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親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方 | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 32 Comments
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親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方

投稿日時:2008年02月23日 21:23
投稿者:カロテン(ID:NZcWEiU)
先日、プロヴァイオリニストの方から、右手の親指の爪あたりが毛に軽く触れるような持ち方を教えてもらいました。
親指の先端のちょっと腹寄りの柔らかいところを巻き皮に当てて、さらに、親指の爪のあたりを弓毛に軽く触れるようにしてやると、親指が弓と2点で接触することになり安定性が増す、とのことです。激しく弾いたときでも弓が暴れにくくなり、毛が弦にピッタリと吸い付くような感じが得られるので良い、とのことです。
この持ち方で弾くには、弓のサオを45度くらい指板側に倒して弾く必要があります。
私は、今までは、弓のサオを指板側にあまり倒さないで(毛を多めに当てて)弾いていたので、親指は弓の巻き皮のみと接触(1点接触)でしたが、教えてもらった親指が2点接触する方法で弾くと、たしかに、弦に対する弓の吸い付きが良くなったように思います。
ただ、毛の当たる量が大幅に減ったので、音量がちょっと小さくなったように感じます。そのプロヴァイオリニストの方によると、耳元での音量は多少減るが、クリアで響きの良い音が出せるので、より遠くまで音がとおるようになるとのことです。
私は親指の爪が大きめなので、親指の爪の根元、あるいは、爪のすぐ上の敏感な皮膚が毛に触れます(当たります)。最初は明らかに違和感がありましたが、2点接触に慣れてくると、従来の1点接触だと心もとない(不安な)感じがするので、自然と、2点接触させようと手が勝手に調整するようになります。
なお、親指が2点接触する持ち方をすると、本番で緊張したときなどに生じがちな弓の震えを防止する効果もあるようです。
1つ注意しなければいけないことは、親指はけして「く」の字に曲げず、あくまでもリラックスさせて、ほんの少し丸みを帯びる程度(伸び気味)にさせる、ということです。親指に力が入って「く」の字になると、せっかく親指を2点接触させても、効果が得られないとのことです。
ヴァイオリンの弓の持ち方に悩んでおられる方は、一度試してみて下さい。きっと、効果が実感できると思います。
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Re: 親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方

投稿日時:2008年02月28日 18:51
投稿者:イカテン(ID:E1WBNBA)
カロテンさんへ。スコットランド幻想曲は、本当に素晴らしいですね。私もまったく同感です。10歳の子供も素晴らしいねえ。と溜息をついています。
ハイフェッツは、広くレパートリーを展開できますが、やはり、pochiさまが、ハイフェッツがそう思わなかったというのもなんとなく理解できるような気もします。レパートリーを広くする奏法の王道ではありますが、ヴァイオリン奏法のそれとは、違うような気がします。やはりハイフェッツスタイルというのでしょか?それはそれぞれの好みなんではないでしょうか?

また、ハイフェッツの左手の親指の合理的な動きには関心します。そして以外と指の角度は低い、つまり握りしめているような感じがじます。右も左の手の平に中の空洞が狭いですね。オイストラフは高い位置に左手の指の角度があり、すごい勢いで弦を押さえてますね。

ピアノと同じようハイフィンガーやローフインガーってあるのかしらね?(笑)

私ではなく子供は、ダウンのスタッカートの時は、テールピース側に倒します。すると先生に怒られてしまい、直しますが、確か鷲見三郎先生は、前にたおすとよろしいんですよ。と何かに書いてあったような気がします。

重音も弓先、中、元と毛のあたる面積を変えることを無意識に子供はして

います。また、自然に駒より、指板よりと弓の軌道がかわり、注意を受けていましたが、よく聞いてみると常に駒と平均な位置を弾くよりも音楽的です。がまだ不安定なので、まっすぐとすぐに注意を受けます。

それをもっとうまく親指で軌道修正とコントロールができるようになるといいかな?と思いますね。

カロテンさんとお話ができて、稽古がさらに楽しくなりました。

有難うございました。
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Re: 親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方

投稿日時:2008年02月29日 00:12
投稿者:ToT(ID:KQZEg1M)
カロテン様

>ハイフェッツ風のボウイングをする際のコツとして、「斜行運弓」を取り上 げたいと思います。ハイフェッツの映像を見ると、弓が弦に対して常に直 行しているわけではなくて、時々、「斜行」しているのがわかります

そうですね。だいたい弓の半分くらいまでくると、そこから先はまっすぐ下に下ろすのではなく後ろ側に引く感じのボウイングですね。これは、手首を反すのを避けるためもあります。手首をぺこぺこ反すと、肘から手首にかけての筋が引っ張られたり緩められたりするのを感じると思います。これが頻繁に行われると(長時間の練習などにより)、腱鞘炎などの弊害が出やすくなる、それを防ぐために弓を後ろに引くようにするのだと教えられました。
また、重音をだすときの出しやすさも、カロテンさんのおっしゃるとおりです。
you-tubeで、わたしを教えてくれた先生の映像を見つけました。
興味があれば見てみてください。

ttp://www.youtube.com/watch?v=2twNOfF4VGY
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Re: 親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方

