[30659]
ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2006年12月10日 07:33
投稿者:浪速人(ID:OZlzAjg)
別スレのうーん氏のレポートでワーチャル(Warchal) 関連のスレが05年3月で途絶えているのを知りました。その後に発売されたブリリアント(Brilliant) のファンとしてスレを建てました。匿名希望X氏のご指摘で楽器との相性がありますので、まず使用環境から。
楽器:19世紀、アジャスターはE線器のみ。肩当無し。地味。Gはよく鳴る、Eは出ない方。
弓:フランス1945年製、弦の振動の吸収・ダンピングが良く澄んだ音が出る。
松脂:colophane/millant-deroux いわゆる黒猫
使用弦経歴:オリーブを30年→ピッチの安定性を求めてドミナントとオブリガート5年。E線は色々試したが満足出来ず。工房が勧めたワンダートーンは比較的良かった。
ワーチャル ブリリアントに巡り会い約1年。私のどちらかと言うと内向的(師匠に言わせると隣の部屋で弾いているような、カゼを引いた鼻詰まりの)楽器が超明るくなりました。E線ハイポジの鳴り方にパワーがあり弓圧をかなり掛けても音がつぶれません。、
E線の鳴りのよさはG線の共鳴にあると私は見ています。G線の倍音が豊富なんですね。ですからE線だけをブリリアントの替えても効果ないかもしれません(試していませんが)。
共鳴が凄いですよ。オケでテュッティ・フォルテの4重音、そのあとソリストが弱音ですぐ出てくるところなど響が長ーく残りちょっと引けます。左手でパッと押さえるとその音が出ますので糸枕あたりから徐々に指をずらせて振動を減衰させねばなりません。
D線はシルバーとアルミ2種ありますがアルミが相性良いです。G線は7-8ポジ以上のフォルテでかすれることがあります(D線シルバーも同傾向)。本番で緊張すると余計に。技術上の問題でしょうか。松脂も関係するかも。 ←唯一の不満点。
ピッチと音質は3日、10時間くらい弾くと安定します。賞味期限は100-150時間(1-2ヶ月)くらいと思います。この夏忙しくて張替えの暇がなく200時間(3ヶ月)くらい弾きましたが、かなりヘタっていたようです。秋に張り替えたときの倍音の出方は半端じゃなかったです。開放弦を鳴らすと2,3倍音あたりがかなりの音量で聴けます。尚、E線は安価なので50-100時間で替えます。
もともと明るい楽器にブリリアントは合わないかもしれませんが、私の楽器とは相性が良く一桁上の楽器に生まれ変わったようです。お使いになった方の感想をお待ちしております。もちろん業者の方でお安いところご紹介頂いて結構です。辛口のコメントもどうぞ
楽器:19世紀、アジャスターはE線器のみ。肩当無し。地味。Gはよく鳴る、Eは出ない方。
弓:フランス1945年製、弦の振動の吸収・ダンピングが良く澄んだ音が出る。
松脂:colophane/millant-deroux いわゆる黒猫
使用弦経歴:オリーブを30年→ピッチの安定性を求めてドミナントとオブリガート5年。E線は色々試したが満足出来ず。工房が勧めたワンダートーンは比較的良かった。
ワーチャル ブリリアントに巡り会い約1年。私のどちらかと言うと内向的(師匠に言わせると隣の部屋で弾いているような、カゼを引いた鼻詰まりの)楽器が超明るくなりました。E線ハイポジの鳴り方にパワーがあり弓圧をかなり掛けても音がつぶれません。、
E線の鳴りのよさはG線の共鳴にあると私は見ています。G線の倍音が豊富なんですね。ですからE線だけをブリリアントの替えても効果ないかもしれません(試していませんが)。
共鳴が凄いですよ。オケでテュッティ・フォルテの4重音、そのあとソリストが弱音ですぐ出てくるところなど響が長ーく残りちょっと引けます。左手でパッと押さえるとその音が出ますので糸枕あたりから徐々に指をずらせて振動を減衰させねばなりません。
D線はシルバーとアルミ2種ありますがアルミが相性良いです。G線は7-8ポジ以上のフォルテでかすれることがあります(D線シルバーも同傾向)。本番で緊張すると余計に。技術上の問題でしょうか。松脂も関係するかも。 ←唯一の不満点。
ピッチと音質は3日、10時間くらい弾くと安定します。賞味期限は100-150時間(1-2ヶ月)くらいと思います。この夏忙しくて張替えの暇がなく200時間(3ヶ月)くらい弾きましたが、かなりヘタっていたようです。秋に張り替えたときの倍音の出方は半端じゃなかったです。開放弦を鳴らすと2,3倍音あたりがかなりの音量で聴けます。尚、E線は安価なので50-100時間で替えます。
もともと明るい楽器にブリリアントは合わないかもしれませんが、私の楽器とは相性が良く一桁上の楽器に生まれ変わったようです。お使いになった方の感想をお待ちしております。もちろん業者の方でお安いところご紹介頂いて結構です。辛口のコメントもどうぞ
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【ご参考】
[30763]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2006年12月18日 16:06
投稿者:浪速人(ID:OZlzAjg)
みっちーさん、こんにちは。感想お待ちしております。Dシルヴァーは100時間位の使用では問題ないと思います。そのあたりも結果をお聞きしたいです。
[31075]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2007年01月08日 11:38
投稿者:みっち(ID:JjYzA3Q)
浪速人さんこんにちは。
ブリリアント弦に張り替えました。まだ張り替えて間もないですが初期の感想です。浪速人さんの印象と異なるところもありますが、なにしろまだ自宅の狭い部屋で2時間程しか弾いていないので今後変わるかも知れません。
まず全体としては落ち着いた自然な音色と人工材料の弦らしい安定感を併せ持つバランスの良い弦という印象です。同じワーチャルのカルオネルが私には合わなかったので正直ホッとしました(^^;)。
音量は最近使用しているビジョン・チタニウムと比べると小さく、エヴァ・ピラツィと同程度といった感じ。音色はエヴァ・ピラツィやインフェルド・レッドと比べて人工的な匂いが少なく落ち着きます。
問題のD線ですが、シルバー巻き線はD線らしい落ち着いた音で私は好きな弦ですが、アルミ巻のG・A線とは音色が違いますね。私の楽器はA線の鳴りが悪いためバランスとしてはシルバー巻きで合っているのだと思いますが、アルミ巻きを使ってみないとはっきりしません。
E線に関してはD線以下とのバランスは悪く無いと思いますが、オリーブのE線と同様にオープンでひっくり返り易い気がします。音色はゴールドブラカットに近い感じ。好みで替えても良いと思いました。
以上まだ張り替えて間もないのですが、私の第一印象は合格点です。
尚、松脂はリーベンツェラーのⅠとⅡを使っています。
