[39608]
catgut氏による「大蔵氏の論文を紹介して考察」
投稿日時:2009年03月25日 18:31
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
ttp://www.fstrings.com/board/index.asp?id=39390
私は、「まだ既存の不毛な「電子チューナーを練習に使用すべきかどうか」という議論だと思い込んでい」ます。
[39603]
catgut氏に依る「私の現在のスタンス」のスレッドを立ち上げましたので、ここをお使い下さい。
私は、「まだ既存の不毛な「電子チューナーを練習に使用すべきかどうか」という議論だと思い込んでい」ます。
[39603]
[39603]
Re: 「スケール練習には極力tartiniのような音高が確認できるソフトを使ったほうがよい」のか?
投稿日時:2009年03月25日 07:47
投稿者:catgut(ID:FGBFJpM)
まだ既存の不毛な「電子チューナーを練習に使用すべきかどうか」という議論だと思い込んでいる方がいるようですね。私の現在のスタンスは大蔵氏の論文を紹介して考察しているに過ぎません。なお私自身も無伴奏・高音部で音程にばらつきがあると予想しています。
そこで「大学のヴァイオリン教師」でも自分の音程感覚によって同じはずの音が半音近く違う可能性があるなら(この場合自分では何度聞いても正しい音程だと感じるはずなので)客観的な測定が可能なtartiniなどで確認したほうがいいと言っているだけです。
風邪を引いて調子が悪ければ自分の音程感覚がおかしいことに気付くかもしれませんが、ちょっと疲れたくらいでは実際には音程感覚が多少変わっていても気付かないでしょう。
pochiさま、スケール練習でもある時点では適切な伴奏や基準音のようなものを聞きながら練習したほうが効果があるかもしれません。
そこで「大学のヴァイオリン教師」でも自分の音程感覚によって同じはずの音が半音近く違う可能性があるなら(この場合自分では何度聞いても正しい音程だと感じるはずなので)客観的な測定が可能なtartiniなどで確認したほうがいいと言っているだけです。
風邪を引いて調子が悪ければ自分の音程感覚がおかしいことに気付くかもしれませんが、ちょっと疲れたくらいでは実際には音程感覚が多少変わっていても気付かないでしょう。
pochiさま、スケール練習でもある時点では適切な伴奏や基準音のようなものを聞きながら練習したほうが効果があるかもしれません。
catgut氏に依る「私の現在のスタンス」のスレッドを立ち上げましたので、ここをお使い下さい。
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Re: catgut氏による「大蔵氏の論文を紹介して考察」
投稿日時:2009年03月30日 13:07
投稿者:QB(ID:QnhGKJM)
突っ込みどころ満載ですが、それを糧として文筆を加速なさるようですので、そこは控えますが、、、これ以上周囲を辟易させるのはお控えください。
もしくは、いわゆる「河岸を変えて」別のところで心ゆくまでおやりになってはいかがかと。。
野村さんはどう思っていらっしゃるのでせうか。
もしくは、いわゆる「河岸を変えて」別のところで心ゆくまでおやりになってはいかがかと。。
野村さんはどう思っていらっしゃるのでせうか。
[39759]
Re: catgut氏による「大蔵氏の論文を紹介して考察」
投稿日時:2009年04月03日 00:29
投稿者:catgut(ID:FGBFJpM)
これまでの私の見解をまとめておきます。
大蔵康義氏の「FFTによるVIOLINの音色」
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110006177952
という論文に「大学の音楽学部のヴァイオリン教師」3人の音階演奏がファーストポジションではほぼ同じピッチなのに、E線の5thポジション程度以上ではばらつくという調査結果が出ていました。
大蔵氏はこの原因について以下のような推定をされていました。
(1)基準となる音がないので音を補正できないのではないか
(2)ハイポジションでは指板が狭くなるので誤差が大きくなるのではないか
(3)高音域で音程認識能力が低くなるのではないか
サンプル数が少ないため、この実験自体の再検証が必要ですが、
