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ヴェニス・カトリン(キャットライン)が凄い!
投稿日時:2008年12月29日 21:34
投稿者:腸弦(ID:cSQ0QA)
ガット弦をこよなく愛する腸弦です。TORO社のヴェニス・カトリン(ロープ状のガット弦)のD・G線を試してみましたのでレポートしたいと思います。このスレッドでは、裸のガット弦の一種であるヴェニス・カトリンに的を絞ってレポートしたいと思います。
私が試したヴェニス・カトリンのゲージは、D線が1.22mm、G線が1.84mmで、どちらも銀巻きの無い裸のガット弦で、3回ニスコーティングが施された3×Vです。
通常のハイツイストの裸ガットのD・G線も、ピッチが安定するまでの時間が短くて重宝してますが、ヴェニス・カトリンのD・G線はそれを上回る早さでピッチが安定してくれます。
夜に弦を張替えして、翌日朝にヴァイオリンケースを開けてみると、たいてい、半音~全音ぐらいピッチが下がるのが通例ですが、今回は1/4音~半音ぐらいしかピッチが下がりませんでした。
弦を張っている最中は、ヴェニス・カトリンの方が、ペグを回す(ピッチを上げていく)たびにどんどん伸びていく(ピッチが下がっていく)、という感じで伸びが大きいのですが、このように初期の伸びが大きい分、ピッチが安定するのが早いのだと思います。
オリーヴのような通常のガット弦はもちろんのこと、最近のハイテク・ナイロン弦よりも、TOROのヴェニス・カトリンは早くピッチが安定すると言っても良いのではないかと思います。
弦を張り替えた直後は、弦が伸びてピッチが下がってくるので頻繁に調弦し直します。このとき、駒が指板側におじぎする(傾いてくる)現象が起きますが、ヴェニス・カトリンでは、その現象が非常に小さいです。弦の表面がハイツイストの弦よりも凸凹しているので、駒の溝に弦がひっかかって、駒を指板側におじぎさせてしまうのではないかと懸念してましたが、全く問題ありません。
ヴェニス・カトリンは弦の初期の伸びが大きいものの、その後の弦の伸びが小さいことと、弦の表面の凸凹が非常に滑らかで弦そのものが柔軟なことから、駒を指板側におじぎさせようとする力が小さいのだと思われます。
駒が少しでも指板側におじぎすると、音に悪影響がありますし、駒そのものの曲がりや歪みなどを引き起こすので、ヴェニス・カトリンのこうした特性は高く評価できると思います。
ヴェニス・カトリンは、弦そのものが非常に柔らかいせいか、左手の指で押さえたとき、あるいは、右手で弓圧をかけたとき、弦のテンションが少し低く感じられます。結果的に、左手で弦を押さえるのも右手のボウイングも楽になります。
ハイツイストのD・G線は、ゲージが太くなるにつれて、弦がかなり硬くなってしまう(弦の感触がゴツゴツしてしまう)ため、レスポンスが鈍くなったり、ときおり音が詰まり気味になることがありましたが、ヴェニス・カトリンは太くても非常に柔軟なので、レスポンスが俊敏で、手応えがより自然な感じです。
弦をはじいたとき、あるいは弦を弓で弾いたときの残響(サステイン)は、ヴェニス・カトリンの方が、ハイツイストよりも長いです。D・G線の残響に関しては、
銀巻きの弦(オリーヴやドミナントなど)(残響100)>ヴェニス・カトリン(残響80~90)>ハイツイスト(残響50~60)
という式が成り立つと思います。(数値は、あくまでも私の主観的な実感を数値化したものですので、参考程度にしていただけたらと思います)
これは、弓で3重、4重の和音を弾くとき、あるいは、ピチカートをはじくときは、弦の残響が適度に長い方が弾き易いですし、残響が適度に長いと和音に厚みが出るので、弦そのものの残響は結構大事な要素です。
ヴェニス・カトリンは、オリーヴやドミナントに比べると若干残響が短いですが、むしろ、少し短いことはメリットというか、ヴェニス・カトリンの残響の方が、むしろ、残響が長過ぎなくてちょうど良いと言えるのではないかと思います。
弦そのものの残響が長すぎると、スタカートやスピカートでの音の分離が悪くなりますので、ヴェニス・カトリンの適度な残響は、操作性の点で有利なのではないかと思います。
ヴェニス・カトリンの音色についてですが、良く言われるようなザックリした音という感じは全くなくて、むしろ、ハイツイストの弦にありがちな「甲高さ」を抑制したような、むしろおとなしい感じがします。これは、私が試したのが、3×Vのヴェニス・カトリンであることが影響しているのかも知れません。(他の方は、みな、ナチュラルのヴェニス・カトリンを試されたのではないでしょうか?)
