ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web
ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web

鈴木政吉氏製作のバイオリンについて | ヴァイオリン掲示板

ヴァイオリン好きのための情報サイト ヴァイオリン・ウェブ
楽器・付属品 22 Comments
[38474]

鈴木政吉氏製作のバイオリンについて

投稿日時:2008年10月19日 19:02
投稿者:HONEY(ID:FmdVNjc)
初めて投稿させて頂きますHONEYと申します。

恐縮ながら鈴木政吉氏製作のバイオリンについてですが、音のみを基準で考えて現在どのような評価をされているのでしょうか?
政吉氏が楽器を製作されていた戦前はまだ製作技術も試行錯誤の段階だったと思われます、もちろん材料も国内の木材を使用していたと考えられます。
スズキバイオリンのサイトを見ると昔の価格表が公開されています、政吉氏自信製作の楽器は当時の価格で1700円(!)となっています、ちなみに一番安い機種は8円ぐらいだったようです。
この価格の開きから見て当時の政吉氏製作の楽器は相当高価だったとうかがえます。はたして現在その楽器はどのような音色を奏でているのでしょうか?

現在国内製作者は海外で修行された方も多く、国際的にも高い評価をされています、バイオリン製作のパイオニアたる政吉氏の楽器は果たして現在どのような評価がされているか恐縮ながら知りたいわけでして、投稿させてもらいました。

もし当時の政吉氏の楽器を弾いたことがある方がいらっしゃいましたら是非意見を聞かせて頂きたい。

どうかご教授お願いします。
ヴァイオリン掲示板に戻る
1 / 3 ページ [ 22コメント ]
[38476]

Re: 鈴木政吉氏製作のバイオリンについて

投稿日時:2008年10月19日 21:54
投稿者:Xin(ID:NjaGdUY)
このサイトごらんになりました ?
ttp://www5a.biglobe.ne.jp/%7Eh-sumiya/
[38477]

Re: 鈴木政吉氏製作のバイオリンについて

投稿日時:2008年10月19日 22:29
投稿者:HONEY(ID:FmdVNjc)
Xin様

コメント有難うございます。

ええ、このサイトは政吉氏のバイオリンをネットで検索すると直ぐにヒットしましたので参考になりました。

このサイトでは政吉氏のバイオリンは国産の木を使っているようと推察していますね、あと細工などはあまり丁寧に行われておらずアラが目立つと。
私が感ずるにこのサイトで扱っているバイオリンは政吉氏本人の作ではないような気もするのですがどうでしょうか?

残念ながら肝心な音についてはほとんど記述されていないので、イマイチ参考になりませんでした。
[38479]

Re: 鈴木政吉氏製作のバイオリンについて

投稿日時:2008年10月20日 08:45
投稿者:guitarista(ID:FWNQeVc)
量産体制を築いた功績はあると思いますが、それだけだと思いますよ。楽器をみれば、楽器の対する考え方がわかると思います。

それと、木工職人として優れていても、いい音のイメージが湧かない人は、いい楽器が作れないようです。
[38484]

Re: 鈴木政吉氏製作のバイオリンについて

投稿日時:2008年10月20日 20:48
投稿者:HONEY(ID:FmdVNjc)
guitarista様
志野ちゃんPAPA様

貴重なご意見有難うございます。

guitarista殿は政吉氏製作の楽器を弾いた経験がおありのようでなかなか厳しい評価ですね、政吉氏製作の楽器はやはりイマイチだったのでしょうか?政吉氏は多くの楽器を製作されたようですので他の方のご意見も聞きたいところです。

志野ちゃんPAPA殿は無量塔氏とお知り合いとはいやはや、、、、、無量塔氏も政吉製作の楽器を手に取りずいぶん研究されたのでしょう。目にされた楽器の細工やニスはなかなかの出来栄えだったようですね、やはり気になるのは音のほうですが果たしてどうでしょうか?

昨今ネットオークションにおいてはしばしば政吉氏の楽器と思われるものが時折出品されているのを目にします、残念ながらどれも状態は良いとは言えず、2~4万ほどで落札されています。

落札した方がこの楽器を工房に持ち込み、大枚をはたいて修理をしても修理費に見合った音の楽器にならないことが多いのではないかと推察されます、結果としてどうしても評価が低くなっているのではないでしょうか?

