[41562]
弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月14日 08:33
投稿者:カルボナーレ(ID:J0RRIjk)
Surface Soundについては、catgut氏が前言撤回し、
”Surface Sound" = double-slipping motion 状態
を示すのでなく、様々なケースで使われることが明確になりましたので、議論を打ち切ります。
次に、catgut氏が最も知りたいことである
「弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?」
のスレッドをたてましたので、Surface Soundという言葉は基本的に使わず、実証、データ、映像、文献等で明確にしていきましょう。
”Surface Sound" = double-slipping motion 状態
を示すのでなく、様々なケースで使われることが明確になりましたので、議論を打ち切ります。
次に、catgut氏が最も知りたいことである
「弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?」
のスレッドをたてましたので、Surface Soundという言葉は基本的に使わず、実証、データ、映像、文献等で明確にしていきましょう。
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2 / 6 ページ [ 57コメント ]
【ご参考】
[41597]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月16日 02:31
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:GBkzATQ)
catgutさん、
[41583]
ずっとこのように考えて説明しているつもりです。
[41596]
もちろんその意味で書いています。
なら最初からそう書いてくださいね。
ところで、ご紹介頂いた論文から、「Double slip (あるいはmultiple slip and/or遷移状態)によって2倍から3倍、もしかしたら4倍振動数くらいまでの振動が卓越してくるらしいことは取り合えず納得しました。 しかしこれは、音に輝きを与える(と言われる)高次倍音とは別物ですよね。
[41414]
辺りを読むと、カルボナーレさんが問題にしているのは高次倍音のように思えます。
[41583]
[41583]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月15日 07:48
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
セロ轢きのGoshさま、
-----
上手くコントロールすれば音色の幅を広げる手段になるのかも知れませ
んね。 ハイフェッツがそれに長けていた、というなら面白い仮説です。
-----
ずっとこのように考えて説明しているつもりです。
ポイントだけ書きますが、弓速が速くなってdouble-slipがおき始めると、
最初は弓毛と弦の接触時間は「長・短・長・短・長・短」となります。
「短」が余計に増えた接触です。これは波形ではノコギリ波の小さな
「コブ」となります。つまり倍音が増えるわけです。
さらに弓速がどんどん速くなると長と短の差が減って行き、
図の右側の状態では、これがさらに進行して長と短が同等になった
状態、つまり2番目の接触も1番目の接触と全く同じ長さになり、周波数
がちょうど2倍になります。
-----
上手くコントロールすれば音色の幅を広げる手段になるのかも知れませ
んね。 ハイフェッツがそれに長けていた、というなら面白い仮説です。
-----
ずっとこのように考えて説明しているつもりです。
ポイントだけ書きますが、弓速が速くなってdouble-slipがおき始めると、
最初は弓毛と弦の接触時間は「長・短・長・短・長・短」となります。
「短」が余計に増えた接触です。これは波形ではノコギリ波の小さな
「コブ」となります。つまり倍音が増えるわけです。
さらに弓速がどんどん速くなると長と短の差が減って行き、
図の右側の状態では、これがさらに進行して長と短が同等になった
状態、つまり2番目の接触も1番目の接触と全く同じ長さになり、周波数
がちょうど2倍になります。
[41596]
[41596]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月15日 23:32
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
セロ轢きのGoshさま、
もちろんその意味で書いています。逆に私にはセロ轢きのGoshさま
がどこで混乱されていたのかよくわかりません。
ハイフェッツやミルシテインのように速い弓で(良い意味で)金属的な
音色を出しつづけることは凡人には困難ですが、非常に弓圧を軽くすれ
ば一弓とか、数秒程度なら容易に高い倍音が混じる音色を出すことが
できます。逆にどうしても出ないという方がいらっしゃるなら教えて頂き
たいです。弓圧のかけ方を誤解されているのではないかと思います。
もちろんその意味で書いています。逆に私にはセロ轢きのGoshさま
がどこで混乱されていたのかよくわかりません。
ハイフェッツやミルシテインのように速い弓で(良い意味で)金属的な
音色を出しつづけることは凡人には困難ですが、非常に弓圧を軽くすれ
ば一弓とか、数秒程度なら容易に高い倍音が混じる音色を出すことが
できます。逆にどうしても出ないという方がいらっしゃるなら教えて頂き
たいです。弓圧のかけ方を誤解されているのではないかと思います。
なら最初からそう書いてくださいね。
ところで、ご紹介頂いた論文から、「Double slip (あるいはmultiple slip and/or遷移状態)によって2倍から3倍、もしかしたら4倍振動数くらいまでの振動が卓越してくるらしいことは取り合えず納得しました。 しかしこれは、音に輝きを与える(と言われる)高次倍音とは別物ですよね。
[41414]
[41414]
Re: surface sound って何?