ブリリアント弦に張り替えました。まだ張り替えて間もないですが初期の感想です。浪速人さんの印象と異なるところもありますが、なにしろまだ自宅の狭い部屋で2時間程しか弾いていないので今後変わるかも知れません。
まず全体としては落ち着いた自然な音色と人工材料の弦らしい安定感を併せ持つバランスの良い弦という印象です。同じワーチャルのカルオネルが私には合わなかったので正直ホッとしました(^^;)。
音量は最近使用しているビジョン・チタニウムと比べると小さく、エヴァ・ピラツィと同程度といった感じ。音色はエヴァ・ピラツィやインフェルド・レッドと比べて人工的な匂いが少なく落ち着きます。
問題のD線ですが、シルバー巻き線はD線らしい落ち着いた音で私は好きな弦ですが、アルミ巻のG・A線とは音色が違いますね。私の楽器はA線の鳴りが悪いためバランスとしてはシルバー巻きで合っているのだと思いますが、アルミ巻きを使ってみないとはっきりしません。
E線に関してはD線以下とのバランスは悪く無いと思いますが、オリーブのE線と同様にオープンでひっくり返り易い気がします。音色はゴールドブラカットに近い感じ。好みで替えても良いと思いました。
以上まだ張り替えて間もないのですが、私の第一印象は合格点です。
尚、松脂はリーベンツェラーのⅠとⅡを使っています。
[31090]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2007年01月09日 03:30
投稿者:浪速人(ID:OZlzAjg)
みっちーさん、コメントありがとうございました。一応の合格点という事でお勧めした手前ホッとしました。カルネオルを即座に却下されていますのでブリリアントは改良されているのでしょう。
質問です。
1.全体として、音量的にはビジョン・チタニウムが、音色的にはブリリアントが良いということなんでしょうか?
2.[30722]
で「早速KARNEOLを張ってみたのですが、自分の楽器には張力が弱すぎる」とのことですが、ブリリアントの張力はガットと比べて強いですか弱いですか?
コメントです。
1.D線のAl巻きについては下記のサイトで、「音色は高音域で積極的な(意欲的,押しの強い)Ametystと同類ですが、よりパワフルな音色」「ドミナント絃をご愛用されている方には、Ametyst絃をおススメ」、又、Silver巻きについては「濃厚で暖かみのあるKarneolと同類の音色で、それよりもパワフルな音色」と紹介(宣伝?)されています。ご参考まで。
ttp://store.yahoo.co.jp/e-music/warchalst.html
2.E線のホイッスリングはワンダートンよりは頻度が少ないように思いました。弓の棹、毛・松脂・弓の進入角度など色んな要素があって、同じ弦でも出たり出なかったり、そういうときは面倒くさいので新品に替えます。Eは安価ですぐ安定するので色々トライできそうですね。
3.[30659]
にブリリアントの賞味期限は100-150時間(1-2ヶ月)くらいと書きましたがもっと短いかもしれません。80時間位で張り替えたところ倍音にかなりの変化を感じましたので。但し2-3日して安定してから前の弦に張り替えて比べてみるというようなことは時間の無駄なのでやりませんでした(笑)。
続報期待しております。
質問です。
1.全体として、音量的にはビジョン・チタニウムが、音色的にはブリリアントが良いということなんでしょうか?
2.[30722]
[30722]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2006年12月13日 18:05
投稿者:みっち(ID:NzgAcCQ)
浪速人さんこんにちは。
Warchal Brilliantをまだ使ってみていませんが浪速人さんの感想を読んで試してみようかという気になりました。
実は30年も前でしたか、Bohdan Warchal(ボフダン・ヴァルハル)がスロヴァキア室内楽合奏団(当時)を率いて来日したときに非常に感銘を受けました。残念な事に氏は数年前に他界されましたが、その後知ったWarchal弦が氏所縁の弦と知って非常に興味を持ちました。
2年程前に数種類の弦を試す機会がありました。早速KARNEOLを張ってみたのですが、自分の楽器には張力が弱すぎる上に私自信が生理的に耐えられない音色だったため1日も弾かずに他の弦に交換してしまいました。本来は弦が落ち着くのを待って評価するべきでしょうが合わないものは合わないので仕方ありません。
KARNEOL弦の印象ですが、巻線の巻き方がドミナントあたりと比べるとかなり「密」だと思いました。おそらく弦にテンションをかけたときに巻線どうしが密着するように巻いているため、テンションの無い状態で不自然に硬く、楽器に取り付けると本来のタッチの柔らかさが出るのだと思います。ドミナントのような「カサカサ音」が出ないのはこの為かとも思いますが、どちらがいい・悪いということではありません。「Warchal研究所」というだけあって良く考えているな・・・という印象です。
いずれにしてもKARNEOL弦が私には合わなかったので、ブリリアントが発売されても興味が涌きませんでした。このスレで浪速人さんの楽器が私の楽器と音の傾向が似ていると思ったので、やっと試してみようという気になりました。今は演奏機会が密で冒険できませんので年明けにでも。
余談ですがボフダン・ヴァルハル氏のご子息の会社なので私は「ヴァルハル」と呼んでいましたが、「ワーチャル」で浸透しているようですね。「BMW」を「ベー・エム・ベー」と呼ばないのと同じでそれで良いと思います。でもJaguarは「ジェイギュア」だろ・・・失礼しました。。
Warchal Brilliantをまだ使ってみていませんが浪速人さんの感想を読んで試してみようかという気になりました。
実は30年も前でしたか、Bohdan Warchal(ボフダン・ヴァルハル)がスロヴァキア室内楽合奏団(当時)を率いて来日したときに非常に感銘を受けました。残念な事に氏は数年前に他界されましたが、その後知ったWarchal弦が氏所縁の弦と知って非常に興味を持ちました。
2年程前に数種類の弦を試す機会がありました。早速KARNEOLを張ってみたのですが、自分の楽器には張力が弱すぎる上に私自信が生理的に耐えられない音色だったため1日も弾かずに他の弦に交換してしまいました。本来は弦が落ち着くのを待って評価するべきでしょうが合わないものは合わないので仕方ありません。
KARNEOL弦の印象ですが、巻線の巻き方がドミナントあたりと比べるとかなり「密」だと思いました。おそらく弦にテンションをかけたときに巻線どうしが密着するように巻いているため、テンションの無い状態で不自然に硬く、楽器に取り付けると本来のタッチの柔らかさが出るのだと思います。ドミナントのような「カサカサ音」が出ないのはこの為かとも思いますが、どちらがいい・悪いということではありません。「Warchal研究所」というだけあって良く考えているな・・・という印象です。
