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ヴァイオリンの塗装について その2 | ヴァイオリン掲示板

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楽器・付属品 151 Comments
[36739]

ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年02月27日 19:00
投稿者:catgut(ID:FjeUhFc)
前スレッドが長くなりましたので新しいスレッドを作成しました。

私はヴァイオリンの塗装は保存と美観のために存在し、基本的
に音を良くすることはないと考えています。20世紀後半以降の
欧米のアカデミックな文献の大半はこの立場を取り、欧米のプ
ロの製作者は音を良くするという立場と音を良くしないという
立場に分かれているのが現状です。

以下のコメントで私がニスが音を良くすることはないと考える理由
を説明します。
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[36922]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月08日 14:08
投稿者:カルボナーレ(ID:NEZAISA)
お答えいただけないので、再度投稿します。

catgutさんにとって、
”「音が良い」=「振動を阻害されず本来の音色で鳴る」
 ここでいう「本来の音色」=「白木の状態で得られる音色」”
であると、解釈してよろしいでしょうか。
これは、重要ですので、”はい”、”いいえ”のいずれかでお答えください。
[36935]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 01:10
投稿者:初代通りすがり(ID:EWU1aGg)
想定の話なのに決めつけているこのスレ・・・

まだやってるんだ。
暇だなぁ
[36936]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 01:35
投稿者:父娘でVn始めました(ID:NIVTCEY)
白木の音が本来の音=最上の音である(命題A)。
よって、ニスは音を阻害するだけである(命題B)。

ニスは音を阻害するだけである(命題B)。
よって、白木の音が本来の最上の音である(命題A)。

白木最上論者の方のお話を要約すると、以上のようになります。完全系の循環論法ですね。命題Aが正しいと仮定すると、命題Bは常に正しい。命題Bが正しいと仮定すると、命題Aは常に正しい。と言う意味で完全に閉じた論理系を成しています。非常にシンプルな論理構造をしています。こんな簡単な論理が、何故理解出来ないのか、不思議に思われるほど、簡単な構造です。



白木最上論者の方は、ご自身の見解こそが、最も論理的であり、絶対的に正しいと完全に信じておられるようです。
白木のヴァイオリンというのは未完成品であるから、白木の音が本来の最上の音であるという見解そのものに賛同できない、そもそも、何が最上の音かなんて、こんな掲示板で議論したところで答えが出るはずがないと言う考え方の皆様からすると、到底納得できないでしょう。

「厚すぎる塗りは音に良くないとされる場合が多い」、そんなのは、かなり多数の方の賛同が得られるごく常識的な見解でしょう。が、それだけでは、塗装のことを、何一つ語ったことにはなりません。

「音は木から来る、塗りは阻害しているだけ」、というのも、抽象的な想像上の議論にすぎません。実際には、塗られた木を振動させて音を出しているのですから、先ず木が振動して、次に塗りが阻害する、と言う物理的な順序がある訳ではないのです。白木のヴァイオリンというのは、多くの方にとって未完成品であり、それ自体がまだ楽器ではありません。白木の音が本来の音であるという幻想自体、非常に主観的な議論ですが、このような見解は、白木最上論者には到底理解しがたい混乱であるとみなされるか、さもなければ無視されるでしょう。catgut氏以外の白木最上論者様のご意見も賜りたく存じますが、誰もいないのかもしれません。



白木ではなく、塗られた木が本来のものとすると、何をどう塗るかによって音が違うでしょうから、どういうニスをどう塗ったら良い音が得られるのかという実践的な議論が成り立ちます。これは、論理的に正しいかどうかの問題ではなく、どう塗ったら良い音になったと思うかという(究極的には主観的な)問題です。主観の問題ですが時として非常に多くの有力な賛成が得られる場合があり、そのように作られた楽器が銘器と呼ばれるようになるのかも、しれません。

