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20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて | ヴァイオリン掲示板

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20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月26日 23:23
投稿者:catgut(ID:QhNBB4k)
20世紀前半の奏法といっても非常に漠然とした話ですが、レオポルド・アウアーやカール・フレッシュの弟子、指導書の影響力が大きかった20世紀前半の奏法と、ジュリアード出身者のソリストが増えた20世紀後半以降のヴァイオリン奏法では傾向の違いがあるように思われます。このスレッドでは、両者にどのような違いがあるか、あるとすればその原因がどこにあるかといった点について議論させて頂きたいと思います。
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【ご参考】
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月26日 23:33
投稿者:catgut(ID:QhNBB4k)
私自身は以下のような相違があると考えています。

(1)イントネーションの違い
20世紀前半は多様性(しかし各奏者によって一貫したポリシーがある)が
あり、現在は差が少なくなっている。
   
(2)ボーイングの違い
20世紀前半では速く軽めの弓づかいで音量と音色をコントロールする
比率が高い(クライスラーは例外)。

(3)旋律演奏のポリシーの違い
20世紀前半は声楽(歌)に似せる意識が強い。声楽的ポルタメントや、
声楽的な音色の模倣を行う。弓使いも人間の息遣いを極力模倣する。
ヴィブラートも歌でヴィブラートがかかる場所のみでかける。

(4)プレーンガット弦の音色の違い
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月27日 01:17
投稿者:catgut(ID:QhNBB4k)
弓速について補足です。

すでに別スレッドでまとめましたが”surface sound"という概念があります。これはケンブリッジ大学のウッドハウス(Woodhouse)教授がヴァイオリンの弦の特殊な振動に由来する音色を表現した概念です。

例えば極端なものは以下のような音です。
・スル・ポンティチェロ(駒の直近を弾く)での奇怪な音色
・フラウタート(指板寄りをごく軽く弾く)でのフラジオレットのような音色
・アタックに失敗した時のキュッという裏返り音
など。


簡単に”surface sound"を説明するなら、弓圧が軽すぎるか、弓速が速すぎた時に、音の高周波成分が強くなる現象です。具体的にはヴァイオリンの弦はヘルムホルツ振動をしており、ヘルムホルツ振動の1周期に通常は弓毛と弦の接触と分離が1回だけ起きるのに対して、弓圧が軽すぎるか、弓速が速すぎると弓毛と弦の接触が2回以上起きるために音の波形に「コブ」ができて、音色が変わるということです。弓速・弓圧・駒からの
距離(サウンディングポイント)の配分により、弦と弓毛の接触の仕方が徐々に変化するため、軽くて速い弓のコントロールができれば音色のコントロールができることになります。

ハイフェッツやミルシテインらの「速い弓」は、"surface sound"を利用し、弓圧を軽く、弓速を速くして「普通の弓速」では出せない高周波成分の
多い音色を作っていると考えられます。
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月27日 05:32
投稿者:何を始めたかと思えば…(ID:OJOIKUY)
いつもの一人相撲でしたか。

しかも今回はこれまでの反論を無視して強引に自分の土俵を広げられましたね。

幾度その強引さを批判されようが耳を貸す事無し。

自分の責を他人に転嫁して恥じる事も無し。

研究者たる者の品格かけらも無し。

有るのはただひたすらの増長のみ。

南無…
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月27日 10:02
投稿者:catgut(ID:QhNBB4k)
なぜ20世紀前半に現在より速い弓がよく使われたかという理由については、以下のような点が考えられます。

(1)プレーンガット弦の性質の影響
・プレーンガット弦は振幅がナイロン弦より大きいため、圧力をかけると指板に弦が触れやすいこのため音量を出すには圧力ではなく弓の幅(速い弓)を使う必要がある
・金属巻線より削れやすいので圧力をかけると消耗が激しいと思われる
など

(2)連続的ヴィブラート未使用の影響
当時例外的存在であったクライスラーが連続的ヴィブラートを多用し、遅めの弓で圧力を使ったことからも、連続的ヴィブラートと速い弓の両立は技術的に難しいと考えられる。また、カルボナーレさまご指摘の通り音色のコントロールのメインを速い弓から、連続的ヴィブラートの活用に重心を移したという考え方もできます。

(3)それほど音量が求められなかった影響
20世紀後半になってヴァイオリニストにはより大きな音量が求められるようになった。
・ホールの大型化などの影響により、20世紀後半のオーケストラの音量が増大し、ソリストにもより音量が求められるようになった。
・ハイフェッツが注目された1910年頃には、まだラジオもレコードも普及していなかった。このため20世紀前半には「実演で聞くと意外と音が小さい」という発想が存在しなかった。

(4)19世紀末頃のヴァイオリン教育の影響
カザルスやカール・フレッシュによると、19世紀末頃には「とにかくできるだけ全弓を使え」という教育が行われていた。このためセンスの良いヴァイオリニストは全弓を使いつつ、速さと圧力を微妙にコントロールする技術を早い段階で身につけることができた(センスがない奏者は全弓にとらわれて平板な演奏をしていた)。
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月27日 10:47
投稿者:catgut(ID:QhNBB4k)
何を始めたかと思えば… さま、

