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旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか? | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 18 Comments
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旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?

投稿日時:2009年04月02日 13:45
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
新しい話題ですね。
ttp://www.fstrings.com/board/index.asp?id=39654
関連です。

背後が通奏低音なら純正律になると思います。
通常はピタゴラスで弾いていると思います。
完全にこのことがリンクしているとは思えません。
時代形式にも依るし、、、、。
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Re: 旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?

投稿日時:2009年04月02日 15:04
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:GEBQkxE)
判りません。 ならないんじゃなかな?

旋律に限らず低音でも何でも、弾くときは殆ど常に和声は意識します(というか、意識しなくても勝手に頭の中で鳴っています)が、その和声からして必ずしも純正律ではありません。 曲想と気分に応じて、軽いドミソ~明るいドミソ~落ち着いたドミソ~暗いドミソ、みたいに無段階に、臨機応変に変化します。 (そのとおり弾けているか、は別問題ですので訊かないで下さい)

旋律が高めに取った「ミ」に付き合って「ド」を上げるべき、というのはチェロ弾きとして納得しがたいものを感じるのですが、こんなことを言うとオクターブ下で「ミ」を弾いているヴィオラが困り果ててしまうのでしょうか。
[39749]

Re: 旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?

投稿日時:2009年04月02日 16:38
投稿者:コクシネル(ID:JJMIcYg)
一般的には違うと思います。 ただ漠然と話をしてもイメージが湧かないと思いますので、実例を挙げます。 皆さん、例えば下記の旋律はどう弾きますか?

ハイドン、クワルテットOp76-4「日の出」の冒頭の1stVn。
通常ここの最初の部分は、他の3人にはノン・ビブラートで弾いてもらいます。 

では、近代のバーバーのアダージョの旋律はどうでしょうか。 

他にもわかりやすい例があれば、みなさんどうぞ。
[39750]

Re: 旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?

投稿日時:2009年04月02日 18:00
投稿者:jack(ID:OFY3FHg)
例題があると議論しやすいですね。旋律はピュタゴラス、和声は純正という私の立場から考えますと以下の通りになります。

ハイドン「日の出」:VcのBとVaのFはピュタゴラスで取ってもらいます。即ち開放弦Aを導音としてB。そのBの純正5度上のFです。そして2ndVnはB-durトニック和音の第3音ですので、悪いですが開放弦Dより低めにしてもらいます。こうすると1stVnはピュタゴラスで気持ちよく旋律を奏でることができます。

バーバー「アダージョ」:1stVnはピュタゴラスで弾きます。他のパートは長い音符ですので純正和音の響きを作るように音程を妥協すべきと思います。即ち冒頭1stVnのBはピュタゴラス(開放弦Aを導音と考える)。3拍目2ndVnの Des, Vaの DesはBに対して純正短3度(ピュタゴラスより高め)。2小節目2nd VnのAは開放弦よりも低め、その他のFとCはピュタゴラスで取ると和音は純正になると思います。1stVnのAと2ndVnのAがオクターブより広くなりますが一瞬の導音ですので問題ないと思います。いかがですか?

以前アカペラで透明な響きのアダージョを聴いたことがありますが、どのように音程をとっておられるのかとても興味あります。
[39751]

Re: 旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?

投稿日時:2009年04月02日 18:15
投稿者:海ほたる(ID:MFdyYyU)
私の失言ですね。すみません。

私が言いたかったのは、古楽器さんの

39732>『旋律の背後に和声がある』と知っていれば、人間は自然にピュタゴラス音程で歌いたくなるのだ、と私は薄々予測しています

に対し、

39741>『旋律の背後に和声がある』ことと、『人間は自然にピュタゴラス音程で歌いたくなる』ことには何の関係もありません。

の部分です。背後に和声があろうがなかろうが、『人間は自然にピュタゴラス音程で歌いたくなる』という意味です。

39741>背後の和声に従うなら、ピュタゴラスではなく、純正律になります。

これは明らかな失言ですね。『和声をにごりなく響かせようとするなら、旋律は純正律(純正音程)になる』という一般的なことを述べたかっただけです。但し流れとしてはやはり変ですね。取り消させてください。

さて、贖罪の意味を込めて、『旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?』についての私の考えを示します。
折角コクシネルさんよりすばらしい例題を題していただいたので、それについてお答えします。

2例とも伴奏に関係なく旋律はピュタゴラスです。
[39752]

Re: 旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?