投稿日時:2009年10月04日 00:09
投稿者:カルボナーレ(ID:J0RRIjk)
>高周波成分はサウンディングポイントが同一の場合、弓圧と弓速のコントロールで変化させることができます。
これは、ヴァイオリンを演奏するものにとっては、今も昔も当たり前のことですので、改めて言うことでもないと思います。
アタックからリリースまでの下記の時間的変化は、求める音を得るために奏者が意図的にコントロールします。
- 弦にかける圧力
- 弓を動かすスピード
- 弓の傾き(弓の毛の接地面積と圧力の逃がし方:ベクトル)
- 弓元から弓先のどこを使うか(これは上記をコントロールするための手段かもしれません。)
- 指板と駒の間の弾く位置
当然、一部の条件を固定したケースは、コントロールの想定内です。
>弓速が速ければ速いほど、音量を確保しながら「高周波成分が多い音」、つまり輝かしい音を出すことができます
これは直感的には違うと思います。最適な圧力とスピードの組み合わせにより、しっかりと圧力を加えて出した力強い音のアタックとリリースに、高周波成分を加えることができ、結果的に、強くかつ輝かしい音が得られるのだと、私は思います。これも特に目新しい話とは思いません。
これも1か0か、白か黒かの話ではなく、時間経過の中でアナログ的に変化&Mixされる事象の度合いの話です。
今回私が面白いと思ったのは、基音自体が1オクターブ上がった音が、意外と容易に得られる点です。
これは、ヴァイオリンを演奏するものにとっては、今も昔も当たり前のことですので、改めて言うことでもないと思います。
アタックからリリースまでの下記の時間的変化は、求める音を得るために奏者が意図的にコントロールします。
- 弦にかける圧力
- 弓を動かすスピード
- 弓の傾き(弓の毛の接地面積と圧力の逃がし方:ベクトル)
- 弓元から弓先のどこを使うか(これは上記をコントロールするための手段かもしれません。)
- 指板と駒の間の弾く位置
当然、一部の条件を固定したケースは、コントロールの想定内です。
>弓速が速ければ速いほど、音量を確保しながら「高周波成分が多い音」、つまり輝かしい音を出すことができます
これは直感的には違うと思います。最適な圧力とスピードの組み合わせにより、しっかりと圧力を加えて出した力強い音のアタックとリリースに、高周波成分を加えることができ、結果的に、強くかつ輝かしい音が得られるのだと、私は思います。これも特に目新しい話とは思いません。
これも1か0か、白か黒かの話ではなく、時間経過の中でアナログ的に変化&Mixされる事象の度合いの話です。
今回私が面白いと思ったのは、基音自体が1オクターブ上がった音が、意外と容易に得られる点です。
[41598]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月16日 07:42
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
セロ轢きのGoshさま、
私も同様に思ったので、2次倍音だけを徐々に強めるとどのように
聞こえるか実際に試してみました。
「Surface soundについて」スレッドの[41039]
にその方法を書いてい
ますのでこちらにも書いておきます。試してみてください。
簡易的に各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解し
て頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を
試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方
向性となるか試すことができます。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください(Windows
用です)。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
zipを解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタン
を押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の▲(上への矢印)をクリックし、少しずつ二倍振動
(2次倍音)を増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起き
た状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛
が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるのと同じです。
これにより鋭い音に聞こえます。
私も同様に思ったので、2次倍音だけを徐々に強めるとどのように
聞こえるか実際に試してみました。
「Surface soundについて」スレッドの[41039]
[41039]
Re: Surface soundについて
投稿日時:2009年09月09日 20:56
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
jackさま、CABINさま、コメントありがとうございます。とりあえず簡易的に
各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解して頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。私はこれである程度イメージがつかめるかと思うのですが、率直なご意見をお願いします。以下の方法です。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方向性となるか各自で実際に試してみてください。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタンを押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の上↑をクリックし、少しずつ増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起きた状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるわけです。これによりいわゆる倍音の多い、鋭い音に聞こえます。