ぜひ教えて頂きたいのですが、サラ・チャンのような「迫力に満ちた」奏法がヴァイオリン音楽における史上最高水準の演奏であり、このような奏法はハイフェッツやミルシテインをはるかに凌ぐという価値観をお持ちなのでしょうか。それなら20世紀前半の奏法にいまさら関心を持つなど馬鹿馬鹿しいことでしょうね。
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激動の20世紀前半(19世紀奏法との決別の歴史)

投稿日時:2009年09月27日 10:52
投稿者:カルボナーレ(ID:J0RRIjk)
>20世紀前半の奏法といっても非常に漠然とした話
とご自分でもご認識されているのに、なぜ漠然とした中のほんの一部の事象の自分に都合のよいところだけを取り上げて持論なるものを構成して、恥ずかしげなく公開されるのですか。

以前から、子供でもわかるような例までなんども言っていますが、十年一昔であり、20世紀前半はヴァイオリンのテクニックは日々変化していった時代であり、そのようなおおきく漠然としたくくりでは話がまったくできません。
20世紀前半という表現を、最低でも”1910年まで”などに変更し議論のできる粒度にしぼってください。

今回別スレでコメントとするのに自分で調べた内容として面白いと感じたのは、1917年頃からロシア革命により大勢の優秀な演奏家や教師が米国に移り住み、スケールが大きな豊かな国にて、個性的な演奏も含め、自由にのびのびとヴァイオリンの表現、テクニックを進化させていったことです。今まで私は固定観念でずっとヨーロッパに視点があったので、これは目からうろこであり、そのあたりの変化の流れをまとめると面白い内容になるなあと自分としては重要な発見ができました。
均一化、標準化という観点では決してまとめられない、ダイナミックな演奏法/表現法/技術の進化、多様な価値観と個性、などというものが、ヴァイオリン演奏における20世紀の前半、1950年頃までのとらえ方です。

今まで、真面目にコメントをしてきましたが、まだ”20世前半”というわけのわからない区分での共通解をむりやりもとめようというスタンスを変えないのであれば、当方も「勝手に自分で満足できる情報だけ切り出してきておとぎ話を作ったら」という立ち位置にていっさい関わりを絶つようにいたします。
この回答のタイトルが私の20世紀前半のとらえ方であり、catgutさんのすでに書かれた、断片を並べたような細かい話の蒸し返しに対しては、正しい限定条件を付加していただかない限り、いっさい反応するのをやめます。
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月27日 12:01
投稿者:「何を始めたかと思えば…」ですが、(ID:EJl0JiA)
いやいや、貴方のその人を食ったようでいて食えてない論法を生み出す人間性が大嫌いなだけです。
それを語るのにいちいち当方の音楽的嗜好を披瀝するには及ばないかと存じます。
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月27日 19:07
投稿者:新顔の通りすがり(ID:OEiEF5A)
41283は脱落があったので削除して訂正版を書きます。
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アウアーとフレッシュをくくったのが無理。両者は違いすぎる。
ハンガリーのフバイ門下はどうするの?ティヴォール・ヴァルガ先生やシャーンドル・ヴェーグ先生はフバイ門下ですよ。孫弟子は凄い数でしょ。
フランコ・ベルギーはどうするの?膨大な数の名手が出ていますよ。
ドイツ人はドイツ派ですか。ちがうでしょ。Jボリス、Aブッシュはドイツの代表の顔してますが、ボリスはフバイ系列、ブッシュはフバイとシュポーアの両系列…。キリが無いですよ。ちなみに私はいろんな先生に習いました。さかのぼれば上記の全部の系列に入っているでしょ。でもアマチュアですよ。以前お教えしましたよね。
あ、ひとつ忘れちゃいけないのが旧ソ連派(モスクワとレニングラードとその他の都市、ノヴォシビルスクなんかも含む)、これ凄い重要性の割に、鉄のカーテンと冷戦のため注目度が低い。

難しい研究かと思いますから、ご自分のサイトで自由におやりください。私は興味がありません。できるとも思いません。
我々は『線』や『面』でものを捉えることの危険性を知るべきです。解るのは個々の『点』だけです。『点』である個々の奏者で音源などが存在するものは考察の対象になります。音源に據ればこんな演奏だった、というレポは意味があり貴重でしょう。
用語の問題:
奏法、と、演奏様式は別個の問題です。今や演奏様式の方が重要ですね。弓の使い方なんて手段ですから。ねらった音楽が出てくるなら逆立ちして弾いたって立派な演奏家であり、彼がどういう音楽をやりたいかが「演奏様式」です。言葉をわざとあいまいにして逃げ路をつくっているのですかね。
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月27日 21:31
投稿者:通りすがり(ID:GUZVdBU)
>20世紀後半になってヴァイオリニストにはより大きな音量が求められるようになった。
・ホールの大型化などの影響により、20世紀後半のオーケストラの音量が増大し、ソリストにもより音量が求められるようになった。

ホールが大型化した証拠を出してから話をしてください。

オーケストラの音量が増大していることはあるかもしれませんが、
その具体的、数値的証拠を出してください。

何度も言わせないでください。
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