いずれにしてもKARNEOL弦が私には合わなかったので、ブリリアントが発売されても興味が涌きませんでした。このスレで浪速人さんの楽器が私の楽器と音の傾向が似ていると思ったので、やっと試してみようという気になりました。今は演奏機会が密で冒険できませんので年明けにでも。
余談ですがボフダン・ヴァルハル氏のご子息の会社なので私は「ヴァルハル」と呼んでいましたが、「ワーチャル」で浸透しているようですね。「BMW」を「ベー・エム・ベー」と呼ばないのと同じでそれで良いと思います。でもJaguarは「ジェイギュア」だろ・・・失礼しました。。
コメントです。
1.D線のAl巻きについては下記のサイトで、「音色は高音域で積極的な(意欲的,押しの強い)Ametystと同類ですが、よりパワフルな音色」「ドミナント絃をご愛用されている方には、Ametyst絃をおススメ」、又、Silver巻きについては「濃厚で暖かみのあるKarneolと同類の音色で、それよりもパワフルな音色」と紹介(宣伝?)されています。ご参考まで。
ttp://store.yahoo.co.jp/e-music/warchalst.html
2.E線のホイッスリングはワンダートンよりは頻度が少ないように思いました。弓の棹、毛・松脂・弓の進入角度など色んな要素があって、同じ弦でも出たり出なかったり、そういうときは面倒くさいので新品に替えます。Eは安価ですぐ安定するので色々トライできそうですね。
3.[30659]
[30659]
ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2006年12月10日 07:33
投稿者:浪速人(ID:OZlzAjg)
別スレのうーん氏のレポートでワーチャル(Warchal) 関連のスレが05年3月で途絶えているのを知りました。その後に発売されたブリリアント(Brilliant) のファンとしてスレを建てました。匿名希望X氏のご指摘で楽器との相性がありますので、まず使用環境から。
楽器:19世紀、アジャスターはE線器のみ。肩当無し。地味。Gはよく鳴る、Eは出ない方。
弓:フランス1945年製、弦の振動の吸収・ダンピングが良く澄んだ音が出る。
松脂:colophane/millant-deroux いわゆる黒猫
使用弦経歴:オリーブを30年→ピッチの安定性を求めてドミナントとオブリガート5年。E線は色々試したが満足出来ず。工房が勧めたワンダートーンは比較的良かった。
ワーチャル ブリリアントに巡り会い約1年。私のどちらかと言うと内向的(師匠に言わせると隣の部屋で弾いているような、カゼを引いた鼻詰まりの)楽器が超明るくなりました。E線ハイポジの鳴り方にパワーがあり弓圧をかなり掛けても音がつぶれません。、
E線の鳴りのよさはG線の共鳴にあると私は見ています。G線の倍音が豊富なんですね。ですからE線だけをブリリアントの替えても効果ないかもしれません(試していませんが)。
共鳴が凄いですよ。オケでテュッティ・フォルテの4重音、そのあとソリストが弱音ですぐ出てくるところなど響が長ーく残りちょっと引けます。左手でパッと押さえるとその音が出ますので糸枕あたりから徐々に指をずらせて振動を減衰させねばなりません。
D線はシルバーとアルミ2種ありますがアルミが相性良いです。G線は7-8ポジ以上のフォルテでかすれることがあります(D線シルバーも同傾向)。本番で緊張すると余計に。技術上の問題でしょうか。松脂も関係するかも。 ←唯一の不満点。
ピッチと音質は3日、10時間くらい弾くと安定します。賞味期限は100-150時間(1-2ヶ月)くらいと思います。この夏忙しくて張替えの暇がなく200時間(3ヶ月)くらい弾きましたが、かなりヘタっていたようです。秋に張り替えたときの倍音の出方は半端じゃなかったです。開放弦を鳴らすと2,3倍音あたりがかなりの音量で聴けます。尚、E線は安価なので50-100時間で替えます。
もともと明るい楽器にブリリアントは合わないかもしれませんが、私の楽器とは相性が良く一桁上の楽器に生まれ変わったようです。お使いになった方の感想をお待ちしております。もちろん業者の方でお安いところご紹介頂いて結構です。辛口のコメントもどうぞ
楽器:19世紀、アジャスターはE線器のみ。肩当無し。地味。Gはよく鳴る、Eは出ない方。
弓:フランス1945年製、弦の振動の吸収・ダンピングが良く澄んだ音が出る。
松脂:colophane/millant-deroux いわゆる黒猫
使用弦経歴:オリーブを30年→ピッチの安定性を求めてドミナントとオブリガート5年。E線は色々試したが満足出来ず。工房が勧めたワンダートーンは比較的良かった。
ワーチャル ブリリアントに巡り会い約1年。私のどちらかと言うと内向的(師匠に言わせると隣の部屋で弾いているような、カゼを引いた鼻詰まりの)楽器が超明るくなりました。E線ハイポジの鳴り方にパワーがあり弓圧をかなり掛けても音がつぶれません。、
E線の鳴りのよさはG線の共鳴にあると私は見ています。G線の倍音が豊富なんですね。ですからE線だけをブリリアントの替えても効果ないかもしれません(試していませんが)。
共鳴が凄いですよ。オケでテュッティ・フォルテの4重音、そのあとソリストが弱音ですぐ出てくるところなど響が長ーく残りちょっと引けます。左手でパッと押さえるとその音が出ますので糸枕あたりから徐々に指をずらせて振動を減衰させねばなりません。
D線はシルバーとアルミ2種ありますがアルミが相性良いです。G線は7-8ポジ以上のフォルテでかすれることがあります(D線シルバーも同傾向)。本番で緊張すると余計に。技術上の問題でしょうか。松脂も関係するかも。 ←唯一の不満点。
ピッチと音質は3日、10時間くらい弾くと安定します。賞味期限は100-150時間(1-2ヶ月)くらいと思います。この夏忙しくて張替えの暇がなく200時間(3ヶ月)くらい弾きましたが、かなりヘタっていたようです。秋に張り替えたときの倍音の出方は半端じゃなかったです。開放弦を鳴らすと2,3倍音あたりがかなりの音量で聴けます。尚、E線は安価なので50-100時間で替えます。
もともと明るい楽器にブリリアントは合わないかもしれませんが、私の楽器とは相性が良く一桁上の楽器に生まれ変わったようです。お使いになった方の感想をお待ちしております。もちろん業者の方でお安いところご紹介頂いて結構です。辛口のコメントもどうぞ
続報期待しております。
[31096]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2007年01月09日 20:15
投稿者:みっち(ID:eXeGlQ)
浪速人さんこんにちは。
本当に張り替えたばかりの第一印象なので弦の評価と捉えられると誤解を生むかも知れません。しかし第一印象が悪ければ張り替える度に暗い気持ちになるので私にとっては大事です(笑)
>1.全体として、音量的にはビジョン・チタニウムが、音色的にはブリリアントが良いということなんでしょうか?
