[37567]
ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月13日 20:49
投稿者:catgut(ID:MxCCaDI)
私は前スレッド、前々スレッドで、
「ヴァイオリンの音色は材質と形状、および調整によって決まり、
ヴァイオリンの塗装で音色が良くなることは基本的にない」と
客観的な証拠を多数提示して書いています。
どなたも塗装でヴァイオリンの音が良くなるという証拠を提示されて
いません。そして見当違いのコメントがしばしば付けられています。
これはいったいなぜなのでしょうか。ちょっと分析してみたいと思います。
「ヴァイオリンの音色は材質と形状、および調整によって決まり、
ヴァイオリンの塗装で音色が良くなることは基本的にない」と
客観的な証拠を多数提示して書いています。
どなたも塗装でヴァイオリンの音が良くなるという証拠を提示されて
いません。そして見当違いのコメントがしばしば付けられています。
これはいったいなぜなのでしょうか。ちょっと分析してみたいと思います。
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[37653]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月19日 22:01
投稿者:catgut(ID:MxCCaDI)
ttp://www.cello.org/heaven/hill/seven.htm
の最後の部分の訳を日本語版から引用します。これを真に受けた人が少なからずいるわけです。
アントニオ・ストラディヴァリ その生涯と作品(1644-1737)
ウィリアム・ヘンリー・ヒル、アーサー・フレデリック・ヒル、アルフレッド・
エブスワース・ヒル共著 野田彰訳
ストラディヴァリとグァルネリではニスのかけ方が違っていた。それに、
幾つかの楽器では二人のニスの性質も異なっていたのである。そして、
この違いが、当然音にも影響を及ぼしたのである。カルロ・ベルゴンツィ
はまた別のことを教えて呉れる。彼は、ストラディヴァリの弟子か、或いは
助手として仕事をしていた。そして、師匠の楽器の造りについての理念
を多少とも実行に移したが、彼のニスはグァルネリのニスによく似ている
ので、結果的に彼のヴァイオリンの音は、グァルネリの音の方に似ている
のである。ヴィオームは、ストラディヴァリであろうと、グァルネリであろうと、
アマティであろうと、彼がコピーとして作ったヴァイオリンの総てに、彼なり
のやり方で同じようにニスを施したので、これらの音の性質は皆似通って
いて、あまり違わないのである。更に、J.B.グァダニーニのヴァイオリン
とガリアーノ家の人達のいろいろなすぐれた作品を調べてみると、これら
は、ストラディヴァリの理念に沿って作られていて、用いられている材料も
大抵は音響的に同程度のものであるが、その音は決してストラディヴァリ
と同じようには響かない。何故なのだろう。彼等のニスと、その施し方が、
大抵ストラディヴァリとは非常に違っていたからなのである。
の最後の部分の訳を日本語版から引用します。これを真に受けた人が少なからずいるわけです。
アントニオ・ストラディヴァリ その生涯と作品(1644-1737)
ウィリアム・ヘンリー・ヒル、アーサー・フレデリック・ヒル、アルフレッド・
エブスワース・ヒル共著 野田彰訳
ストラディヴァリとグァルネリではニスのかけ方が違っていた。それに、
幾つかの楽器では二人のニスの性質も異なっていたのである。そして、
この違いが、当然音にも影響を及ぼしたのである。カルロ・ベルゴンツィ
はまた別のことを教えて呉れる。彼は、ストラディヴァリの弟子か、或いは
助手として仕事をしていた。そして、師匠の楽器の造りについての理念
を多少とも実行に移したが、彼のニスはグァルネリのニスによく似ている
ので、結果的に彼のヴァイオリンの音は、グァルネリの音の方に似ている
のである。ヴィオームは、ストラディヴァリであろうと、グァルネリであろうと、
アマティであろうと、彼がコピーとして作ったヴァイオリンの総てに、彼なり
のやり方で同じようにニスを施したので、これらの音の性質は皆似通って
いて、あまり違わないのである。更に、J.B.グァダニーニのヴァイオリン
とガリアーノ家の人達のいろいろなすぐれた作品を調べてみると、これら
は、ストラディヴァリの理念に沿って作られていて、用いられている材料も
大抵は音響的に同程度のものであるが、その音は決してストラディヴァリ
と同じようには響かない。何故なのだろう。彼等のニスと、その施し方が、
大抵ストラディヴァリとは非常に違っていたからなのである。
[37656]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月20日 02:45
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
catgut氏、
[37647]
[37649]
通りすがり氏投稿に対して有効な回答がありません。
是非有効な回答をお願いいたします。
[37634]
の確認。
売らんが為の営業トークは数多く存在します。ヒルの営業トークが間違っていると叫ぶのがこのスレッドの趣旨なのでしょうか?