もし政吉氏製作で鳴る楽器を弾いた経験がおありの方がいらっしゃいましたら是非お話していただきたいところです。
[38485]

Re: 鈴木政吉氏製作のバイオリンについて

投稿日時:2008年10月20日 21:17
投稿者:HONEY(ID:FmdVNjc)
追補

例の鈴木バイオリン過去価格表を見ましたら昭和2~12年までは製作された政吉№3というモデルはちょうど1000円と記述されていました、これは無量塔氏のお話と合致しますね。昭和2年で1000円は確かにかなりの大金です、音は素人には解りかねますが少なくとも見た目は良い楽器を製作しないとお客は納得しませんよね。
[38486]

Re: 鈴木政吉氏製作のバイオリンについて

投稿日時:2008年10月20日 22:51
投稿者:catgut(ID:GUQGISA)
「MASAKICHI SUZUKI」は量産ヴァイオリンのブランドです。
鈴木政吉の自作(とされるもの)は滅多に市場には出てこないようですね。
今年のThe Stradの5月号にちょうど鈴木政吉の特集がありました。

MADE IN JAPAN MARGARET MEHL

このなかでMEHLさんが無量塔蔵六氏に面会し、無量塔氏が所有する
鈴木政吉の真作とされる楽器について書いています。オールド仕上げなので志野ちゃんPAPAさまが書かれている楽器だと思います。

Built in 1941, the instrument resembles 18th-century Italian models.
'It is well made, but unfortunately does not sound good', Murata commented.
'With better materials he could surely have made excellent violins.'

無量塔氏は「(1941年の作品なので)材料が悪く音が良くない。ただ、良い材料があれば政吉は本当に素晴らしいヴァイオリンを作れたはずだ。」

と鈴木政吉の腕を高く評価しています。

政吉の息子が書いた記事にも、壮年以降に経営を息子に任せて最高の
ヴァイオリン作りに打ち込んでいたことが書かれています。
[38487]

Re: 鈴木政吉氏製作のバイオリンについて

投稿日時:2008年10月20日 23:23
投稿者:catgut(ID:GUQGISA)
以下は鈴木政吉の息子の鈴木喜久雄氏による父親についてのエピソードです。

(1930年代に鈴木鎮一がピエトロ・グァルネリを日本に持ち帰って)
父はグァルネーリを手にしてまったく感動した。私たち六人の兄弟たちが
集まって、父が涙をこぼさんばかりに感動している様子を見まもったので
あるが、父は、静かな口調で言った。
「このヴァイオリンはいままで、わしが考えていたヴァイオリンというもの
と音の深さがぜんぜん違う。これこそ、本当のヴァイオリンだ。お前たち
にそれが判るか」父は手にしたグァルネーリをそっと座布団の上に置いた。
「第一に表板と裏板の肉づきを見てごらん。わしがこれまで彫って来た
裏板の厚みの味がまったく違う。これは相当に厚い板を削ってこれまで
に彫りあげたものだ・・・・。わしは、どうしてこれだけ裏板の中心の厚い
ものが、こんなにいい音色を出すのか不思議でならないのだ」
父はグァルネーリをとって静かに弾きはじめた。このときの父の厳しい顔を
いまでもはっきり私は覚えている。グァルネーリは父のヴァイオリンの製作に大きな革命を与えた。父は憑かれた人のように地下室の仕事場に引き篭もってしまった。
[38488]

Re: 鈴木政吉氏製作のバイオリンについて

投稿日時:2008年10月20日 23:30
投稿者:HONEY(ID:FmdVNjc)
catgut様

貴重なご意見有難うございます。

なるほど良く見る「MASAKICHI SUZUKI」と書かれ鈴木のマークが入った楽器は量産品ということですね、冷静に考えれば確かにその通りです、本人作の個体は相当数が少なくて当然です。

そうなると真作を弾いた事のある方はますます少なくなりそうです、残念ながら音色の検証は難しそうですね。

兎にも角にも晩年の政吉氏製作バイオリンは時代相応にすばらしい楽器であったことが想像されます、その道のパイオニアで苦労した人間がいい加減なものを作るとは考え難いですもの。

なんとなく政吉氏製作の楽器について見えてきたような気がします、皆さん貴重なご意見大変感謝致します。
[38490]

Re: 鈴木政吉氏製作のバイオリンについて

投稿日時:2008年10月21日 08:16
投稿者:政吉ユーザー(ID:ORgTNBY)
メインにはモダンフレンチですが、政吉もサブで使っています
No.5というラベルの物が家にありました(祖父が使った物です)ので
しばらくサブで弾いていました。そこそこに音が良かったからです。
ふんわり心地よく響くので、以前に使っていたドイツの物より音色が好みです。
その後、ネットオークションで見かけた廉価版の政吉(No.1)を手に入れましたが
まさにそれは、ヴァイオリンの形をした箱でした。
それでも昔の日本人がこれで練習を始めたのかと思うと感慨深かったです。
現在は叔父の家に残っていた政吉No.11を使っています。これは素晴らしい音です。
造りも丁寧で、外見では誰も鈴木とは当てた人は居ません。
先生も音を誉めて下さいます。No.7、9あたりはたまに聞いたことがあるけれど
No,11は初めて見た、と仰いました。量産品でもランクによって相当違うようです。
ヴァイオリン掲示板に戻る
1 / 3 ページ [ 22コメント ]