[32260]
catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年03月25日 18:03
投稿者:pochi(ID:SBdYcmA)
ヱブ頁上フィールドワーク
ガラミアン受け売り諸頁。
ttp://tcslab.csce.kyushu-u.ac.jp/old-users/t_ito/violin/Vntec/tec11.html
ttp://homepage2.nifty.com/m-nyan/music/violin/016.html
オーボエですが上に掛ける事を推奨している人もいます。
ttp://www.josef-oboe.com/japanese/article/r_s_memo.html
ガラミアン受け売り諸頁。
ttp://tcslab.csce.kyushu-u.ac.jp/old-users/t_ito/violin/Vntec/tec11.html
ttp://homepage2.nifty.com/m-nyan/music/violin/016.html
オーボエですが上に掛ける事を推奨している人もいます。
ttp://www.josef-oboe.com/japanese/article/r_s_memo.html
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5 / 7 ページ [ 63コメント ]
【ご参考】
[32769]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 10:36
投稿者:父娘でVn始めました(ID:KTlTkzU)
通りすがりさま、
引用開始
別スレにも書きましたが、人間はビブラートの音程をひとつの音程として認識するのでしょうか?
赤い光と青い光が点滅している場合、点滅のサイクルが非常に早くなると別の色(黄色でしたか?)が見えると思いますが、遅いと点滅していると認識しますよね。音も同じでは?通常の周期のビブラートはビブラートとして認識されるのではないでしょうか?
上ずって聞こえるとか何とかいえるのでしょうか?ハーモニーや旋律内のその音の位置によるのでしょうか???
引用終了
なるほど。そうだとすると、ガラミアン式の下向きのビブラートは音程がずれて聞こえるから弊害があると言う某氏のご見解は根拠がないことになります。
別に上でも下でも上下でも構わないことになりますね。
引用開始
別スレにも書きましたが、人間はビブラートの音程をひとつの音程として認識するのでしょうか?
赤い光と青い光が点滅している場合、点滅のサイクルが非常に早くなると別の色(黄色でしたか?)が見えると思いますが、遅いと点滅していると認識しますよね。音も同じでは?通常の周期のビブラートはビブラートとして認識されるのではないでしょうか?
上ずって聞こえるとか何とかいえるのでしょうか?ハーモニーや旋律内のその音の位置によるのでしょうか???
引用終了
なるほど。そうだとすると、ガラミアン式の下向きのビブラートは音程がずれて聞こえるから弊害があると言う某氏のご見解は根拠がないことになります。
別に上でも下でも上下でも構わないことになりますね。
[32775]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 11:22
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
名無し様
情報提供ありがとうございます。
読んでみます。
情報提供ありがとうございます。
読んでみます。
[32776]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 11:46
投稿者:みっち(ID:NpAoFHE)
以前別スレで書きましたが、話題を音程認識に振ると収集がつかなくなるからと言われ消しました。
何度か登場するガラミアンの著のうち、次の文の部分について[32757]
カルボナーレさんの主張を強く支持します。
”The ear catches far more readily the highest pitch sounded,and a vibrato that goes as much above the pitch as below makes the general intonation sound too sharp.”
