[40204]
イコールテンションのすすめ
投稿日時:2009年05月16日 16:18
投稿者:腸弦(ID:cSQ0QA)
この1年ほど、ヴァイオリンの4本の弦のテンション(張りの強さ)をイコール(均一)に近づけるという試みを行っています。
まず最初に、4弦のテンションバランスを比較してみたいと思います。
①一般的な弦(ナイロン弦、シンセティック弦)のテンションバランス
E:A:D:G=8:6:5:5
②TOROの裸ガット(プレーンガット)弦で、ゲージ(太さ)を指定して注文してイコールテンションに近づけた場合(ただし、自分は、E線は、ピラストロ社のオイドクサのアルミ巻きE線を張ってます)
E:A:D:G=7:6:6:6
※話をわかり易く単純化するため、どちらも数値は、およそのイメージで書いています。
※オイドクサのアルミ巻きE線は、スチール弦にしては、張った直後の弦の伸びが多めなので、実際には、もう少しテンションが低いのではないかと思われます。例えば、「E」:A:D:G=「6.5」:6:6:6という具合に。
※A・D・Gには、TOROのヴェニス・カトリン(ロープ編みの裸ガット)の3×V(3層のニスコーティングをした弦)を張っています。現在のゲージは、A:D:G=0.84:1.20:1.78です。
A、D、Gにもっと太い弦を張れば、E:A:D:G=7:7:7:7という具合に、完全にイコールテンションにすることも可能ですが、テンションが高過ぎて、ものすごく弾きにくいと思います。
あるいは、もっとテンションの弱いE線を張って、E:A:D:G=6:6:6:6とすることでイコールテンションにする方法もありますが、この場合は、E線も裸ガットにする必要があります。自分は、裸ガットのE線の音の良さを認めつつも、アルミ巻きのスチールのE線の音や弾き心地が好きなので、E線には裸ガットは張っていません。
さて、E:A:D:G=7:6:6:6という具合に、ほぼイコールテンションにした場合にどのようなメリットがあるか列挙したいと思います。
・E線からG線まで弦を押さえるときの負荷がおおむね均一化する
・E線からG線までほぼ同じような弓圧(弦への重みのかけ方)で弾ける→ボウイングが楽になる、重音が弾き易い
・各弦が互いに良く共鳴し合い易くなり、響きが豊かになる→結果的に音量も音色も豊かになる
・調弦が狂いにくくなる(ピッチの安定性が増す)←4本の弦のテンションが均一化することによって、特定の弦に対して負荷がかかりにくくなるからか?
自分の楽器の駒や魂柱等のセッティングは、オリーヴを張っていたときと全く同じ状態です。つまり、自分は、イコールテンションを試みるにあたって、一切、楽器をいじっていません。
オリーヴを張っていた頃よりも、今の「ほぼイコールテンションの」裸ガットの方が、音量的にもパワフルですし、表現や音色の幅という点でも、良い結果が得られているように思います。
最近発売されるシンセティック弦は、カタログデータによると、従来のナイロン弦よりも、イコールテンションに近いバランスになってきているようです。
なお、楽器や演奏者が、イコールテンションに馴染む(慣れる)のに、ある程度時間がかかりますので、本番の無い時期に、じっくりと腰を落ち着けてイコールテンション化に取り組むのが良いと思います。
皆様の参考になれば。
まず最初に、4弦のテンションバランスを比較してみたいと思います。
①一般的な弦(ナイロン弦、シンセティック弦)のテンションバランス
E:A:D:G=8:6:5:5
②TOROの裸ガット(プレーンガット)弦で、ゲージ(太さ)を指定して注文してイコールテンションに近づけた場合(ただし、自分は、E線は、ピラストロ社のオイドクサのアルミ巻きE線を張ってます)
E:A:D:G=7:6:6:6
※話をわかり易く単純化するため、どちらも数値は、およそのイメージで書いています。
※オイドクサのアルミ巻きE線は、スチール弦にしては、張った直後の弦の伸びが多めなので、実際には、もう少しテンションが低いのではないかと思われます。例えば、「E」:A:D:G=「6.5」:6:6:6という具合に。
※A・D・Gには、TOROのヴェニス・カトリン(ロープ編みの裸ガット)の3×V(3層のニスコーティングをした弦)を張っています。現在のゲージは、A:D:G=0.84:1.20:1.78です。
