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重音3度のイントネーション | ヴァイオリン掲示板

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重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年10月31日 22:48
投稿者:coco(ID:FpGQlRg)
8歳の娘がヴィオッティ22番を始めて2週間になります。3度の重音がかなりでてくるので、イントネーションを合わせるのに親子共々非常に苦労しています。
色々な方法で練習しているのですが、まだまだ安定していません。

皆さんの練習方法を教えてください。
pochiさん!  HELP!
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Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月04日 01:49
投稿者:あい(ID:FleIgVI)
共鳴度合の都合で、指の圧力の加減を考えればいいと思います。
響きは楽器が鳴るという側面と、弾いて音楽の流れがスムーズに
進む響きがあると思います。主音が重要な重音で、すべての音を
均等に鳴らすのは、とても重要ですが、あまりに尊重しすぎると
演奏ペースが遅くなることと、(正しい音程だが)無駄なエネルギーで
音を出す恐れがあります。結局は、(左の)指の圧力の加減は弓の技術
に比例するのだと思います。

ビオッティのコンチェルトの3度は、パガニーニのコンチェルトと同じで
均等に鳴らす3度です。シベリウスの3楽章の上がりの3度や、バッハ
のソナタの3度とは違います。小細工が効かない・誤魔化せない
3度です。だから勉強になる曲の一つだと、古くから認められているの
だと思います。


~ひとりごと~

よく、ビブラートで音程を瞬時に修正すると聞きますが、これはかなり
稀なケースだと思います。指の角度を変えることと、ビブラートをかけること
を同時に行ない、”ビブラートで修正するのだ”と思いますが、ビブラート
だけで修正するとかなり変です。また、常に修正していては音楽を作る
作業に入れません。(多くの)勉強熱心でない教師や、某有名学習の
指南書の何冊にそういった一説がある為、色んな混乱を招くのだと思い
ます。実力のある奏者はビブラートをかけなくても、立派な音とニュアンス
を出すことができます。わたしの最終目標です☆

要は、音程をビブラートで直さないように練習せよという所でしょうか。。
[35386]

Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月04日 03:04
投稿者:スガラボット(ID:UFGWUJA)
僕が「弦を指盤まで押えない」奏法を少し重音の練習で試してみませんか、と書いたら案の定pochiさんから「疑問を持っています」と反対意見が出て、このスレッドの議論が発散しそうなので、ここでの議論はもう一度スレ主のcocoさんのご質問の範囲の話題に戻すべきだと思います。

僕も最初に書いたように「指板まで押さえない」議論を始めると、スレッドがいくつか花盛りになるくらいの議論が出ることが予測されました。これまでの僕の経験でもVn奏法にある程度自身をお持ちの方のうち5人に4人は反対されるからです。皆さんがお望みなら別スレッドで議論しましょう。

こういう状況も踏まえて、僕は全てのケースで「指板まで押さえない」などとは言っておりません。ただ言葉を替えた「指を寝かせて柔らかく押さえる」ことが音色や曲想の表現上効果がある場合があることはかなりの方が理解されていると思います。

「指を指板まで押さえない」でしっかりした音を出すにはそれなりの楽器とボーイングが必要になりますが、その効果を知って実践している人がいるという事実だけは認識して頂ければと思います。

また僕は強い音を出すときに「ギュッと」押さえることを否定しているわけではありません。ただ重音を美しく響かせるには「ギュッと」押さえるのではなく、「指が指板に着かないほど柔らかく押さえる」方が効果的な場合があることは事実ですので、ひょっとしてこれまで刷り込まれた常識とは逆のことかも知れませんが、一度お試しいただく価値はあると思います。
[35389]

Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月04日 08:53
投稿者:クロアシ(ID:IYR2k1I)
南社さん