大雑把に言うとそのように思います。音量の比較では特にG線で差が大きいです。落ち着いた音のシルバー巻きのD線でバランスが取れていると思うのはそのためです。
>2.[30722]
で「早速KARNEOLを張ってみたのですが、自分の楽器には張力が弱すぎる」とのことですが、ブリリアントの張力はガットと比べて強いですか弱いですか?
ブリリアントはカルネオルより強いですが、オリーブより強いとは思いません。同じ程度でしょうか。
それから、
>カルネオルを即座に却下
私の楽器との相性が悪く音色も私の好みと合わなかったということです。
Karneolには良いところがたくさんあります。タッチが柔らかくて弾き易く、ピッチの安定感はシンセティックそのものです。ドミナントのようなサーサー音も聞こえませんしドミナントより安価です。Ametystならばもっと印象が違っていたかも知れませんね(^^;)
寿命の件ですが、ドミナントやビジョン・チタニウムも1.5~2ヶ月で替えてました。時間にすると100~150時間でしょうか。E線は1ヶ月毎です。ブリリアントの賞味期限が1~2ヶ月ならば長いとも短いとも思いません。
本当に張り替えたばかりの第一印象なので弦の評価と捉えられると誤解を生むかも知れません。しかし第一印象が悪ければ張り替える度に暗い気持ちになるので私にとっては大事です(笑)
>1.全体として、音量的にはビジョン・チタニウムが、音色的にはブリリアントが良いということなんでしょうか?
大雑把に言うとそのように思います。音量の比較では特にG線で差が大きいです。落ち着いた音のシルバー巻きのD線でバランスが取れていると思うのはそのためです。
>2.[30722]
[30722]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2006年12月13日 18:05
投稿者:みっち(ID:NzgAcCQ)
浪速人さんこんにちは。
Warchal Brilliantをまだ使ってみていませんが浪速人さんの感想を読んで試してみようかという気になりました。
実は30年も前でしたか、Bohdan Warchal(ボフダン・ヴァルハル)がスロヴァキア室内楽合奏団(当時)を率いて来日したときに非常に感銘を受けました。残念な事に氏は数年前に他界されましたが、その後知ったWarchal弦が氏所縁の弦と知って非常に興味を持ちました。
2年程前に数種類の弦を試す機会がありました。早速KARNEOLを張ってみたのですが、自分の楽器には張力が弱すぎる上に私自信が生理的に耐えられない音色だったため1日も弾かずに他の弦に交換してしまいました。本来は弦が落ち着くのを待って評価するべきでしょうが合わないものは合わないので仕方ありません。
KARNEOL弦の印象ですが、巻線の巻き方がドミナントあたりと比べるとかなり「密」だと思いました。おそらく弦にテンションをかけたときに巻線どうしが密着するように巻いているため、テンションの無い状態で不自然に硬く、楽器に取り付けると本来のタッチの柔らかさが出るのだと思います。ドミナントのような「カサカサ音」が出ないのはこの為かとも思いますが、どちらがいい・悪いということではありません。「Warchal研究所」というだけあって良く考えているな・・・という印象です。
いずれにしてもKARNEOL弦が私には合わなかったので、ブリリアントが発売されても興味が涌きませんでした。このスレで浪速人さんの楽器が私の楽器と音の傾向が似ていると思ったので、やっと試してみようという気になりました。今は演奏機会が密で冒険できませんので年明けにでも。
余談ですがボフダン・ヴァルハル氏のご子息の会社なので私は「ヴァルハル」と呼んでいましたが、「ワーチャル」で浸透しているようですね。「BMW」を「ベー・エム・ベー」と呼ばないのと同じでそれで良いと思います。でもJaguarは「ジェイギュア」だろ・・・失礼しました。。
Warchal Brilliantをまだ使ってみていませんが浪速人さんの感想を読んで試してみようかという気になりました。
実は30年も前でしたか、Bohdan Warchal(ボフダン・ヴァルハル)がスロヴァキア室内楽合奏団(当時)を率いて来日したときに非常に感銘を受けました。残念な事に氏は数年前に他界されましたが、その後知ったWarchal弦が氏所縁の弦と知って非常に興味を持ちました。
2年程前に数種類の弦を試す機会がありました。早速KARNEOLを張ってみたのですが、自分の楽器には張力が弱すぎる上に私自信が生理的に耐えられない音色だったため1日も弾かずに他の弦に交換してしまいました。本来は弦が落ち着くのを待って評価するべきでしょうが合わないものは合わないので仕方ありません。
KARNEOL弦の印象ですが、巻線の巻き方がドミナントあたりと比べるとかなり「密」だと思いました。おそらく弦にテンションをかけたときに巻線どうしが密着するように巻いているため、テンションの無い状態で不自然に硬く、楽器に取り付けると本来のタッチの柔らかさが出るのだと思います。ドミナントのような「カサカサ音」が出ないのはこの為かとも思いますが、どちらがいい・悪いということではありません。「Warchal研究所」というだけあって良く考えているな・・・という印象です。
いずれにしてもKARNEOL弦が私には合わなかったので、ブリリアントが発売されても興味が涌きませんでした。このスレで浪速人さんの楽器が私の楽器と音の傾向が似ていると思ったので、やっと試してみようという気になりました。今は演奏機会が密で冒険できませんので年明けにでも。