A、D、Gにもっと太い弦を張れば、E:A:D:G=7:7:7:7という具合に、完全にイコールテンションにすることも可能ですが、テンションが高過ぎて、ものすごく弾きにくいと思います。
あるいは、もっとテンションの弱いE線を張って、E:A:D:G=6:6:6:6とすることでイコールテンションにする方法もありますが、この場合は、E線も裸ガットにする必要があります。自分は、裸ガットのE線の音の良さを認めつつも、アルミ巻きのスチールのE線の音や弾き心地が好きなので、E線には裸ガットは張っていません。
さて、E:A:D:G=7:6:6:6という具合に、ほぼイコールテンションにした場合にどのようなメリットがあるか列挙したいと思います。
・E線からG線まで弦を押さえるときの負荷がおおむね均一化する
・E線からG線までほぼ同じような弓圧(弦への重みのかけ方)で弾ける→ボウイングが楽になる、重音が弾き易い
・各弦が互いに良く共鳴し合い易くなり、響きが豊かになる→結果的に音量も音色も豊かになる
・調弦が狂いにくくなる(ピッチの安定性が増す)←4本の弦のテンションが均一化することによって、特定の弦に対して負荷がかかりにくくなるからか?
自分の楽器の駒や魂柱等のセッティングは、オリーヴを張っていたときと全く同じ状態です。つまり、自分は、イコールテンションを試みるにあたって、一切、楽器をいじっていません。
オリーヴを張っていた頃よりも、今の「ほぼイコールテンションの」裸ガットの方が、音量的にもパワフルですし、表現や音色の幅という点でも、良い結果が得られているように思います。
最近発売されるシンセティック弦は、カタログデータによると、従来のナイロン弦よりも、イコールテンションに近いバランスになってきているようです。
なお、楽器や演奏者が、イコールテンションに馴染む(慣れる)のに、ある程度時間がかかりますので、本番の無い時期に、じっくりと腰を落ち着けてイコールテンション化に取り組むのが良いと思います。
皆様の参考になれば。
ヴァイオリン掲示板に戻る
3 / 3 ページ [ 28コメント ]
【ご参考】
[40247]
Re: イコールテンションのすすめ
投稿日時:2009年05月26日 07:49
投稿者:腸弦(ID:cSQ0QA)
裸ガット弦を張ってみてうまく行かなかったら、すぐにでも(元々張っていた)オリーヴに戻そうと思っていたので、自分は、弦の通る溝を、広げたり深くしたりといった調整はしていません。
自分のヴァイオリンでは、弦の溝に対して、A線は約40%、D線は約30%、G線は約25%、埋まっている状態です。D線とG線は、もう少し溝の幅を広げてやった方が良いと思いますが、とてもスムースに調弦できてますし、激しくピチカートをはじいても弦が溝から外れたりしませんし、音の面でも問題無いので、溝は、いじらないことにしています。
裸のガット弦は、金属の巻き線が無くて柔らかいので、弦自体が溝にフィットしてくれます。張った直後は、溝と弦がぴったりとフィットしていませんが、1~2日すると、弦が伸びて細くなりますし、弦が溝に対して馴染んできてフィットしてきます。
自分は、裸ガット弦を張るようになってから1年以上が経過しましたし、テンションのバランスをほぼイコールにしてから、数ヶ月経過したので、ヴァイオリン自体もそのテンションに十分に馴染んできています。
各楽器に合う「最適なテンション(ゲージ)」を探すのも、裸ガット弦を使う楽しみの1つだと思います。
自分のヴァイオリンでは、弦の溝に対して、A線は約40%、D線は約30%、G線は約25%、埋まっている状態です。D線とG線は、もう少し溝の幅を広げてやった方が良いと思いますが、とてもスムースに調弦できてますし、激しくピチカートをはじいても弦が溝から外れたりしませんし、音の面でも問題無いので、溝は、いじらないことにしています。
裸のガット弦は、金属の巻き線が無くて柔らかいので、弦自体が溝にフィットしてくれます。張った直後は、溝と弦がぴったりとフィットしていませんが、1~2日すると、弦が伸びて細くなりますし、弦が溝に対して馴染んできてフィットしてきます。
自分は、裸ガット弦を張るようになってから1年以上が経過しましたし、テンションのバランスをほぼイコールにしてから、数ヶ月経過したので、ヴァイオリン自体もそのテンションに十分に馴染んできています。
各楽器に合う「最適なテンション(ゲージ)」を探すのも、裸ガット弦を使う楽しみの1つだと思います。
[40248]
鼻から饂飩を食べるの?