[37647]
[37647]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月19日 01:57
投稿者:通りすがり(ID:IBIIcHY)
全く違うと思います。
一般に論じられている場合(ヒル兄弟などは除いて)、
白木と比較して音色が良くなるという文脈、論調の議論はありません。
「このバイオリンはニスが良いから音色が良い」という場合、
ニスAの方がニスBより良いという議論があるのみです。
白木の楽器が一般に出回っていない以上、当然の帰結でしょう。
多くの人が触ったことも聞いたこともない白木楽器を念頭に話をするとはとても考えられません。
一般に論じられている場合(ヒル兄弟などは除いて)、
白木と比較して音色が良くなるという文脈、論調の議論はありません。
「このバイオリンはニスが良いから音色が良い」という場合、
ニスAの方がニスBより良いという議論があるのみです。
白木の楽器が一般に出回っていない以上、当然の帰結でしょう。
多くの人が触ったことも聞いたこともない白木楽器を念頭に話をするとはとても考えられません。
[37649]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月19日 02:35
投稿者:通りすがり(ID:IBIIcHY)
最終的な結果がどうあれ
>ムカデやカタツムリで音が良くなると信じ
試行錯誤することが文化、科学技術を前進させるのです。
それを否定するような論調はいかがかと思います。
後の時代の人間が、当時の試み、考えを
後の時代のパラダイムで、断罪するのは簡単であり、
傲慢でもあります。
今の科学水準(ニスの製造技術あるいは分析機器など)では、どんなニスも白木の音色以上のものは出せないとしても、将来のことまでは断定できないでしょう。
さて
>ヒル兄弟は「ニスが固有の音色を作る」と主張
と書かれていますが、もとの文章では白木の楽器について何か書かれているのですか?
注 白木と塗装済みの楽器の比較についてです。
常識的な塗装をしている限り、ニスの違いによる音色への影響が
ありうるのか、あったとしても微々たる変化なのかという議論は
別に展開してください。話が混乱しますので。
>ムカデやカタツムリで音が良くなると信じ
試行錯誤することが文化、科学技術を前進させるのです。
それを否定するような論調はいかがかと思います。
後の時代の人間が、当時の試み、考えを
後の時代のパラダイムで、断罪するのは簡単であり、
傲慢でもあります。
今の科学水準(ニスの製造技術あるいは分析機器など)では、どんなニスも白木の音色以上のものは出せないとしても、将来のことまでは断定できないでしょう。
さて
>ヒル兄弟は「ニスが固有の音色を作る」と主張
と書かれていますが、もとの文章では白木の楽器について何か書かれているのですか?
注 白木と塗装済みの楽器の比較についてです。
常識的な塗装をしている限り、ニスの違いによる音色への影響が
ありうるのか、あったとしても微々たる変化なのかという議論は
別に展開してください。話が混乱しますので。
是非有効な回答をお願いいたします。
[37634]
[37634]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月18日 10:11
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
ニスに優劣が有るとお認めになるのなら、今までの情報は、ヒルによるマーケティング手法の批判ですね。ヒルの宣伝文句をヴァイオリン職人で信じている人は極少数派なのでご安心あれ。
ヤマハの技術に関して、よく解らないところがあります。
1.量産に適した技術。
2.生産性を考えず、最良のものを目指した。
どちらでしょうか?
紫外線照射は実際に行われていますが、褪色との関係を払拭しきれていません。
ヤマハの技術に関して、よく解らないところがあります。
1.量産に適した技術。
2.生産性を考えず、最良のものを目指した。
どちらでしょうか?