「耳は鳴っている音の最高音を捉えやすいので、ヴィブラートを上下均等にかけると上ずって聴こえる」
ここから「ヴィブラートの上端(の周波数)を音程として認識する」とは読み取れません。この一文をもってガラミアンが「ヴィブラート上端音程認識説」を唱えたとするのは無理があります。
この部分についてのcatgut氏の翻訳が少し意訳されています。
*****************************************************
ヴィブラートを確認できるフリーソフト
[30775]
catgut氏
・・・
「ヴィブラートは基準音より常に低い方にかけることが重要です。人間の耳
は最も高い音を捉えやすいので、基準音を越えたヴィブラートでは全体的
な音程が高くなりすぎます。・・・略・・・」
*****************************************************
ヴィブラートのかけ方について その2
[31564]
catgut氏
ガラミアンの著書"Principles of Violin Playing and Teaching"では、「人間の耳はヴィブラート範囲の上端の音程が聞えるので、基準音から下にかける」と書かれています。
・・・・・中略・・・・・
つまりガラミアンは「人間の耳はヴィブラート範囲の上端が聞える」という特徴的な誤りをした上で、その結果として「ヴィブラートを基準音の下にかける」と主張しているわけです。
現在「ヴィブラートを下にかける」という説明を見ると、必ずといっていいほど「人間の耳はヴィブラート範囲の上端が聞える」という説明が入っています。これでほぼガラミアンの説を引用したものだと推定できます。
****************************************************
「『人間の耳はヴィブラート範囲の上端が聞える』のはガラミアンの受け売り」というのはcatgut氏も「推定」と書いています。
真に受けると真の「学習悲喜劇」になりかねません。
何度か登場するガラミアンの著のうち、次の文の部分について[32757]
[32757]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 02:39
投稿者:カルボナーレ(ID:J5KDMXE)
以前にも書きましたが、ガラミアンのPrinciples of Violin Playing and Teachingでのヴィブラートに関する記載(原文の英文)において、
- 人の耳は一番高い音をはるかにとらえやすい
- だから、上下”均等”に振ると、上ずって聴こえる。
- また、ビブラートは基準音を押さえた後に下に向かって掛け始めるべき
と言っており、
- 上下均等に振る事
- 基準音から上向きに掛けはじめること
の否定は明確に行っていますが、
- ビブラートの上端=聴こえる音程である
- 基準音を超えて、上側に振ってはいけない
とは述べていません。
あとは読んだ人がどのように自分なりに受け取るかによって、もともとの記載がいろいろと勝手に読み替えられ、一部のガラミアン信奉者が自分の解釈に基づいて、あたかもガラミアンが
- ビブラートの上端=聴こえる音程である
- 基準音を超えて、上側に振ってはいけない
と言い切ったかのような発言をしているのだと、私は解釈しています。(別スレッドで議論されている指導上の手法、練習の手段という観点は一旦いっさい排除した上での、私なりのシンプルな解釈です。)
ガラミアン支持派と称して下向きオンリーを主張する強行派がいることは認めますし、私はその主張は違うと思います。さらにその主張=”ガラミアンの教え”とすることについては、強く否定したいと思います。
[32542]で引用されている北沢氏のヴィブラートに関する記載において、私がその文献を持っていないのでcatgutさんに質問なのですが、その中には、C図ではなく、別の図を使い、波線の上端に直線を引っ張ってここが聴こえる音程である、と記述しているのでしょうか。
それは非常に重要なポイントであり、単に[32542]での引用がほぼ全てであれば、上に書いたガラミアンが言っていることとほぼ等価であり、
- ビブラートの上端=聴こえる音程である
- 基準音を超えて、上側に振ってはいけない
とは述べていないと思います。
が、一方、具体的に、別の図を使い、波線の上端に線を引っ張ってここが聴こえる音程である、と記述しているのであれば、ずばりそのように主張しているということになります。
- 人の耳は一番高い音をはるかにとらえやすい
- だから、上下”均等”に振ると、上ずって聴こえる。
- また、ビブラートは基準音を押さえた後に下に向かって掛け始めるべき
と言っており、
- 上下均等に振る事
- 基準音から上向きに掛けはじめること
の否定は明確に行っていますが、
- ビブラートの上端=聴こえる音程である
- 基準音を超えて、上側に振ってはいけない
とは述べていません。
あとは読んだ人がどのように自分なりに受け取るかによって、もともとの記載がいろいろと勝手に読み替えられ、一部のガラミアン信奉者が自分の解釈に基づいて、あたかもガラミアンが
- ビブラートの上端=聴こえる音程である
- 基準音を超えて、上側に振ってはいけない
と言い切ったかのような発言をしているのだと、私は解釈しています。(別スレッドで議論されている指導上の手法、練習の手段という観点は一旦いっさい排除した上での、私なりのシンプルな解釈です。)
ガラミアン支持派と称して下向きオンリーを主張する強行派がいることは認めますし、私はその主張は違うと思います。さらにその主張=”ガラミアンの教え”とすることについては、強く否定したいと思います。
[32542]で引用されている北沢氏のヴィブラートに関する記載において、私がその文献を持っていないのでcatgutさんに質問なのですが、その中には、C図ではなく、別の図を使い、波線の上端に直線を引っ張ってここが聴こえる音程である、と記述しているのでしょうか。
それは非常に重要なポイントであり、単に[32542]での引用がほぼ全てであれば、上に書いたガラミアンが言っていることとほぼ等価であり、
- ビブラートの上端=聴こえる音程である
- 基準音を超えて、上側に振ってはいけない
とは述べていないと思います。
が、一方、具体的に、別の図を使い、波線の上端に線を引っ張ってここが聴こえる音程である、と記述しているのであれば、ずばりそのように主張しているということになります。
”The ear catches far more readily the highest pitch sounded,and a vibrato that goes as much above the pitch as below makes the general intonation sound too sharp.”
