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新しいピラストロ社の弦 | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 174 Comments
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新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月12日 02:38
投稿者:あい(ID:FleIgVI)
HPを見てたら、なんか新しい弦を発見

ttp://www.pirastro.com/homeset.html
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Re: 新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月17日 12:45
投稿者:椰子の実(ID:E1ZGdxU)
QBさんご紹介のサイトによると、ドイツの通販店では、新製品パッシオーネが109.95ユーロ、オリーヴが84.95ユーロということですので、価格は約20%アップという程度ですね。
(期待どおりの性能が得られるとすれば)新製品パッシオーネは思ったよりも高くは無い(むしろ思ったよりも安い)というのが、自分にとっての印象です。
オリーヴが値上げされても今後も末永くオリーヴを使い続けたいと思っている人間からずれば、値段が20%アップで、改良版のオリーヴが得られるのなら、むしろ安いのです。
オリーヴを買う人が減ってオリーヴが廃止されたらどうしよう(ガット弦が廃れたらどうしよう)、と心配していたぐらいなのですが、パッシオーネというガット弦の新製品が出てくれたので、かなり安心しました。ガット弦ファンとしては、今後もガット弦は無くならないのだな、ということが確認できただけでも大いに意味があります。
オリーヴに関しては、日本国内の安い通販ショップ(30~40%off)で買った方が送料を考慮しても安いですね。ピラストロ社の弦が本場ドイツでの販売価格が意外と高くて驚きました。
アメリカの通販ショップと日本の通販ショップのどちらが安く提供してくれるか見定めてから購入しようと思います。
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Re: 新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月23日 23:25
投稿者:椰子の実(ID:JYN0ZWI)
やったぁ!ピラストロ社から、ガット弦の新製品パッシオーネのサンプル弦が送られてきたぁ!標準ゲージであるミディアムを所望したところ、その希望どおりのサンプル弦を送ってくれました。時々ピラストロ社のヴァイオリン弦の使用感をピラストロ社にEメールで詳細にレポートしてきたのが良かったのだと思います。
みなさんに先駆けて、一足早く試してみま~す。
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Re: 新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月25日 21:24
投稿者:椰子の実(ID:NBRnGAE)
早速、話題のパッシオーネ(ピラストロ社提供によるサンプル弦)を張ってみました。ゲージ(太さ)は、A・D・Gはミディアム、E線は0.255ミリの銀メッキのものです。(E線は0.260ミリと0.267ミリのものも選べます)
ピラストロ社の宣伝どおり、チューニングが安定するまでの時間は、従来のオリーヴよりもだいぶ短くなりました。
新品の弦の伸びが収まってピッチが安定するまでの期間は、自分の場合オリーヴだと4~6日間かかりますが、パッシオーネは2日間で十分です。
エヴァ・ピラッツィとかオブリガートといったナイロン弦でも2~3日間かかりますので、ナイロン弦並み(ナイロン弦以上?)の短い「慣らし(馴染ませ)時間」でOKになったわけです。
張った初日(1日目)は、弾いているとすぐに弦が伸びてきてピッチが下がりましたが、2日目になるとあまりストレスを感じない程度まで落ち着き、3日目には、十分にピッチが(調弦が)安定した状態になりました。
ピラストロ社の弦は、オリーヴやエヴァ・ピラッツィといった高級弦でも、巻き線がやや弱い(やや丈夫さに欠ける、巻き線がほつれ易い)傾向がありますが、パッシオーネはその点が大幅に改善されて、ほつれにくくなっています。巻き線の巻き方が緻密でなめらかでしなやかであること、や、コア(芯)のガットの伸びが少なくなったことが、巻き線のほつれにくさに貢献しているように思います。
音に関しては、もっとたくさん弾きこんでから書きたいと思いますが、速報としては、音量についてはオリーヴと同程度(ほんのちょっとだけ大きいかも知れない)、音色についてはオリーヴに似ているがオリーヴよりも張りのある音、という感じです。自分は、オリーヴの音が大好きですが、このパッシオーネの音にも(違和感は感じず)親近感を覚えます。
各弦の良い音の出るツボやテンション(張りの強さ)がオリーヴと微妙に違うので、楽器と自分がまずはパッシオーネに慣れる必要があるように思います。
パッシオーネは駒のすぐ近くまでグイグイ追い込んでも大丈夫なようなので、慣れたら結構デカイ音が出せるのではないかと期待しています。
銀メッキのE線は、0.255ミリという細いタイプを試すのは初めて(ピラスロト社としてもこんな細いE線は初めてでしょう)ですが、オリーヴの金メッキのE線よりも気に入ってしまいました。上品で甘くて柔らかい音色が出ますが、音量は十分でパッシオーネのA・D・Gとの調和が抜群に良いです。超ハイポジションの音が綺麗に出てくれますし、細いので弦のひっかかりが良くて、いい加減な弾き方をしても、けしてひっくり返ることがありません。重音を弾いたときに、E線の音がしっかりと聞こえてくれる点もVery Goodです。このE線のスッーと良く透る音に、大いに好感を持ちました。
日本国内でのパッシオーネの販売価格がいくらになるかわかりませんが、きっとオリーヴよりも高くなると思われます。慣らし時間が大幅に減って、ピッチの安定性が向上したこと、巻き線がだいぶ丈夫になったこと、などオリーヴの弱点が改善されている点を考慮すると、価格がUPするのは妥当だと思います。
耐久性、音の持ち具合などは、数ヶ月弾いてみないとわかりませんが、巻き線が丈夫になったことからすると、オリーヴ以上に長持ちしてくれる可能性はあると思います。
あとは、梅雨や夏場といった湿度の高い時期に、どの程度の安定性を示してくれるか、に注目したいところです。この時期がうまく乗り切れるということになれば、日本でも安心して1年中ガットコアの弦を張れる、ということになりますね。
パッシオーネはA・D・G線は5種類、E線は3種類の太さ(ゲージ)から選べるので、自分なりの組み合わせをカスタマイズする楽しさもありますね。これだけ揃っていれば、いろんな楽器や奏者に適したベストな組み合わせが見つかりそうな気がします。
5月の日本での発売が楽しみですね。
