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ハイフェッツって・・・ | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 498 Comments
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ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年06月24日 08:50
投稿者:ともりん(ID:WJMwYg)
20世紀を代表するヴァイオリニストであることは、百も承知
二百も合点なのですが、では一体どういったところが素晴らしい
のでしょうか?
永いこと彼の録音を聴いてますが、私にはわからないのです。
オイストラフのスゴサは録音や映像から伝わってきます。

先日『ハイフェッツの真の凄さはヴァイオリニストにしかわからない』
という言葉を見つけました。彼のリサイタルを聴きに行った
ナタン・ミルシテインの言葉です。

長年の疑問が解決した思いでしたが、この言葉の真意を含めて
ご教授お願いします。。。
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【ご参考】
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月03日 10:18
投稿者:Xin(ID:EZKRRpQ)
'surface sound'. につては、catgutさまが引用されたURLをたどれば
説明があります。

長い文章の頁の中ほどの、のこぎりの形の図”Figure8”の 近くに記述があります。
violinists call 'surface sound'云々とあります
複数のヴァイオリニストが知っているのでしょう。

せっかくcatgutさまが引用URLをかいてくださったのですから
たどってみました

'surface sound'. についてはは図付きで説明があるので読めばわかります
それにしてもcatgutさまはよくこんな資料をみつけましたね

私のノートパソコンのビデオカードは事務処理用で静止画はきれいですが
動画はスムーズに再生されません。
スムーズに動画が見られるみなさんがうらやましいです。
[40946]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月03日 11:26
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
Xin様

物理現象としてはなんとなく分かるのですが、
発せられた音がたとえばフラジオレットとどう違って聞こえるのかが
想像できません。
せっかく音源、画像資料があるので、この演奏が始まって何秒あたりにあるとか具体的に教えていただければ非常に参考になるのですが。
どなたかお示しいただけませんでしょうか。
[40948]

水を差しますが…

投稿日時:2009年09月03日 17:11
投稿者:あのー(ID:FUUXInk)
奏法の話でもりあがっているところに水を差すようで恐縮です。

みなさんはお嫌いかも知れないですが、ヨーアヒム・ハルトナック著「20世紀の名ヴァイオリニスト」という書物があり、白水社から翻訳が出ています。
ハイフェッツ、エルマン、ミルシュタインの3者を生でしっかり幾度も聴いたハルトナックは音量について

エルマンとハイフェッツはロシア式弓から生まれる大きな音量。
ミルシュタインは両者よりもはっきり小さい音量。

と証言しています。さて、エルマンやハイフェッツは無理としても、ミルシュタインなら生で聞いた人はまだ日本にだってたくさんいるでしょうから、ミルシュタインが演奏上支障ない音量をもっていたなら、エルマンやハイフェッツはさらに豊かな支障ない音量の持ち主、と結論されます。
ではハルトナックの証言を信じるか信じないか、ということになると断定は無論できません。しょせん「他人の証言」をもとにした議論ですからね。
でもね、今までの「ハイフェッツの音のは小さかった」論はしょせん他人の証言でしょ。
まぁ私はシゲティとオイストラフが神の人間ですからハイフェッツに義理はないですが、ハイフェッツの音が小さいと断定はしないでおきたいです。
[40952]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月03日 21:10
投稿者:catgut(ID:mDFQYAA)
通りすがりさま、スレッドが長くなりテーマも変わってきましたので、
"Surface sound"について別のスレッドを立てました。そちらで
続けたいと思いますのでよろしくお願いします。

あのー さま、情報提供ありがとうございます。私はその本は手元にあり
ませんので確認できませんが、エッゲブレヒトの「ヴァイオリンの巨匠たち」を確認してみたところ、こちらにはハイフェッツの音が大きいという話は全巻を通じてありませんでした。「力強い」と評されたという話は出てきます。たまたまエッゲブレヒトが書かなかっただけかもしれませんが。

逆に一般論としてエッゲブレヒトは、

ブラームス<ヴァイオリン協奏曲>を最初にレコードで聴き、その後に
生で聴いた者は、オーケストラとヴァイオリンの音量バランスがレコードと
生とでは異なるため、たいがいは、こんなはずではないと、がっかりしてしまう。だが、生演奏こそが真のブラームスである。レコードでは、この冒頭部分のヴァイオリンの音質と音量を調整して、オーケストラをしたがえるファンファーレのように誇張しているのである。エレクトロニクスによる音楽の普及とそのマーケティングは、演奏家のあり方をすっかり変えてしまった。

と書いています。

ちなみに録音スタジオでのテープレコーダ利用は以下のとおりだそうです。
ttp://www.diskdig.com/asl/3/his_rec3.htm
BASFテープによる1936年11月19日の世界最初の磁気テープ音楽録音はBASFのホーム・ページで聴くことができます。(略)
コロムビアは早い時期からテレコによる録音ができて、47年半ばの段階では、テープ録音に切り換えてしまい、48年のLP発売では、新譜LPの40%がテープ録音だったそうです。
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月03日 21:15
投稿者:匿名希望A(ID:FxaHE4A)
久しぶりに、youtubeに投稿されたHeifetzの映像をいろいろ見たところ、1970年、「ハイフェッツ・オンテレビ」用の収録画像の1つ、スコットランド幻想曲の映像(ホールでの公開演奏です。)がありましたので、提示します。

ttp://www.youtube.com/watch?v=jbFrMBl1qjU&feature=related

ハイフェッツ70歳の時の映像ですが、よく見ますと
①大きなホールですね、1階席も広そうですが、この2階席の映像からすると、かなり大きめの大ホールでしょう。
②オケは、各パート3プルトいますね、
③マイクはワン・ポイント ステレオマイク(一本のマイクの中に別々の方向の指向性マイクを数本内蔵している)でしょうか?天井から吊してありますが、約、3.5mの高さでしょうか。ソリストから2m近く離れていますね。