投稿日時:2008年02月29日 04:31
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
「斜行運弓」は独自に昔から行っておりました。私は180cm近くありますので、腕の長さは十分です。師にきいてみると、先弓は音を抜く事が多いので、抜くためには斜行運弓してもよい。との事でした。元弓から先弓まで、先弓から元弓まで16往復で上下する練習をさせられたときに、疑問に思って尋ねました。弓の弾く位置によって、音が変わるのは当然なので、この奏法で弓の位置に相応しい音色が出せます。初心者はあまり真似をしないほうが良いでしょう。

最近の人で特に綺麗な運弓をしているのは、ヒラリー・ハーンだと思います。ご覧あれ。
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Re: 親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方

投稿日時:2008年02月29日 12:56
投稿者:カロテン(ID:EgFAZwQ)
pochiさんへ。興味深いお話ありがとうございます。身長180センチとは羨ましい限りです。ちなみに、pochiさんは、演奏中に、右手の親指の爪の付け根、あるいはその周辺の皮膚が、弓の毛あるいは半月リングに軽く触れてますでしょうか?

ToTさんへ。ToTさんの先生の映像を拝見いたしました。Igor Gruppmanさんという方なんですね。ネット上で検索したところ、ご経歴がわかりましたが、モスクワ音楽院卒業後、奨学金を得てハイフェッツに師事した、と書かれていました。
ご紹介いただいた映像以外にも、Gruppmanさんの映像(ベートーヴェンの「スプリング・ソナタ」など)が見つかったので、いろいろ拝見しました。
Gruppmanさんも、ハイフェッツと同じく、弓の先半分あるいは先1/3では、弓が斜行していますね。ただ、Gruppmanさんのフォームは、ハイフェッツのフォームをそのまま真似たものではなく、ハイフェッツの奏法を基本としつつも、指弓の使い方やヒジの高さなどGruppmanさん独自の奏法が感じられます。
演奏そのものは、ハイフェッツにはあまり似ていなくて、端正な美しい演奏だと思いました。ベートーヴェンのスプリングソナタなど、(古典系でもついつい強引になってしいがちな)ハイフェッツの解釈よりも、格調高く感じられて、私好みな演奏です。ToTさんは、こうした素敵な演奏をされる先生に師事されたわけですね。
>これは、手首を反すのを避けるためもあります。手首をぺこぺこ反すと、肘から手首にかけての筋が引っ張られたり緩められたりするのを感じると思います。これが頻繁に行われると(長時間の練習などにより)、腱鞘炎などの弊害が出やすくなる、それを防ぐために弓を後ろに引くようにする
 とのことですが、これは、私も日々実感しているところです。お陰さまで、私は、右手や右腕や肩を一度も痛めたことがありません。
ちなみに、ToTさんは、演奏中に、右手の親指の爪の付け根、あるいはその周辺の皮膚が、弓の毛あるいは半月リングに軽く触れてますでしょうか?
私は、絶対に常時というわけではありませんが、演奏中はほぼ常時、親指の爪の根元あたりが、弓の毛に軽く触れています。
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Re: 親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方

投稿日時:2008年02月29日 20:08
投稿者:父娘でVn始めました(ID:NIVTCEY)
ヒラリーハーン。早速視てみます。
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Re: 親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方

投稿日時:2008年03月01日 22:46
投稿者:カロテン(ID:J3JEFIE)
pochiさんお薦めのヒラリー・ハーンの演奏姿もオーソドックスで良いですね。
さて、ハイフェッツのDVDやビデオをお持ちで無い方に、ぜひ見ていただきたいお薦めの映像をご紹介します。
Jascha Heifetz plays Tchaikovsky Violin Concerto: 1st mov.(1947年の「カーネギーホール」という映画のうち、ハイフェッツの出演しているシーンです)
ttp://www.youtube.com/watch?v=kFaq9kTlcaY
映画の収録時間の関係で、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の第1楽章を大幅にカットした短縮版を弾いています。後半のカデンツァ(ヴァイオリン独奏部分)での驚異的なテクニックの冴え、完璧さには、ただただ唖然とさせられます。ハイフェッツ47歳頃の全盛期の演奏が見られる貴重な映像です。この映像を見ると、ハイフェッツの奏法は、無駄がなくて合理的で、大変美しい奏法であることがおわかりいただけるかと思います。
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Re: 親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方

投稿日時:2008年03月02日 10:58
投稿者:クロアシ(ID:QgMBKXY)
>Hilary Hahn
YouTubeのPaganinianaやYsaye Ballade等を演奏している無伴奏の一連の映像では、ボウイングをズームで見るアングルがあって、参考になりますね。腋毛が綺麗に処理されていて、……いや違った、親指・中指・薬指で弓のバランスを取って、人差し指を引っ掛けて重みをかけて、小指は舵取りのために使われているように見えます。親指は曲げないで突っ張らせていますね。手首は腕の位置にしたがって自然に曲がる程度だと思います。Heifetzは、もう少し人差し指に重心をかけているでしょうね。

>無駄がなくて合理的で、大変美しい奏法
私は、少し力で強引にねじ伏せているかな、と思います。抜群の集中力と運動神経でコントロールしているからああいう凄い演奏になるのであって、他の奏者に適用する、という意味での「奏法」としては、やや一般性が欠けると思います。


>親指の先端のちょっと腹寄りの柔らかいところを巻き皮に当てて、さらに、親指の爪のあたりを弓毛に軽く触れるようにしてやると、親指が弓と2点で接触することになり安定性が増す

手元に資料がないのでうろ覚えですが、カトー・ハヴァシュの著作で推奨されていた持ち方が、このようなものであったように思います。私は、やってみましたが、ダメでした。
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腋毛の処理でヴァイオリンは上手になるのか?