「耳は鳴っている音の最高音を捉えやすいので、ヴィブラートを上下均等にかけると上ずって聴こえる」
ここから「ヴィブラートの上端(の周波数)を音程として認識する」とは読み取れません。この一文をもってガラミアンが「ヴィブラート上端音程認識説」を唱えたとするのは無理があります。
この部分についてのcatgut氏の翻訳が少し意訳されています。
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ヴィブラートを確認できるフリーソフト
[30775]
[30775]
Re: ヴィブラートを確認できるフリーソフト
投稿日時:2006年12月19日 17:58
投稿者:catgut(ID:EmaUA5E)
私は「ヴィブラートを下にかける」奏法の普及はガラミアンの影響が大きいのではないかと想像します。ガラミアンのように影響力の大きい人が科学的(実際は誤り)・具体的に書いているので、正しいと信じられたのではないでしょうか。
ttp://www.cello.org/Newsletter/marapr05.htm
From Principles of Violin Playing & Teaching by Ivan Galamian (Prentice-Hall 1962)
"It is important that the vibrato always goes to the flatted side of the pitch. The ear catches far more readily the highest pitch sounded, and a vibrato that goes as much above the pitch as below makes the general intonation sound too sharp. The finger should fall in tune on the string. The vibrato should slightly lower the pitch by swinging first backward, and then should re-establish the correct pitch by its forward swing.
「ヴィブラートは基準音より常に低い方にかけることが重要です。人間の耳
は最も高い音を捉えやすいので、基準音を越えたヴィブラートでは全体的
な音程が高くなりすぎます。指は正しい旋律上に下ろさなければなりま
せん。ヴィブラートは最初に(手を)後方に揺らしてわずかに音程を下げ、
その後前方に揺らして正しい音程に戻します」
ttp://www.cello.org/Newsletter/marapr05.htm
From Principles of Violin Playing & Teaching by Ivan Galamian (Prentice-Hall 1962)
"It is important that the vibrato always goes to the flatted side of the pitch. The ear catches far more readily the highest pitch sounded, and a vibrato that goes as much above the pitch as below makes the general intonation sound too sharp. The finger should fall in tune on the string. The vibrato should slightly lower the pitch by swinging first backward, and then should re-establish the correct pitch by its forward swing.