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Re: 新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月26日 09:02
投稿者:QB(ID:QnhGKJM)
貴重な情報ありがとうございます!
1~2週間程度たってからの状況、ぜひまた教えてください!
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Re: 新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月26日 09:26
投稿者:pochi(ID:SBdYcmA)
第一印象:
オリーブよりも平べったい感じでスピード感が有る。
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Re: 新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月26日 09:48
投稿者:QB(ID:QnhGKJM)
さすが(というか、やはり)pochi氏もすでに試しておられましたか。脱帽です。
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Re: 新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月26日 18:04
投稿者:椰子の実(ID:JXVHcFg)
楽器や弦にご造詣が深いpochiさんも早速パッシオーネを試されたのですね。
オリーブよりも平べったい感じでスピード感が有る
とのことですが、平べったい感じというのがどういう意味なのか良くわかりませんが、自分の場合はオリーヴよりもカッチリした音という印象があります。
スピード感については自分も同感で、音の立ち上がりが良く、弓速や弓圧の変化に対して敏感に反応して、音色や音量が瞬時に変化するあたりは、たしかにスピード感があるという感じがします。
音に関しては自分はもう少し弾きこんでから、書き込みしたいと思いますが、音以外の要素、例えば、チューニングの安定性、調弦のし易さ、慣らし(馴染ませ)時間の短縮、巻き線の丈夫さの向上、などについては、明らかにオリーヴの弱点が克服されているように思います。
あいさんは、オリーヴのD・G線にスチールのA線を組み合わせておられますが、パッシオーネのA線はオリーヴのA線よりもずっと安定感が増しておりますし、pochiさんがおっしゃられているとおりスピード感が増してますので、きっと、パッシオーネのA線は気に入っていただけるのではないかと思います。パッシオーネの標準ゲージだと、A線は13 1/2なので、太さ的にもちょうどお好みではないかと思います。
たしかpochiさんもオリーヴを愛用されていたかと思いますが、pochiさんはオリーヴからパッシオーネに乗り換えようと思われますか?(まだ試されたばかりで結論を出すには早いかも知れませんが・・・。)
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Re: 新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月30日 15:33
投稿者:椰子の実(ID:QCBBNWU)
パッシオーネを張って約1週間が経過したので、状況をレポートします。
オリーヴの標準ゲージは、A:13 1/2 D:16 3/4 G:15 3/4ですが、パッシオーネの標準ゲージ(ミディアム)は、A:13 1/2 D:13 1/2 G:16 1/2となっています。
オリーヴと比べて、D線が細くなり、G線が太くなったわけです。
これによって、D線のレスポンスが大幅に向上しています。D線が細くなったことでD線の音量が小さくなるのではと心配しましたが、むしろ音量が増したように感じます。
G線は太くなりましたが、レスポンスや音量はオリーヴとそれほど変わりません。G線が太くなったのでG線はだいぶパワフルになったのではないかと思っていましたが、パワーに関してはそれほど変わってないように感じます。もしかしたら、多少はパワーアップしているのかも知れませんが、D線やA線がだいぶパワーアップしたので、G線のパワーアップがあまり実感されないのかも知れません。
G線は、パワフルになったというよりは、むしろ、音が少し太くなってマイルドになったような感じがします。
オリーヴ、オブリガート、エヴァ・ピラッツィのA線の巻き線は、他の弦に比べて弱い(丈夫さが劣る)ように感じるので、ピラストロ社に何度かこの問題を改善してくれるように頼んできましたが、新製品パッシオーネでは、この問題が大幅に改善されました。
A線~G線までの巻き線のなめらかさ・緻密さが向上し、さらに丈夫さも向上しています。これに加えて、芯(コア)のガットの伸びがオリーヴよりも大幅に抑えられているので、巻き線が非常にほつれにくくなりました。これは、正確なチューニングや弦の耐久性の向上に大いに寄与していると思います。
銀メッキのE線は3種類選べますが、自分は0.255ミリの一番細いものが気に入りました。ガットコアのA・D・G線(ミディアム)との音色的な調和、音量的なバランスがとても良く、単音で弾いても重音で弾いても大変心地良いです。
パッシオーネを張ってから、実は、あまり練習できていない(弦のピッチの変化を知るために、調弦だけは毎日やりましたが、練習の方は1日おきに30~60分程度軽く弾いただけです)のですが、それでも、弦の伸びは収まって非常に安定した状態になっています。オリーヴだと、1週間経過した時点で、前日にちゃんと調弦してから練習を終えても翌日、ヴァイオリンケースを開けて練習しようとすると、明らかにピッチが下がっていることがありますが、パッシオーネでは4日目以降は、ほぼ前日の正しいピッチ(調弦し直さずにそのまま弾こうと思えば弾ける程度のピッチ)が保たれています。
安定するまでの時間が大幅に短縮されたので、毎日2~3時間練習する人であれば、本番の3日前に張り替えても大丈夫なのではないかと思います。
あと、パッシオーネは、オリーヴよりも手の汗や気温や湿度の影響を受けにくくなったように感じます。これもピラストロ社に強く改善をお願いした点で、日本を始めとするアジア地域の湿潤な気候でも、安心してガット弦の音を楽しめるようにして欲しい、と依頼したのですが、この点でもパッシオーネは改善されており、大いに気に入りました。
A・D・G線は5種類のゲージから選択できるので、楽器や奏者の特性に合わせて、様々な組み合わせを楽しむことができます。いろいろと試せば、自分にとってベストな組み合わせが見つかるのではないかと思います。
自分はA・D・G線(ミディアム)+銀メッキE線(25.5=0.255ミリ)の組み合わせに、今のところ十分に満足しているので、しばらくこの組み合わせで行けるところまで行こうと思います。
これから気温も湿度も上昇して行きますので、パッシオーネがどれくらいの適応性を示してくれるかに注目したいと思います。
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Re: 新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月30日 16:12
投稿者:隅田川(ID:h2NgYjA)
椰子の実さま、