如何でしょうか。拙見につき、誤謬などあるといけませんから、白木最上論者様、白木最上論反対論者の皆様、ご意見を頂戴いたしたく。
[36939]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 09:52
投稿者:ヴァイオリーノ(ID:NzMUFWA)
catgutさんの質問にお答えします
>それは大変面白い説です。ただ、その考え方だと「f孔の面積の大きい
楽器の音が良い」
 f孔の面積を通常より大きくすると表板の振動面積が小さくなり
さらにf孔周辺の振動モードに影響を与えるので、ストラド・ガルネリ等
の大きさが最適と考えられます。(f孔を大きくしても、胴内部の音響
エネルギーは大きくならず、開口部の音響エネルギー密度が小さくなるので、
音が遠くまで届かなくなります。)

>ニスが厚い楽器のほうが音が良い」
ニスが厚いと板の振動を抑えるので、最適な塗膜厚を把握する必要があり
ます。

catgutさんは、ヴァイオリンに関する文献の収集では第1人者と言えるほど
熱心ですね。
ヴァイオリンに関する文献は、論理的検証できるヴァイオリンの音響特性の
1側面だけ取り挙げている。1側面の文献を多く集めても、それを繋ぎ合わせる
努力と検証をしないと全体像を把握できないよ。
ヴァイオリンの音色に与える影響(例えばニスの影響)を証明するためには、
ヴァイオリンの音響特性を全て解明されていなければなりませんが、全て解明
した文献は未だありません。
 プロのヴァイオリン製作家は、ヴァイオリンの音量・音色を向上
されるために表板に応力を加える工夫をしています
 その工夫を検証している学者先生文献は、見当たりません。経験に基づく
工夫は、学者の研究対象に向いてないようですね。
しがって、文献収集だけでは、ヴァイオリンの音色に与える影響は
解明できませんよ。(例えば、[36919]で発言したf孔から放射される
音に関する文献はありましたか?)
[36940]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 10:02
投稿者:catgut(ID:J2NoFTA)
父娘でVn始めましたさま、
昔の教皇と仲良くなりたいのでしょうか?

普通、学会の定説と違った新発見をして発表すると、既存の学者から
反論されるというのはよくある風景ですが、ヴィブラートの音程認識に
してもニスの音への影響にしても学会の定説を述べると反論されると
いうのは、面白い経験です。

ぜひ以下のそれぞれについて見解を伺いたいと思います。

(1)ニスが音にとって悪影響があるというのは現在の音響学の定説。
(小野岐阜大学教授)
実際に小野氏の研究でも通常ヴァイオリンの表板には使われない
ヤング率の低いスプルースでしかニスは音を変える効果はない。
(2)今現在最高の音という評価を受けているストラディヴァリなどは
ニスがかなり剥げているか、それに後世カバーニスを塗ったものである。
(3)ニスが音を改善するなら、クレモナの名工が気付かないはずがないが、
19世紀までそのような考え方は存在しない。クレモナの名工は調合済み
のニスを買って来て薄く塗っただけと考えている専門家も少なくない。
1750年代に「ヴァイオリン奏法」でヴァイオリンについて詳細に記述した
レオポルド・モーツァルトも、楽器のつくりより綺麗なニスに騙される人を
軽蔑する記述をし、ニスの「丈夫さ」について触れているが、ニスが音に
関係するなどとは全く書いていない。
(4)オイルニス・アルコールニス・ラッカー塗装などどのような種類の
ヴァイオリンの塗装でも紫外線で塗膜を破壊すると音が改善され
た。(ヤマハの特許より)
[36941]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 10:30
投稿者:catgut(ID:J2NoFTA)
ヴァイオリーノさま、

少なくとも英語圏では、プロのヴァイオリン製作者がニスの音の改善
効果を否定している発言を見るのは全然珍しくありません。
www.maestornet.comやwww.violinist.comを検索すれば明らかです。

多くのヴァイオリン製作者が製作法を参考にしているハッチンス(ニスの音
の改善効果を基本的に否定しています)はサッコーニに師事してヴァイオリ
ン75、ヴィオラ165、チェロ12を製作したそうです。