「ヴィブラートは基準音より常に低い方にかけることが重要です。人間の耳
は最も高い音を捉えやすいので、基準音を越えたヴィブラートでは全体的
な音程が高くなりすぎます。指は正しい旋律上に下ろさなければなりま
せん。ヴィブラートは最初に(手を)後方に揺らしてわずかに音程を下げ、
その後前方に揺らして正しい音程に戻します」
・・・
「ヴィブラートは基準音より常に低い方にかけることが重要です。人間の耳
は最も高い音を捉えやすいので、基準音を越えたヴィブラートでは全体的
な音程が高くなりすぎます。・・・略・・・」
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ヴィブラートのかけ方について その2
[31564]
[31564]
Re: ヴィブラートのかけ方について その2
投稿日時:2007年02月18日 18:58
投稿者:catgut(ID:lkIXCZA)
「ヴィブラートを基準音の下にかける」という説がイヴァン・ガラミアンに由来すると推定される理由を以下に示します。
前掲の論文での調査によると、「ヴィブラートを基準音の下にかける」という主張はガラミアンが最も早く、1948年に主張したとされています。
ttp://etd.lib.fsu.edu/theses/available/etd-05082006-134732/unrestricted/RBM_manuscript.pdf
Galamian, I. (1948). Vibrato. In Principles of Violin Playing and Teaching (pp. 37-43).Englewood Cliffs, N.J.: Prentice-Hall.
"Principles of Violin Playing and Teaching"は一般には1962年に刊行されたようですが、記録(実際はガラミアンからの聞き書き)は1948年から開始されたそうです。このため上記論文の著者は1948年としたのではないかと思われます。
ttp://www.mcla.edu/Academics/Majors__Departments/EnglishCommunications/langston/re/r-gal.html
>began in 1948 to record the techniques
このためガラミアン門下の人以外が「ヴィブラートを下にかける」という考え方を知ったのは1962年以降である可能性が高いと思われます。
ガラミアンの著書"Principles of Violin Playing and Teaching"では、「人間の耳はヴィブラート範囲の上端の音程が聞えるので、基準音から下にかける」と書かれています。ところが、実際にはすでに1930年代にSeashoreやSmallが「ヴィブラート範囲の中間が音程として知覚される」という論文を発表しています。ヴァイオリン教育者であるRollandもこの研究を引用してヴィブラートの音程がヴィブラート範囲の中間にあることを認めています。
反対に「ヴィブラート範囲の上端の音程が聞える」とする調査結果はその逆の結果も出している1967年のFletcherの研究を除くと1件も存在しません。
つまりガラミアンは「人間の耳はヴィブラート範囲の上端が聞える」という特徴的な誤りをした上で、その結果として「ヴィブラートを基準音の下にかける」と主張しているわけです。
現在「ヴィブラートを下にかける」という説明を見ると、必ずといっていいほど「人間の耳はヴィブラート範囲の上端が聞える」という説明が入っています。これでほぼガラミアンの説を引用したものだと推定できます。
今後の調査でガラミアンが「ヴィブラートを下にかける」と考えるに至ったガラミアンに先立つ資料が出てくる可能性は十分あると思いますが、「ヴィブラートを下にかける」という説が普及した直接の原因はガラミアンの著書であると考えてまず間違いないと思います。
前掲の論文での調査によると、「ヴィブラートを基準音の下にかける」という主張はガラミアンが最も早く、1948年に主張したとされています。
ttp://etd.lib.fsu.edu/theses/available/etd-05082006-134732/unrestricted/RBM_manuscript.pdf
Galamian, I. (1948). Vibrato. In Principles of Violin Playing and Teaching (pp. 37-43).Englewood Cliffs, N.J.: Prentice-Hall.