紫外線照射は実際に行われていますが、褪色との関係を払拭しきれていません。
売らんが為の営業トークは数多く存在します。ヒルの営業トークが間違っていると叫ぶのがこのスレッドの趣旨なのでしょうか?
[37657]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月20日 07:46
投稿者:catgut(ID:MxCCaDI)
pochiさま、通りすがりさま、
ヴァイオリンの塗装について スレッドの[36616]
[36622]
[36631]
[36636]
あたりをご覧ください。
[36631]
より
------
Tephrosia virginianaさま、
>下記の相反すると仰せになるニスの作用も、別に製作家にとっては
>不思議なことではないのですがねぇ。。。
ぜひその仕組みを説明していただきたいものです。
どうすれば高周波が増し、どうすれば高周波が減るのでしょうか。
製作家の常識なら秘密にするほどのことではないでしょう?
そしてその場合、どれだけ音のエネルギーが失われるのでしょうか。
------
ヒルの営業トークを上記のようにいまだ信じている方がいる
ためそれが間違いであることを確認しているわけです。
ヴァイオリンの塗装について スレッドの[36616]
[36616]
Re: ヴァイオリンの塗装について
投稿日時:2008年02月18日 20:23
投稿者:catgut(ID:FjeUhFc)
通りすがりさま、
ヴァイオリンの内側は無塗装ですから、外部からの摩擦や汗などの影響
がなければ、それなりに木が維持されるのは明らかですが、摩擦や汗の
程度はまったく個人差や演奏頻度によりますので、どの程度の耐久性が
あるかはなんともいえないと思います。ニスが塗られているのは、ニスが
塗られているほうが少しでも寿命が延びることが明らかだからでしょう。
ご存知と思いますが「オイルフィニッシュ」という塗装があり、亜麻仁油など
乾性油をごく薄く塗るという方法もあります。これだと白木の美しさを
保ち、最低限の保存性を確保できるのかもしれません。
また「音が良くなる」説は以下の2派に分裂しています。
(1)ニスが高周波を相対的に弱める説
(2)ニスが高周波を相対的に強める説
(1)はニスを壁に見立てて(壁は高周波をより多く吸収することから)
耳障りな高い音を相対的に多く吸収し音のバランスが良くできるという説
です。
(2)はニスを塗ることによって板を硬くし(板の線密度を上げ)相対的に
高周波を強め美しい高音を出すという説です。
(1)と(2)が矛盾していることは明らかですので、やはりニスが音を
良くするという前提が間違っている(せいぜい音が良くない楽器の音量を
落として不快さを減らせる)くらいの効果ではないかと思います。
ヴァイオリンの内側は無塗装ですから、外部からの摩擦や汗などの影響
がなければ、それなりに木が維持されるのは明らかですが、摩擦や汗の
程度はまったく個人差や演奏頻度によりますので、どの程度の耐久性が
あるかはなんともいえないと思います。ニスが塗られているのは、ニスが
塗られているほうが少しでも寿命が延びることが明らかだからでしょう。
ご存知と思いますが「オイルフィニッシュ」という塗装があり、亜麻仁油など
乾性油をごく薄く塗るという方法もあります。これだと白木の美しさを
保ち、最低限の保存性を確保できるのかもしれません。
また「音が良くなる」説は以下の2派に分裂しています。
(1)ニスが高周波を相対的に弱める説
(2)ニスが高周波を相対的に強める説
(1)はニスを壁に見立てて(壁は高周波をより多く吸収することから)
耳障りな高い音を相対的に多く吸収し音のバランスが良くできるという説
です。
(2)はニスを塗ることによって板を硬くし(板の線密度を上げ)相対的に
高周波を強め美しい高音を出すという説です。
(1)と(2)が矛盾していることは明らかですので、やはりニスが音を
良くするという前提が間違っている(せいぜい音が良くない楽器の音量を
落として不快さを減らせる)くらいの効果ではないかと思います。
[36622]
Re: ヴァイオリンの塗装について
投稿日時:2008年02月19日 09:55
投稿者:Tephrosia virginiana(ID:KBQoYnA)
どうやらスレ主さんは、そーとー頭でっかちで、実際に製作経験も無いか、乏しそうなので、もうつっぱるの止めたらどうですか?