実際に経験ある製作者が作った白木のヴァイオリンで音を比較している
音響学教室もあります。
ttp://www.phys.unsw.edu.au/music/people/mclennan.html
FAQにはこう書かれています。
ttp://www.phys.unsw.edu.au/jw/musFAQ.html
Is it in the varnish? Some people talk of secrets in the varnish.
Most makers and players agree that violins sound better 'in the
white', ie before varnish is applied, than after.
大半の製作者と演奏者はニスを塗った後より白木のほうが音がより
良いと同意します。
[36943]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 11:17
投稿者:catgut(ID:M3dAN1M)
岩波新書「ヴァイオリン」のあとがきで、著者の無量塔蔵六氏は以下の
ように書かれています。

「本文中にも記したように、ヴァイオリン関係の書物の多くは楽器商
と結びついています。楽器商と直接関係のない岩波新書のなかで
自分の考えるところを自由に書ける機会があたえられたことは非常
に幸せでした。」

ここでは当時強く信じられていた「オイルニスは音に良くアルコールニスは
音に悪い」という俗説を無量塔氏が批判した部分を強く意識されていたと
思います。前にも書きましたが、「モラルの低い」楽器商やメーカーにとって
は「ニス神話」は存在したほうが有利です。オイルニスというだけで高く売
れるからです。

現在、本心ではニスの音への影響がほとんどないと思っている楽器商や
製作者も客の機嫌を損ねないようにニスが音を良くするという話をあえ
て否定しないかもしれません。日本の楽器商や製作者がWebや掲示板で
明確にニスの音への影響への考え方を示す人が少ないのも、日本人に多
い気質として一部の人から反感を買いたくないという配慮だと思います。
また白木で音を最善にする自信のない製作者は「最後の砦」としてニスを
つい過大視してしまうのかもしれません。
[36945]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 12:02
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
catgut様

反論しやすいものにだけ反論し、そうでないものは無視するという態度はいただけません。
いろいろ書きたいこともありますが、想定外の反論をされるといけませんので、以下の点についてのみご返答ください。

①「白木のヴァイオリンにニスを塗ると、物理量としての音量が小さくなる」という至極当たり前の事実、を除いて、ほかに何か有意義な議論・意見が、このスレには存在するのでしょうか。

②catgutさんにとって、
”「音が良い」=「振動を阻害されず本来の音色で鳴る」
 ここでいう「本来の音色」=「白木の状態で得られる音色」”
であると、解釈してよろしいでしょうか。
これは、重要ですので、”はい”、”いいえ”のいずれかでお答えください。
[36947]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 12:29
投稿者:ヴァイオリーノ(ID:NzMUFWA)
catgutさん
[36919]で発言したf孔から放射される音に関する文献はありましたか?の質問に答えないで、自分の主張である「少なくとも英語圏では、プロのヴァイオリン製作者がニスの音の改善効果を否定している発言を見るのは全然珍しくありません。」の話題を持ち出していますね。

>多くのヴァイオリン製作者が製作法を参考にしているハッチンス(ニスの音の改善効果を基本的に否定しています)はサッコーニに師事してヴァイオリン75、ヴィオラ165、チェロ12を製作したそうです。
 ハッチンス女史の提唱したクラドニ法は1時期ブームとなり、米国の製作
者を中心に板の調整に使用されていたが、現在はクラドニ法で調整した
ヴァイオリンは一般に音が悪く、クレモナ等で音が良いと評判な製作家
(ステファノ・コニアなど)はクラドニ法を使用していません。
 クラドニ法の共振モードパターンを再現するためには、板の中央部分を一番厚くし、等高線状に左右対称に板厚を段々薄くする必要があります。
ストラド・ガルネリの晩年の銘器は、左右の板厚は非対称で、一番厚い部分は、魂柱側に寄っています。さらに、板の周辺部がフリーな状態で、測定しても、実際の楽器は板の周辺部が束縛された状態で振動しているので、実際の楽器の再現も難しいですよ。現在のヴァイオリンの音響研究の世界では、ハッチンス女史は過去の人です。(米国を除いて)
[36948]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 12:44
投稿者:yas(ID:QkUYECY)
[36936]
[36936]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 01:35
投稿者:父娘でVn始めました(ID:NIVTCEY)
白木の音が本来の音=最上の音である(命題A)。
よって、ニスは音を阻害するだけである(命題B)。