jackさまへの補足ですが、1stick-1slip運動に対して、弓が軽く速い場合に余計に軽く弦と弓毛が当たってしまうのがダブルスリップ現象だそうです。弓速と弓圧(とサウンディングポイント)の条件でこの当たるタイミングと強さが変わり、音色が連続的に変化するそうです。極端になると最初の波の
高さと追加される波の高さが同じになってしまい、2倍の波(つまり1オクターブ上)の音になります。
CABINさま、もっと良いやり方があったらご提示頂けると幸いです。
WaveGeneは後ほど見てみます。
各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解して頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。私はこれである程度イメージがつかめるかと思うのですが、率直なご意見をお願いします。以下の方法です。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方向性となるか各自で実際に試してみてください。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタンを押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の上↑をクリックし、少しずつ増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起きた状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるわけです。これによりいわゆる倍音の多い、鋭い音に聞こえます。
jackさまへの補足ですが、1stick-1slip運動に対して、弓が軽く速い場合に余計に軽く弦と弓毛が当たってしまうのがダブルスリップ現象だそうです。弓速と弓圧(とサウンディングポイント)の条件でこの当たるタイミングと強さが変わり、音色が連続的に変化するそうです。極端になると最初の波の
高さと追加される波の高さが同じになってしまい、2倍の波(つまり1オクターブ上)の音になります。
CABINさま、もっと良いやり方があったらご提示頂けると幸いです。
WaveGeneは後ほど見てみます。
ますのでこちらにも書いておきます。試してみてください。
簡易的に各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解し
て頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を
試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方
向性となるか試すことができます。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください(Windows
用です)。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
zipを解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタン
を押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の▲(上への矢印)をクリックし、少しずつ二倍振動
(2次倍音)を増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起き
た状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛
が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるのと同じです。
これにより鋭い音に聞こえます。
[41599]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月16日 09:03
投稿者:カルボナーレ(ID:J0RRIjk)
catgutさん
double slip motionの音の倍音について、お得意の検索でよい文献を探しだせませんか。
よいのが見つからないので、とりあえず実証に入ったようで、姿勢としては評価しますし、何か得られるものもあると思いますが、かなりレベルの低い実験になっている。並行して、検索をよろしく。
あと、直感的には、double slip motionの音は、実際は倍音が増えるのではなく、基音が減る、と考えるべきかと思います。その結果、基音に対する倍音が、相対的に増えるのではないかと考えています。いままで提供いただいたdouble slip motionの文献からも、音量レベルはかなり落ちています。
シンセで音作りを試みるのであれば、イコライザやフィルタで基音を下げてみてはいかがでしょう。
double slip motionの音の倍音について、お得意の検索でよい文献を探しだせませんか。
よいのが見つからないので、とりあえず実証に入ったようで、姿勢としては評価しますし、何か得られるものもあると思いますが、かなりレベルの低い実験になっている。並行して、検索をよろしく。
あと、直感的には、double slip motionの音は、実際は倍音が増えるのではなく、基音が減る、と考えるべきかと思います。その結果、基音に対する倍音が、相対的に増えるのではないかと考えています。いままで提供いただいたdouble slip motionの文献からも、音量レベルはかなり落ちています。