下記の相反すると仰せになるニスの作用も、別に製作家にとっては不思議なことではないのですがねぇ。。。
管理人様、、強制Closeしては。。。?
下記の相反すると仰せになるニスの作用も、別に製作家にとっては不思議なことではないのですがねぇ。。。
管理人様、、強制Closeしては。。。?
[36631]
Re: ヴァイオリンの塗装について
投稿日時:2008年02月19日 22:08
投稿者:catgut(ID:FjeUhFc)
Tephrosia virginianaさま、
>下記の相反すると仰せになるニスの作用も、別に製作家にとっては
>不思議なことではないのですがねぇ。。。
ぜひその仕組みを説明していただきたいものです。
どうすれば高周波が増し、どうすれば高周波が減るのでしょうか。
製作家の常識なら秘密にするほどのことではないでしょう?
そしてその場合、どれだけ音のエネルギーが失われるのでしょうか。
以下のカリフォルニア工科大学のWebに掲載されている記事が
現代の音響学者の考え方を代弁しています。
ttp://eands.caltech.edu/articles/LXVII4/Hsieh%20Layout.pdf
Cremona Revisited:The Science of Violin Making
クレモナに立ち戻る:ヴァイオリン製作の科学
The claim most commonly made by violin makers was that a secret
recipe for varnish was the most important factor in tone quality.
However, varnish is unlikely to improve the sound of a violin.
Its only acoustical effect is to damp vibrations, and because its
main function is to form a hard protective layer over the exterior of
the instrument, it is highly implausible that any varnish could
selectively damp very high frequencies. Furthermore, ultraviolet photography has revealed that most of Stradivari’s and Guarneri’s
violins have lost much of their original varnish, and have been
recoated in the last 150 years with modern varnishes. Since many
modern violin makers believe that their violins sound better
“in the white” than varnished, the best thing to do with varnish may
simply be to use less of it.
かつてヴァイオリン製作者の大半はニスの秘密の材質が音色の最も
重要な要素だと主張していました。しかしニスはヴァイオリンの音を
改善しそうにありません。ニスの音響的な効果は楽器の表面に固い層
を作って振動を抑制することです。ニスが高周波だけを選択的に弱める
ということはまったくありそうにないことです。紫外線写真によってほとん
どのストラディヴァリとグァルネリのヴァイオリンは大半のオリジナルニスが
失われており、過去150年以内に近代的なニスが塗られていることが
分かっています。このため多くの現代のヴァイオリン製作者はニスが塗られていない「白木」のヴァイオリンの音のほうが良いと信じています。ニスはできるだけ使わないほうが良いでしょう。
通りすがりさま、
>白木バイオリンに手垢のコーティーング”で盛り上がれませんか?
私の趣味ではないのでご自分でお試しください。
>下記の相反すると仰せになるニスの作用も、別に製作家にとっては
>不思議なことではないのですがねぇ。。。
ぜひその仕組みを説明していただきたいものです。
どうすれば高周波が増し、どうすれば高周波が減るのでしょうか。
製作家の常識なら秘密にするほどのことではないでしょう?
そしてその場合、どれだけ音のエネルギーが失われるのでしょうか。
以下のカリフォルニア工科大学のWebに掲載されている記事が
現代の音響学者の考え方を代弁しています。
ttp://eands.caltech.edu/articles/LXVII4/Hsieh%20Layout.pdf
Cremona Revisited:The Science of Violin Making
クレモナに立ち戻る:ヴァイオリン製作の科学
The claim most commonly made by violin makers was that a secret
recipe for varnish was the most important factor in tone quality.
However, varnish is unlikely to improve the sound of a violin.