ニスは音を阻害するだけである(命題B)。
よって、白木の音が本来の最上の音である(命題A)。

白木最上論者の方のお話を要約すると、以上のようになります。完全系の循環論法ですね。命題Aが正しいと仮定すると、命題Bは常に正しい。命題Bが正しいと仮定すると、命題Aは常に正しい。と言う意味で完全に閉じた論理系を成しています。非常にシンプルな論理構造をしています。こんな簡単な論理が、何故理解出来ないのか、不思議に思われるほど、簡単な構造です。



白木最上論者の方は、ご自身の見解こそが、最も論理的であり、絶対的に正しいと完全に信じておられるようです。
白木のヴァイオリンというのは未完成品であるから、白木の音が本来の最上の音であるという見解そのものに賛同できない、そもそも、何が最上の音かなんて、こんな掲示板で議論したところで答えが出るはずがないと言う考え方の皆様からすると、到底納得できないでしょう。

「厚すぎる塗りは音に良くないとされる場合が多い」、そんなのは、かなり多数の方の賛同が得られるごく常識的な見解でしょう。が、それだけでは、塗装のことを、何一つ語ったことにはなりません。

「音は木から来る、塗りは阻害しているだけ」、というのも、抽象的な想像上の議論にすぎません。実際には、塗られた木を振動させて音を出しているのですから、先ず木が振動して、次に塗りが阻害する、と言う物理的な順序がある訳ではないのです。白木のヴァイオリンというのは、多くの方にとって未完成品であり、それ自体がまだ楽器ではありません。白木の音が本来の音であるという幻想自体、非常に主観的な議論ですが、このような見解は、白木最上論者には到底理解しがたい混乱であるとみなされるか、さもなければ無視されるでしょう。catgut氏以外の白木最上論者様のご意見も賜りたく存じますが、誰もいないのかもしれません。



白木ではなく、塗られた木が本来のものとすると、何をどう塗るかによって音が違うでしょうから、どういうニスをどう塗ったら良い音が得られるのかという実践的な議論が成り立ちます。これは、論理的に正しいかどうかの問題ではなく、どう塗ったら良い音になったと思うかという(究極的には主観的な)問題です。主観の問題ですが時として非常に多くの有力な賛成が得られる場合があり、そのように作られた楽器が銘器と呼ばれるようになるのかも、しれません。

如何でしょうか。拙見につき、誤謬などあるといけませんから、白木最上論者様、白木最上論反対論者の皆様、ご意見を頂戴いたしたく。
父娘でVn始めました氏:
>完全系の循環論法ですね。
まったく同感です。

[36945]
[36945]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月09日 12:02
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
catgut様

反論しやすいものにだけ反論し、そうでないものは無視するという態度はいただけません。
いろいろ書きたいこともありますが、想定外の反論をされるといけませんので、以下の点についてのみご返答ください。

①「白木のヴァイオリンにニスを塗ると、物理量としての音量が小さくなる」という至極当たり前の事実、を除いて、ほかに何か有意義な議論・意見が、このスレには存在するのでしょうか。

②catgutさんにとって、
”「音が良い」=「振動を阻害されず本来の音色で鳴る」
 ここでいう「本来の音色」=「白木の状態で得られる音色」”
であると、解釈してよろしいでしょうか。
これは、重要ですので、”はい”、”いいえ”のいずれかでお答えください。
通りすがり氏:
>反論しやすいものにだけ反論し、そうでないものは無視するという態度はいただけません。
これも同感です。

残念ながら、catgut氏の主張は、疑似科学のあらゆる特徴を備えています。UFOや幽霊と同じように。これは一種の宗教のようなものなので、議論自体が成り立たないのも頷けます。
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