"Principles of Violin Playing and Teaching"は一般には1962年に刊行されたようですが、記録(実際はガラミアンからの聞き書き)は1948年から開始されたそうです。このため上記論文の著者は1948年としたのではないかと思われます。
ttp://www.mcla.edu/Academics/Majors__Departments/EnglishCommunications/langston/re/r-gal.html
>began in 1948 to record the techniques
このためガラミアン門下の人以外が「ヴィブラートを下にかける」という考え方を知ったのは1962年以降である可能性が高いと思われます。
ガラミアンの著書"Principles of Violin Playing and Teaching"では、「人間の耳はヴィブラート範囲の上端の音程が聞えるので、基準音から下にかける」と書かれています。ところが、実際にはすでに1930年代にSeashoreやSmallが「ヴィブラート範囲の中間が音程として知覚される」という論文を発表しています。ヴァイオリン教育者であるRollandもこの研究を引用してヴィブラートの音程がヴィブラート範囲の中間にあることを認めています。
反対に「ヴィブラート範囲の上端の音程が聞える」とする調査結果はその逆の結果も出している1967年のFletcherの研究を除くと1件も存在しません。
つまりガラミアンは「人間の耳はヴィブラート範囲の上端が聞える」という特徴的な誤りをした上で、その結果として「ヴィブラートを基準音の下にかける」と主張しているわけです。
現在「ヴィブラートを下にかける」という説明を見ると、必ずといっていいほど「人間の耳はヴィブラート範囲の上端が聞える」という説明が入っています。これでほぼガラミアンの説を引用したものだと推定できます。
今後の調査でガラミアンが「ヴィブラートを下にかける」と考えるに至ったガラミアンに先立つ資料が出てくる可能性は十分あると思いますが、「ヴィブラートを下にかける」という説が普及した直接の原因はガラミアンの著書であると考えてまず間違いないと思います。
ガラミアンの著書"Principles of Violin Playing and Teaching"では、「人間の耳はヴィブラート範囲の上端の音程が聞えるので、基準音から下にかける」と書かれています。
・・・・・中略・・・・・
つまりガラミアンは「人間の耳はヴィブラート範囲の上端が聞える」という特徴的な誤りをした上で、その結果として「ヴィブラートを基準音の下にかける」と主張しているわけです。
現在「ヴィブラートを下にかける」という説明を見ると、必ずといっていいほど「人間の耳はヴィブラート範囲の上端が聞える」という説明が入っています。これでほぼガラミアンの説を引用したものだと推定できます。
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「『人間の耳はヴィブラート範囲の上端が聞える』のはガラミアンの受け売り」というのはcatgut氏も「推定」と書いています。
真に受けると真の「学習悲喜劇」になりかねません。
[32777]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 12:04
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
みっち様
以前は失礼いたしました。
まずは名無し様が教えてくださったものを読んでから、コメントしようと思います。収集がつかなくなるかどうかはその後考えさせてください。
この実験結果が再現可能で、充分説得力があるものなら、それ以上の議論も不要かもしれません。
以前は失礼いたしました。
まずは名無し様が教えてくださったものを読んでから、コメントしようと思います。収集がつかなくなるかどうかはその後考えさせてください。
この実験結果が再現可能で、充分説得力があるものなら、それ以上の議論も不要かもしれません。
[32778]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 12:46
投稿者:catgut(ID:QAcjKEg)
カルボナーレさま、
七沢氏は別の図(B図)でヴィブラート音程の上端に線を引いて「演奏目的の音程」と説明しています。ただし、七沢氏の図には上端にフラットな部分があります。これは七沢氏による「A型、B型、C型」のヴィブラートのパターン分類を説明するためのものです。
七沢氏によるヴィブラートのパターン分類は以下の通りです。
A型 上端の音程にフラットな部分がある
→目的の音程に留まる時間が長いので短い音、ひかえめなヴィブラート向き
B型 上側の音程と下端の音程にフラットな部分がある
→うたうメロディーや官能的なメロディー向き
C型 上端の音程にも下端の音程にもフラットな部分がない
→ゆるやかなメロディー向き
私がtartiniで調べた範囲では、上端と下端でフラットな部分を作るというのは現実的にはかなり困難ではないかと思います。このことに七沢氏も気付いていたためか、
