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バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年02月27日 22:50
投稿者:南社(ID:KGQ2lSM)
はずかしながら、大人の生徒さんから指摘されて気付いたんだけど、
バッハ無伴奏ソナタ1番Adagioの最後の音は全音符なんですね。
でも私が聴いているCDやレコードは全部2分音符+フェルマー他の長さで、全音符の長さで弾いている演奏は聞いたことが無い。
もしやと思ってガラミアン版のファクシミリを見ても全音符に間違い無い。
しかしネットでMIDIを検索してソースを見るとなんとこれは2分音符。
みなさんはどう弾いている?
最後の音が2分音符になっている楽譜ってある?
または、全音符で弾いている演奏ってあるの?
あったら是非教えてください。
バッハ無伴奏ソナタ1番Adagioの最後の音は全音符なんですね。
でも私が聴いているCDやレコードは全部2分音符+フェルマー他の長さで、全音符の長さで弾いている演奏は聞いたことが無い。
もしやと思ってガラミアン版のファクシミリを見ても全音符に間違い無い。
しかしネットでMIDIを検索してソースを見るとなんとこれは2分音符。
みなさんはどう弾いている?
最後の音が2分音符になっている楽譜ってある?
または、全音符で弾いている演奏ってあるの?
あったら是非教えてください。
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【ご参考】
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年03月28日 17:01
投稿者:catgut(ID:JwlJSFg)
シャコンヌについてヘンリク・シェリング(1969年録音)、ギドン・クレーメル(1980年録音)ヤッシャ・ハイフェッツ(1952年録音、1970年 TV出演時)シギスヴァルト・クイケン(1981年録音)を比較されているサイトがありましたので紹介します。
BACH シャコンヌ 奏法比較
ttp://homepage3.nifty.com/jymid/kaisetu/ciaccona.htm
シェリングの重音の奏法は、音をほぼ同時に鳴らすのが特徴です。
(ハイフェッツ)和音の弾き方はシェリングとは反対に2音ずつにはっきり分けて弾きます。
BACH シャコンヌ 奏法比較
ttp://homepage3.nifty.com/jymid/kaisetu/ciaccona.htm
シェリングの重音の奏法は、音をほぼ同時に鳴らすのが特徴です。
(ハイフェッツ)和音の弾き方はシェリングとは反対に2音ずつにはっきり分けて弾きます。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年03月28日 18:21
投稿者:カルボナーレ(ID:MGckZnI)
3音同時での短い時間の重音は、現在でもその曲において必要であれば奏者の判断で普通に行われ、演奏は当然可能です。これについて、ヴァイオリン演奏を行うもので否定する人はいませんので、いまさら云々するのは意味がありません。
3音同時でのある程度長い時間の重音は、バロック時代には可能だったはずです。理由は私も書きましたし、すでにこのスレにて述べられています。現在のセッティングでは困難であり、またやっても非常に汚いおとになります。
4音同時での短い時間の重音は、バロック時代には可能であった可能性はあります。一方、現在の普通のセッティングでは不可能です。
4音同時でのある程度長い時間の重音は、バロック時代であっても、D線、A線を使ってメロディーを弾けるセッティングで、かつ弓の棹が我々がイメージするようなある程度以上固いものの場合には弾けません。
以上の4つのケースは明確に分けて語られるべきであり、ごっちゃにすると、まったく話は噛み合わなくなります。
試しに、フロッグをはずして、弓の毛を自由にした状態で楽器を弾いて、4重音の可能性を考えました。
棹が非常に柔らかく、棹自体は大きく弧を描いていて(極端な場合は半円に近い状態)、弓の毛も上向きに弧を描いて弦に接する状態であれば、4弦すべてに弓の毛が接する状態をつくることは可能です。ただし、これでは弓の毛の張りが通常は弱すぎて、歯切れのよい、いわゆる通常のヴァイオリン演奏はできませんので、さらに奏者がやらねばないことは、右手で棹を操り棹のテンションを変更することかと思います。
棹を曲げたり、曲げない方向に戻したり、を行い、弓の毛のテンションを自由にコントロールできれば、4重音含むある程度の演奏は出来ると思います。ただし、現在の奏法で必要な指弓などのために指は使えないでしょうから、高度な奏法はできないと想像します。
横道にそれましたが、それが今の感覚で音楽的かは別として、なんでもありのルネッサンス、バロックの時代であれば、4重音を弾けた可能性はあると思います。(でもその弓と奏法では、バッハの単音での速い曲では超絶技巧が必要です。)
以上、あくまでも頭を柔らかくしての想像での話です。
3音同時でのある程度長い時間の重音は、バロック時代には可能だったはずです。理由は私も書きましたし、すでにこのスレにて述べられています。現在のセッティングでは困難であり、またやっても非常に汚いおとになります。
4音同時での短い時間の重音は、バロック時代には可能であった可能性はあります。一方、現在の普通のセッティングでは不可能です。
4音同時でのある程度長い時間の重音は、バロック時代であっても、D線、A線を使ってメロディーを弾けるセッティングで、かつ弓の棹が我々がイメージするようなある程度以上固いものの場合には弾けません。
以上の4つのケースは明確に分けて語られるべきであり、ごっちゃにすると、まったく話は噛み合わなくなります。
試しに、フロッグをはずして、弓の毛を自由にした状態で楽器を弾いて、4重音の可能性を考えました。
棹が非常に柔らかく、棹自体は大きく弧を描いていて(極端な場合は半円に近い状態)、弓の毛も上向きに弧を描いて弦に接する状態であれば、4弦すべてに弓の毛が接する状態をつくることは可能です。ただし、これでは弓の毛の張りが通常は弱すぎて、歯切れのよい、いわゆる通常のヴァイオリン演奏はできませんので、さらに奏者がやらねばないことは、右手で棹を操り棹のテンションを変更することかと思います。
棹を曲げたり、曲げない方向に戻したり、を行い、弓の毛のテンションを自由にコントロールできれば、4重音含むある程度の演奏は出来ると思います。ただし、現在の奏法で必要な指弓などのために指は使えないでしょうから、高度な奏法はできないと想像します。