Its only acoustical effect is to damp vibrations, and because its
main function is to form a hard protective layer over the exterior of
the instrument, it is highly implausible that any varnish could
selectively damp very high frequencies. Furthermore, ultraviolet photography has revealed that most of Stradivari’s and Guarneri’s
violins have lost much of their original varnish, and have been
recoated in the last 150 years with modern varnishes. Since many
modern violin makers believe that their violins sound better
“in the white” than varnished, the best thing to do with varnish may
simply be to use less of it.
かつてヴァイオリン製作者の大半はニスの秘密の材質が音色の最も
重要な要素だと主張していました。しかしニスはヴァイオリンの音を
改善しそうにありません。ニスの音響的な効果は楽器の表面に固い層
を作って振動を抑制することです。ニスが高周波だけを選択的に弱める
ということはまったくありそうにないことです。紫外線写真によってほとん
どのストラディヴァリとグァルネリのヴァイオリンは大半のオリジナルニスが
失われており、過去150年以内に近代的なニスが塗られていることが
分かっています。このため多くの現代のヴァイオリン製作者はニスが塗られていない「白木」のヴァイオリンの音のほうが良いと信じています。ニスはできるだけ使わないほうが良いでしょう。
通りすがりさま、
>白木バイオリンに手垢のコーティーング”で盛り上がれませんか?
私の趣味ではないのでご自分でお試しください。
[36636]
Re: ヴァイオリンの塗装について
投稿日時:2008年02月20日 09:43
投稿者:Tephrosia virginiana(ID:KBQoYnA)
腸さん
ほんま紙上の空論になってきたね、
下地としてある種オイルを浸透させた(なんならコバルトとか添加しまひょか?)木と
下地はともかく多少厚めに上塗り(アルコールでもオイルでもいいです)した木
違いわかる?
このスレに反応するの、これで最後にさせてもらいますわ
ほんま紙上の空論になってきたね、
下地としてある種オイルを浸透させた(なんならコバルトとか添加しまひょか?)木と
下地はともかく多少厚めに上塗り(アルコールでもオイルでもいいです)した木
違いわかる?
このスレに反応するの、これで最後にさせてもらいますわ
あたりをご覧ください。
[36631]
[36631]
Re: ヴァイオリンの塗装について
投稿日時:2008年02月19日 22:08
投稿者:catgut(ID:FjeUhFc)
Tephrosia virginianaさま、
>下記の相反すると仰せになるニスの作用も、別に製作家にとっては
>不思議なことではないのですがねぇ。。。
ぜひその仕組みを説明していただきたいものです。
どうすれば高周波が増し、どうすれば高周波が減るのでしょうか。
製作家の常識なら秘密にするほどのことではないでしょう?
そしてその場合、どれだけ音のエネルギーが失われるのでしょうか。
以下のカリフォルニア工科大学のWebに掲載されている記事が
現代の音響学者の考え方を代弁しています。
ttp://eands.caltech.edu/articles/LXVII4/Hsieh%20Layout.pdf
Cremona Revisited:The Science of Violin Making
クレモナに立ち戻る:ヴァイオリン製作の科学
The claim most commonly made by violin makers was that a secret
recipe for varnish was the most important factor in tone quality.
However, varnish is unlikely to improve the sound of a violin.
Its only acoustical effect is to damp vibrations, and because its
main function is to form a hard protective layer over the exterior of
the instrument, it is highly implausible that any varnish could
selectively damp very high frequencies. Furthermore, ultraviolet photography has revealed that most of Stradivari’s and Guarneri’s
violins have lost much of their original varnish, and have been
recoated in the last 150 years with modern varnishes. Since many
modern violin makers believe that their violins sound better
“in the white” than varnished, the best thing to do with varnish may
simply be to use less of it.
かつてヴァイオリン製作者の大半はニスの秘密の材質が音色の最も
重要な要素だと主張していました。しかしニスはヴァイオリンの音を
改善しそうにありません。ニスの音響的な効果は楽器の表面に固い層
を作って振動を抑制することです。ニスが高周波だけを選択的に弱める
ということはまったくありそうにないことです。紫外線写真によってほとん
どのストラディヴァリとグァルネリのヴァイオリンは大半のオリジナルニスが
失われており、過去150年以内に近代的なニスが塗られていることが
分かっています。このため多くの現代のヴァイオリン製作者はニスが塗られていない「白木」のヴァイオリンの音のほうが良いと信じています。ニスはできるだけ使わないほうが良いでしょう。
通りすがりさま、
>白木バイオリンに手垢のコーティーング”で盛り上がれませんか?