「なお、私の拙文から誤解をお受けにならないでほしいことは、目的の音程を出すビブラートの部分においても、ビブラートの運動、すなわち手の運動は中止していないということです。」と第一章の最後に書いています。
(七沢氏はフラットな部分を作ることを「つつく」という表現をしています)
しかし手の運動を止めないで一定の音程を継続するのは現実的ではないと思います。
七沢氏は別の図(B図)でヴィブラート音程の上端に線を引いて「演奏目的の音程」と説明しています。ただし、七沢氏の図には上端にフラットな部分があります。これは七沢氏による「A型、B型、C型」のヴィブラートのパターン分類を説明するためのものです。
七沢氏によるヴィブラートのパターン分類は以下の通りです。
A型 上端の音程にフラットな部分がある
→目的の音程に留まる時間が長いので短い音、ひかえめなヴィブラート向き
B型 上側の音程と下端の音程にフラットな部分がある
→うたうメロディーや官能的なメロディー向き
C型 上端の音程にも下端の音程にもフラットな部分がない
→ゆるやかなメロディー向き
私がtartiniで調べた範囲では、上端と下端でフラットな部分を作るというのは現実的にはかなり困難ではないかと思います。このことに七沢氏も気付いていたためか、
「なお、私の拙文から誤解をお受けにならないでほしいことは、目的の音程を出すビブラートの部分においても、ビブラートの運動、すなわち手の運動は中止していないということです。」と第一章の最後に書いています。
(七沢氏はフラットな部分を作ることを「つつく」という表現をしています)
しかし手の運動を止めないで一定の音程を継続するのは現実的ではないと思います。
[32780]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 13:08
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
論文を少し読んでみましたが、それによると
① 古い(1970年代以前)の実験結果ではビブラートの音程認識はA 中央、B フラット、C シャープと文献により異なった結果がえら得れているが、最近の実験結果では全て中央を認識する
② 中央といっても算術平均(相加平均)か幾何平均(相乗平均)かという問題が残る
らしいです。
これを読んでいて、改めて気付きましたが、当たり前なのでしょうが
指の運動の距離を上下同じにすると高めに聞こえるということですね。
認識論に関しましては、この論文を叩き台にして別スレを立ち上げますので、以後はそちらにお書き込みください。
① 古い(1970年代以前)の実験結果ではビブラートの音程認識はA 中央、B フラット、C シャープと文献により異なった結果がえら得れているが、最近の実験結果では全て中央を認識する
② 中央といっても算術平均(相加平均)か幾何平均(相乗平均)かという問題が残る
らしいです。
これを読んでいて、改めて気付きましたが、当たり前なのでしょうが
指の運動の距離を上下同じにすると高めに聞こえるということですね。
認識論に関しましては、この論文を叩き台にして別スレを立ち上げますので、以後はそちらにお書き込みください。
[32781]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 13:36
投稿者:みっち(ID:NpAoFHE)
[32778]
catgutさんへ
以前アマチュアチェロ弾きさんがアップされているブィブラート波形を拝見しましたが、何名かの海外有名ソリストのヴィブラートの波形にはフラットな部分が登場していました。特徴的なので記憶に残っていました。
ttp://music.geocities.jp/amateur_cellist/images/violin/Thais/NLThais3.jpg
[32778]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 12:46
投稿者:catgut(ID:QAcjKEg)
カルボナーレさま、
七沢氏は別の図(B図)でヴィブラート音程の上端に線を引いて「演奏目的の音程」と説明しています。ただし、七沢氏の図には上端にフラットな部分があります。これは七沢氏による「A型、B型、C型」のヴィブラートのパターン分類を説明するためのものです。
七沢氏によるヴィブラートのパターン分類は以下の通りです。
A型 上端の音程にフラットな部分がある
→目的の音程に留まる時間が長いので短い音、ひかえめなヴィブラート向き
B型 上側の音程と下端の音程にフラットな部分がある
→うたうメロディーや官能的なメロディー向き
C型 上端の音程にも下端の音程にもフラットな部分がない
→ゆるやかなメロディー向き
私がtartiniで調べた範囲では、上端と下端でフラットな部分を作るというのは現実的にはかなり困難ではないかと思います。このことに七沢氏も気付いていたためか、
「なお、私の拙文から誤解をお受けにならないでほしいことは、目的の音程を出すビブラートの部分においても、ビブラートの運動、すなわち手の運動は中止していないということです。」と第一章の最後に書いています。