シンセで音作りを試みるのであれば、イコライザやフィルタで基音を下げてみてはいかがでしょう。
[41600]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月16日 11:04
投稿者:jack(ID:EDhoQSE)
[41599]
カルボナーレさん、
G-tuneというFFTソフトでスペクトルを見てみました。
ttp://www.jhc-software.com/index.shtml
1.開放A線をを弾くと基音440Hz、第2倍音880Hz、第3倍音1320hzなどが観測されます。
2.駒側を速く軽い弓圧で弾くと第2倍音混じりの音になります。ピッチは基音と第2倍音の両方が聴こえます。このとき基音440Hzの山は少し下がります。第2倍音880Hzの山は少し上がります。(山の高さは不安定にゆれます)
3.さらに駒側寄りを少し強めに弾くと第3倍音混じりの音になります。このとき基音も440Hzの山は少し下がります。第3倍音の山は少し上がります。
4.弦1/2を軽く押さえた自然フラジオでは基音440Hzの山は消えます。第2倍音880Hzの山は少し上がり安定します。
・弦1/3を軽く押さえた自然フラジオでも基音440Hzの山は消えます。第3倍音1320Hzの山は少し上がり安定します。
以上です。どなたか追試下さい。
surface sound はどの状態を言うのですか? 2.や3.の状態はもはや別の音が聴こえてくるわけですので音楽演奏には使えないと思います。
[41599]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月16日 09:03
投稿者:カルボナーレ(ID:J0RRIjk)
catgutさん
double slip motionの音の倍音について、お得意の検索でよい文献を探しだせませんか。
よいのが見つからないので、とりあえず実証に入ったようで、姿勢としては評価しますし、何か得られるものもあると思いますが、かなりレベルの低い実験になっている。並行して、検索をよろしく。
あと、直感的には、double slip motionの音は、実際は倍音が増えるのではなく、基音が減る、と考えるべきかと思います。その結果、基音に対する倍音が、相対的に増えるのではないかと考えています。いままで提供いただいたdouble slip motionの文献からも、音量レベルはかなり落ちています。
シンセで音作りを試みるのであれば、イコライザやフィルタで基音を下げてみてはいかがでしょう。
double slip motionの音の倍音について、お得意の検索でよい文献を探しだせませんか。
よいのが見つからないので、とりあえず実証に入ったようで、姿勢としては評価しますし、何か得られるものもあると思いますが、かなりレベルの低い実験になっている。並行して、検索をよろしく。
あと、直感的には、double slip motionの音は、実際は倍音が増えるのではなく、基音が減る、と考えるべきかと思います。その結果、基音に対する倍音が、相対的に増えるのではないかと考えています。いままで提供いただいたdouble slip motionの文献からも、音量レベルはかなり落ちています。
シンセで音作りを試みるのであれば、イコライザやフィルタで基音を下げてみてはいかがでしょう。
G-tuneというFFTソフトでスペクトルを見てみました。
ttp://www.jhc-software.com/index.shtml
1.開放A線をを弾くと基音440Hz、第2倍音880Hz、第3倍音1320hzなどが観測されます。
2.駒側を速く軽い弓圧で弾くと第2倍音混じりの音になります。ピッチは基音と第2倍音の両方が聴こえます。このとき基音440Hzの山は少し下がります。第2倍音880Hzの山は少し上がります。(山の高さは不安定にゆれます)
3.さらに駒側寄りを少し強めに弾くと第3倍音混じりの音になります。このとき基音も440Hzの山は少し下がります。第3倍音の山は少し上がります。
4.弦1/2を軽く押さえた自然フラジオでは基音440Hzの山は消えます。第2倍音880Hzの山は少し上がり安定します。
・弦1/3を軽く押さえた自然フラジオでも基音440Hzの山は消えます。第3倍音1320Hzの山は少し上がり安定します。
以上です。どなたか追試下さい。
surface sound はどの状態を言うのですか? 2.や3.の状態はもはや別の音が聴こえてくるわけですので音楽演奏には使えないと思います。
[41601]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月16日 14:53
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:IYhIMTc)
[41573]
catgut さん、
> セロ轢きのGoshさま、誤解されています。
先のコメントで参照していたUNSWの bowing harmonics の連続イラストでは明らかに弦の中央が節になっており、フラジオと同じ運動をしているように見えます。
ttp://www.phys.unsw.edu.au/jw/Bows.html
一方、Woodhouse の double slip のアニメを見ると確かにフラジオとは違いますね。 節がない。
ttp://plus.maths.org/issue31/features/woodhouse/
こっちを以ってして double slip はフラジオとは違う、というなら解ります。
小生が UNSW のを誤解してたのではなく、Woodhouse の double slip アニメと UNSW の bowing harmonics のイラストは異なる振動状態を示している、ということですね。
「最初からそのつもり」ですか?
