[40535]
ハイフェッツって・・・
投稿日時:2009年06月24日 08:50
投稿者:ともりん(ID:WJMwYg)
20世紀を代表するヴァイオリニストであることは、百も承知
二百も合点なのですが、では一体どういったところが素晴らしい
のでしょうか?
永いこと彼の録音を聴いてますが、私にはわからないのです。
オイストラフのスゴサは録音や映像から伝わってきます。
先日『ハイフェッツの真の凄さはヴァイオリニストにしかわからない』
という言葉を見つけました。彼のリサイタルを聴きに行った
ナタン・ミルシテインの言葉です。
長年の疑問が解決した思いでしたが、この言葉の真意を含めて
ご教授お願いします。。。
二百も合点なのですが、では一体どういったところが素晴らしい
のでしょうか?
永いこと彼の録音を聴いてますが、私にはわからないのです。
オイストラフのスゴサは録音や映像から伝わってきます。
先日『ハイフェッツの真の凄さはヴァイオリニストにしかわからない』
という言葉を見つけました。彼のリサイタルを聴きに行った
ナタン・ミルシテインの言葉です。
長年の疑問が解決した思いでしたが、この言葉の真意を含めて
ご教授お願いします。。。
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【ご参考】
[41092]
Re: ハイフェッツって・・・
投稿日時:2009年09月13日 14:26
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
>>catgut様は実際どの程度の音量で聞いていらっしゃるのですか?
>通りすがりさまはクラシック音楽をヘッドフォンで聞きませんか?その場合、どの程度の音量になると思いますか?
こんな簡単な質問にもまともに答えられず、話をはぐらかすのですね。
(検索して出てこないものには答えられないんでしょう)
私はイヤホンなどで聞く場合でもそんな大音量では聞きません。
一般的にはどうなのでしょうか?
catgut様はどうなのですか?
生演奏を聴いたときに音量が物足りないと思うほど、普段から大きな音で音楽を聴いていらっしゃるのですね。
>現在ほど大音量が要求されたわけではないので
これも根拠のない思い込みでは?
大体まだ以下の質問にお答えになっていませんが・・・。
人間の耳で聞いた音の感覚的な大きさと、物理的な計測値との音の相互関係を表すことはかなり高度で難しくなります。人間は大きな音に対しては、圧縮して聴くように耳の補正能力があります。また人間の受音には固有な特性と限界があるのと、個々によって聴感覚的にも心理的にも影響され、音の判断力にも個人差もありますし、同じ音の大きさ(音圧)でも周波数によっても違う大きさに聴こえてしまいます。
>>②ハイフェッツの音量に関する客観的データは、存在しない。あるバイオリニストの音量を客観的に評価しようと思ったら、演奏中に、騒音計で何dBか計測し、それを積算し平均値を出す必要があります。さらに別のバイオリニストにも同じ曲を弾いてもらい、同様の測定を行い、2者を比較検討しなくてはなりません。論理的には可能ですが、はたして、そんなデータがもしあったとしても重要視されるでしょうか。ハイフェッツの音量が小さいという評論家は、1つの意見・印象であって、絶対的評価基準ではない。
③録音物に関しては、どっちみちエンジニアさんが、至適ダイナミックレンジに詰め込むので、議論のしようがありません。
>>①何を基準として、何を比較対象として、非常に音量が小さいと言っておられるのですか。オーケストラ1プルト分くらいですか。3プルト分くらいですか。5プルト分ぐらいですか。それともオーケストラプレーヤ一人分ですか。
いくら世界的な名器を使っても、オーケストラ5プルトが思いっきりフォルテを弾けば、音量でオケの方がソリストに勝ってしまいます。当たり前です。ですから、バイオリン協奏曲の場合、公開演奏では通常2-3プルトが理想的、レコーディングでは2プルトが普通のはずです。一般に、オーケストラはソリストに合わせて音量を抑制するのが常識ではないでしょうか。(私も指揮者にまず、そう指示されます。当時日本でも有数のソリストの場合もそうでした。)アマチュアが5プルト乗るために、一人一人が通常の音量の1/4から1/3に絞ったこともありました。提示部・間奏部はともかく、ソリストとの絡みがある部分でソリストの音をかき消すような音を出したら、観客があきれて帰ってしまいますからね。
②何を基準として、何を比較対象として、非常に音量が小さいと言っておられるのですか。パールマンと比較して音量が半分しかないのですか。オイストラフやグリュミオーと比較して70%の音量なのですか。アイザックスターンと比較して65%の音量なのですか。それとも一般の人の80%ですか。
以上の質問に対し見事なまでに無視されていますね
音が小さいという場合、確かにいままで、f、ffが小さいとは明言されていませんでしたね。p、 ppが小さいとも受け取れますよね。これは盲点でした。
>通りすがりさまはクラシック音楽をヘッドフォンで聞きませんか?その場合、どの程度の音量になると思いますか?