余談ですがボフダン・ヴァルハル氏のご子息の会社なので私は「ヴァルハル」と呼んでいましたが、「ワーチャル」で浸透しているようですね。「BMW」を「ベー・エム・ベー」と呼ばないのと同じでそれで良いと思います。でもJaguarは「ジェイギュア」だろ・・・失礼しました。。
ブリリアントはカルネオルより強いですが、オリーブより強いとは思いません。同じ程度でしょうか。
それから、
>カルネオルを即座に却下
私の楽器との相性が悪く音色も私の好みと合わなかったということです。
Karneolには良いところがたくさんあります。タッチが柔らかくて弾き易く、ピッチの安定感はシンセティックそのものです。ドミナントのようなサーサー音も聞こえませんしドミナントより安価です。Ametystならばもっと印象が違っていたかも知れませんね(^^;)
寿命の件ですが、ドミナントやビジョン・チタニウムも1.5~2ヶ月で替えてました。時間にすると100~150時間でしょうか。E線は1ヶ月毎です。ブリリアントの賞味期限が1~2ヶ月ならば長いとも短いとも思いません。
[31131]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2007年01月11日 03:47
投稿者:浪速人(ID:OZlzAjg)
みっちさん、
>音量の比較では特にG線で差が大きいです。落ち着いた音のシルバー巻きのD線でバランスが取れていると
そういうことなら分かります。私の楽器はG線に比べてD線が弱いのでAlがあっています。
又、なにか変化あればコメント下さい。ありがとうございました。
>音量の比較では特にG線で差が大きいです。落ち着いた音のシルバー巻きのD線でバランスが取れていると
そういうことなら分かります。私の楽器はG線に比べてD線が弱いのでAlがあっています。
又、なにか変化あればコメント下さい。ありがとうございました。
[31717]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2007年02月26日 22:51
投稿者:みっち(ID:MiFQU0c)
久しぶりに書き込みます。
ブリリアントを使って2ヶ月弱経ちました。張替えのタイミングを誤り予定より長く使いました。今は鳴りが悪くなりピッチも狂いがちで私には限界と思われます。私の感じたところを以下に記します。
1.最初は響きが少ないかと思いましたが馴染むと倍音が良く出て音程も取りやすく、全体的に好印象となりました。
2.音が柔らかくて弦楽合奏やオーケストラでは周りと融けやすい音だと思います。
3.ビジョンチタニウムに比べてレスポンスが非常に良いです。
4.E線は最初の印象と変わりません。高音までバランス良く音が出るし落ち着いた印象。慣れてきたせいか音の裏返りは少なくなりました。大きな不満はありませんが多少地味なので好みで変えても良いかも知れません。
5.G線は浪速人さんの言うとおりカスレが目立ってきました。但しこれは奏者の耳元だけの音かも知れません。
6.D線(シルバー巻き)とA線はウエットな感じで好みの音です。
7.音量は普通。パワフルではないですが弱過ぎもしません。
以上です。
実は今次をどうするかちょっと悩んでいます。ビジョンチタニウムを用意していたのですが、ブリリアントが予想よりも良かったので。
ブリリアントを使って2ヶ月弱経ちました。張替えのタイミングを誤り予定より長く使いました。今は鳴りが悪くなりピッチも狂いがちで私には限界と思われます。私の感じたところを以下に記します。
1.最初は響きが少ないかと思いましたが馴染むと倍音が良く出て音程も取りやすく、全体的に好印象となりました。
2.音が柔らかくて弦楽合奏やオーケストラでは周りと融けやすい音だと思います。
3.ビジョンチタニウムに比べてレスポンスが非常に良いです。
4.E線は最初の印象と変わりません。高音までバランス良く音が出るし落ち着いた印象。慣れてきたせいか音の裏返りは少なくなりました。大きな不満はありませんが多少地味なので好みで変えても良いかも知れません。
5.G線は浪速人さんの言うとおりカスレが目立ってきました。但しこれは奏者の耳元だけの音かも知れません。
6.D線(シルバー巻き)とA線はウエットな感じで好みの音です。
7.音量は普通。パワフルではないですが弱過ぎもしません。
以上です。
実は今次をどうするかちょっと悩んでいます。ビジョンチタニウムを用意していたのですが、ブリリアントが予想よりも良かったので。
[31728]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2007年02月27日 09:54
投稿者:浪速人(ID:aDSJGWA)
みっちさん、コメントありがとうございます。第一印象を書かれてから大分たちますので、とっくの昔に他の弦へ鞍替えされたかと思っておりました。
>馴染むと倍音が良く出て音程も取りやすく、全体的に好印象となりました
これがこの弦の最大の特長と思います。私の楽器の場合、張替え後3-4週間経つとベストの状態になります。倍音が多く出だすと音程が取り易くなり、音程が良くなると更に倍音が出やすくなるという相乗効果で楽器を弾くのが楽しくなりますね。暗い楽器が明るくなるというのは明らかに倍音が豊かになった結果と思います。
ある弦を弾いた時、他の弦が共鳴弦として働きさらに倍音を増強してくれます。例えばE線の2指Gを正しい音程で弾きますとG線が開放の2オクターブ上のGで共鳴します。又G線の開放弦を弾きますとD線開放のオクターブ上のDで共鳴します。D線の3指Gを弾くとG線開放弦がオクターブ上で共鳴します。これらは弾いた直後にその弦の振動を強制的に止めることによって他の弦の共鳴を確認できます。あるいは他の弦の共鳴を指で止めた状態で弾いた音は明らかに音色が暗くなります。