> ヴァイオリンの演奏はピュタゴラス音律に近くなります。

かつて、何人かのヴァイオリニストに単音からなる簡単な旋律をヴィブラートなしで演奏させたところ、ピュタゴラス音律に近くなった、という研究報告がありました。大昔に読んだ記事なので出典は忘れましたが、そもそも、ヴァイオリンは完全5度が4つ積み重なっていて、そのなかで演奏することになるので、ピュタゴラスに近くなって行くのはある種当然の成り行きだと思います。


> もちろんこれではオクターヴが合わないので(…)いずれにしてもこれは不当分割です。

すみません、これはクロアシの勘違いによる誤記でした。


なお、舌足らずな書き方でしたが、上の旋律はピュタゴラスで動くとして、「それに対して正確な3度を付けて行く」事は、「ピュタゴラスで3度を付ける」ことを意味しません。それは単にヴァイオリニストが感じる「正確な3度」であって、おそらく純正律に近いのだと思います。
問題は音律がピュタゴラスかどうかではなく、単音の旋律が、ある調に対してオクターヴを不等分割した音律で動いていることです。
仮にこの旋律をある調におけるスケールと考えて下さい。「正確な3度」を下に付けて、結果として「下にできたスケール」は、この調におけるスケールを単音で弾いたときに3度下から追っかけたような形になりません(もちろん12平均律だったらそういう形になります)。
3度重音を要素に分割してバラバラに整えることをあまりお奨めしないのは上記の理由によります。matchingでそれぞれを自分の感覚で整えて、あとで合わせても全てが均一な3度になるはずがありません。だから、この練習は大雑把な音程とポジションシフトを確認するくらいの効果しか期待できない、と書いたのです。


>単音ならばまだしも、重音では無理なんじゃない?

弓圧で四分音くらいまでは変えられるのです。重音の場合、弓の傾きを変えることで、上あるいは下にかかる弦の圧力を調節します。私は、この他にもかなり危険なごまかし方を知っていますが、教育上よろしくないので書きません。弓圧である程度音程を調節できる、というよりボウイングが音程を決める一要素であることは、初心者にも知っておいて欲しい情報だと私は考えています。


jackさんが仰っているように、

>速い動きの音程の微調整は単音・重音に拘らず、耳から脳へ、脳から指への伝達時間を考えると間に合わない

というのは事実だと思います。フレッシュの本にもそんな記述があったように思います。実際、手が弦の位置を覚えていて、押さえるときの感覚で正確な目的の位置を探り当て、そして音を聴きながらさらに位置を補正して行くという感じでしょう。優秀なヴァイオリニストは、指先の感覚もかなり鋭くなくてはいけない、と思います。パガニーニの速いパッセージとかを弾いていると、時々指先の感覚について思いをめぐらせるときがあります。
[35394]

Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月04日 15:33
投稿者:クロアシ(ID:IYR2k1I)
補足訂正

×それは単にヴァイオリニストが感じる「正確な3度」であって、おそらく純正律に近いのだと思います。
○それは単にヴァイオリニストが感じる「重音として正確な3度」であって、おそらく純正律に近いのだと思います。

>重音の場合、弓の傾きを変えることで、上あるいは下にかかる弦の圧力を調節します。

午前中に練習していて気が付いたのですが、実際は、弓の圧力と指の角度や圧力の変化を無意識に連動させて音程を調節していました。少し書き過ぎだったと思います。
[35403]

Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月05日 19:46
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
流石あい氏、
>ビオッティのコンチェルトの3度は、パガニーニのコンチェルト
>と同じで均等に鳴らす3度です。シベリウスの3楽章の上がりの
>3度や、バッハのソナタの3度とは違います。小細工が効かない
>・誤魔化せない3度です。だから勉強になる曲の一つだと、
>古くから認められているのだと思います。