こんな簡単な質問にもまともに答えられず、話をはぐらかすのですね。
(検索して出てこないものには答えられないんでしょう)
私はイヤホンなどで聞く場合でもそんな大音量では聞きません。
一般的にはどうなのでしょうか?
catgut様はどうなのですか?
生演奏を聴いたときに音量が物足りないと思うほど、普段から大きな音で音楽を聴いていらっしゃるのですね。
>現在ほど大音量が要求されたわけではないので
これも根拠のない思い込みでは?
大体まだ以下の質問にお答えになっていませんが・・・。
人間の耳で聞いた音の感覚的な大きさと、物理的な計測値との音の相互関係を表すことはかなり高度で難しくなります。人間は大きな音に対しては、圧縮して聴くように耳の補正能力があります。また人間の受音には固有な特性と限界があるのと、個々によって聴感覚的にも心理的にも影響され、音の判断力にも個人差もありますし、同じ音の大きさ(音圧)でも周波数によっても違う大きさに聴こえてしまいます。
>>②ハイフェッツの音量に関する客観的データは、存在しない。あるバイオリニストの音量を客観的に評価しようと思ったら、演奏中に、騒音計で何dBか計測し、それを積算し平均値を出す必要があります。さらに別のバイオリニストにも同じ曲を弾いてもらい、同様の測定を行い、2者を比較検討しなくてはなりません。論理的には可能ですが、はたして、そんなデータがもしあったとしても重要視されるでしょうか。ハイフェッツの音量が小さいという評論家は、1つの意見・印象であって、絶対的評価基準ではない。
③録音物に関しては、どっちみちエンジニアさんが、至適ダイナミックレンジに詰め込むので、議論のしようがありません。
>>①何を基準として、何を比較対象として、非常に音量が小さいと言っておられるのですか。オーケストラ1プルト分くらいですか。3プルト分くらいですか。5プルト分ぐらいですか。それともオーケストラプレーヤ一人分ですか。
いくら世界的な名器を使っても、オーケストラ5プルトが思いっきりフォルテを弾けば、音量でオケの方がソリストに勝ってしまいます。当たり前です。ですから、バイオリン協奏曲の場合、公開演奏では通常2-3プルトが理想的、レコーディングでは2プルトが普通のはずです。一般に、オーケストラはソリストに合わせて音量を抑制するのが常識ではないでしょうか。(私も指揮者にまず、そう指示されます。当時日本でも有数のソリストの場合もそうでした。)アマチュアが5プルト乗るために、一人一人が通常の音量の1/4から1/3に絞ったこともありました。提示部・間奏部はともかく、ソリストとの絡みがある部分でソリストの音をかき消すような音を出したら、観客があきれて帰ってしまいますからね。
②何を基準として、何を比較対象として、非常に音量が小さいと言っておられるのですか。パールマンと比較して音量が半分しかないのですか。オイストラフやグリュミオーと比較して70%の音量なのですか。アイザックスターンと比較して65%の音量なのですか。それとも一般の人の80%ですか。
以上の質問に対し見事なまでに無視されていますね
音が小さいという場合、確かにいままで、f、ffが小さいとは明言されていませんでしたね。p、 ppが小さいとも受け取れますよね。これは盲点でした。
[41093]
診断基準に合致します
投稿日時:2009年09月13日 15:46
投稿者:お早めに(ID:FINJlSk)
>>我々聴衆もまた非難されるべきです。我々のiPodや(自宅の)サラウンドスピーカーのおかげで我々は音量と音楽の美徳を同一視するようになり、指揮者も我々の好みに影響を受けないわけにはいかなくなりました。
聴覚障害を起こすほどの大音量でクラシック音楽が聞かれているとはどこにも書いてありませんねぇ。
どうもcatgutさんには書いてない事まで見えているようです。