[41598]
は大変興味深いです。 小生も試してみましょう。
文献も含めて、世の中で何を以って「倍音が出る」と言っているのか明らかになるといいですね。
(どうも「フェロモンが出る」と同じくらい曖昧な理解で使われているような気がしないでもないのです。 小生自身、よく解っていません。)
[41573]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月14日 23:21
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
セロ轢きのGoshさま、誤解されています。
ttp://www.phys.unsw.edu.au/jw/Bows.html
の一番下の図は、一切弓毛以外は弦に触れずに1オクターブ
高い音を出す方法(E線が裏返る現象と同じ)を示しています。
右の図と左の図の中間には「遷移状態」があります。
この状態こそ「音程は変わらないが倍音が強く聞こえる状態」
と考えられます。実測した調査が以下です。
擦弦における 1 stick-1 slip 振動から 2 stick-2 slip 振動への過渡振動について
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110002550787
ttp://www.phys.unsw.edu.au/jw/Bows.html
の一番下の図は、一切弓毛以外は弦に触れずに1オクターブ
高い音を出す方法(E線が裏返る現象と同じ)を示しています。
右の図と左の図の中間には「遷移状態」があります。
この状態こそ「音程は変わらないが倍音が強く聞こえる状態」
と考えられます。実測した調査が以下です。
擦弦における 1 stick-1 slip 振動から 2 stick-2 slip 振動への過渡振動について
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110002550787
> セロ轢きのGoshさま、誤解されています。
先のコメントで参照していたUNSWの bowing harmonics の連続イラストでは明らかに弦の中央が節になっており、フラジオと同じ運動をしているように見えます。
ttp://www.phys.unsw.edu.au/jw/Bows.html
一方、Woodhouse の double slip のアニメを見ると確かにフラジオとは違いますね。 節がない。
ttp://plus.maths.org/issue31/features/woodhouse/
こっちを以ってして double slip はフラジオとは違う、というなら解ります。
小生が UNSW のを誤解してたのではなく、Woodhouse の double slip アニメと UNSW の bowing harmonics のイラストは異なる振動状態を示している、ということですね。
「最初からそのつもり」ですか?
[41598]
[41598]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月16日 07:42
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
セロ轢きのGoshさま、
私も同様に思ったので、2次倍音だけを徐々に強めるとどのように
聞こえるか実際に試してみました。
「Surface soundについて」スレッドの[41039] にその方法を書いてい
ますのでこちらにも書いておきます。試してみてください。
簡易的に各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解し
て頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を
試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方
向性となるか試すことができます。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください(Windows
用です)。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
zipを解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタン
を押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の▲(上への矢印)をクリックし、少しずつ二倍振動
(2次倍音)を増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起き
た状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛
が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるのと同じです。
これにより鋭い音に聞こえます。
私も同様に思ったので、2次倍音だけを徐々に強めるとどのように
聞こえるか実際に試してみました。
「Surface soundについて」スレッドの[41039] にその方法を書いてい
ますのでこちらにも書いておきます。試してみてください。
簡易的に各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解し
て頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を
試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方
向性となるか試すことができます。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください(Windows
用です)。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