上記の傾向があるとすると、どんな可能性があるか考察してみました。
(1)と(2)は一般論としてありそうなことです。
(1)が正しいとすると、上級者でも音程感覚に差がある可能性があります。
この「音感の差」は、
・脳に刷り込まれた音程に個人差がある場合(母語の影響なども含めて)
・生理的な個人差がある場合(オクターブ伸長の個人差など)
が考えられます。
(3)については人間が通常の話し声では使わない1000Hz程度以上の音域では「音の判断能力」が落ちる可能性があるようです。日本語は欧米語と比較して比較的低い音域を使用するという説もあり、言語が影響している可能性もあります。
「音の高さ」の判断には脳で高度な処理が必要なのに対して、「音の協和」(正しい和音かどうか)は直感的に判定可能なようです。
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110004714024
(2)知能の下部因子の中、「言語因子」がmusical talentと最も密接な関連を有し、「空間因子」、「数因子」がこれに続く。(3)musical talentの下部因子の中、知能と最も密接な関連を持つのは「高低弁別」である。逆に最も関連の少ないのは、「協和音」及び「鑑賞」である。
和音が美しいかどうかは人間は単に唸りの数で判断しているようです。
ttp://www.kyushu-id.ac.jp/~ynhome/JPN/Auditory/Book/Onshin/onshin1/onshin10.html
10 唸りと不協和の話Ⅱ
このため和音が聞ける場合は(上級者が弾けば)個人差を最低限にできるようです。
大蔵康義氏の「FFTによるVIOLINの音色」
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110006177952
という論文に「大学の音楽学部のヴァイオリン教師」3人の音階演奏がファーストポジションではほぼ同じピッチなのに、E線の5thポジション程度以上ではばらつくという調査結果が出ていました。
大蔵氏はこの原因について以下のような推定をされていました。
(1)基準となる音がないので音を補正できないのではないか
(2)ハイポジションでは指板が狭くなるので誤差が大きくなるのではないか
(3)高音域で音程認識能力が低くなるのではないか
サンプル数が少ないため、この実験自体の再検証が必要ですが、
上記の傾向があるとすると、どんな可能性があるか考察してみました。
(1)と(2)は一般論としてありそうなことです。
(1)が正しいとすると、上級者でも音程感覚に差がある可能性があります。
この「音感の差」は、
・脳に刷り込まれた音程に個人差がある場合(母語の影響なども含めて)
・生理的な個人差がある場合(オクターブ伸長の個人差など)
が考えられます。
(3)については人間が通常の話し声では使わない1000Hz程度以上の音域では「音の判断能力」が落ちる可能性があるようです。日本語は欧米語と比較して比較的低い音域を使用するという説もあり、言語が影響している可能性もあります。
「音の高さ」の判断には脳で高度な処理が必要なのに対して、「音の協和」(正しい和音かどうか)は直感的に判定可能なようです。
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110004714024
(2)知能の下部因子の中、「言語因子」がmusical talentと最も密接な関連を有し、「空間因子」、「数因子」がこれに続く。(3)musical talentの下部因子の中、知能と最も密接な関連を持つのは「高低弁別」である。逆に最も関連の少ないのは、「協和音」及び「鑑賞」である。
和音が美しいかどうかは人間は単に唸りの数で判断しているようです。
ttp://www.kyushu-id.ac.jp/~ynhome/JPN/Auditory/Book/Onshin/onshin1/onshin10.html
10 唸りと不協和の話Ⅱ
このため和音が聞ける場合は(上級者が弾けば)個人差を最低限にできるようです。
[39760]
Re: catgut氏による「大蔵氏の論文を紹介して考察」
投稿日時:2009年04月03日 01:18
投稿者:カルボナーレ(ID:ETYneJY)
>catgut氏