私の場合は、3×Vのヴァーニッシュ加工の影響で、弦の表面がより滑らかに感じられたり、音がマイルドに感じられたりしているのかも知れません。
ヴェニス・カトリンは、音響的に優れているだけでなく、太さのデメリットをとても小さくしてくれるので、D・G線の裸ガット化に興味のある人が、チャレンジし易くなるのではないかと思います。
耐久性については、しばらく弾いてみないとわかりませんが、D・G線に関しては、テニスのガットやヴァイオリンのガット弦でのロープ・コアは耐久性に優れる構造であると言われていますし、ヴェニス・カトリンは弦そのものが非常に柔軟でしなやかであり、弦の特定の箇所に負荷が集中する可能性は低いと思われますので、ハイツイストの弦と同様に長持ちしてくれるのではないかと予想しています。
それでは、また。
私が試したヴェニス・カトリンのゲージは、D線が1.22mm、G線が1.84mmで、どちらも銀巻きの無い裸のガット弦で、3回ニスコーティングが施された3×Vです。
通常のハイツイストの裸ガットのD・G線も、ピッチが安定するまでの時間が短くて重宝してますが、ヴェニス・カトリンのD・G線はそれを上回る早さでピッチが安定してくれます。
夜に弦を張替えして、翌日朝にヴァイオリンケースを開けてみると、たいてい、半音~全音ぐらいピッチが下がるのが通例ですが、今回は1/4音~半音ぐらいしかピッチが下がりませんでした。
弦を張っている最中は、ヴェニス・カトリンの方が、ペグを回す(ピッチを上げていく)たびにどんどん伸びていく(ピッチが下がっていく)、という感じで伸びが大きいのですが、このように初期の伸びが大きい分、ピッチが安定するのが早いのだと思います。
オリーヴのような通常のガット弦はもちろんのこと、最近のハイテク・ナイロン弦よりも、TOROのヴェニス・カトリンは早くピッチが安定すると言っても良いのではないかと思います。
弦を張り替えた直後は、弦が伸びてピッチが下がってくるので頻繁に調弦し直します。このとき、駒が指板側におじぎする(傾いてくる)現象が起きますが、ヴェニス・カトリンでは、その現象が非常に小さいです。弦の表面がハイツイストの弦よりも凸凹しているので、駒の溝に弦がひっかかって、駒を指板側におじぎさせてしまうのではないかと懸念してましたが、全く問題ありません。
ヴェニス・カトリンは弦の初期の伸びが大きいものの、その後の弦の伸びが小さいことと、弦の表面の凸凹が非常に滑らかで弦そのものが柔軟なことから、駒を指板側におじぎさせようとする力が小さいのだと思われます。
駒が少しでも指板側におじぎすると、音に悪影響がありますし、駒そのものの曲がりや歪みなどを引き起こすので、ヴェニス・カトリンのこうした特性は高く評価できると思います。
ヴェニス・カトリンは、弦そのものが非常に柔らかいせいか、左手の指で押さえたとき、あるいは、右手で弓圧をかけたとき、弦のテンションが少し低く感じられます。結果的に、左手で弦を押さえるのも右手のボウイングも楽になります。
ハイツイストのD・G線は、ゲージが太くなるにつれて、弦がかなり硬くなってしまう(弦の感触がゴツゴツしてしまう)ため、レスポンスが鈍くなったり、ときおり音が詰まり気味になることがありましたが、ヴェニス・カトリンは太くても非常に柔軟なので、レスポンスが俊敏で、手応えがより自然な感じです。
弦をはじいたとき、あるいは弦を弓で弾いたときの残響(サステイン)は、ヴェニス・カトリンの方が、ハイツイストよりも長いです。D・G線の残響に関しては、
銀巻きの弦(オリーヴやドミナントなど)(残響100)>ヴェニス・カトリン(残響80~90)>ハイツイスト(残響50~60)
という式が成り立つと思います。(数値は、あくまでも私の主観的な実感を数値化したものですので、参考程度にしていただけたらと思います)
これは、弓で3重、4重の和音を弾くとき、あるいは、ピチカートをはじくときは、弦の残響が適度に長い方が弾き易いですし、残響が適度に長いと和音に厚みが出るので、弦そのものの残響は結構大事な要素です。
ヴェニス・カトリンは、オリーヴやドミナントに比べると若干残響が短いですが、むしろ、少し短いことはメリットというか、ヴェニス・カトリンの残響の方が、むしろ、残響が長過ぎなくてちょうど良いと言えるのではないかと思います。
弦そのものの残響が長すぎると、スタカートやスピカートでの音の分離が悪くなりますので、ヴェニス・カトリンの適度な残響は、操作性の点で有利なのではないかと思います。