訂正不能な思い込み・・・
客観的には正しくないまたはあり得ないことなのに、本人にとっては絶対に正しいと認識されてしまう「妄想」
社会的常識が共有できなくなる。思考が理論的でなくなるまたは支離滅裂になる。
独り言や意味不明のニヤニヤ笑いをし、理屈に合わないことをいったり書いたりするようになる。
以上のような症状が見られたら、お近くの病院で専門医にご相談ください。
聴覚障害を起こすほどの大音量でクラシック音楽が聞かれているとはどこにも書いてありませんねぇ。
どうもcatgutさんには書いてない事まで見えているようです。
訂正不能な思い込み・・・
客観的には正しくないまたはあり得ないことなのに、本人にとっては絶対に正しいと認識されてしまう「妄想」
社会的常識が共有できなくなる。思考が理論的でなくなるまたは支離滅裂になる。
独り言や意味不明のニヤニヤ笑いをし、理屈に合わないことをいったり書いたりするようになる。
以上のような症状が見られたら、お近くの病院で専門医にご相談ください。
[41094]
Re: ハイフェッツって・・・
投稿日時:2009年09月13日 16:36
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
過去だけでなく、現在にも疎い方がいらっしゃるのですね。
携帯型音楽プレーヤは聴覚に深刻な被害を与えうる,EUの科学委員会が報告
ttp://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081014/159530/?ST=d-ce
iPod:欧州では低音量版を販売 難聴訴訟で問題化
ttp://projectk.txt-nifty.com/tsubuyaki/2006/02/ipoditmsn_089e.html
携帯型音楽プレーヤは聴覚に深刻な被害を与えうる,EUの科学委員会が報告
ttp://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081014/159530/?ST=d-ce
iPod:欧州では低音量版を販売 難聴訴訟で問題化
ttp://projectk.txt-nifty.com/tsubuyaki/2006/02/ipoditmsn_089e.html
[41095]
Re: ハイフェッツって・・・
投稿日時:2009年09月13日 16:40
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
>携帯型音楽プレーヤは聴覚に深刻な被害を与えうる,EUの科学委員会が報告
これはクラシック音楽の話ですか?????
ロックなどと混同しているでしょう。
ごまかさないように。
現代に疎いのはどっちだろうか。
自分の説が受け入れられないのは、受け手に問題があるという発想は傲慢で危険です。厳に慎んでいただきたい。
これはクラシック音楽の話ですか?????
ロックなどと混同しているでしょう。
ごまかさないように。
現代に疎いのはどっちだろうか。
自分の説が受け入れられないのは、受け手に問題があるという発想は傲慢で危険です。厳に慎んでいただきたい。
[41096]
もはやハイフェッツとは何の関係もない・・・
投稿日時:2009年09月13日 16:45
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
catgutサンご自身はどのような環境で、どれくらいの音量でクラシック音楽を聴いていらっしゃるのですかという質問にも答えられないのですか?
ご自身のことについては検索、引用できないから?
それともEUの科学委員会で懸念されるような環境で聞いてらっしゃると理解してもいいのでしょうか?
ご自身のことについては検索、引用できないから?