1.以前にも書きましたが、演奏家が半音に近い70セントもの狂いに気づかずに演奏することはありませんので、ポジション移動の際の経過音含む音程の連続変化において、この実験ではサンプルすべきポイントを誤っている可能性が最も高いと考えます。これについて、どのような条件のところで音高情報を採取したのか、catgut氏から返事をいただいておりません。また表の周波数データ自体も間違っている箇所があり、この論文においてこの項は本題でなくおまけ程度の扱いでしかないと考えます。
これについては、事実に基づく論理的な反論、歓迎です。
2.G線、D線、A線の各弦における2オクターブの音高情報がないのに、なぜE線でだけ音程が狂うと言えるのですか。これは、catgut氏の”高い音では”という仮説の根幹に関わるところなので、catgut氏からの明確な回答を期待します。
私は、上記1.で記載した考えに基づき、G線、D線、A線であっても、同じようにシフティングしながらポジション移動すると、測定結果にはE線と同じような傾向が見られると想定しています。
1.以前にも書きましたが、演奏家が半音に近い70セントもの狂いに気づかずに演奏することはありませんので、ポジション移動の際の経過音含む音程の連続変化において、この実験ではサンプルすべきポイントを誤っている可能性が最も高いと考えます。これについて、どのような条件のところで音高情報を採取したのか、catgut氏から返事をいただいておりません。また表の周波数データ自体も間違っている箇所があり、この論文においてこの項は本題でなくおまけ程度の扱いでしかないと考えます。
これについては、事実に基づく論理的な反論、歓迎です。
2.G線、D線、A線の各弦における2オクターブの音高情報がないのに、なぜE線でだけ音程が狂うと言えるのですか。これは、catgut氏の”高い音では”という仮説の根幹に関わるところなので、catgut氏からの明確な回答を期待します。
私は、上記1.で記載した考えに基づき、G線、D線、A線であっても、同じようにシフティングしながらポジション移動すると、測定結果にはE線と同じような傾向が見られると想定しています。
[39769]
Re: catgut氏による「大蔵氏の論文を紹介して考察」
投稿日時:2009年04月04日 10:34
投稿者:Xin(ID:EZKRRpQ)
大蔵氏は、
掲載した波形とスペクトル図は音の中間部の一番音色が安定して
いると思われる部分を選択と報告書に書いています。
音程の乱れの原因として大蔵氏は
・伴奏等の基準音がない
・高音域における聴覚の問題
・ポジションが高いための指の定位の困難性
を挙げられています。
周波数データ表から、それ以外の音程の乱れの原因として考えられる
のは
5)演奏のピッチの第1表に関して
よく見ると基準となる開放弦のg音が196、194、197Hzと
三人で最大3Hzの差があります。
調弦はA線を基準にしたと思われますが、
a’音で三人の間で444、436、443Hzと最大で8Hzの差があります。
調弦でこんなにずれているとは思えません。
FFT解析にはデータ処理上の問題で数値が正確にでないことがあり、
注意が必要です。
Tartiniではこの問題について、基準音の入力解析、
解析設定の変更等でチェックしましたが今のところでは大きな問題点
は見つかっていません。
大蔵氏は音程の問題はヴァイオリンに関しては演奏者の問題であり楽器
に起因しないとの認識があり、この報告書の主旨(楽器の音色調査)から
くわしい音程に関するデータ取りと解析をおこなわなかったのでしょう。
拠って、
この報告書の音程のデータについては議論すべきではないとおもいます。
追記:音程の測定について
Tartini等をつかえば、ご自身で簡単にこの報告書の追試を行うことが
できます。
定性的には考えられていることを、定量的に把握することは議論を進めるには必要です。
楽器の音については主観的な表現が多いのですが、測定器を用いた
客観的なデータ取りは有効ではないでしょうか。
掲載した波形とスペクトル図は音の中間部の一番音色が安定して
いると思われる部分を選択と報告書に書いています。
音程の乱れの原因として大蔵氏は
・伴奏等の基準音がない
・高音域における聴覚の問題
・ポジションが高いための指の定位の困難性
を挙げられています。
周波数データ表から、それ以外の音程の乱れの原因として考えられる
のは