ヨゼフスークがWarchal を好んで使うそうですが、チェコの弦楽器奏者が明るい透明な音を出すのは豊かな倍音を導き出すテクニックを持っているためではないかと思うようになりました。
弦による倍音構造の違いや、同一弦の倍音の経時変化をスペクトルアナライザーで調べようと思い立ったのですが、多忙なこともあって現在ストップしています。尚、Warchal BrilliantのG線の2~10倍音は不思議なことに基音よりも遥かにレベルが強いです。この辺にこの弦の秘密がありそうな気がします。測定に落とし穴があるかもしれないので断定的には申し上げませんが、いずれ時間があれば他の弦との比較分析したいと思っています。下記は2ヶ月前にアップしたA線のスペクトル分析結果です。ご参考まで。
ttp://blogs.yahoo.co.jp/jack_violin1945/840931.html
>馴染むと倍音が良く出て音程も取りやすく、全体的に好印象となりました
これがこの弦の最大の特長と思います。私の楽器の場合、張替え後3-4週間経つとベストの状態になります。倍音が多く出だすと音程が取り易くなり、音程が良くなると更に倍音が出やすくなるという相乗効果で楽器を弾くのが楽しくなりますね。暗い楽器が明るくなるというのは明らかに倍音が豊かになった結果と思います。
ある弦を弾いた時、他の弦が共鳴弦として働きさらに倍音を増強してくれます。例えばE線の2指Gを正しい音程で弾きますとG線が開放の2オクターブ上のGで共鳴します。又G線の開放弦を弾きますとD線開放のオクターブ上のDで共鳴します。D線の3指Gを弾くとG線開放弦がオクターブ上で共鳴します。これらは弾いた直後にその弦の振動を強制的に止めることによって他の弦の共鳴を確認できます。あるいは他の弦の共鳴を指で止めた状態で弾いた音は明らかに音色が暗くなります。
ヨゼフスークがWarchal を好んで使うそうですが、チェコの弦楽器奏者が明るい透明な音を出すのは豊かな倍音を導き出すテクニックを持っているためではないかと思うようになりました。
弦による倍音構造の違いや、同一弦の倍音の経時変化をスペクトルアナライザーで調べようと思い立ったのですが、多忙なこともあって現在ストップしています。尚、Warchal BrilliantのG線の2~10倍音は不思議なことに基音よりも遥かにレベルが強いです。この辺にこの弦の秘密がありそうな気がします。測定に落とし穴があるかもしれないので断定的には申し上げませんが、いずれ時間があれば他の弦との比較分析したいと思っています。下記は2ヶ月前にアップしたA線のスペクトル分析結果です。ご参考まで。
ttp://blogs.yahoo.co.jp/jack_violin1945/840931.html
[31734]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2007年02月27日 12:13
投稿者:みっち(ID:QoiIBYI)
浪速人さん
生来の筆不精に加えて弦の選択やいろいろ考えることがあって書き込みが遅くなってしまいました。
倍音が大きいことは自分自身の音程も取りやすいですが、小編成の弦楽合奏やカルテットでは音の合わせやすさに生かされると感じました。
周波数解析の写真は以前にも別スレから飛んで無断で(失礼)拝見させていただきました。興味はあるのですがなかなか自分で機器を揃えるまでには至りません。
ちょっと弦から離れてしまいますが、弦の選択以外でもいろいろ考えさせられました。
浪速人さんのご指摘のとおり、倍音や差音が楽器の音色や響きを構成するのだと思います。差音は浪速人さんの分析器のようなFFTがないと現象を捉えられないのですが、差音を聞き取れない人間に掲示板上で存在を知らしめるのは不可能です。
倍音の組み合わせ音は演奏会場では確かにあるのにCDなどの録音ではあまり感じられません。CDばかり聴いていると倍音による音の膨らみ感というものを聞き取れなくなるんじゃないか?みたいな事を危惧します。
音は結局は人間の脳で感じるものなので、測定機器で捉えたものが事実とは限らないのではないか?
浪速人さんのアナライザのパワー・スペクトルのグラフで、時々「裾野が広がる」という表現をされていましたが、裾野の下は音圧レベルは低いもののホワイトノイズですよね。倍音と差音をどんどん合成していくと最終的にはホワイトノイズになるんでは?または人間の耳はホワイトノイズの中の僅かな共振点を聞き分けて音色とか言葉を理解しているのだろうか?など。
だいぶ話が逸れました。結論としてブリリアントは私にとってビジョンチタニウムよりちょっと上位に来ます。
生来の筆不精に加えて弦の選択やいろいろ考えることがあって書き込みが遅くなってしまいました。
倍音が大きいことは自分自身の音程も取りやすいですが、小編成の弦楽合奏やカルテットでは音の合わせやすさに生かされると感じました。
周波数解析の写真は以前にも別スレから飛んで無断で(失礼)拝見させていただきました。興味はあるのですがなかなか自分で機器を揃えるまでには至りません。
ちょっと弦から離れてしまいますが、弦の選択以外でもいろいろ考えさせられました。
浪速人さんのご指摘のとおり、倍音や差音が楽器の音色や響きを構成するのだと思います。差音は浪速人さんの分析器のようなFFTがないと現象を捉えられないのですが、差音を聞き取れない人間に掲示板上で存在を知らしめるのは不可能です。
倍音の組み合わせ音は演奏会場では確かにあるのにCDなどの録音ではあまり感じられません。CDばかり聴いていると倍音による音の膨らみ感というものを聞き取れなくなるんじゃないか?みたいな事を危惧します。
音は結局は人間の脳で感じるものなので、測定機器で捉えたものが事実とは限らないのではないか?