投稿日時:2009年05月26日 09:23
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
腸弦氏、しつこいですね。
1.「鼻から饂飩を食べたら少し塩味が効いて美味しい」
一般的では無い弦を張ると結果が良い事もある。
2.「自分は鼻の奥は痛くならない」
弦の太さが大きく違えば溝と弦はフィットしません。
3.「麺の太さを調整するのが楽しい」
どうぞ御勝手に。
1.「鼻から饂飩を食べたら少し塩味が効いて美味しい」
一般的では無い弦を張ると結果が良い事もある。
2.「自分は鼻の奥は痛くならない」
弦の太さが大きく違えば溝と弦はフィットしません。
3.「麺の太さを調整するのが楽しい」
どうぞ御勝手に。
[40251]
Re: イコールテンションのすすめ
投稿日時:2009年05月26日 16:45
投稿者:Xin(ID:EZKRRpQ)
腸弦さんが実際にやって問題がないのは事実なので
必ずしも溝を弦に合わせる必要はないのでしょうね
腸弦さんの
>>弦が溝に対して馴染んできてフィットしてきます。
ということからして
溝より太い弦なら弦の方がつぶれて(馴染んで)しまうのでしょうか
金属ではだめでしょうけどガットならあるかも
ブリッジのほうはどうかわかりませんがナット側ならエボニーが弦に負けることはないでしょう。
調弦さん
はずした弦にナットやブリッジの痕がついてませんか ?
必ずしも溝を弦に合わせる必要はないのでしょうね
腸弦さんの
>>弦が溝に対して馴染んできてフィットしてきます。
ということからして
溝より太い弦なら弦の方がつぶれて(馴染んで)しまうのでしょうか
金属ではだめでしょうけどガットならあるかも
ブリッジのほうはどうかわかりませんがナット側ならエボニーが弦に負けることはないでしょう。
調弦さん
はずした弦にナットやブリッジの痕がついてませんか ?
[40274]
Re: イコールテンションのすすめ
投稿日時:2009年05月27日 22:15
投稿者:腸弦(ID:cSQ0QA)
Xin様。
はずした弦にナットやブリッジの痕がついてませんか?
→(回答)1ヶ月程度使用した裸ガット弦(ヴェニス・カトリン)のA・D・G線が手元に残っているので、確認してみたところ、ナット(上駒)とブリッジ(駒)の溝の痕(跡)がついています。
裸のガット弦は、張り替えた直後は、上駒と駒の溝に、ちゃんとフィットしてなくて、ちょっと浮き気味のような感じです。とは言っても、激しくピチカートをはじいても、弦が溝から外れるというようなことはありません。
弦を張って半日も経過すると、弦が伸びて多少細くなりますし、弦自体が溝の形にフィットしてきます。弦が溝に食い込むというよりは、溝が弦に食い込むような感じです。上駒や駒よりも、明らかに裸ガット弦の方が柔らかい(裸ガット弦の表面のニスコーティングも柔らかいし、ツルツルしている)ので、弦が溝にフィットするのは、当然です。
裸のガット弦は、金属の巻き線がある通常の弦に比べると、表面がかなり柔らかいので、指板が全然削れません(掘れて凸凹になったりしません)。裸ガット弦しかなかった時代には、指板削りの作業頻度は、現代よりもずっと少なかったのではないかと思います。
なお、裸ガット弦は、弦が溝に対してぴったりとフィットしますが、ヴァーニッシュ加工された弦の場合、弦と駒との摩擦は意外と少ないようで、駒が指板側に傾いてくる(おじぎしてくる)現象は、非常に起きにくいです。
弦を張り替えた直後と、弦を張り替えた3日後に駒の角度を調整したら、その後1ヶ月間、全く駒の角度を調整しなくても、表板に対してきちんと垂直な状態を保っています。
こうしたことを総合すると、裸のガット弦というのは、上駒や駒や指板といったパーツに「とても優しい弦」だと言って良いと思います。
あと、自分は、徐々にイコールテンションに近づけてきたこともあって、楽器の鳴り(響き)は、現在、かつてないほど最高の状態になっています。とにかくビックリするくらい良く鳴るので、ヴァイオリンを弾くことが楽しくて仕方ありません。単音も重音(和音)も、朗々と良く響き渡ります。
はずした弦にナットやブリッジの痕がついてませんか?