ヴェニス・カトリンの音色についてですが、良く言われるようなザックリした音という感じは全くなくて、むしろ、ハイツイストの弦にありがちな「甲高さ」を抑制したような、むしろおとなしい感じがします。これは、私が試したのが、3×Vのヴェニス・カトリンであることが影響しているのかも知れません。(他の方は、みな、ナチュラルのヴェニス・カトリンを試されたのではないでしょうか?)
私の場合は、3×Vのヴァーニッシュ加工の影響で、弦の表面がより滑らかに感じられたり、音がマイルドに感じられたりしているのかも知れません。
ヴェニス・カトリンは、音響的に優れているだけでなく、太さのデメリットをとても小さくしてくれるので、D・G線の裸ガット化に興味のある人が、チャレンジし易くなるのではないかと思います。
耐久性については、しばらく弾いてみないとわかりませんが、D・G線に関しては、テニスのガットやヴァイオリンのガット弦でのロープ・コアは耐久性に優れる構造であると言われていますし、ヴェニス・カトリンは弦そのものが非常に柔軟でしなやかであり、弦の特定の箇所に負荷が集中する可能性は低いと思われますので、ハイツイストの弦と同様に長持ちしてくれるのではないかと予想しています。
それでは、また。
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【ご参考】
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Re: ヴェニス・カトリン(キャットライン)が凄い!
投稿日時:2010年06月25日 23:36
投稿者:腸弦(ID:OCODgVA)
久しぶりに弦を張替えたのでレポートします。今回張ったヴェニス・カトリン(3×V)は、A:0.86ミリ、D:1.12ミリ、G:1.36ミリの組み合わせです。E線だけは、プレーンガット弦(裸のガット弦)ではなく、オイドクサのアルミ巻きE線です。
A線とD線を、前回よりも0.02ミリ太いゲージに替えたところ、これが「当たり」で、非常に弾き易くなりました。柔らかい音はそのままに、音の芯とか張りが増しました。最大音量と最小音量の差(ダイナミックレンジ)も拡がったように感じます。
G線は、前回よりも0.02ミリ細いゲージに替えたのですが、これも「当たり」で、非常に弾き易くなりました。音量が小さくなったりせず、むしろゲージが細くなったことによって、レスポンスや左手での弦の押さえやすさが向上するなどメリットが感じられます。プレーンガットのG線も、1.36ミリまで細くなると、右手も左手も十分に弾きやすく、違和感はほとんどありません。自分のように、プレーンガットのG線を弾きなれている者にとっては、違和感は全く無いと言っても過言ではありません。
だいぶ前から続けてきたヴェニス・カトリン(3×V)のゲージ選択についてですが、今回は、E・A・D・G線の音量バランスが改善するなど、かなり理想的な状態になったと思います。バランスの改善については、調弦の際に重音で合わせる時点ですぐに実感しましたが、実際に、バッハの無伴奏など重音の多い曲を弾くと、より強く実感します。
今回の組み合わせは、野球で言うところのストライクゾーンに入っていることは間違いないので、G線のゲージをもう少し細くできるのかどうか試して、ストライクゾーンのど真ん中を探りたいと思います。
それでは、ごきげんよう。
A線とD線を、前回よりも0.02ミリ太いゲージに替えたところ、これが「当たり」で、非常に弾き易くなりました。柔らかい音はそのままに、音の芯とか張りが増しました。最大音量と最小音量の差(ダイナミックレンジ)も拡がったように感じます。
G線は、前回よりも0.02ミリ細いゲージに替えたのですが、これも「当たり」で、非常に弾き易くなりました。音量が小さくなったりせず、むしろゲージが細くなったことによって、レスポンスや左手での弦の押さえやすさが向上するなどメリットが感じられます。プレーンガットのG線も、1.36ミリまで細くなると、右手も左手も十分に弾きやすく、違和感はほとんどありません。自分のように、プレーンガットのG線を弾きなれている者にとっては、違和感は全く無いと言っても過言ではありません。
だいぶ前から続けてきたヴェニス・カトリン(3×V)のゲージ選択についてですが、今回は、E・A・D・G線の音量バランスが改善するなど、かなり理想的な状態になったと思います。バランスの改善については、調弦の際に重音で合わせる時点ですぐに実感しましたが、実際に、バッハの無伴奏など重音の多い曲を弾くと、より強く実感します。