(七沢氏はフラットな部分を作ることを「つつく」という表現をしています)
しかし手の運動を止めないで一定の音程を継続するのは現実的ではないと思います。
七沢氏は別の図(B図)でヴィブラート音程の上端に線を引いて「演奏目的の音程」と説明しています。ただし、七沢氏の図には上端にフラットな部分があります。これは七沢氏による「A型、B型、C型」のヴィブラートのパターン分類を説明するためのものです。
七沢氏によるヴィブラートのパターン分類は以下の通りです。
A型 上端の音程にフラットな部分がある
→目的の音程に留まる時間が長いので短い音、ひかえめなヴィブラート向き
B型 上側の音程と下端の音程にフラットな部分がある
→うたうメロディーや官能的なメロディー向き
C型 上端の音程にも下端の音程にもフラットな部分がない
→ゆるやかなメロディー向き
私がtartiniで調べた範囲では、上端と下端でフラットな部分を作るというのは現実的にはかなり困難ではないかと思います。このことに七沢氏も気付いていたためか、
「なお、私の拙文から誤解をお受けにならないでほしいことは、目的の音程を出すビブラートの部分においても、ビブラートの運動、すなわち手の運動は中止していないということです。」と第一章の最後に書いています。
(七沢氏はフラットな部分を作ることを「つつく」という表現をしています)
しかし手の運動を止めないで一定の音程を継続するのは現実的ではないと思います。
以前アマチュアチェロ弾きさんがアップされているブィブラート波形を拝見しましたが、何名かの海外有名ソリストのヴィブラートの波形にはフラットな部分が登場していました。特徴的なので記憶に残っていました。
ttp://music.geocities.jp/amateur_cellist/images/violin/Thais/NLThais3.jpg
[32783]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 14:31
投稿者:catgut(ID:QAcjKEg)
みっちさま、
確かにその通りですね。見落としていました。
分析データで示されると否定しようがありません。
どうやって弾くのでしょうね?
ただ「基準音」に重ねてフラットな部分を作っているわけでは
ないので、七沢氏の想定とは異なります。
ガラミアンの文章をさらに意訳するとこんな感じでしょう。
現在発売されている「ヴァイオリン奏法と指導の原理」日本語版ではどのように訳されているのでしょうか?
It is important that the vibrato always goes to the flatted side of the pitch.
ヴィブラートは必ず「正しい音程」より低い方にかける。
The ear catches far more readily the highest pitch sounded,
人間の耳は「最も高い音程」をはるかに容易に捉える。
and a vibrato that goes as much above the pitch as below makes the general intonation sound too sharp.
「正しい音程」の上にヴィブラートをかけると「正しい音程」より高く聞える
The finger should fall in tune on the string.
指で弦上の正しい旋律を押える
The vibrato should slightly lower the pitch by swinging first backward,
ヴィブラートはまず後方に向けてかけて「正しい音程」から音程を下げる
and then should re-establish the correct pitch by its forward swing.
そして手前に戻して「正しい音程」に戻す
確かにその通りですね。見落としていました。
分析データで示されると否定しようがありません。
どうやって弾くのでしょうね?
ただ「基準音」に重ねてフラットな部分を作っているわけでは
ないので、七沢氏の想定とは異なります。
ガラミアンの文章をさらに意訳するとこんな感じでしょう。
現在発売されている「ヴァイオリン奏法と指導の原理」日本語版ではどのように訳されているのでしょうか?
It is important that the vibrato always goes to the flatted side of the pitch.
ヴィブラートは必ず「正しい音程」より低い方にかける。
The ear catches far more readily the highest pitch sounded,
人間の耳は「最も高い音程」をはるかに容易に捉える。
and a vibrato that goes as much above the pitch as below makes the general intonation sound too sharp.
「正しい音程」の上にヴィブラートをかけると「正しい音程」より高く聞える
The finger should fall in tune on the string.