投稿日時:2008年03月02日 11:44
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
東独逸出身スケートのカタリーナ・ビットは未処理でした。手足が長くて体が柔らかいので綺麗でしたね。

私は不潔なトコロで生活する必要があり、ケジラミに悩まされた事があります。新しい紳士用のカミソリの刃を使い、洗髪用コンディショナーを使ってで剃るのが一番なのですが、その様な物は無く、後でチクチクしてヴァイオリンを弾く時苦痛でした。下もスースーしました。永久脱毛がよろしいかと。

競泳ではありませんので、脇毛を剃っても、本人の云う通り、ハイフェッツのボウイングの真似はお勧めしません。

>>演奏中に、右手の親指の爪の付け根、あるいはその周辺の皮膚が、弓の毛あるいは半月リングに軽く触れてますでしょうか?
****私は弓をフニャフニャに持っていますから、軽く触れることもあります。

>>絶対に常時というわけではありませんが、演奏中はほぼ常時、親指の爪の根元あたりが、弓の毛に軽く触れています。
****弾き方を覧てみないと正確な事は解りませんが、深く持ち過ぎだと思います。
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Re: 親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方

投稿日時:2008年03月02日 13:52
投稿者:カロテン(ID:NhaRZhk)
クロアシさんへ。ハイフェッツの奏法は、たしかに、ときおり強引に見えることがありますが、それは、弓速が異常に速いときがあるからではないかと思います。普通のヴァイオリニストなら、半弓しか使えないところを、ハイフェッツは強引(豪快)に全弓で弾き切ったりすることがありますが、そういう強引(豪快)なことをやっても、弓も音も全くブレないのは、弓の持ち方、弓の動かし方などボウイング全般が非常に合理的だからだと思います。もちろん、抜群の運動神経や集中力といったものも関係していると思いますが、ボウイングのメカニズムも合理的で洗練されていると思います。

pochiさんへ。ご回答ありがとうございます。親指の爪の根元付近が弓の毛に触れるかどうかは、弓のサオの指板側への倒し加減と親指の厚みが関係するように思います。私の場合は、親指はそれほど幅が太いわけではなりませんが、厚みは結構あります。弓のサオを指板側に45度くらい傾けて、弓の毛の幅の1/3~1/2程度だけを当てて弾くと、私の場合は、親指の爪の付け根付近が弓の毛に軽く触れ、時々、離れます。このとき、親指は伸ばし気味で、他の4本の指も伸ばし気味なので、弓を深めに持っているわけではないと思います。
ちなみに、弓元の毛、つまり、親指の爪の付け根付近が触れる部分の毛は、全然汚れていません。毛には、爪か爪の付近の皮膚が軽く触れているだけであり、また、その辺りは汗をかかないので、毛が汚れないわけです。
また、弓の根元の3~4cmぐらいは弾いていません(使っていません)。ハイフェッツの映像を見ると、弓の先は、ほんとうにギリギリ先まで使っていますが、弓元は3~4センチぐらいは使っていないように見えます。根元(の半月リング)ギリギリまで弾こうとすると、弾き方に無理が生じるので、そのエリアは避けています。
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Re: 親指の爪が毛に触れるような弓の持ち方

投稿日時:2008年03月02日 14:09
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
>>弓のサオの指板側への倒し加減と親指の厚みが関係するように思います。
****親指の厚みは全く関係有ないはずです。親指の爪と爪の上部の皮の薄い部分の角度が関係しますね。殆どの人は爪が少し反り返っていますが、この反り返りが非常に大きい人はフェルールにこの部分が当ってしまう事もあるでしょう。弓の棹の指板側への倒し加減は、弓の棹の硬さとも関係しますから、これが良い、これがおすすめとかは、一概には云えません。

指弓の練習の前に、親指と中指で弓を回して親指の上部の皮の薄い部分がフェルール付近に当るトコロから逆方向へグニュグニュするのは、よい予備練習だと思います。

ハイフェッツ自身がお勧めしないと云っているのに、何故、ハイフェッツのボウイングに拘るのか、全く理解出来ません。

>>従来の1点接触だと心もとない(不安な)感じがするので、自然と、2点接触させようと手が勝手に調整するようになります。
***行ってみると、弓のコントロールが不自由で、音が死ぬ様な感じがします。例外を除いてお勧めできない持ち方です。

色々な持ち方を試してみるのは良い事なのですが、夫々の持ち方に、夫々の利点、欠点が有る事も考え合わせましょう。
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