今回の組み合わせは、野球で言うところのストライクゾーンに入っていることは間違いないので、G線のゲージをもう少し細くできるのかどうか試して、ストライクゾーンのど真ん中を探りたいと思います。
それでは、ごきげんよう。
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Re: ヴェニス・カトリン(キャットライン)が凄い!
投稿日時:2010年06月26日 23:48
投稿者:腸弦(ID:OCODgVA)
・プレーンガット弦(裸のガット弦)特有の初期伸びに関して、より早く伸ばしきって安定させるために、弦を張り替えた直後から1~2日経過するまでの間は、1全音ピッチを高くして調弦する。つまり、ヴァイオリンの場合、A線をシ、D線をミ、G線をラの音になるように調弦する。
という方法を先日お知らせしましたが、弦を張り替えて1週間少々経過して、この方法が非常に有効であることを強く実感しています。
強めの弓圧ををかけて演奏しても、ヴィブラートを激しく強くかけても、1全音ピッチを上げていた間に十分に弦が伸びきっているので、もうそれ以上弦が伸びることがないため、ピッチが下がってきません。
弦を張り替えてから1週間経過した時点で比較したら、ナイロン弦にも負けないピッチの安定性があると言えると思います。実際のところ、従来と比べて、練習中の調弦の頻度が少なくなっています。
従来は、弦を張り替えた直後から2日経過するまでは、半音程度ピッチを上げてましたが、今回、弦を張り替えた後2日間だけ1全音上げておいたところ、ピッチの安定性が大幅にと高まりました。
非常に柔軟性に富むヴェニス・カトリン(ロープ編みのプレーンガット弦)特有の弦を張った直後から数日経過するまでの間の弦の緩み・弛み(たるみ)が、1全音ピッチを上げて張っていた2日間で一気に解消し、より引き締まった張りのある音が出るようになり、レスポンスも非常に俊敏になり、とても音のコンディションが良いと感じます。
特に、プレーンガットのG線は太いこともあって、よりメリットを大きく感じるのですが、1全音ピッチを上げていた間に、弦がキリリと引き締まって少々スリムになり、左手で弦を押さえるのが楽になりました。もちろん、ボウイングに関しても、弦がスリムになる(弦の直径が細くなる)ことによるメリットは当然あります。
演奏会本番の直前というような場合は、弦を張り替えた直後の半日から1日程度、1.5全音ピッチを上げることによって、ブレーク・イン・タイムの時間をさらに短縮化することも可能だと思います。
それでは、ごきげんよう。
という方法を先日お知らせしましたが、弦を張り替えて1週間少々経過して、この方法が非常に有効であることを強く実感しています。
強めの弓圧ををかけて演奏しても、ヴィブラートを激しく強くかけても、1全音ピッチを上げていた間に十分に弦が伸びきっているので、もうそれ以上弦が伸びることがないため、ピッチが下がってきません。
弦を張り替えてから1週間経過した時点で比較したら、ナイロン弦にも負けないピッチの安定性があると言えると思います。実際のところ、従来と比べて、練習中の調弦の頻度が少なくなっています。
従来は、弦を張り替えた直後から2日経過するまでは、半音程度ピッチを上げてましたが、今回、弦を張り替えた後2日間だけ1全音上げておいたところ、ピッチの安定性が大幅にと高まりました。
非常に柔軟性に富むヴェニス・カトリン(ロープ編みのプレーンガット弦)特有の弦を張った直後から数日経過するまでの間の弦の緩み・弛み(たるみ)が、1全音ピッチを上げて張っていた2日間で一気に解消し、より引き締まった張りのある音が出るようになり、レスポンスも非常に俊敏になり、とても音のコンディションが良いと感じます。
特に、プレーンガットのG線は太いこともあって、よりメリットを大きく感じるのですが、1全音ピッチを上げていた間に、弦がキリリと引き締まって少々スリムになり、左手で弦を押さえるのが楽になりました。もちろん、ボウイングに関しても、弦がスリムになる(弦の直径が細くなる)ことによるメリットは当然あります。
演奏会本番の直前というような場合は、弦を張り替えた直後の半日から1日程度、1.5全音ピッチを上げることによって、ブレーク・イン・タイムの時間をさらに短縮化することも可能だと思います。
それでは、ごきげんよう。
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Re: ヴェニス・カトリン(キャットライン)が凄い!