実際に弾く時には、上の音に下の音を付けるのではなく、下の音に上の音を付けるのだと、私は思いますが、練習の段階では、上の音に下の音を付けた方が近道です。何度も書くように、これは経験則です。下の音に上の音を付けろというのは、室内楽を演奏したら、シツコク云われる事です。「チェロを聴け・ビオラを聴け」と云われないヴァイオリン弾きは居ない筈です。また、下の音のメロディーを意識しながら、上の音のメロディーを弾くのが基本でしょう。ヴァイオリンはピアノの様に一度に沢山の音が出せる楽器では無い、メロディー楽器ですから、下の音とて、メロディーとして意識するべきだと思います。これが出来ていない人が多いと思いますし、技術的制約で重音がメロディーとして成立していない人が多いと思います。
[35406]

Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月06日 03:53
投稿者:jack(ID:IRhTIHg)
へマン著の「弦楽器のイントネーション」で弦楽四重奏のイントネーションを解説しています。ハイドン「皇帝」の変奏曲のテーマを例として、1stVnはピュタゴラス律、2ndVnはその旋律に対して純正3度、6度でハーモニーをつける、という説明をしていました。

通奏低音の上につける、旋律の下につける、対位法的に全く独立させる、など方針は色々あるでしょうが、テンポによっても違ってくるでしょうし、それぞれに合理的な理由があって、どれが正しいとは言えないのではないでしょうか。
[35419]

Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月07日 21:54
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
読むと、jack氏の方が正しい。
[35425]

Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月08日 16:19
投稿者:ボテチ(ID:FzZQIgk)
> 技術的制約で重音がメロディーとして成立していない人が多いと思います。

これは3度の上の音を、下の音から純正調でとっている場合が多いからです。旋律は、ビタゴラスで取るべきです。これは技術的問題ではなく、イントネーションの問題です。

cocoさんの言われる3度の重音のイントネーションとは単なる音程の問題ではないでしょうか。
通常イントネーションとは、数ある多くの音程の中でどれを選択すべきかという話になります。

イントネーションはテンポで変わったりしません。
イントネーションは難しい問題だというのは、まったくイントネーションがわからない音痴もそう言いますので、難しいなんていう言葉はあまり気にしない方がいいです。
ヘマン女史はバイオリンの響きを重視してイントネーションを考えています。
[35441]

Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月10日 00:08
投稿者:coco(ID:FpGQlRg)
ポテチさん

もちろん重音のイントネーションは数多くある音程の中で探し続ける練習は技術的問題ではないかもしれませんが、指がそのスポットに入るのはテクニックです。時間を費やせばテクニックの問題は改善されます。
投稿して以来、皆さんの助言のおかげで娘の重音移動はテンポを上げてもスムーズに弾けるようになりました。まだカデンツァが残っていますが乗り切れそうです。
ありがとうございました。
[35442]

Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月10日 03:52
投稿者:jack(ID:IRhTIHg)
[35425]
[35425]

Re: 重音3度のイントネーション

投稿日時:2007年11月08日 16:19
投稿者:ボテチ(ID:FzZQIgk)
> 技術的制約で重音がメロディーとして成立していない人が多いと思います。

これは3度の上の音を、下の音から純正調でとっている場合が多いからです。旋律は、ビタゴラスで取るべきです。これは技術的問題ではなく、イントネーションの問題です。

cocoさんの言われる3度の重音のイントネーションとは単なる音程の問題ではないでしょうか。
通常イントネーションとは、数ある多くの音程の中でどれを選択すべきかという話になります。

イントネーションはテンポで変わったりしません。
イントネーションは難しい問題だというのは、まったくイントネーションがわからない音痴もそう言いますので、難しいなんていう言葉はあまり気にしない方がいいです。
ヘマン女史はバイオリンの響きを重視してイントネーションを考えています。
、ボテチさん、
>通常イントネーションとは、数ある多くの音程の中でどれを選択すべきかという話になりま
す。
イントネーションはテンポで変わったりしません。
-------

選択すべきイントネーション(音律)はテンポによって変えるとへマン女史は「弦楽器のイントネーション」で説明していたと思います。ゆっくりしたテンポでは耳は縦(和声)を感じるので純正律を、速いテンポでは縦よりも横(旋律)を聴くようになるのでピュタゴラス音律を選ぶそうです。
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