浪速人さんのアナライザのパワー・スペクトルのグラフで、時々「裾野が広がる」という表現をされていましたが、裾野の下は音圧レベルは低いもののホワイトノイズですよね。倍音と差音をどんどん合成していくと最終的にはホワイトノイズになるんでは?または人間の耳はホワイトノイズの中の僅かな共振点を聞き分けて音色とか言葉を理解しているのだろうか?など。
だいぶ話が逸れました。結論としてブリリアントは私にとってビジョンチタニウムよりちょっと上位に来ます。
[31751]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2007年02月27日 22:23
投稿者:浪速人(ID:aDSJGWA)
[31734]
みっちさん、私とほぼ共通の問題認識をお持ちと推察します。
1.差音の視覚化
差音が脳内現象でなく、実際に楽器から音波として出ているのではないかという仮説を証明したくて視覚化を図りました。ある種の電子チューナーは音源の一番下の周波数(波形の包絡線)に反応するようで差音の一番下のピッチを表示します。スペアナの場合は一番下だけでなく全ての差音列を見ることができます。これは和音・重音の響きを知る上で新しい知見だと思います
2.CDの音質と倍音・差音
CDは約42KHzでサンプリングしていますので、量子化原理より21KHz以上の音は完全にカットされています。人間は耳だけでなく肌や骨で音を感じることが出来ると言います。従って21KHz以上に伸びている倍音はCDでは感じることはできません。マイスター佐々木氏の高性能FFT分析によりますとヴァイオリンの倍音は可聴上限といわれる21KHz以上にも伸びています。
もうひとつの問題は差音のレベルが低いとマイクから集音されずCDに録音されない可能性があります。差音は演奏者にしか聴こえない、1m離れると聴こえない、と言う説もあります。ストラドと現代の楽器のブラインド比較テストで弾き手はその違いを認識できるのに、聴き手はプロやマイスターでもその差が分からないと言います。これは微妙な倍音・差音・和音が聴取者に伝わらないからかも知れません。
3.測定器や分析器の功罪
耳で聴く生の音を実像とするとFFT分析は虚像です。家庭用PCのスペアナソフトやピッチグラフソフトはもっと危険です。G-tuneの分析上限は4KHz、周波数分解能も粗く、AD/DAの性能・雑音の影響もあります。従ってこれだけで議論していては落とし穴にはまる危険性があるのです。
さらに人間には錯覚というのがあって複数の音が介在するとピッチの認識が変化します。音響心理学上解明されていないことも沢山あります。測定器と脳の知覚の差の実例ではないでしょうか。
電子チューナやスペアナなどの測定器は音程や音質を理解する上でのあくまでもエイドだと思います。毎日の練習に先生がいつもついていて高い・低いと指摘してくれる環境にないので、聴覚を鍛えるにはエイドが必要です。レオポルド・モーツァルトは弟子に家ではモノコルドで音程を確認するよう教えています。これはさしずめ電子チューナで音程を確認する事と似ています。但し音律を理解していないと電子チューナーは使いこなせず、かえって害になります。
4.スペクトルのピークの裾野広がり
ホワイトノイズは面白い観点ですね。楽音のスペクトルのピークの裾野の広がりは色んなことを示唆しています。ヴァイオリンの440HzのAの音を弾いて、電子チューナが0セントのジャストチューンを示しても実際には±何Hzかの幅を持った塊の音ということですね。このことに気がつけば純正律の響きとピュタゴラス(または平均律)旋律線の両方を併せ持った音程の取り方ができるのではないかと思います(これが目下の課題なんです)。独名門オケのコンマスはこれをヴィブラートを上向きにしたり下向きにしたりで妥協点を探るそうです。
ではまた。
[31734]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2007年02月27日 12:13
投稿者:みっち(ID:QoiIBYI)
浪速人さん
生来の筆不精に加えて弦の選択やいろいろ考えることがあって書き込みが遅くなってしまいました。
倍音が大きいことは自分自身の音程も取りやすいですが、小編成の弦楽合奏やカルテットでは音の合わせやすさに生かされると感じました。
周波数解析の写真は以前にも別スレから飛んで無断で(失礼)拝見させていただきました。興味はあるのですがなかなか自分で機器を揃えるまでには至りません。
ちょっと弦から離れてしまいますが、弦の選択以外でもいろいろ考えさせられました。
浪速人さんのご指摘のとおり、倍音や差音が楽器の音色や響きを構成するのだと思います。差音は浪速人さんの分析器のようなFFTがないと現象を捉えられないのですが、差音を聞き取れない人間に掲示板上で存在を知らしめるのは不可能です。
倍音の組み合わせ音は演奏会場では確かにあるのにCDなどの録音ではあまり感じられません。CDばかり聴いていると倍音による音の膨らみ感というものを聞き取れなくなるんじゃないか?みたいな事を危惧します。
音は結局は人間の脳で感じるものなので、測定機器で捉えたものが事実とは限らないのではないか?
浪速人さんのアナライザのパワー・スペクトルのグラフで、時々「裾野が広がる」という表現をされていましたが、裾野の下は音圧レベルは低いもののホワイトノイズですよね。倍音と差音をどんどん合成していくと最終的にはホワイトノイズになるんでは?または人間の耳はホワイトノイズの中の僅かな共振点を聞き分けて音色とか言葉を理解しているのだろうか?など。
だいぶ話が逸れました。結論としてブリリアントは私にとってビジョンチタニウムよりちょっと上位に来ます。
生来の筆不精に加えて弦の選択やいろいろ考えることがあって書き込みが遅くなってしまいました。
倍音が大きいことは自分自身の音程も取りやすいですが、小編成の弦楽合奏やカルテットでは音の合わせやすさに生かされると感じました。
周波数解析の写真は以前にも別スレから飛んで無断で(失礼)拝見させていただきました。興味はあるのですがなかなか自分で機器を揃えるまでには至りません。
ちょっと弦から離れてしまいますが、弦の選択以外でもいろいろ考えさせられました。
浪速人さんのご指摘のとおり、倍音や差音が楽器の音色や響きを構成するのだと思います。差音は浪速人さんの分析器のようなFFTがないと現象を捉えられないのですが、差音を聞き取れない人間に掲示板上で存在を知らしめるのは不可能です。
倍音の組み合わせ音は演奏会場では確かにあるのにCDなどの録音ではあまり感じられません。CDばかり聴いていると倍音による音の膨らみ感というものを聞き取れなくなるんじゃないか?みたいな事を危惧します。
音は結局は人間の脳で感じるものなので、測定機器で捉えたものが事実とは限らないのではないか?