投稿日時:2010年06月27日 09:09
投稿者:慣用(ID:EWUhFYQ)
私の所属するアマオケのヴァイオリン奏者7名に、
予備知識なしでこのスレッドを読んでもらった上でアンケートを取ったところ、
興味深い結果が出ましたのでお知らせ致します。
「このスレッドを読んで、プレーンガット弦を使ってみたくなりましたか?」
との質問には、全員から「NO」との回答が返って来ました。
その理由として、
「気持ち悪い」…1
「文体から滲み出る人柄が信用出来ない」…2
「こんな性格の人と同類に見られたくない」…4
弦そのものの性能云々より、スレッドの内容が問題のようです。
プレーンガット弦の普及を願う旨を標榜しておきながら、
「試してみる気にさえさせない」
という画期的な成果を導いている事がよく解ります。
ご参考までに。
予備知識なしでこのスレッドを読んでもらった上でアンケートを取ったところ、
興味深い結果が出ましたのでお知らせ致します。
「このスレッドを読んで、プレーンガット弦を使ってみたくなりましたか?」
との質問には、全員から「NO」との回答が返って来ました。
その理由として、
「気持ち悪い」…1
「文体から滲み出る人柄が信用出来ない」…2
「こんな性格の人と同類に見られたくない」…4
弦そのものの性能云々より、スレッドの内容が問題のようです。
プレーンガット弦の普及を願う旨を標榜しておきながら、
「試してみる気にさえさせない」
という画期的な成果を導いている事がよく解ります。
ご参考までに。
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Re: ヴェニス・カトリン(キャットライン)が凄い!
投稿日時:2010年07月28日 19:19
投稿者:腸弦(ID:OCODgVA)
今回張ったヴェニス・カトリンは、A:0.86ミリ(3×V)、D:1.12ミリ(1×V)、G:1.34ミリ(1×V)という組み合わせです。(TORO社の手違いで、今回はD・G線だけ1×Vとなりました。)
今回は、A・D線の太さは前回と同じ太さを保ったまま、G線だけ0.02ミリ細くしましたが、G線のパワー(音量)の低下は感じられませんので、G線に関しては、まだもう少し細くできる余地があるように思います。
A線については、もう少し太くした方が、アルミ巻きスチールのE線(オイドクサ)とヴェニスカトリンのA線のバランス、あるいは、全体的な音量バランスが良くなるように思うので、次回は、少しだけ太いゲージを張ろうと思っています。
ヴェニス・カトリンはロープ編みという構造上、弦を張ってテンションがかかることによって、ギュッと引き締まって、少しだけ直径が細くなります。また、弦が引き締まることによって、レスポンスが良くなり、音に「張り」が出てきます。
このため、弦を張った直後は、弦の張りが弱いような、いわゆるテンション不足のように感じられることがありますが、弦を張り替えた後、最低でも1日間ぐらいは、標準よりも1~1.5全音ピッチ上げて弦を引き締めてやることによって、音に張りが出てきて、レスポンスも音質も良くなります。
たとえ1日間であっても1~1.5全音ピッチを上げておくのは嫌だという方は、無理にピッチを上げる必要はありませんが、その場合は、弦が引き締まって張りのある良い音が出るようになる(弾き込みが完了する)までに、1週間ぐらいかかってしまうと思います。
ヴェニス・カトリンについては、音量を損なわない範囲で、どこまでゲージを細くできるか、という見極めが重要になってくると思います。
それでは、ごきげんよう。
今回は、A・D線の太さは前回と同じ太さを保ったまま、G線だけ0.02ミリ細くしましたが、G線のパワー(音量)の低下は感じられませんので、G線に関しては、まだもう少し細くできる余地があるように思います。
A線については、もう少し太くした方が、アルミ巻きスチールのE線(オイドクサ)とヴェニスカトリンのA線のバランス、あるいは、全体的な音量バランスが良くなるように思うので、次回は、少しだけ太いゲージを張ろうと思っています。
