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新作バイオリンの魂柱 | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 7 Comments
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新作バイオリンの魂柱

投稿日時:2009年12月23日 12:32
投稿者:シゲ(ID:QSSTBFU)
以前とある職人さんから、新作バイオリンに最初に付いていた魂柱は短くなって合わなくなるから取り替えた方が良いと言われたのですが、理解不能だったので無視しておりました。

こういうことはよくあり得るのでしょうか?
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Re: 新作バイオリンの魂柱

投稿日時:2009年12月26日 00:49
投稿者:catgut(ID:EDNYgpY)
新作時に魂柱の調整を比較的短期間にしたほうが良い可能性は、以下の理由でないとはいえないと思います。

・数年以上乾燥させた木であっても、削り出した後では当初はやや
 早く変形する可能性がある。
・板の間にわずかに隙間があるところを力をかけて接着しているの
 で当初はやや早く変形する可能性がある。
・数十年経過している楽器は表板が魂柱で押されてわずかに魂柱
 の形に凹んでいるため魂柱はずれにくいが、新作ではそのよう
 なことがないため(きつさにもよるが)やや移動しやすい可能性がある。
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Re: 新作バイオリンの魂柱

投稿日時:2009年12月26日 21:07
投稿者:(ID:QmKTJmU)
catgut氏がいうところの「表板が魂柱で押されてわずかに魂柱の形に凹む」とのご意見は、質問者の「魂柱が短くなって合わなくなる」と矛盾しますね。前のふたつのコメントは魂柱のことじゃないでしょう。いつものことですが、トンチンカン(笑
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Re: 新作バイオリンの魂柱

投稿日時:2009年12月26日 22:19
投稿者:catgut(ID:EDNYgpY)
「魂柱が短くなって合わなくなる」というのは、表板と裏板の間隔が広がっても起きうる現象ですね。
間隔が広がるにしろ、狭まるにしろ、新作時はより間隔が変動する可能性があるので、早めに魂柱の再調整が必要になる可能性はあるでしょう。
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Re: 新作バイオリンの魂柱

投稿日時:2009年12月26日 22:41
投稿者:Xin(ID:EZKRRpQ)
魂柱がゆるくなることはありえることです

魂柱が短くなって,ゆるくなることもあるでしょうが
表板と裏板の変化も考えられます

表板、裏板は片面塗装で裏面木地が多いでしょう
表面処理が非対称なので経時変化、環境変化による板の全体的な
撓み変形が考えられます、これにより魂柱がゆるくなることはありえます

表板には駒を介して弦の押圧が約10Kgfほどかかります
この10Kgfの力を表板とバスバーと魂柱で支えています

これにより、表板の裏が魂柱に押されて凹み、
魂柱がもぐりこむことがあります
裏板も同様ですが、表板よりも変形量は小さいでしょう
魂柱の表板との接触面が表板の面形状とぴったいりあっていないと、
魂柱と表板との接触部の変形は大きいでしょう。

もし、魂柱の付いていないヴァイオリンがあったら、駒の部分を10kgf
の力で押してみてください、表面板がどれほど変形しやすく
且つ、割れやすいかわかります
[42139]

Re: 新作バイオリンの魂柱

投稿日時:2009年12月27日 09:42
投稿者:catgut(ID:EDNYgpY)
例えばヤマハの上位モデルの一部では、「弾き込み加速」や「環境シーズニング」を行っているということです。

ttp://www.yamaha.co.jp/product/strings/acoustic/artida/index.html

「環境シーズニング」では「日本の四季変動に対応する環境変化(温度・湿度)を科学的に加え、楽器製作時の内部の歪みを分散・緩和」させているそうです。これが事実なら、「内部の歪みを分散・緩和」させた後で魂柱の再調整をするのは自然でしょう(程度問題ですが)。
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Re: 新作バイオリンの魂柱

投稿日時:2009年12月27日 11:25
投稿者:カルボナーレ(ID:EnE4GYc)
<ケース1>
欧州などの乾燥したところで作られた楽器を、湿度が高い季節の日本に持ってくると、湿度で板は膨張します。
製作後に適正な長さの魂柱をセッティングしても、日本に来てから短めとなる可能性はあります。でも日本でも乾燥した季節&場所ではちょうどいいということになります。これは程度問題であり、数十年乾燥された材料を使ってきちんとつくられ、真面目にセッティングされている場合は、許容範囲として魂柱はそのままがいいように思います。

<ケース2>
乾燥不十分な板を使って作られた楽器の場合、その後の乾燥での収縮を考えると、楽器へのダメージという点で安全側に振った場合、魂柱は短めにせざるを得ません。

<ケース3>
量産系の楽器の場合、一本一本真面目に魂柱を成形しベストに調整する手間を省くために、あらかじめ沢山作っておいたものの中からよさそうなものを適当に選んで使うでしょう。その際、安全を見ると短めを選びます。またもし設計仕様があると、魂柱は何ミリ(許容誤差+何ミリ、-何ミリ)となるでしょうが、これも安全を見ると、少し短めの方が無難な選択となりますので、マイナス側の方が大きな許容範囲を持つと思います。

<ケース4>
メーカー側のポリシーとして、ユーザが手にしてから、そのユーザの環境、好み等でどうせ調整するのだから、そこにはコストをかけないという考え方もあり得ます。その場合、「削る余地を残すため、ペグは太めで長く、指板は分厚く、駒は高く、魂柱は安全をみて短く」という作り方にするのが、一番無難です。

日本で、よく乾燥された材料を使って製作された、製作者が自信をもって魂柱を調整したマスター作品では、問題ないでしょう。その他のケースは、楽器の材料、精度、メーカポリシー、製作地との湿度差、持ち主の感度とこだわり、などで、ケースバイケースでの対応となると思います。
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Re: 新作バイオリンの魂柱

投稿日時:2009年12月27日 19:03
投稿者:シゲ(ID:QjmJYXU)
皆様、ご意見ありがとうございます。

私の楽器はイタリア製ですが、結構大雑把な製作家で、駒や指板などがかなり雑に作られていますので、魂柱も適当に短めにしたのかもしれません。ただ、最初に付いていたものより長いもので標準的な位置にセッティングした場合よりも、最初に付いていたもので、ややf字孔寄りにセッティングした方がよく響くので、意図的に短くしたのかもしれません。

新作バイオリンに最初に付いている魂柱は取り替えた方が良いと仰った製作家の方は、魂柱が短めの量産楽器を多く見ていたためにそのように言われたのかもしれません。

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