それともEUの科学委員会で懸念されるような環境で聞いてらっしゃると理解してもいいのでしょうか?
[41097]
Re: ハイフェッツって・・・
投稿日時:2009年09月13日 19:08
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
新顔の通りすがりです さま、
カール・フレッシュの「ヴァイオリン演奏の技法」上巻序文の脚注に以下の
ように書かれています。
彼(クライスラー)は弓を少く使い、強い圧力を加え、絶えず濃厚なヴィブラートをかけて(パッセージの間も)演奏する。
カール・フレッシュの"THE MEMOIRS OF CARL FLESCH"の
p121から約1ページにわたってクライスラーのボーイングについて
カール・フレッシュによる詳しい観察が書かれています。
以下で全文を読むことができます。
ttp://www.archive.org/details/memoirsofcarlfle002347mbp
弓毛の件は有名ですが、何かの本に最初から有名なものを使わなかったのか、張り過ぎて使いものにならなくなったのか、「クライスラーが使った名弓なるものは残っていない」といった話が出ていたと思います。
通りすがりさま、「天才を育てる」から該当箇所を引用します(日本語版p67)。ガラミアンに師事した「ニューイングランド音楽院で教えている著名な
ヴァイオリニスト」ジェイムス・バズウェル(James Buswell)の説明です。
レコーディングが、聴衆の好みに合わせて音量を調節できるようになった
現代では、聴衆は生演奏においても豊かな音量を求めるようになってくる。
一方、ホールはどんどん大きくなり、演奏家にとっては、ホール全体に響きわたる音を出す能力が重要な課題となってきています。ガラミアン先生の
気がかりは、弦楽器がこういう時代に音響上、どのように生き残れるか、
ということでした。
カール・フレッシュの「ヴァイオリン演奏の技法」上巻序文の脚注に以下の
ように書かれています。
彼(クライスラー)は弓を少く使い、強い圧力を加え、絶えず濃厚なヴィブラートをかけて(パッセージの間も)演奏する。
カール・フレッシュの"THE MEMOIRS OF CARL FLESCH"の
p121から約1ページにわたってクライスラーのボーイングについて
カール・フレッシュによる詳しい観察が書かれています。
以下で全文を読むことができます。
ttp://www.archive.org/details/memoirsofcarlfle002347mbp
弓毛の件は有名ですが、何かの本に最初から有名なものを使わなかったのか、張り過ぎて使いものにならなくなったのか、「クライスラーが使った名弓なるものは残っていない」といった話が出ていたと思います。
通りすがりさま、「天才を育てる」から該当箇所を引用します(日本語版p67)。ガラミアンに師事した「ニューイングランド音楽院で教えている著名な
ヴァイオリニスト」ジェイムス・バズウェル(James Buswell)の説明です。
レコーディングが、聴衆の好みに合わせて音量を調節できるようになった
現代では、聴衆は生演奏においても豊かな音量を求めるようになってくる。
一方、ホールはどんどん大きくなり、演奏家にとっては、ホール全体に響きわたる音を出す能力が重要な課題となってきています。ガラミアン先生の
気がかりは、弦楽器がこういう時代に音響上、どのように生き残れるか、
ということでした。
[41098]
Re: ハイフェッツって・・・
投稿日時:2009年09月13日 20:20
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
今問題にしているのは顔の見えない聴衆のことではなく、
catgutサンのことなんですけど。
以下繰り返し
>catgutサンご自身はどのような環境で、どれくらいの音量でクラシック音楽を聴いていらっしゃるのですかという質問にも答えられないのですか?
検索・引用しか能がないのか知らん。
catgutサンのことなんですけど。
以下繰り返し
>catgutサンご自身はどのような環境で、どれくらいの音量でクラシック音楽を聴いていらっしゃるのですかという質問にも答えられないのですか?