ヴェニス・カトリンはロープ編みという構造上、弦を張ってテンションがかかることによって、ギュッと引き締まって、少しだけ直径が細くなります。また、弦が引き締まることによって、レスポンスが良くなり、音に「張り」が出てきます。
このため、弦を張った直後は、弦の張りが弱いような、いわゆるテンション不足のように感じられることがありますが、弦を張り替えた後、最低でも1日間ぐらいは、標準よりも1~1.5全音ピッチ上げて弦を引き締めてやることによって、音に張りが出てきて、レスポンスも音質も良くなります。
たとえ1日間であっても1~1.5全音ピッチを上げておくのは嫌だという方は、無理にピッチを上げる必要はありませんが、その場合は、弦が引き締まって張りのある良い音が出るようになる(弾き込みが完了する)までに、1週間ぐらいかかってしまうと思います。
ヴェニス・カトリンについては、音量を損なわない範囲で、どこまでゲージを細くできるか、という見極めが重要になってくると思います。
それでは、ごきげんよう。
[42999]
Re: ヴェニス・カトリン(キャットライン)が凄い!
投稿日時:2010年08月15日 02:27
投稿者:腸弦(ID:KRaRZHQ)
G線を銀巻きの無いプレーンガット化するプロジェクトを着々と進めているところですが、ヴェニス・カトリンのG線は、銀巻きのガット弦とは異なる独特な太く朗々とした音が出ます。
もちろんプレーンガットのD線やA線との音の調和、特に重音における調和という点でも素晴らしいです。
現在張っている1.34ミリのヴェニス・カトリンのG線は、弾きこめば弾きこむほど、弦が引き締まって音が良くなってきてますので、もう少し細いゲージに変えれば、レスポンスも良くなって発音も良くなり、左手で弦を押さえるのが楽になるので、さらに良い結果が得られるだろうと思います。
ヴェニス・カトリンのA線は、現在0.86ミリのものを張ってますが、弓の圧力を急激に変化させた場合に、少々神経質な反応をするように感じることがあるので、もう少し太いゲージ、例えば0.88ミリか0.90ミリあたりに変えると、より良い結果が得られるように思います。
ヴェニス・カトリンは、その楽器にとって適正なゲージよりも細いと、やや神経質な音が出ますし、その楽器にとって適正なゲージよりも太いと、ややたるんだ音が出ます。その楽器にとって適正な「ちょうど良い」ゲージが見つかると、引き締まった張りのある音が出て、しかも、レスポンスも非常に良いので、とても弾きやすいです。
音量に関しては、自分は、ドミナントやオリーヴをベンチ・マーク(基準)にしてますが、ヴェニス・カトリンで適正なゲージが見つかると、ドミナントやオリーヴと同等かそれ以上の音量が出せるように思います。
ドミナント、オリーヴ、エヴァ・ピラッツィが張られたヴァイオリンを時々弾いて、それらの音量や響きと、ヴェニス・カトリンが張られた自分のヴァイオリンを弾き比べしてますが、自分にとっては音量の面でも音色の面でも、ヴェニス・カトリンの方が満足度が高いです。
ヴェニス・カトリンは、各弦ごとに0.01ミリ単位で細やかにゲージを調整できるので、各弦ごとに最適なゲージを張ることができますし、他の弦とのバランスも微調整できるので、大きな音量と豊かな響きが得られるのだと思います。
既製の大手メーカーのヴァイオリン弦では、なかなか満足できないという方は、ぜひTORO社のヴェニス・カトリンを試していただきたいと思います。音楽表現の幅が広がって、演奏がもっと楽しくなると思います。
それでは、ごきげんよう。
もちろんプレーンガットのD線やA線との音の調和、特に重音における調和という点でも素晴らしいです。
現在張っている1.34ミリのヴェニス・カトリンのG線は、弾きこめば弾きこむほど、弦が引き締まって音が良くなってきてますので、もう少し細いゲージに変えれば、レスポンスも良くなって発音も良くなり、左手で弦を押さえるのが楽になるので、さらに良い結果が得られるだろうと思います。