投稿日時:2009年04月02日 18:21
投稿者:海ほたる(ID:MFdyYyU)
一部訂正

誤)和声をにごりなく響かせようとするなら

正)旋律を含めた和声をにごりなく響かせようとするなら

P.S.
jackさん、たくさん書かれましたね。コメントを差し上げたいと思います。
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Re: 旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?

投稿日時:2009年04月02日 18:52
投稿者:jack(ID:OFY3FHg)
海ほたるさん、

背後の和声が純正律でかつ、
>旋律を含めた和声をにごりなく響かせようとするなら
旋律も純正律になると思います。

尚、スコアをお持ちでない方はこちらへ↓。

「日の出」
ttp://imslp.info/files/imglnks/usimg/a/ad/IMSLP28080-PMLP57211-Op76No4.pdf

「アダージョ」
ttp://www.sheetmusicplus.com/store/smp_inside.html?item=3170413&cart=34476346793630694&type=image&page=01&cm_re=detail-_-lookInside-_-thumbnail:inside
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Re: 旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?

投稿日時:2009年04月02日 21:01
投稿者:コクシネル(ID:JyFYcCY)
凄いですね。 スコアもネットで簡単に参照できてしまうとは・・・ 

こうした現場で本当に透明な響きを作ろうと思ったら、自分の耳しか頼りにならないことが、よくおわかり頂けるのではないかと思います。 しかも一瞬の判断ですから、転調ごとに音律を考えている時間もありません。

いずれにしても、ピュタゴラスと純正調は、共存可能なようですね。
[39756]

Re: 旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?

投稿日時:2009年04月02日 22:53
投稿者:catgut(ID:FGBFJpM)
「歌う」旋律が純正律かピタゴラスかという論争は伴奏の有無と無関係に延々と続いているようです。ヴィンチェンツォ・ガリレイはガリレオ・ガリレイの父親です。

ヴィンチェンツォ・ガリレイの音律論 岡部宗吉著(本文がPDFで読めます)
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110006265676
P58
ガリレイは、純正律の音階に内在する欠点を示している。
そして、現実の歌唱においてこのような混乱はみられない
として、当時歌われているのは純正律ではなく、また、ピュタ
ゴラス音律でもないという結論に至る。彼は「長いあいだの
観察」の結果として、これらと平均律をあわせた三種類が、
実践家によってうっかりと様々に混合されて用いられていると
指摘する。ガリレイは当時用いられている音律を楽器の種類別に
挙げたのち、声楽については、ピュタゴラス音律と純正律が混合
されていると結論づけている。
[39758]

Re: 旋律の背後に和声があると旋律は純正律になるのか?

投稿日時:2009年04月02日 23:31
投稿者:海ほたる(ID:MFdyYyU)
jackさん

>39753
私は「にごりなく」という言葉に純正音程を含めていますので、結局jackさんの仰っておられることと同じですね。

>39750

>旋律はピュタゴラス、和声は純正という私の立場

私も『ほぼ』同じ立場です。しかし、私とjackさんの間には決定的な違いがあるようです。
因みに『ほぼ』の意味については、いずれお話します。

まず、jackさんの書かれている内容は一応理解しました。但し私の考えと同じという意味ではありません。
『日の出』についてみていきましょう。最初の4小節はBdurの主和音です。5小節目の1拍目は二度の和音の第一展開形です。3拍目は二度の和音の属和音、いわゆる借用和音です。そして6小節目で二度の和音に解決しています。続けますね。7小節目から4小節間は属和音です。11小節目1拍目は主和音の第二展開形であり、3拍目は属和音、そして次の小節で主和音に解決します。何の変哲もない極めて単純な和声進行です。
jackさんは曲の最初の部分についてのみ書かれておられますが、もう少し先まで書いていただけないでしょうか。出来れば12小節目まで。そうすれば私の言う意味がはっきりすると思います。尚、1stVnの最初の4小節間と、7小節目から4小節間、つまりメロディの部分は不要です。

無理にとは言いません。もしよろしかったら書いていただけると幸いです。お手数かけます。急ぎません。
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