検索・引用しか能がないのか知らん。
[41099]
Re: ハイフェッツって・・・
投稿日時:2009年09月13日 20:37
投稿者:他にも、(ID:OJOIKUY)
それらに基づいた妄想、
それらを徒然なるままに書き連ねる吹聴、
そんな自分の姿こそ絶対と「確信」する自己陶酔などがありますな。
それらを総合して「自慰行為」がお得意ということで。
それらを徒然なるままに書き連ねる吹聴、
そんな自分の姿こそ絶対と「確信」する自己陶酔などがありますな。
それらを総合して「自慰行為」がお得意ということで。
[41100]
Re: ハイフェッツって・・・
投稿日時:2009年09月13日 20:46
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
追加ですが、クライスラーが駒寄りを好んだ件については、ロックナーがクライスラーの伝記で書いています。
Kreisler favors approach to the bridge with resulting stronger
pressure and less bow strength.
通りすがりさま、私がヘッドフォンでヴァイオリン協奏曲を聞いている時のヴァイオリンソロの音量は、実演でホールのソリストから聞こえる音量より明らかに大きいです。時々は90デシベルの騒音がある地下鉄の中でも聞いています。ヘッドフォンで聞くソロの音量より実演のソロのほうが大きく聞こえるという人はいったいどれだけいるのでしょうか?
Kreisler favors approach to the bridge with resulting stronger
pressure and less bow strength.
通りすがりさま、私がヘッドフォンでヴァイオリン協奏曲を聞いている時のヴァイオリンソロの音量は、実演でホールのソリストから聞こえる音量より明らかに大きいです。時々は90デシベルの騒音がある地下鉄の中でも聞いています。ヘッドフォンで聞くソロの音量より実演のソロのほうが大きく聞こえるという人はいったいどれだけいるのでしょうか?
[41101]
Re: ハイフェッツって・・・
投稿日時:2009年09月13日 21:12
投稿者:新顔の通りすがり(ID:OEiEF5A)
ソース有難う御座います。
catgutさんの強みは色々なソースへのアプローチかと思いますから、全部引用元を明示された方が宜しいかと考えますよ。
ところで、私はヴァイオリンを結局専門にしませんでしたが、一族にそういう者が多く、妹(としておきます。個人情報は私とて明かしたくありません)の修士論文はガラミアンでした。音楽之友社発行の「ヴァイオリン奏法と指導の原理」はそんな縁で私も十分に読んでおります。妹は原書を読んだと聞かされました…。
和訳(アーカンサス弦楽研究会訳)
第三章{右手}の一節は
「トーンの性格と色合い」なのはご案内の通りです。引用します
前略…これら三つの要素(引用者註:圧力、速度、サウンディングポイント)の組み合わせが一つしかあり得ないと信じてはならない。たいていの場合演奏者は、基本的な要素の混合に関する限り、いくつかの可能性のうちから選ぶことができる。こうしたいくつかの選択によって様々なトーン・プロダクションのスタイルが生じる。…中略…
第一のタイプは、その曲で要求される音量のちがいを主としてボーイングの速度に頼って出そうとする。したがってあまり圧力をかけずに弓を多く用いる。サウンディング・ポイントは駒から遠ざかる傾向がある。
第二のタイプは主として圧力に頼るもので、やや遅い運弓速度とあわせて用いられ、その結果サウンディング・ポイントはたえず駒の近くにある。
これら二つの型では音の色合いの性格が異なる。少ない圧力で弓を多く用いて出される音は軽やかで浮いたような性格をもつ。圧力を多くかけ、遅い速度で出された音は、密な濃縮された性格をもつものである。その上、それに伴ったサウンディング・ポイントの位置が変わること自体が音に色合いの変化をもたらす。駒に近いほど音色は明るく、音質は鋭い。指板に近ければ音色はより淡く、繊細でパステル画のようである。