ヴェニス・カトリンのA線は、現在0.86ミリのものを張ってますが、弓の圧力を急激に変化させた場合に、少々神経質な反応をするように感じることがあるので、もう少し太いゲージ、例えば0.88ミリか0.90ミリあたりに変えると、より良い結果が得られるように思います。
ヴェニス・カトリンは、その楽器にとって適正なゲージよりも細いと、やや神経質な音が出ますし、その楽器にとって適正なゲージよりも太いと、ややたるんだ音が出ます。その楽器にとって適正な「ちょうど良い」ゲージが見つかると、引き締まった張りのある音が出て、しかも、レスポンスも非常に良いので、とても弾きやすいです。
音量に関しては、自分は、ドミナントやオリーヴをベンチ・マーク(基準)にしてますが、ヴェニス・カトリンで適正なゲージが見つかると、ドミナントやオリーヴと同等かそれ以上の音量が出せるように思います。
ドミナント、オリーヴ、エヴァ・ピラッツィが張られたヴァイオリンを時々弾いて、それらの音量や響きと、ヴェニス・カトリンが張られた自分のヴァイオリンを弾き比べしてますが、自分にとっては音量の面でも音色の面でも、ヴェニス・カトリンの方が満足度が高いです。
ヴェニス・カトリンは、各弦ごとに0.01ミリ単位で細やかにゲージを調整できるので、各弦ごとに最適なゲージを張ることができますし、他の弦とのバランスも微調整できるので、大きな音量と豊かな響きが得られるのだと思います。
既製の大手メーカーのヴァイオリン弦では、なかなか満足できないという方は、ぜひTORO社のヴェニス・カトリンを試していただきたいと思います。音楽表現の幅が広がって、演奏がもっと楽しくなると思います。
それでは、ごきげんよう。
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Re: ヴェニス・カトリン(キャットライン)が凄い!
投稿日時:2010年09月21日 21:37
投稿者:腸弦(ID:eTllNA)
今回張ったヴェニス・カトリンは、A:0.90ミリ、D:1.14ミリ、G:1.32ミリという組み合わせです。全て3×Vです。
今回は、A線は0.04ミリ太く、D線は0.02ミリ太く、G線だけ0.02ミリ細く、しましたが、G線のパワー(音量)の低下は感じられませんので、G線に関しては、まだもう少し細くできる余地があるように思います。
A線とD線については、少し太くすることによって、全体的な音量バランスが良くなりました。A線とD線については、今回の組み合わせは、十分に理想的ですが、もう少しだけ太いゲージを張ることができそうな気がしています。
プレーンガットのG線も1.32ミリまで来ると、太いな~という感じ(違和感)はだいぶ無くなってきており、あとは、音量や音の張りを損なわずにどこまでゲージを細くできるか、というところを突き詰める段階になってきました。
前回はD線とG線が1×Vでしたが、今回はD線もG線も、A線と同じく3×Vを張りました。以下のような理由により、自分にとっては、やはり3×Vがいいな~、ということを再確認しました。
ヴェニス・キャトリン特有のロープ状のガット弦ならではの表面の凸凹がニスで被覆(コーティング)されているため⇒
・ポジションチェンジの際の左手の指の滑りがなめらかで、ポジションチェンジしやすい
・調弦の際の弦が通る溝の上での弦の動きがスムースなので、調弦しやすい
・弦が毛羽立ちにくいので、耐久性に優れる
・手に汗をかいたときや湿度が変化した際に、ピッチが狂いにくい
ヴェニス・キャトリン特有のロープ状のガットの束がニスで被覆(コーティング)されているため⇒
・弦がキリッと引き締まっていて、結果的に音もキリッと引き締まっている(金属の巻き線がついている通常の弦のように音に「張り」がある)
これは、逆の言い方をすると、1×Vやノンバーニッシュ(0×V)の方が、弦が柔らかくて、結果的に音も柔らかい、ということになる
それでは、ごきげんよう。
今回は、A線は0.04ミリ太く、D線は0.02ミリ太く、G線だけ0.02ミリ細く、しましたが、G線のパワー(音量)の低下は感じられませんので、G線に関しては、まだもう少し細くできる余地があるように思います。