指で弦上の正しい旋律を押える
The vibrato should slightly lower the pitch by swinging first backward,
ヴィブラートはまず後方に向けてかけて「正しい音程」から音程を下げる
and then should re-establish the correct pitch by its forward swing.
そして手前に戻して「正しい音程」に戻す
[32785]
Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 15:53
投稿者:catgut(ID:QAcjKEg)
名無しさま、
情報提供ありがとうございます。
弓のヴィブラートについては"Vibrato on the Violin"で6ページも割いて
書かれています。(The Bow-Vibrato)
例えば"rolled bow-stroke"が図入りで解説されています。弓の棹を親指
と中指で前後に回転させながら弓を弾くことで連続的に弦に毛の当たる
角度を変えて音量を変化させます。
大変面白いことに、弓のヴィブラートはかつては割と使われていたよう
ですが、弦の材質がガットからスチール(主にE線を想定していると思いますが)に変わった影響で使われなくなったという話が出ています。
つまり、ガットのように柔軟な弦でないと弓のヴィブラートは難しいわけです。これもスチールE線による演奏習慣の変化ということでしょう。
情報提供ありがとうございます。
弓のヴィブラートについては"Vibrato on the Violin"で6ページも割いて
書かれています。(The Bow-Vibrato)
例えば"rolled bow-stroke"が図入りで解説されています。弓の棹を親指
と中指で前後に回転させながら弓を弾くことで連続的に弦に毛の当たる
角度を変えて音量を変化させます。
大変面白いことに、弓のヴィブラートはかつては割と使われていたよう
ですが、弦の材質がガットからスチール(主にE線を想定していると思いますが)に変わった影響で使われなくなったという話が出ています。
つまり、ガットのように柔軟な弦でないと弓のヴィブラートは難しいわけです。これもスチールE線による演奏習慣の変化ということでしょう。
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Re: catgut氏の云うところのヴィブラート学習悲喜劇
投稿日時:2007年04月07日 21:21
投稿者:catgut(ID:QAcjKEg)
通りすがりさま、
技術的な観点と、音程の感じ方の問題、旋律の構成法の3点に分けて、ビブラートの掛け方を論じるべきだと考えていますが、catgut様のお調べになった範囲で、これらのことを分けて論じている教本なり指導書なりは存在したのでしょうか?
とのことですが、そもそもヴィブラートの「音程の感じ方の問題」を論じている指導書はごく少数で、これはこれで非常に問題だと思います。
なぜなら「上下派」は伝統的な考え方ですから「上下」にかけるのを当然とし、「下派」は後発なので「下にかける」必要性を「上下」と比較して詳細に論じるべきですが、なぜかこちらも「ヴィブラート範囲の上限が聞えるから」当然下にかけるべきだとし、「上下にかける」という考え方があることにすら触れていないものが多いのです。
あえて言えば、以下の二つが技術・音程の感じ方について触れています。
またどちらも練習法にも触れています。
「バイオリニストのためのビブラート奏法」 七沢八郎
「Vibrato on the Violin」 Werner Hauck
技術的な観点と、音程の感じ方の問題、旋律の構成法の3点に分けて、ビブラートの掛け方を論じるべきだと考えていますが、catgut様のお調べになった範囲で、これらのことを分けて論じている教本なり指導書なりは存在したのでしょうか?
とのことですが、そもそもヴィブラートの「音程の感じ方の問題」を論じている指導書はごく少数で、これはこれで非常に問題だと思います。
なぜなら「上下派」は伝統的な考え方ですから「上下」にかけるのを当然とし、「下派」は後発なので「下にかける」必要性を「上下」と比較して詳細に論じるべきですが、なぜかこちらも「ヴィブラート範囲の上限が聞えるから」当然下にかけるべきだとし、「上下にかける」という考え方があることにすら触れていないものが多いのです。
あえて言えば、以下の二つが技術・音程の感じ方について触れています。
またどちらも練習法にも触れています。
「バイオリニストのためのビブラート奏法」 七沢八郎
「Vibrato on the Violin」 Werner Hauck
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