zipを解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタン
を押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の▲(上への矢印)をクリックし、少しずつ二倍振動
(2次倍音)を増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起き
た状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛
が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるのと同じです。
これにより鋭い音に聞こえます。
文献も含めて、世の中で何を以って「倍音が出る」と言っているのか明らかになるといいですね。
(どうも「フェロモンが出る」と同じくらい曖昧な理解で使われているような気がしないでもないのです。 小生自身、よく解っていません。)
[41603]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月17日 00:00
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
jackさま、実測結果は大変興味深いです。
-----
2.駒側を速く軽い弓圧で弾くと第2倍音混じりの音になります。ピッチは基音と第2倍音の両方が聴こえます。このとき基音440Hzの山は少し下がります。第2倍音880Hzの山は少し上がります。(山の高さは不安定
にゆれます)
-----
にハイフェッツの速い弓での音は近いとは思いますが、弓が駒寄り過
ぎるのだと思います。ハイフェッツはかなり速い弓はもっと指板寄りで
弾いています。この場合基音と倍音に分かれて聞こえるほどは二次倍音
は強くなりません。
ただ、ハイフェッツの速くて長い弓づかいでは時々「ブレーキ音」のよう
な倍音の強い音が聞こえます。実際ブレーキ音も(おそらく乱れのある)
stick-slipの音だそうです。
カルボナーレさま、
だからこそdouble slipを実演で使う場合は、ハイフェッツのような非常に
速い弓速が必要になると考えられます。非常に速い弓速があれば、
少し圧力をかけてもdouble-slipを発生させられるので、ある程度は大きい
音量が得られると考えられます。
セロ轢きのGosh さま、
-----
小生が UNSW のを誤解してたのではなく、Woodhouse の double slip アニメと UNSW の bowing harmonics のイラストは異なる振動状態を示している、ということですね。
-----
Woodhouseのdouble slipのアニメの状態からさらに弓圧が減ると、
UNSWのbowing harmonicsの右側のイラストの状態になる(極限状態に
なる)のではないかと思います。
「楽器の物理学」にも、「2番目のスリップが第1番目のスリップと見分
けがつかなくなれば音程は1オクターブ高くなるが、普通には音質が
著しく変わるけれども基本周波数はそのままであることが多い」とあり
ます。実際に極限まで弓圧を減らすと1オクターブ高い「裏返り音」と
なります。
-----
2.駒側を速く軽い弓圧で弾くと第2倍音混じりの音になります。ピッチは基音と第2倍音の両方が聴こえます。このとき基音440Hzの山は少し下がります。第2倍音880Hzの山は少し上がります。(山の高さは不安定
にゆれます)
-----
にハイフェッツの速い弓での音は近いとは思いますが、弓が駒寄り過
ぎるのだと思います。ハイフェッツはかなり速い弓はもっと指板寄りで
弾いています。この場合基音と倍音に分かれて聞こえるほどは二次倍音
は強くなりません。
ただ、ハイフェッツの速くて長い弓づかいでは時々「ブレーキ音」のよう
な倍音の強い音が聞こえます。実際ブレーキ音も(おそらく乱れのある)
stick-slipの音だそうです。
カルボナーレさま、
だからこそdouble slipを実演で使う場合は、ハイフェッツのような非常に
速い弓速が必要になると考えられます。非常に速い弓速があれば、
少し圧力をかけてもdouble-slipを発生させられるので、ある程度は大きい
音量が得られると考えられます。
セロ轢きのGosh さま、
-----
小生が UNSW のを誤解してたのではなく、Woodhouse の double slip アニメと UNSW の bowing harmonics のイラストは異なる振動状態を示している、ということですね。
-----
Woodhouseのdouble slipのアニメの状態からさらに弓圧が減ると、
UNSWのbowing harmonicsの右側のイラストの状態になる(極限状態に
なる)のではないかと思います。
「楽器の物理学」にも、「2番目のスリップが第1番目のスリップと見分
けがつかなくなれば音程は1オクターブ高くなるが、普通には音質が
著しく変わるけれども基本周波数はそのままであることが多い」とあり
ます。実際に極限まで弓圧を減らすと1オクターブ高い「裏返り音」と
なります。
[41605]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月17日 00:33
投稿者:カルボナーレ(ID:VyVDaVA)
カルボナーレさま、
>だからこそdouble slipを実演で使う場合は、ハイフェッツのような非常に速い弓速が必要になると考えられます。非常に速い弓速があれば、少し圧力をかけてもdouble-slipを発生させられるので、ある程度は大きい音量が得られると考えられます。
このスレのテーマと密接にかかわることですので、上記、明確な実証、データ、映像、文献等をお願いします。
まずは、弓速と圧力とdouble-slipの関係を示すデータからよろしく。すでに提示いただいたかもしれませんが、申し訳ありませんが、いろいろなやり取りがあったので忘れているかもしれません。(圧力と弾く位置とdouble-slipの関係は十分承知しています。)