私の趣味ではないのでご自分でお試しください。
>下記の相反すると仰せになるニスの作用も、別に製作家にとっては
>不思議なことではないのですがねぇ。。。
ぜひその仕組みを説明していただきたいものです。
どうすれば高周波が増し、どうすれば高周波が減るのでしょうか。
製作家の常識なら秘密にするほどのことではないでしょう?
そしてその場合、どれだけ音のエネルギーが失われるのでしょうか。
以下のカリフォルニア工科大学のWebに掲載されている記事が
現代の音響学者の考え方を代弁しています。
ttp://eands.caltech.edu/articles/LXVII4/Hsieh%20Layout.pdf
Cremona Revisited:The Science of Violin Making
クレモナに立ち戻る:ヴァイオリン製作の科学
The claim most commonly made by violin makers was that a secret
recipe for varnish was the most important factor in tone quality.
However, varnish is unlikely to improve the sound of a violin.
Its only acoustical effect is to damp vibrations, and because its
main function is to form a hard protective layer over the exterior of
the instrument, it is highly implausible that any varnish could
selectively damp very high frequencies. Furthermore, ultraviolet photography has revealed that most of Stradivari’s and Guarneri’s
violins have lost much of their original varnish, and have been
recoated in the last 150 years with modern varnishes. Since many
modern violin makers believe that their violins sound better
“in the white” than varnished, the best thing to do with varnish may
simply be to use less of it.
かつてヴァイオリン製作者の大半はニスの秘密の材質が音色の最も
重要な要素だと主張していました。しかしニスはヴァイオリンの音を
改善しそうにありません。ニスの音響的な効果は楽器の表面に固い層
を作って振動を抑制することです。ニスが高周波だけを選択的に弱める
ということはまったくありそうにないことです。紫外線写真によってほとん
どのストラディヴァリとグァルネリのヴァイオリンは大半のオリジナルニスが
失われており、過去150年以内に近代的なニスが塗られていることが
分かっています。このため多くの現代のヴァイオリン製作者はニスが塗られていない「白木」のヴァイオリンの音のほうが良いと信じています。ニスはできるだけ使わないほうが良いでしょう。
通りすがりさま、
>白木バイオリンに手垢のコーティーング”で盛り上がれませんか?
私の趣味ではないのでご自分でお試しください。
------
Tephrosia virginianaさま、
>下記の相反すると仰せになるニスの作用も、別に製作家にとっては
>不思議なことではないのですがねぇ。。。
ぜひその仕組みを説明していただきたいものです。
どうすれば高周波が増し、どうすれば高周波が減るのでしょうか。
製作家の常識なら秘密にするほどのことではないでしょう?