→(回答)1ヶ月程度使用した裸ガット弦(ヴェニス・カトリン)のA・D・G線が手元に残っているので、確認してみたところ、ナット(上駒)とブリッジ(駒)の溝の痕(跡)がついています。
裸のガット弦は、張り替えた直後は、上駒と駒の溝に、ちゃんとフィットしてなくて、ちょっと浮き気味のような感じです。とは言っても、激しくピチカートをはじいても、弦が溝から外れるというようなことはありません。
弦を張って半日も経過すると、弦が伸びて多少細くなりますし、弦自体が溝の形にフィットしてきます。弦が溝に食い込むというよりは、溝が弦に食い込むような感じです。上駒や駒よりも、明らかに裸ガット弦の方が柔らかい(裸ガット弦の表面のニスコーティングも柔らかいし、ツルツルしている)ので、弦が溝にフィットするのは、当然です。
裸のガット弦は、金属の巻き線がある通常の弦に比べると、表面がかなり柔らかいので、指板が全然削れません(掘れて凸凹になったりしません)。裸ガット弦しかなかった時代には、指板削りの作業頻度は、現代よりもずっと少なかったのではないかと思います。
なお、裸ガット弦は、弦が溝に対してぴったりとフィットしますが、ヴァーニッシュ加工された弦の場合、弦と駒との摩擦は意外と少ないようで、駒が指板側に傾いてくる(おじぎしてくる)現象は、非常に起きにくいです。
弦を張り替えた直後と、弦を張り替えた3日後に駒の角度を調整したら、その後1ヶ月間、全く駒の角度を調整しなくても、表板に対してきちんと垂直な状態を保っています。
こうしたことを総合すると、裸のガット弦というのは、上駒や駒や指板といったパーツに「とても優しい弦」だと言って良いと思います。
あと、自分は、徐々にイコールテンションに近づけてきたこともあって、楽器の鳴り(響き)は、現在、かつてないほど最高の状態になっています。とにかくビックリするくらい良く鳴るので、ヴァイオリンを弾くことが楽しくて仕方ありません。単音も重音(和音)も、朗々と良く響き渡ります。
[40295]
Re: イコールテンションのすすめ
投稿日時:2009年05月29日 19:10
投稿者:Xin(ID:EZKRRpQ)
ナットとブリッジは大丈夫そうですね
あとは弦がペグボックスの底に当たっていないかどうかです
有名な名器の修理の写真でペグボックスの底にこすれた傷が付いているのをみたことがあります。
これは意外と楽器のダメッジが大きいそうです。
プロでもミスはあるものですね。
基本はちゃんとセッティングすべきだとおもいます。
その昔の話ですが、超一流の人の演奏会で
ヴァイオリンコンチェルトの演奏が最高潮になったときに、弦が駒からはずれたのを見たことがありました。
この演奏会中に2回ばかりはずれましたが、何時外れるかとハラハラして
たのしめませんでした
あとは弦がペグボックスの底に当たっていないかどうかです
有名な名器の修理の写真でペグボックスの底にこすれた傷が付いているのをみたことがあります。
これは意外と楽器のダメッジが大きいそうです。
プロでもミスはあるものですね。
基本はちゃんとセッティングすべきだとおもいます。
その昔の話ですが、超一流の人の演奏会で
ヴァイオリンコンチェルトの演奏が最高潮になったときに、弦が駒からはずれたのを見たことがありました。
この演奏会中に2回ばかりはずれましたが、何時外れるかとハラハラして
たのしめませんでした
[40312]
Re: イコールテンションのすすめ
投稿日時:2009年05月31日 01:49
投稿者:腸弦(ID:cSQ0QA)
Xin様。
現在、自分は、(一般的な弦に比べると)太い弦を張ってますが、弦はペグボックスの底には全く当たっていません。今よりも、もう少し太い弦を張っていたときも、けして弦はペグボックスの底には当たっていませんでしたので、まだ多少余裕があると思います。