これらの型のうち常に一つのものだけにどこまでも執着するような者は、大成したヴァイオリニストにはいないであろう。しかしトーン・プロダクションのスタイルがいつも一つの型にほとんど限られ、それからあまり離れようとしない人は多数いる。これらの人々は、演奏の表現できる範囲をそれだけ限定してしまっているわけである。ヴァイオリニストはすべてこれら二つの基本的な型を会得するだけでなく、それらをあらゆる組み合わせで併用することを学び、広範囲にわたる音質と音色を使いこなすようにした方がよい。
前記のような色づけの変化に加えて、異なった陰影をもついくつかの型のヴィブラートを意のままに用いるならば、無数の組み合わせが可能であり、また実に様々な性格、色彩、特質をもつ音の、無限に変化のあるパレットがひろげられることは明らかであろう。
該書を忠実に読んでいただければ、ガラミアンが駒よりで圧力をかけることを指導した、という読み方が、いかに偏っており、明らかにガラミアンの意図に反するものであることを、必ず理解し得ると私には思われます。
ガラミアンの教育は成功を収めました。その理由はこの短い引用だけからも明瞭に察せられますね。
catgutさんの強みは色々なソースへのアプローチかと思いますから、全部引用元を明示された方が宜しいかと考えますよ。
ところで、私はヴァイオリンを結局専門にしませんでしたが、一族にそういう者が多く、妹(としておきます。個人情報は私とて明かしたくありません)の修士論文はガラミアンでした。音楽之友社発行の「ヴァイオリン奏法と指導の原理」はそんな縁で私も十分に読んでおります。妹は原書を読んだと聞かされました…。
和訳(アーカンサス弦楽研究会訳)
第三章{右手}の一節は
「トーンの性格と色合い」なのはご案内の通りです。引用します
前略…これら三つの要素(引用者註:圧力、速度、サウンディングポイント)の組み合わせが一つしかあり得ないと信じてはならない。たいていの場合演奏者は、基本的な要素の混合に関する限り、いくつかの可能性のうちから選ぶことができる。こうしたいくつかの選択によって様々なトーン・プロダクションのスタイルが生じる。…中略…
第一のタイプは、その曲で要求される音量のちがいを主としてボーイングの速度に頼って出そうとする。したがってあまり圧力をかけずに弓を多く用いる。サウンディング・ポイントは駒から遠ざかる傾向がある。
第二のタイプは主として圧力に頼るもので、やや遅い運弓速度とあわせて用いられ、その結果サウンディング・ポイントはたえず駒の近くにある。
これら二つの型では音の色合いの性格が異なる。少ない圧力で弓を多く用いて出される音は軽やかで浮いたような性格をもつ。圧力を多くかけ、遅い速度で出された音は、密な濃縮された性格をもつものである。その上、それに伴ったサウンディング・ポイントの位置が変わること自体が音に色合いの変化をもたらす。駒に近いほど音色は明るく、音質は鋭い。指板に近ければ音色はより淡く、繊細でパステル画のようである。
これらの型のうち常に一つのものだけにどこまでも執着するような者は、大成したヴァイオリニストにはいないであろう。しかしトーン・プロダクションのスタイルがいつも一つの型にほとんど限られ、それからあまり離れようとしない人は多数いる。これらの人々は、演奏の表現できる範囲をそれだけ限定してしまっているわけである。ヴァイオリニストはすべてこれら二つの基本的な型を会得するだけでなく、それらをあらゆる組み合わせで併用することを学び、広範囲にわたる音質と音色を使いこなすようにした方がよい。
前記のような色づけの変化に加えて、異なった陰影をもついくつかの型のヴィブラートを意のままに用いるならば、無数の組み合わせが可能であり、また実に様々な性格、色彩、特質をもつ音の、無限に変化のあるパレットがひろげられることは明らかであろう。
該書を忠実に読んでいただければ、ガラミアンが駒よりで圧力をかけることを指導した、という読み方が、いかに偏っており、明らかにガラミアンの意図に反するものであることを、必ず理解し得ると私には思われます。
ガラミアンの教育は成功を収めました。その理由はこの短い引用だけからも明瞭に察せられますね。
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