そしてその場合、どれだけ音のエネルギーが失われるのでしょうか。
------
ヒルの営業トークを上記のようにいまだ信じている方がいる
ためそれが間違いであることを確認しているわけです。
[37658]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月20日 07:59
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
やはり、回答になっていません。
白木のヴァイオリンの優越性に関する見解をもう一度御開陳下さい。
ヒルが白木のヴァイオリンとニス塗ったヴァイオリンの比較をした資料をご呈示下さい。
白木のヴァイオリンの優越性に関する見解をもう一度御開陳下さい。
ヒルが白木のヴァイオリンとニス塗ったヴァイオリンの比較をした資料をご呈示下さい。
[37660]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月21日 17:15
投稿者:catgut(ID:MxCCaDI)
ヒル兄弟は以下のように書いています。
-----
たとえば、ストラディヴァリのヴァイオリンが、彼の偉大なライヴァル、
ジュゼッペ・グァルネリ・デル・ジェズのヴァイオリンとは全く違った性格
の音を響かせると知っている人は尠なくない筈である。しかし、
それは何故なのだろう。基本的には、全く同じ線に沿って作られてい
ながら、それぞれに自分自身の音の質を堅持しているグァルネリや
ストラディヴァリの楽器が幾つも存在している事実を考えると、この
問いの答えを楽器の造りだけに求めることは出来ない。
もし、造りだけで音の違いを説明できるとすれば、ヴィオームのような
腕の達者な製作者が作ったストラディヴァリやグァルネリの楽器のそれ
ぞれのコピーが、どうして元のオリジナルの楽器のようにそれぞれ違っ
た”声色”を持っていないのだろう。
-----
「造り」とは「白木」のことです。
「ストラディヴァリの造り」(白木)にストラディヴァリのニスをかけることでは
じめてストラディヴァリの音色になり、「グァルネリの造り」(白木)にグァルネリのニスをかけることではじめてグァルネリの音色になると主張しているわけです。
-----
たとえば、ストラディヴァリのヴァイオリンが、彼の偉大なライヴァル、
ジュゼッペ・グァルネリ・デル・ジェズのヴァイオリンとは全く違った性格
の音を響かせると知っている人は尠なくない筈である。しかし、
それは何故なのだろう。基本的には、全く同じ線に沿って作られてい
ながら、それぞれに自分自身の音の質を堅持しているグァルネリや
ストラディヴァリの楽器が幾つも存在している事実を考えると、この
問いの答えを楽器の造りだけに求めることは出来ない。
もし、造りだけで音の違いを説明できるとすれば、ヴィオームのような
腕の達者な製作者が作ったストラディヴァリやグァルネリの楽器のそれ
ぞれのコピーが、どうして元のオリジナルの楽器のようにそれぞれ違っ
た”声色”を持っていないのだろう。
-----
「造り」とは「白木」のことです。
「ストラディヴァリの造り」(白木)にストラディヴァリのニスをかけることでは
じめてストラディヴァリの音色になり、「グァルネリの造り」(白木)にグァルネリのニスをかけることではじめてグァルネリの音色になると主張しているわけです。
[37661]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月21日 17:28
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
ヒルのは、ストラディヴァリウスの白木の状態の音とニスを塗った後の状態の見解ではありませんね。ニスが違えば音も違うだろう。という見解に過ぎません。ここから飛躍して、ニスが音を決めるかの様な結論に達しているのであって、白木の状態とニスを塗った状態を比較した文章は見た事がありません。←というのがとおりすがり氏のご意見です。
白木のヴァイオリンの優位性に関する見解を御開陳下さい。
白木のヴァイオリンの優位性に関する見解を御開陳下さい。
[37662]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月21日 19:10
投稿者:catgut(ID:MxCCaDI)
ヴァイオリンの音色改善にとって効果があるのは「木質改善」です。長い時間で経年変化したヴァイオリンが一般的には「良い音色」に聞こえることから、人工的に経年変化を加速するような方法が研究されてきました。
ヴィヨームによる蒸気乾燥や、ナジバリーによる加熱処理、ヤマハに
よるA.R.E.(Acoustic Resonance Enhancement)技術などが該当すると
思います。
ただし、この技術は副作用が不明なため、ヴァイオリンのように長寿命が
期待される楽器では好まれないようです。特にヴィヨームによる蒸気乾燥で破壊された楽器が多いと言われており、ヴァイオリン製作では禁忌のように言われることも多いと思います。
そこで調べたところ、少なくとも昭和初期には鈴木バイオリンが全面的に
