニスがケースの跡がつくほど柔らかいというのは信じがたい話ですが、10年程度が経過した友人の新作楽器のニスに(夏になると)ケースの跡がつくというのは(私も見てますが)事実なのです。ただ、そういうニスでも今後10年、20年と経過していく中で硬くなっていくように思われますが、友人に言わせると、「最初の1・2年は、もっとケースの跡がついたけど、5年ほど経過するとうっすらとつく程度なってきた。でもその後も同様の状況が5年ほど続いているので、今後もずっとこの柔らかさが保てるのではないかと期待している。」とのことです。
材料が良いかどうか、製作精度が良いかどうか、などヴァイオリン製作には他の要素もいっぱいありますので、ニスの良い楽器が必ずしも良質の楽器とは限りませんが、ヴァイオリンのニスにまつわる話は尽きないですね。
[29100]
Re: この説は本当?
投稿日時:2006年08月23日 22:23
投稿者:シェラ(ID:iVhZFBA)
あの~話の腰を折るようで申し訳ありません。
素朴な疑問なのですが、それで、そのお友達の方のニスの柔らかめのヴァイオリン、肝心の音の方は、いかがなのでしょうか?
素朴な疑問なのですが、それで、そのお友達の方のニスの柔らかめのヴァイオリン、肝心の音の方は、いかがなのでしょうか?
[29102]
Re: この説は本当?
投稿日時:2006年08月23日 22:34
投稿者:匿名希望X(ID:OBNDUFQ)
ストラッドやデルジェズにはオリジナルのニスは少ないのではりませんか。幾度もニスを追加されているでしょう。
人間の汗や物理的衝撃でどんどんニスは消耗します。ヴァイオリンの肩やネックのところ、駒の近辺。
新作だって10年酷使すればレタッチするケースもありますよ。
それと、ソヴィエトだかなんだか忘れましたが、研究した結果、ニスは音に事実上関係しないという結果があったと記憶します。ニスの最大の使命は楽器の木材を保護することであるはずです。楽器の神秘も嫌いじゃないのですが、ニスの神秘はどうやら無さそうに思います。
「ストラディヴァリは早めに乾くアルコールニスを使っただろう」とは東京ヴァイオリン学校の無量塔蔵六さん(ドイツマイスター)の意見です。
人間の汗や物理的衝撃でどんどんニスは消耗します。ヴァイオリンの肩やネックのところ、駒の近辺。
新作だって10年酷使すればレタッチするケースもありますよ。
それと、ソヴィエトだかなんだか忘れましたが、研究した結果、ニスは音に事実上関係しないという結果があったと記憶します。ニスの最大の使命は楽器の木材を保護することであるはずです。楽器の神秘も嫌いじゃないのですが、ニスの神秘はどうやら無さそうに思います。
「ストラディヴァリは早めに乾くアルコールニスを使っただろう」とは東京ヴァイオリン学校の無量塔蔵六さん(ドイツマイスター)の意見です。
[29107]
Re: この説は本当?
投稿日時:2006年08月24日 09:00
投稿者:万年初級者(ID:IjeAY4Q)
詳しいわけではありませんが、私が所有している楽器二挺はどちらも製作後十数年ですが、夏にニスが柔らかくなってしまうので、柔らかいニスが珍しい訳ではないと思っています。
老婆心ではありますが、お友達はケース内での調湿は十分にされているでしょうか。私の場合はケースに入れている間よりはむしろ弾く時に肩当の足の跡等が気になるからです。
それから、今でも柔らかくなる部分はいつも同じ場所ということはないでしょうか。
私の楽器の場合は、初期に跡が付いた部分が特に柔らかくなっているのでそこだけニスが変質しているのかもしれません。
老婆心ではありますが、お友達はケース内での調湿は十分にされているでしょうか。私の場合はケースに入れている間よりはむしろ弾く時に肩当の足の跡等が気になるからです。
それから、今でも柔らかくなる部分はいつも同じ場所ということはないでしょうか。
私の楽器の場合は、初期に跡が付いた部分が特に柔らかくなっているのでそこだけニスが変質しているのかもしれません。
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Re: この説は本当?
投稿日時:2006年08月24日 21:17
投稿者:質問者(ID:Q4JDQw)
ニスが柔らかいという友人のヴァイオリンですが、友人が弾くのを聞いたり、私が実際に弾いてみた限りでは、柔らかい音というよりも張りのあるデカイ音、に特徴があります。形状は良く見かけるストラドモデルですが、友人に言わせると、通常のストラドモデルよりもアーチ(膨らみ)が少なめなのだそうです。ちょっとザラツキというか木質感のあるような音質ですが、とにかく音量はデカイです。友人に言わせると、ニスが柔らかいから木が自由に大きく振動できるからデカイ音が出るんだ、ということです。私は明るくて抜けの良い音質が好きなので、友人の楽器の音質は特に好きなわけではありませんが、音のデカさには驚かされます。友人は「音色には人それぞれ好き嫌いがあるけど、音がデカイことは好き嫌いに関係なく好意的に評価してもらえる。だから自分は音量重視で楽器を選んだ。音色・音質は自分で作る。」と豪語しています。「仕切る」のが好きな友人らしい言葉だと思って(苦笑しながら)聞いてます。
友人の家にはエアコンがあるので、室温も湿度もそれほど高くないだろうと想像されますが、外を持ち運ぶ際には暑さの影響を受けるので、そういうときに跡がついているのだと思われます。跡がついている箇所は、裏板とケースのシルクが接する部分と、演奏中に手や肩などが触れる部分とのことです。夏場は跡が目立つようですが、秋・冬になると跡が目立たなくなるようです。
ストラディヴァリのニスについては、オイルニスという説、アルコールニスという説、オイルニスの上にアルコールニスをかぶせてあるという説、あるいは、リノキシンニスという説など入り乱れてますね。ちなみに、友人のヴァイオリンには、オイル系のニス(オイルニスではなくオイル系ニスなのだそうです)が塗られているとのことです。
友人の家にはエアコンがあるので、室温も湿度もそれほど高くないだろうと想像されますが、外を持ち運ぶ際には暑さの影響を受けるので、そういうときに跡がついているのだと思われます。跡がついている箇所は、裏板とケースのシルクが接する部分と、演奏中に手や肩などが触れる部分とのことです。夏場は跡が目立つようですが、秋・冬になると跡が目立たなくなるようです。
ストラディヴァリのニスについては、オイルニスという説、アルコールニスという説、オイルニスの上にアルコールニスをかぶせてあるという説、あるいは、リノキシンニスという説など入り乱れてますね。ちなみに、友人のヴァイオリンには、オイル系のニス(オイルニスではなくオイル系ニスなのだそうです)が塗られているとのことです。
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