5)演奏のピッチの第1表に関して
よく見ると基準となる開放弦のg音が196、194、197Hzと
三人で最大3Hzの差があります。
調弦はA線を基準にしたと思われますが、
a’音で三人の間で444、436、443Hzと最大で8Hzの差があります。
調弦でこんなにずれているとは思えません。
FFT解析にはデータ処理上の問題で数値が正確にでないことがあり、
注意が必要です。
Tartiniではこの問題について、基準音の入力解析、
解析設定の変更等でチェックしましたが今のところでは大きな問題点
は見つかっていません。
大蔵氏は音程の問題はヴァイオリンに関しては演奏者の問題であり楽器
に起因しないとの認識があり、この報告書の主旨(楽器の音色調査)から
くわしい音程に関するデータ取りと解析をおこなわなかったのでしょう。
拠って、
この報告書の音程のデータについては議論すべきではないとおもいます。
追記:音程の測定について
Tartini等をつかえば、ご自身で簡単にこの報告書の追試を行うことが
できます。
定性的には考えられていることを、定量的に把握することは議論を進めるには必要です。
楽器の音については主観的な表現が多いのですが、測定器を用いた
客観的なデータ取りは有効ではないでしょうか。
[39770]
Re: catgut氏による「大蔵氏の論文を紹介して考察」
投稿日時:2009年04月04日 17:22
投稿者:catgut(ID:FGBFJpM)
ttp://www.jsap.or.jp/activities/annualmeetings/2005autumn/pro/bunrui15.html
ルジェロ・リッチが演奏したいろいろなヴァイオリン音のソナグラムによる分類 東工大精研 松谷晃宏
ttp://www.sangaku.titech.ac.jp/mail/vol50.html
◆バイオリンの音色の周波数を分析(日刊工業新聞8/27)
半導体・MEMS支援センター 松谷晃宏 センター長
バイオリン演奏時の音の周波数を測定し、人間の感覚と物理量とのバラつ
きをデータで明らかにしました。バイオリニストが同一の曲を18種のバイオリンで弾き比べたCDから「ラ」音を抽出して分析したところ、高い「ラ」の方が正確な標準周波数に対して演奏時のバラつきが大きいことがわかりました。
というデータもありますね。もちろん前述の通りお年のせいかもしれませんが。「お年」のせいだとしても、単に手の筋肉(と筋肉をコントロールする神経)の衰えなのか、耳(音を認識する神経・脳)の衰えなのかという点が問題だと思います。
大蔵氏の調査結果はサンプル数も少ないので再検証が必要でしょう。
ぜひ客観的な手順で再検証をやって欲しいと思っています。
私は特にE線に拘っているわけではなく、A線の高いポジション
と比較することで、指板の幅の狭さが問題なのか、それとも
絶対的な音高が高いことでぶれが増えるのかといった切り分けが
できるのではないかと思います。
ルジェロ・リッチが演奏したいろいろなヴァイオリン音のソナグラムによる分類 東工大精研 松谷晃宏
ttp://www.sangaku.titech.ac.jp/mail/vol50.html
◆バイオリンの音色の周波数を分析(日刊工業新聞8/27)
半導体・MEMS支援センター 松谷晃宏 センター長
バイオリン演奏時の音の周波数を測定し、人間の感覚と物理量とのバラつ
きをデータで明らかにしました。バイオリニストが同一の曲を18種のバイオリンで弾き比べたCDから「ラ」音を抽出して分析したところ、高い「ラ」の方が正確な標準周波数に対して演奏時のバラつきが大きいことがわかりました。
というデータもありますね。もちろん前述の通りお年のせいかもしれませんが。「お年」のせいだとしても、単に手の筋肉(と筋肉をコントロールする神経)の衰えなのか、耳(音を認識する神経・脳)の衰えなのかという点が問題だと思います。
大蔵氏の調査結果はサンプル数も少ないので再検証が必要でしょう。
ぜひ客観的な手順で再検証をやって欲しいと思っています。
私は特にE線に拘っているわけではなく、A線の高いポジション
と比較することで、指板の幅の狭さが問題なのか、それとも
絶対的な音高が高いことでぶれが増えるのかといった切り分けが
できるのではないかと思います。
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