浪速人さんのアナライザのパワー・スペクトルのグラフで、時々「裾野が広がる」という表現をされていましたが、裾野の下は音圧レベルは低いもののホワイトノイズですよね。倍音と差音をどんどん合成していくと最終的にはホワイトノイズになるんでは?または人間の耳はホワイトノイズの中の僅かな共振点を聞き分けて音色とか言葉を理解しているのだろうか?など。
だいぶ話が逸れました。結論としてブリリアントは私にとってビジョンチタニウムよりちょっと上位に来ます。
1.差音の視覚化
差音が脳内現象でなく、実際に楽器から音波として出ているのではないかという仮説を証明したくて視覚化を図りました。ある種の電子チューナーは音源の一番下の周波数(波形の包絡線)に反応するようで差音の一番下のピッチを表示します。スペアナの場合は一番下だけでなく全ての差音列を見ることができます。これは和音・重音の響きを知る上で新しい知見だと思います
2.CDの音質と倍音・差音
CDは約42KHzでサンプリングしていますので、量子化原理より21KHz以上の音は完全にカットされています。人間は耳だけでなく肌や骨で音を感じることが出来ると言います。従って21KHz以上に伸びている倍音はCDでは感じることはできません。マイスター佐々木氏の高性能FFT分析によりますとヴァイオリンの倍音は可聴上限といわれる21KHz以上にも伸びています。
もうひとつの問題は差音のレベルが低いとマイクから集音されずCDに録音されない可能性があります。差音は演奏者にしか聴こえない、1m離れると聴こえない、と言う説もあります。ストラドと現代の楽器のブラインド比較テストで弾き手はその違いを認識できるのに、聴き手はプロやマイスターでもその差が分からないと言います。これは微妙な倍音・差音・和音が聴取者に伝わらないからかも知れません。
3.測定器や分析器の功罪
耳で聴く生の音を実像とするとFFT分析は虚像です。家庭用PCのスペアナソフトやピッチグラフソフトはもっと危険です。G-tuneの分析上限は4KHz、周波数分解能も粗く、AD/DAの性能・雑音の影響もあります。従ってこれだけで議論していては落とし穴にはまる危険性があるのです。
さらに人間には錯覚というのがあって複数の音が介在するとピッチの認識が変化します。音響心理学上解明されていないことも沢山あります。測定器と脳の知覚の差の実例ではないでしょうか。
電子チューナやスペアナなどの測定器は音程や音質を理解する上でのあくまでもエイドだと思います。毎日の練習に先生がいつもついていて高い・低いと指摘してくれる環境にないので、聴覚を鍛えるにはエイドが必要です。レオポルド・モーツァルトは弟子に家ではモノコルドで音程を確認するよう教えています。これはさしずめ電子チューナで音程を確認する事と似ています。但し音律を理解していないと電子チューナーは使いこなせず、かえって害になります。
4.スペクトルのピークの裾野広がり
ホワイトノイズは面白い観点ですね。楽音のスペクトルのピークの裾野の広がりは色んなことを示唆しています。ヴァイオリンの440HzのAの音を弾いて、電子チューナが0セントのジャストチューンを示しても実際には±何Hzかの幅を持った塊の音ということですね。このことに気がつけば純正律の響きとピュタゴラス(または平均律)旋律線の両方を併せ持った音程の取り方ができるのではないかと思います(これが目下の課題なんです)。独名門オケのコンマスはこれをヴィブラートを上向きにしたり下向きにしたりで妥協点を探るそうです。
ではまた。
[31770]
Re: ワーチャル弦について議論してください
投稿日時:2007年02月28日 23:34
投稿者:みっち(ID:FwcoBRk)
浪速人さん
さすがですね。私の拙い文章を綺麗に整理して下さいました。
1.差音について
「計測器では捕らえられない」、「人間の脳の中だけで起こる脳内現象」などと書かれているのを目にしますね。どちらも本質的には正しいと思いますが、FFTによって現象を捉えられる事がわかったのですから新しい知見かも知れません。
2.CDなどディジタル音源について
20kHz以上の倍音は音程として認識できなくても例えば細胞レベルとかで何らかの働きがあると考えるのが自然だと思います。50Hz以下の音がそうであるように。
それとは別に楽器の近くで音を拾いヘッドフォンで聴く場合は全く空気を通りません。壁や床、空気・空間があるのとは音の伝わり方が違うと思います。
「ストラドと現代の楽器のブラインド比較テスト」はテレビで観ました。文字通り布のブラインド越しに演奏していました。
3.測定器について
「耳で聴く生の音を実像とするとFFT分析は虚像です」は名言ですね。数値や単位は後から作られた概念でしかないですから。測定器は利用の仕方を間違えないようにすることが大事ですよね。浪速人さんのレベルの話ではないですがアマオケなどでチューナーを使う場合、チューナーの個体差が結構あることも知っておくべきだと思います。きっちり合わせるられるのは耳しかありません。
音の認識や感覚について標準化が必要な場合、現代の国家プロジェクトレベルでも生身の人間によるテストを地道に積み重ねるしか無いらしいです。
ttp://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2003/pr20031022/pr20031022.html
「錯覚」と違う意味かも知れませんが、音程の認識には視覚でいう「残像」のようなものも影響すると思います。それを逆手にとってテクニックとして使う演奏家は多いと思います。無い音を聴かせる作曲の技法もありますね。
4.スペクトルの裾野の広がりについて
「幅を持った塊の音」ですね?納得。
「ホワイトノイズ」についてですが、「弓で擦る部分は雑音、弦はその中から固有振動を拾って震える」という考え方も出来ると思います。太陽光とプリズムの関係です(釈迦に説法ですね)。
独オケのコンマスの講演要旨は読みました。例えばDとEに合うHの音程をビブラートで交互に作る可能性はあると思いますが私には難しいです。高めのHで印象付けした後、ビブラートを下向きにかけてDと折り合いを付ける(またはその逆)ようなことは出来ると思います。
さすがですね。私の拙い文章を綺麗に整理して下さいました。
1.差音について
「計測器では捕らえられない」、「人間の脳の中だけで起こる脳内現象」などと書かれているのを目にしますね。どちらも本質的には正しいと思いますが、FFTによって現象を捉えられる事がわかったのですから新しい知見かも知れません。
2.CDなどディジタル音源について
20kHz以上の倍音は音程として認識できなくても例えば細胞レベルとかで何らかの働きがあると考えるのが自然だと思います。50Hz以下の音がそうであるように。
それとは別に楽器の近くで音を拾いヘッドフォンで聴く場合は全く空気を通りません。壁や床、空気・空間があるのとは音の伝わり方が違うと思います。
「ストラドと現代の楽器のブラインド比較テスト」はテレビで観ました。文字通り布のブラインド越しに演奏していました。
3.測定器について
「耳で聴く生の音を実像とするとFFT分析は虚像です」は名言ですね。数値や単位は後から作られた概念でしかないですから。測定器は利用の仕方を間違えないようにすることが大事ですよね。浪速人さんのレベルの話ではないですがアマオケなどでチューナーを使う場合、チューナーの個体差が結構あることも知っておくべきだと思います。きっちり合わせるられるのは耳しかありません。
音の認識や感覚について標準化が必要な場合、現代の国家プロジェクトレベルでも生身の人間によるテストを地道に積み重ねるしか無いらしいです。
ttp://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2003/pr20031022/pr20031022.html
「錯覚」と違う意味かも知れませんが、音程の認識には視覚でいう「残像」のようなものも影響すると思います。それを逆手にとってテクニックとして使う演奏家は多いと思います。無い音を聴かせる作曲の技法もありますね。
4.スペクトルの裾野の広がりについて
「幅を持った塊の音」ですね?納得。
「ホワイトノイズ」についてですが、「弓で擦る部分は雑音、弦はその中から固有振動を拾って震える」という考え方も出来ると思います。太陽光とプリズムの関係です(釈迦に説法ですね)。
独オケのコンマスの講演要旨は読みました。例えばDとEに合うHの音程をビブラートで交互に作る可能性はあると思いますが私には難しいです。高めのHで印象付けした後、ビブラートを下向きにかけてDと折り合いを付ける(またはその逆)ようなことは出来ると思います。
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