もちろん、弦は、他の弦のペグや弦に対しても一切干渉していません。
ある弦楽器店で新作ヴァイオリンを試奏しているときに、ピチカートの重音をかなり強めにはじいていたら、G線やA線が上駒から外れた(ずれた)ことがあります。溝が浅過ぎだったのだと思いますが、そういういい加減な調整が施された楽器は、一瞬にして弾く気が失せてしまいます。
また、そういういい加減な調整を施した楽器を平気で売っている楽器店に対しても疑念を持ってしまいます。
自分の楽器でも、結構激しくピチカートをはじいていますが、一度も弦が外れたりずれたりしたことはありません。弦を張り替えた直後は、弦を早く馴染ませるために、強いピチカートをはじいたりしてますが、かなり強烈にバチバチはじいても、弦が外れそうになったことは全くありません。
イコールテンションに近い弦の組み合わせにしてから、3重や4重の和音を上手く弾けるようになりました。4重音を同時に鳴っているかのように聴こえるように弾くのに、以前は結構苦労してましたが、最近、ほとんど同時に4重音が鳴っているように聴こえるように弾けるようになってきました。3重の和音は、完全に同時に鳴らせています。
3重や4重の和音を弾いたときに、音が濁ったり、音がつぶれたりしないで弾けるのは、やはり、4本の弦のテンションが均一に近いからではないかと思っています。
楽器がイコールテンションに馴染むにつれて、音が大きくなってきましたし、自分自身もイコールテンションに慣れてきて、益々弾きやすくなってきました。ベストゲージが見つかったら、もっと良い音が、もっと楽に出せるようになると思います。
現在、自分は、(一般的な弦に比べると)太い弦を張ってますが、弦はペグボックスの底には全く当たっていません。今よりも、もう少し太い弦を張っていたときも、けして弦はペグボックスの底には当たっていませんでしたので、まだ多少余裕があると思います。
もちろん、弦は、他の弦のペグや弦に対しても一切干渉していません。
ある弦楽器店で新作ヴァイオリンを試奏しているときに、ピチカートの重音をかなり強めにはじいていたら、G線やA線が上駒から外れた(ずれた)ことがあります。溝が浅過ぎだったのだと思いますが、そういういい加減な調整が施された楽器は、一瞬にして弾く気が失せてしまいます。
また、そういういい加減な調整を施した楽器を平気で売っている楽器店に対しても疑念を持ってしまいます。
自分の楽器でも、結構激しくピチカートをはじいていますが、一度も弦が外れたりずれたりしたことはありません。弦を張り替えた直後は、弦を早く馴染ませるために、強いピチカートをはじいたりしてますが、かなり強烈にバチバチはじいても、弦が外れそうになったことは全くありません。
イコールテンションに近い弦の組み合わせにしてから、3重や4重の和音を上手く弾けるようになりました。4重音を同時に鳴っているかのように聴こえるように弾くのに、以前は結構苦労してましたが、最近、ほとんど同時に4重音が鳴っているように聴こえるように弾けるようになってきました。3重の和音は、完全に同時に鳴らせています。
3重や4重の和音を弾いたときに、音が濁ったり、音がつぶれたりしないで弾けるのは、やはり、4本の弦のテンションが均一に近いからではないかと思っています。
楽器がイコールテンションに馴染むにつれて、音が大きくなってきましたし、自分自身もイコールテンションに慣れてきて、益々弾きやすくなってきました。ベストゲージが見つかったら、もっと良い音が、もっと楽に出せるようになると思います。
[40329]
Re: イコール「フィーリング」のすすめ ??