新製品の使用感の詳細なレポート、情報共有させて頂き、ありがたく存じます。大変参考になります。

ひとつお聞きしたいことがございます。弦の張力については、どのようにお感じでしょうか?

有名なSさんのサイで見ますと、ガット弦の張力は、オイドクサは弱く、オリーブはやや強い、という風に読み取れます。まぁ、これらは、あくまでデータ上の話で、実際の手応え(指答え?)は、楽器や奏者との個性や相性により、色々あるとは思いますが。。。

このパッシオーネの張力は、オリーブやオイドクサと比べて、どのような位置にあるか、大変興味があります。実測データもSさんのサイトにいずれ載るのかもしれませんが、現時点で、椰子の実さまは"体感張力"でどのようにお感じでしょうか?お聞かせ願えますと、ありがたく存じます。
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Re: 新しいピラストロ社の弦

投稿日時:2007年04月30日 20:38
投稿者:椰子の実(ID:IlWJaEI)
隅田川さんへ。パッシオーネの体感張力(テンション)ですが、オイドクサよりは明らかに強いです。
標準ゲージ同士で比べるということであれば、パッシオーネはオリーヴよりもテンションがちょっと強いように感じます。これはパッシオーネが、伸びにくく緩みにくいからではないかと思います。
今述べた体感テンションは、右手(弓)で感じるテンションのことです。
一方で、左手で感じる体感テンションについては、オリーヴよりも巻き線がずっとしなやかでなめらかなこともあり、指で押さえたりポジションチェンジをしたときに指が感じる抵抗は、オリーヴと同じかそれよりも小さいように感じられます。
自分は、テンションの強い弦はあまり好きではないので、エヴァ・ピラッツィなどはテンションが強すぎるように感じますが、パッシオーネは、オリーヴを弾き慣れた自分にとってはちょうど良いテンションなので、弾き易く扱い易いです。
ナイロン弦に比べると、パッシオーネのテンションはそれほど高くありませんが、強めに弓圧をかけても音がつぶれにくい点は特筆できると思います。
パッシオーネはオリーヴよりもゲージ(太さ)の選択肢が増えましたので、テンションを高めにしたり低めにしたり、といったカスタマイズの楽しみがあります。
これからもっとたくさん弾きこみしようと思ってますが、現時点での意見として参考にしていただけると幸いです。
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