ヴァイオリン用木材の人工乾燥をしていたことが分かりました。32度から
50度程度の温度にした人工乾燥室で、湿度を落として普及モデルから
高級モデル用の木材まで最低3ヶ月は人工乾燥を行ったそうです(自然
乾燥1ヶ月・人工乾燥最低3ヶ月・自然乾燥6ヶ月。高級モデルはこれを
繰り返す)。当時の鈴木バイオリンで割れや剥れが起きたものも少なくは
ないと思いますが、実用にならないほど酷くなったとも聞かないので、工夫
さえすれば人工乾燥や加熱を行ってもかなりの年月に耐えるものができる
のかもしれません。
ヴィヨームによる蒸気乾燥や、ナジバリーによる加熱処理、ヤマハに
よるA.R.E.(Acoustic Resonance Enhancement)技術などが該当すると
思います。
ただし、この技術は副作用が不明なため、ヴァイオリンのように長寿命が
期待される楽器では好まれないようです。特にヴィヨームによる蒸気乾燥で破壊された楽器が多いと言われており、ヴァイオリン製作では禁忌のように言われることも多いと思います。
そこで調べたところ、少なくとも昭和初期には鈴木バイオリンが全面的に
ヴァイオリン用木材の人工乾燥をしていたことが分かりました。32度から
50度程度の温度にした人工乾燥室で、湿度を落として普及モデルから
高級モデル用の木材まで最低3ヶ月は人工乾燥を行ったそうです(自然
乾燥1ヶ月・人工乾燥最低3ヶ月・自然乾燥6ヶ月。高級モデルはこれを
繰り返す)。当時の鈴木バイオリンで割れや剥れが起きたものも少なくは
ないと思いますが、実用にならないほど酷くなったとも聞かないので、工夫
さえすれば人工乾燥や加熱を行ってもかなりの年月に耐えるものができる
のかもしれません。
[37663]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月21日 19:28
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
この掲示板にも古いスズキの人工乾燥した木を使っている楽器で有ろうものを持っている方がいらっしゃいます。破れ太鼓だと投稿がありました。
山葉は古くからピアノの響板に熱乾燥の手法を取り入れていた筈です。
何度も書きます。
ニスを塗っていないストラディヴァリウスとニスを塗ったストラディヴァリウスの違いについて、ご意見をお聞かせ下さい。
山葉は古くからピアノの響板に熱乾燥の手法を取り入れていた筈です。
何度も書きます。
ニスを塗っていないストラディヴァリウスとニスを塗ったストラディヴァリウスの違いについて、ご意見をお聞かせ下さい。
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Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月21日 20:32
投稿者:通りすがり(ID:IBIIcHY)
>「造り」とは「白木」のことです。
違うと思います。
よく考えてみてください。
違うと思います。
よく考えてみてください。
[37665]
Re: ヴァイオリンの塗装について その3
投稿日時:2008年06月21日 22:57
投稿者:catgut(ID:MxCCaDI)
pochiさま、以下の2点に分けてコメント致します。
1.ストラディヴァリ自身が白木の楽器とニスを塗った楽器にについてどう考えていたか
ストラディヴァリ自身はニスは「保存と美観」のために塗ると考えていたに過ぎず薄めに塗ることを心がけた程度であろうと思います。
2.結果的に(製作後ずっと時間が経過して)ストラディヴァリのニスを塗った楽器とニスを剥がした楽器(白木相当)とはどう違うか
厚く堅いカバーニスがかけられていない限りは、オリジナルニスは磨り減って樹脂層が薄くなり、またヤマハの実験が示唆するように古いニスは物理的に脆くなっている可能性が高いため、ニスを塗った楽器であっても物理的には白木に近い状態になっていると思います。
通りすがりさま、
「造り」は原文ではconstructionですから、この場合材料を含めた物理的な構造物(白木の楽器)のこと以外とは私には理解できません。他にどんな解釈が可能なのでしょうか。
1.ストラディヴァリ自身が白木の楽器とニスを塗った楽器にについてどう考えていたか
ストラディヴァリ自身はニスは「保存と美観」のために塗ると考えていたに過ぎず薄めに塗ることを心がけた程度であろうと思います。
2.結果的に(製作後ずっと時間が経過して)ストラディヴァリのニスを塗った楽器とニスを剥がした楽器(白木相当)とはどう違うか
厚く堅いカバーニスがかけられていない限りは、オリジナルニスは磨り減って樹脂層が薄くなり、またヤマハの実験が示唆するように古いニスは物理的に脆くなっている可能性が高いため、ニスを塗った楽器であっても物理的には白木に近い状態になっていると思います。
通りすがりさま、
「造り」は原文ではconstructionですから、この場合材料を含めた物理的な構造物(白木の楽器)のこと以外とは私には理解できません。他にどんな解釈が可能なのでしょうか。
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