>だからこそdouble slipを実演で使う場合は、ハイフェッツのような非常に速い弓速が必要になると考えられます。非常に速い弓速があれば、少し圧力をかけてもdouble-slipを発生させられるので、ある程度は大きい音量が得られると考えられます。
このスレのテーマと密接にかかわることですので、上記、明確な実証、データ、映像、文献等をお願いします。
まずは、弓速と圧力とdouble-slipの関係を示すデータからよろしく。すでに提示いただいたかもしれませんが、申し訳ありませんが、いろいろなやり取りがあったので忘れているかもしれません。(圧力と弾く位置とdouble-slipの関係は十分承知しています。)
[41610]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月17日 11:05
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
以下にコピーしておきます。
[40995]
Re: Surface soundについて ● [演奏技術]
catgut [09/09/07 1:08:05]
現実の演奏とは違う条件で測定されているのであくまで参考ですが、
「擦弦における 1 stick-1 slip 振動から 2 stick-2 slip 振動への過渡振動について」
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110002550787
の中で実測している「1 stick-1 slip 振動」(一般的な弦の振動)から、
2stick-2slipに変化する「過渡期(Transient state)」の弓圧・弓速について概観してみます。
「楽器の物理学」日本語版276ページに、弓速と弓圧の関係について以下のように書かれています(googleのブック検索で読めます)。
・プロのヴァイオリニストは通常は0.5Nから1.5N程度の弓圧を使っている。
・滑らかな音を出せる最も低い擦弦力は0.1Nであった。
論文では非常に弱い弓圧で非常に遅い弓速の条件で測定しています。弦は「ガット弦のD線」ですが、弓は「平均直径0.13mmのナイロン糸を4本束ね松ヤニを塗ったもの」で、なぜか弦の基本周波数を170Hzとしています。
fig.11(b)を見ると、β=0.07、つまり駒から23mmの場所の弦を弓で弾いた場合、Bow forceが0.04Nで、Bow speedが17cm/sの時、1stick-1slipから
Transient stateに入っています。
単純に比例関係とすると、Bow forceが0.4Nの時、Bow speedは170cm/sということになります。通常全弓で使う毛の長さは50cm程度ですから、全弓を0.3秒で弾くとTransient stateになるということになります。これは速すぎるスピードです。Bow forceをその半分の0.2Nとすると、全弓を0.6秒で弾けば良いことになるので十分常識的な(速い)弓速です。
一応この実測結果でも「かなり軽い弓圧」で、「速め」に弾けばダブルスリップ現象が起き始めると考えられます。より音量が必要な時は「やや軽い弓圧」で「かなり速め」に弾けば良いということになります。もちろん実際の演奏条件による実測では異なった傾向が出るかもしれませんが、上記の比例関係の仮定が間違っていなければ常識的に弱い弓圧と常識的に速い弓速で「ダブルスリップ」現象が起きはじめるということになると思います。
[40995]
[40995]
Re: Surface soundについて
投稿日時:2009年09月07日 01:08
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
現実の演奏とは違う条件で測定されているのであくまで参考ですが、
「擦弦における 1 stick-1 slip 振動から 2 stick-2 slip 振動への過渡振動について」
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110002550787
の中で実測している「1 stick-1 slip 振動」(一般的な弦の振動)から、
2stick-2slipに変化する「過渡期(Transient state)」の弓圧・弓速について概観してみます。
「楽器の物理学」日本語版276ページに、弓速と弓圧の関係について以下のように書かれています(googleのブック検索で読めます)。
・プロのヴァイオリニストは通常は0.5Nから1.5N程度の弓圧を使っている。
・滑らかな音を出せる最も低い擦弦力は0.1Nであった。
論文では非常に弱い弓圧で非常に遅い弓速の条件で測定しています。弦は「ガット弦のD線」ですが、弓は「平均直径0.13mmのナイロン糸を4本束ね松ヤニを塗ったもの」で、なぜか弦の基本周波数を170Hzとしています。
fig.11(b)を見ると、β=0.07、つまり駒から23mmの場所の弦を弓で弾いた場合、Bow forceが0.04Nで、Bow speedが17cm/sの時、1stick-1slipから
Transient stateに入っています。
単純に比例関係とすると、Bow forceが0.4Nの時、Bow speedは170cm/sということになります。通常全弓で使う毛の長さは50cm程度ですから、全弓を0.3秒で弾くとTransient stateになるということになります。これは速すぎるスピードです。Bow forceをその半分の0.2Nとすると、全弓を0.6秒で弾けば良いことになるので十分常識的な(速い)弓速です。
一応この実測結果でも「かなり軽い弓圧」で、「速め」に弾けばダブルスリップ現象が起き始めると考えられます。より音量が必要な時は「やや軽い弓圧」で「かなり速め」に弾けば良いということになります。もちろん実際の演奏条件による実測では異なった傾向が出るかもしれませんが、上記の比例関係の仮定が間違っていなければ常識的に弱い弓圧と常識的に速い弓速で「ダブルスリップ」現象が起きはじめるということになると思います。
「擦弦における 1 stick-1 slip 振動から 2 stick-2 slip 振動への過渡振動について」
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110002550787