A線とD線については、少し太くすることによって、全体的な音量バランスが良くなりました。A線とD線については、今回の組み合わせは、十分に理想的ですが、もう少しだけ太いゲージを張ることができそうな気がしています。
プレーンガットのG線も1.32ミリまで来ると、太いな~という感じ(違和感)はだいぶ無くなってきており、あとは、音量や音の張りを損なわずにどこまでゲージを細くできるか、というところを突き詰める段階になってきました。
前回はD線とG線が1×Vでしたが、今回はD線もG線も、A線と同じく3×Vを張りました。以下のような理由により、自分にとっては、やはり3×Vがいいな~、ということを再確認しました。
ヴェニス・キャトリン特有のロープ状のガット弦ならではの表面の凸凹がニスで被覆(コーティング)されているため⇒
・ポジションチェンジの際の左手の指の滑りがなめらかで、ポジションチェンジしやすい
・調弦の際の弦が通る溝の上での弦の動きがスムースなので、調弦しやすい
・弦が毛羽立ちにくいので、耐久性に優れる
・手に汗をかいたときや湿度が変化した際に、ピッチが狂いにくい
ヴェニス・キャトリン特有のロープ状のガットの束がニスで被覆(コーティング)されているため⇒
・弦がキリッと引き締まっていて、結果的に音もキリッと引き締まっている(金属の巻き線がついている通常の弦のように音に「張り」がある)
これは、逆の言い方をすると、1×Vやノンバーニッシュ(0×V)の方が、弦が柔らかくて、結果的に音も柔らかい、ということになる
それでは、ごきげんよう。
[43064]
Re: ヴェニス・カトリン(キャットライン)が凄い!
投稿日時:2010年09月26日 23:32
投稿者:腸弦(ID:eTllNA)
18~19世紀のヴァイオリン弦のゲージ(太さ)に関するデータを見つけましたので、お知らせします。
ttp://www.aquilacorde.com/it/faq/faq-musica-antica/43.html?start=10
パガニーニ(Paganini 1840年頃)は、
E線 0.71 - 0.72 mm
A線 0.87 - 0.89 mm
D線 1.15 - 1.16 mm
G線 不明(金属巻きのガット弦と思われる)
というような組み合わせの弦を張っていたようです。A・D・G線は、金属の巻き線がないプレーンガット弦です。
現代型のヴァイオリン(バロック・ヴァイオリンではないモダン・ヴァイオリン)にプレーンガット弦を張る際に、どういうゲージの弦を張ったら良いかを考える上で、上記サイトの情報はとても参考になります。
それでは、ごきげんよう。
ttp://www.aquilacorde.com/it/faq/faq-musica-antica/43.html?start=10
パガニーニ(Paganini 1840年頃)は、
E線 0.71 - 0.72 mm
A線 0.87 - 0.89 mm
D線 1.15 - 1.16 mm
G線 不明(金属巻きのガット弦と思われる)
というような組み合わせの弦を張っていたようです。A・D・G線は、金属の巻き線がないプレーンガット弦です。
現代型のヴァイオリン(バロック・ヴァイオリンではないモダン・ヴァイオリン)にプレーンガット弦を張る際に、どういうゲージの弦を張ったら良いかを考える上で、上記サイトの情報はとても参考になります。
それでは、ごきげんよう。
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Re: ヴェニス・カトリン(キャットライン)が凄い!
投稿日時:2010年09月30日 13:31
投稿者:通りますよっと(ID:cYBJOIA)
_人人人人人人人人人人人人人人人_
> わりとどうでもいい <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^^Y^ ̄
ヘ(^o^)ヘ
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