投稿日時:2009年06月02日 13:50
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:IYhIMTc)
定義をはっきりさせましょう。
[40224]
: 自分が考えるイコールテンションとは、<中略>、4本の弦のテンションが均一に感じられる「イコール・フィーリング・テンション」といったものです。
[40216]
: 弾いたときの左手と右手の感覚が、イコールテンションに近くなれば良い
何がテンションなのかよく判りませんが、要するに、各弦の演奏感大きな差がない、ってことですね。 (あ、こりゃあ単なる同義反復だな。 何を以って「演奏感」と言うかはまた個人の主観の問題ですから)
[40224]
[40224]
Re: イコールテンションのすすめ
投稿日時:2009年05月20日 01:47
投稿者:腸弦(ID:cSQ0QA)
自分が考えるイコールテンションとは、4本の弦のテンションが完全に均一である、というよりは、むしろ、4本の弦のテンションが均一に感じられる「イコール・フィーリング・テンション」といったものです。
なので、実際に自分の楽器の弦のテンションを何らかの機械で計測したら、厳密な意味ではイコールテンションではないのかも知れませんが、およそイコールテンションの範囲には収まっているのではないかと思われます。
どうしてなのか正確な理由はわかりませんが、イコールテンションに近くなるような組み合わせで弦を張ると
・調弦が狂いにくくなる、演奏中のピッチの狂いが少なくなる
・右手も左手もイージーに(簡単に、楽に)なる
・弦同士が良く共鳴し合うようになり、音も良く調和(ブレンド)するようになる
といったメリットが得られます。理由は何であれ、実際にこのような大きなメリットが得られるのは確かなので、自分は、今後は、イコールテンションを1つのテーマにして、弦のゲージ(太さ)選びをして行こうと思います。
皆様の参考になれば。
なので、実際に自分の楽器の弦のテンションを何らかの機械で計測したら、厳密な意味ではイコールテンションではないのかも知れませんが、およそイコールテンションの範囲には収まっているのではないかと思われます。
どうしてなのか正確な理由はわかりませんが、イコールテンションに近くなるような組み合わせで弦を張ると
・調弦が狂いにくくなる、演奏中のピッチの狂いが少なくなる
・右手も左手もイージーに(簡単に、楽に)なる
・弦同士が良く共鳴し合うようになり、音も良く調和(ブレンド)するようになる
といったメリットが得られます。理由は何であれ、実際にこのような大きなメリットが得られるのは確かなので、自分は、今後は、イコールテンションを1つのテーマにして、弦のゲージ(太さ)選びをして行こうと思います。
皆様の参考になれば。
[40216]
[40216]
Re: イコールテンションのすすめ
投稿日時:2009年05月17日 21:30
投稿者:腸弦(ID:cSQ0QA)
自分が今張っている弦の組み合わせは、テンション(4本の合計)に関しては、最新型のシンセティック弦とそれほど変わりません。
なので、楽器が傷むようなことはありません。今後、今よりも少し細いゲージに張り替える予定ですが、そうすると、市販されているナイロン弦やシンセティック弦よりも、4本を合計したテンションが低くなると思います。
しかも、プレーンガット弦は、金属の巻き線が無いので、上駒や駒のミゾ、指板などが削れにくい(傷みにくい)というメリットもあります。
テールピースの(左右方向)の中心が、ヴァイオリン本体の中心と完全に一致していて、テールピースのE線側やG線側のどちらかに引っ張られている感じは全く無いので、4弦のテンションバランスはちょうど良い具合に、ほぼ均等になっているものと思われます。
自分は、ヴァイオリンに関しては、機械で測定するような実験にはあまり興味は無くて、あくまでも実際に弾いたときの左手と右手の感覚が、イコールテンションに近くなれば良いと思っています。