の中で実測している「1 stick-1 slip 振動」(一般的な弦の振動)から、
2stick-2slipに変化する「過渡期(Transient state)」の弓圧・弓速について概観してみます。
「楽器の物理学」日本語版276ページに、弓速と弓圧の関係について以下のように書かれています(googleのブック検索で読めます)。
・プロのヴァイオリニストは通常は0.5Nから1.5N程度の弓圧を使っている。
・滑らかな音を出せる最も低い擦弦力は0.1Nであった。
論文では非常に弱い弓圧で非常に遅い弓速の条件で測定しています。弦は「ガット弦のD線」ですが、弓は「平均直径0.13mmのナイロン糸を4本束ね松ヤニを塗ったもの」で、なぜか弦の基本周波数を170Hzとしています。
fig.11(b)を見ると、β=0.07、つまり駒から23mmの場所の弦を弓で弾いた場合、Bow forceが0.04Nで、Bow speedが17cm/sの時、1stick-1slipから
Transient stateに入っています。
単純に比例関係とすると、Bow forceが0.4Nの時、Bow speedは170cm/sということになります。通常全弓で使う毛の長さは50cm程度ですから、全弓を0.3秒で弾くとTransient stateになるということになります。これは速すぎるスピードです。Bow forceをその半分の0.2Nとすると、全弓を0.6秒で弾けば良いことになるので十分常識的な(速い)弓速です。
一応この実測結果でも「かなり軽い弓圧」で、「速め」に弾けばダブルスリップ現象が起き始めると考えられます。より音量が必要な時は「やや軽い弓圧」で「かなり速め」に弾けば良いということになります。もちろん実際の演奏条件による実測では異なった傾向が出るかもしれませんが、上記の比例関係の仮定が間違っていなければ常識的に弱い弓圧と常識的に速い弓速で「ダブルスリップ」現象が起きはじめるということになると思います。
catgut [09/09/07 1:08:05]
現実の演奏とは違う条件で測定されているのであくまで参考ですが、
「擦弦における 1 stick-1 slip 振動から 2 stick-2 slip 振動への過渡振動について」
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110002550787
の中で実測している「1 stick-1 slip 振動」(一般的な弦の振動)から、
2stick-2slipに変化する「過渡期(Transient state)」の弓圧・弓速について概観してみます。
「楽器の物理学」日本語版276ページに、弓速と弓圧の関係について以下のように書かれています(googleのブック検索で読めます)。
・プロのヴァイオリニストは通常は0.5Nから1.5N程度の弓圧を使っている。
・滑らかな音を出せる最も低い擦弦力は0.1Nであった。
論文では非常に弱い弓圧で非常に遅い弓速の条件で測定しています。弦は「ガット弦のD線」ですが、弓は「平均直径0.13mmのナイロン糸を4本束ね松ヤニを塗ったもの」で、なぜか弦の基本周波数を170Hzとしています。
fig.11(b)を見ると、β=0.07、つまり駒から23mmの場所の弦を弓で弾いた場合、Bow forceが0.04Nで、Bow speedが17cm/sの時、1stick-1slipから
Transient stateに入っています。
単純に比例関係とすると、Bow forceが0.4Nの時、Bow speedは170cm/sということになります。通常全弓で使う毛の長さは50cm程度ですから、全弓を0.3秒で弾くとTransient stateになるということになります。これは速すぎるスピードです。Bow forceをその半分の0.2Nとすると、全弓を0.6秒で弾けば良いことになるので十分常識的な(速い)弓速です。
一応この実測結果でも「かなり軽い弓圧」で、「速め」に弾けばダブルスリップ現象が起き始めると考えられます。より音量が必要な時は「やや軽い弓圧」で「かなり速め」に弾けば良いということになります。もちろん実際の演奏条件による実測では異なった傾向が出るかもしれませんが、上記の比例関係の仮定が間違っていなければ常識的に弱い弓圧と常識的に速い弓速で「ダブルスリップ」現象が起きはじめるということになると思います。
[41611]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月17日 11:45
投稿者:カルボナーレ(ID:VyVDaVA)
catgutさん、
>上記の比例関係の仮定が間違っていなければ
これは、誰がどのように実証した仮説でしょうか。
世の中の物理現象、自然の摂理で、単純に比例関係で解決するものはほとんどないということをご存知ないのですか。比例関係で単純に片付くなら、訳の分からない数式を使うことなく物理の試験は楽勝ですし、小学生でも物理学者になれます。
冗談はそこまでにして、真面目な回答をお願いします。
>上記の比例関係の仮定が間違っていなければ
これは、誰がどのように実証した仮説でしょうか。
世の中の物理現象、自然の摂理で、単純に比例関係で解決するものはほとんどないということをご存知ないのですか。比例関係で単純に片付くなら、訳の分からない数式を使うことなく物理の試験は楽勝ですし、小学生でも物理学者になれます。
冗談はそこまでにして、真面目な回答をお願いします。
[41612]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月17日 12:08
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
カルボナーレさま、
実際に論文の中の実測グラフの範囲ではほぼ単純な比例関係が
成り立っていますよね。論文を読まれていますか?
実際に論文の中の実測グラフの範囲ではほぼ単純な比例関係が
成り立っていますよね。論文を読まれていますか?
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