このような状況を観察した際、「音量のかなり小さい」バイオリニストの設定ではないと思います。むしろ、音量は大きそうですね。かなり。

マイクはソリストに近くはありませんね。
[40955]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月03日 21:20
投稿者:だとすると(ID:FINJlSk)
surface sound が何か分からないまま、以下のようなご高説を垂れていらっしゃったのですね(脱力)。

>検索してみると、「ハイフェッツの音の秘密」と関係が深いと考えられる研究がありました。
擦弦における 1 stick-1 slip 振動から 2 stick-2 slip 振動への過渡振動について
基礎知識のない方にも理解しやすいように簡易化して説明してみます。
弓に全く圧力をかけずに開放弦上を弓を速く滑らすと普通より甲高い、キーキーした音がします。・・中略・・・十分弓圧をかけて(音を大きくして)しまうと、「通常の音」しか出なくなります。このため、かなり軽めの弓圧にし、速い運弓とサウンディングポイントで調整することで「中間の状態」にすることが可能です。・・・中略・・・弓圧をかけるという意識を捨てて弓の重さだけで高速にボーイングすると、運弓自体はかなり高速にできるようです。
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月03日 21:55
投稿者:あのー(40948)(ID:OEiEF5A)
>>>48年のLP発売では、新譜LPの40%がテープ録音だったそうです。

丁寧なレスありがとうございます。
テープレコーダが戦前ドイツで開発されたのは私も知っていましたが、アメリカで出回ったのとLP録音開始(1948)がだいたい同時進行ですね。
ちなみに1936年はベルリンオリンピック以後ですから、ユダヤ人のハイフェッツはドイツに絶対出向きませんね。水晶の夜事件がありましたからね。

ハルトナックの著書はヴァイオリン演奏の基本文献なので絶対はずせないと思いますよ。公立図書館には置いてあると思います。
サラサーテからパイネマンまで音源がある限り論じています。ハルトナック自身が生で聴いた演奏家に関してもかなり公平な批評があります。否定するにしても肯定するにしても、ヴァイオリンを論ずるならお読みになったらよいと思います。ハイフェッツについては2段組の細かい文字で19ページ(邦訳で)にわたって大変詳しい論評があります。ハルトナック自身はハイフェッツにさほど肯定的でないことがわかりますが、それでもきわめて公平な態度をとっているのは立派だとおもいます。
ミルスタイン(ママ)のくだりで音量に言及しているのは邦訳252ページです。以下引用します
----
彼のもっとも重要な先生は、レーオポルト・アウアーであった。彼(アウアー)の教育は、ミルスタインが最後に教えを受けたウジェーヌ・イザイの影響と同様、こんにち目立たなくなっている。
…中略…
ミルスタインは以前からペテルブルク式の弓の持ち方に対して、エルマンやハイフェッツのように正統を守り忠誠を誓っていなかった。
…中略…
たぶんこれによって、ミルスタインの音の二つの特性が、少なくとも部分的には説明できよう。ひとつは、エルマンやハイフェッツよりま明らかに少ない彼の音量である。
…中略…
彼の弓転換の特別なしなやかさという第二の特性もそこから来るのかもしれないのである。私はまだ、弓の転換をミルスタインほど切れ目なく行うヴァイオリニストを聞いたことがない。アップボウとダウンボウが、彼にあってはだだひとつの音が七学つづいているかのごとく……後略…
[40957]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月03日 21:58
投稿者:あのー(40948)(ID:OEiEF5A)
ついでに一言。ミルスタインを不幸にして私は生で一度も聞きません。どなたか聞かれたかた。ミルスタインの生で聞いた音量をご記憶ですか。
それがわかれば、少なくともその音量よりハイフェッツは上回ると考えるのが、ほとんど妥当に思われます。
[40959]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月03日 22:42
投稿者:そうですね(ID:IJiTAIA)
ミルスタインは来日した事が一度も有りませんからねぇ・・・
海外在住でいらしたファンの方あるいは古澤巌氏のように直接師事された方のご意見を待ちたいところです。
[40960]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月04日 02:44
投稿者:あい(ID:iSYYIyA)
音量と音質と、響き、聞こえ具合の問題ですね。

要は、各自の特色にあわせたバランスを組み合わせ、最もバランスの
取れた者だけが、音量と音色を征すると思います。なかなか、言葉では
説明が上手くいきませんが、単に音色が綺麗では駄目。音量がありさえ
すればよいというのも駄目。その両方を征する感じですかね。(レーピンやヴェンゲローフは、明らかなほど音色に味がない。音量感はあるけど。)
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