楽器によって差が生じたり、演奏者が違うと、印象や結果(評価)が変わるのは当然ですので、参考程度に読んでいただけたらと思います。イコールテンション化に興味のある方にとっては、ある程度有益な情報になっているかと思います。
なので、楽器が傷むようなことはありません。今後、今よりも少し細いゲージに張り替える予定ですが、そうすると、市販されているナイロン弦やシンセティック弦よりも、4本を合計したテンションが低くなると思います。
しかも、プレーンガット弦は、金属の巻き線が無いので、上駒や駒のミゾ、指板などが削れにくい(傷みにくい)というメリットもあります。
テールピースの(左右方向)の中心が、ヴァイオリン本体の中心と完全に一致していて、テールピースのE線側やG線側のどちらかに引っ張られている感じは全く無いので、4弦のテンションバランスはちょうど良い具合に、ほぼ均等になっているものと思われます。
自分は、ヴァイオリンに関しては、機械で測定するような実験にはあまり興味は無くて、あくまでも実際に弾いたときの左手と右手の感覚が、イコールテンションに近くなれば良いと思っています。
楽器によって差が生じたり、演奏者が違うと、印象や結果(評価)が変わるのは当然ですので、参考程度に読んでいただけたらと思います。イコールテンション化に興味のある方にとっては、ある程度有益な情報になっているかと思います。
何がテンションなのかよく判りませんが、要するに、各弦の演奏感大きな差がない、ってことですね。 (あ、こりゃあ単なる同義反復だな。 何を以って「演奏感」と言うかはまた個人の主観の問題ですから)
[40330]
Re: イコールテンションのすすめ
投稿日時:2009年06月02日 14:41
投稿者:QB(ID:cYBJOIA)
という事のようですね。。
極端な話、実際のテンションがかなりバラバラでも、指板の高さの調整次第で、腸弦氏版「イコールテンション」になるかも、、ということですね。(右手の違いもまぁありますが)
極端な話、実際のテンションがかなりバラバラでも、指板の高さの調整次第で、腸弦氏版「イコールテンション」になるかも、、ということですね。(右手の違いもまぁありますが)
[40362]
Re: イコールテンションのすすめ
投稿日時:2009年06月07日 03:04
投稿者:腸弦(ID:cSQ0QA)
裸のガット弦は、張り替えた直後~半日後は、弦が伸びてピッチが下がってきます。それを少しでも早く解消する方法、つまり、より短時間でピッチを安定させる方法がありますので、お知らせします。
①弦を張り替えた後、上駒から指板の端(駒側)にかけて、弦を親指で押しながらこすり、それを5往復する。→ピッチが下がってくるので、調弦し直す。→これを2~3回繰り返す。
②駒の両サイド(指板側とテールピース側)で弦を駒から約1ミリ程度、約1秒程度、持ち上げる。こうすると、駒の両サイドで弦のテンションが均一化し、弦の伸びが均一化される。結果的に、弦の伸びが収まるのが早くなる。
①②を併用することによって、1日(24時間)で、本番で安心して使えるレベルまで、裸のガット弦のピッチを安定化させることができます。
特に②の弦を持ち上げる方法は、駒の曲がりや歪みを防止する効果もありますので、とても有益です。
ただし、②の方法は、指先の力が弱い人には、難しいかも知れません。
①弦を張り替えた後、上駒から指板の端(駒側)にかけて、弦を親指で押しながらこすり、それを5往復する。→ピッチが下がってくるので、調弦し直す。→これを2~3回繰り返す。
②駒の両サイド(指板側とテールピース側)で弦を駒から約1ミリ程度、約1秒程度、持ち上げる。こうすると、駒の両サイドで弦のテンションが均一化し、弦の伸びが均一化される。結果的に、弦の伸びが収まるのが早くなる。
①②を併用することによって、1日(24時間)で、本番で安心して使えるレベルまで、裸のガット弦のピッチを安定化させることができます。
特に②の弦を持ち上げる方法は、駒の曲がりや歪みを防止する効果もありますので、とても有益です。
ただし、②の方法は、指先の力が弱い人には、難しいかも知れません。
ヴァイオリン掲示板に戻る
3 / 3 ページ [ 28コメント ]