横道にそれましたが、それが今の感覚で音楽的かは別として、なんでもありのルネッサンス、バロックの時代であれば、4重音を弾けた可能性はあると思います。(でもその弓と奏法では、バッハの単音での速い曲では超絶技巧が必要です。)
以上、あくまでも頭を柔らかくしての想像での話です。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年03月28日 18:24
投稿者:カルボナーレ(ID:MGckZnI)
>シェリングの重音の奏法は、音をほぼ同時に鳴らすのが特徴です。
>(ハイフェッツ)和音の弾き方はシェリングとは反対に2音ずつにはっきり分けて弾きます。
江藤俊哉は、NHKの「ヴァイオリンのおけいこ」で、シャコンヌのレッスンの際、最初などは3音同時に鳴らすよう指導していました。
>(ハイフェッツ)和音の弾き方はシェリングとは反対に2音ずつにはっきり分けて弾きます。
江藤俊哉は、NHKの「ヴァイオリンのおけいこ」で、シャコンヌのレッスンの際、最初などは3音同時に鳴らすよう指導していました。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年03月28日 19:07
投稿者:みねやいせじ(ID:MkA1BVE)
バッハの演奏についての話題でパガニーニを出すのはおかしいんじゃないかな。
時代も違うし、パガニーニはバッハの音楽を知らなかった可能性のほうが高いわけだし。
それにパガニーニがヴィオッティに注文して作らせた弓は父トルテの弓に近いスタイルでした。
それから、ガット弦=テンションが緩いわけでもないし、ピッチが低い=テンションが緩いわけでもありません。寺神戸氏は低いピッチのためには太い弦を張っていますし、パガニーニの遺品から計測したガット弦も相当太いものでした。それに自身のヴァイオリン協奏曲では自分だけ半音上げた調弦していたわけですから。
時代も違うし、パガニーニはバッハの音楽を知らなかった可能性のほうが高いわけだし。
それにパガニーニがヴィオッティに注文して作らせた弓は父トルテの弓に近いスタイルでした。
それから、ガット弦=テンションが緩いわけでもないし、ピッチが低い=テンションが緩いわけでもありません。寺神戸氏は低いピッチのためには太い弦を張っていますし、パガニーニの遺品から計測したガット弦も相当太いものでした。それに自身のヴァイオリン協奏曲では自分だけ半音上げた調弦していたわけですから。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年03月28日 19:22
投稿者:catgut(ID:JwlJSFg)
みねやいせじさま、パガニーニの弦についてはカール・フレッシュも
細かったと書いており太かったという話は聞いたがことがありません。
パガニーニの弦が太かったというのは、どこからの情報でしょうか?
パガニーニの実演に何度も立ち会ったグールの証言を以前紹介しました。
Robin Stowell著
Violin technique and performance practice in the late eighteenth and
early nineteenth centuries p29に、Carl Guhr著 Ueber Paganini's
Kunst (英語版:PAGANINI'S ART OF VIOLIN PLAYING)
から以下の内容が引用されていました。(googleの書籍検索で読めます)。
-----
However, thin strings produced a rather weak tone and thin E strings
were liable to "whistle" rather than speak clearly, especially in a
damp atomosphere; both these disadvantages were common features
of Paganini's performances.
しかし、(パガニーニの)細い弦はかなり弱い音(a rather weak tone)を
作りました。そして細い(ガット)E線は、湿度の高い環境では特に、
クリアに鳴らずに裏返りがちでした。これらの二つの欠点が、パガニー
ニの演奏にはいつもありました。
-----
細かったと書いており太かったという話は聞いたがことがありません。
パガニーニの弦が太かったというのは、どこからの情報でしょうか?
パガニーニの実演に何度も立ち会ったグールの証言を以前紹介しました。
Robin Stowell著
Violin technique and performance practice in the late eighteenth and
early nineteenth centuries p29に、Carl Guhr著 Ueber Paganini's
Kunst (英語版:PAGANINI'S ART OF VIOLIN PLAYING)
から以下の内容が引用されていました。(googleの書籍検索で読めます)。
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However, thin strings produced a rather weak tone and thin E strings
were liable to "whistle" rather than speak clearly, especially in a
damp atomosphere; both these disadvantages were common features
of Paganini's performances.
しかし、(パガニーニの)細い弦はかなり弱い音(a rather weak tone)を
作りました。そして細い(ガット)E線は、湿度の高い環境では特に、
クリアに鳴らずに裏返りがちでした。これらの二つの欠点が、パガニー
ニの演奏にはいつもありました。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年03月28日 19:41
投稿者:catgut(ID:JwlJSFg)
カルボナーレさま、
私も実験してみましたが、通常より1音低いいわゆるベルサイユピッチ(a=392Hz)で調弦し、ナットと駒の中央付近のG,D,Aの3弦を少し緩く張った普通の弓で、弓毛を駒側に向けて弾くと(なぜこのほうが弾きやすいのかよくわかりませんが)、ピアノの音量で全弓で3音同時に持続して弾けました。弦はドミナント、駒の角度は常識的なものです。
カール・フレッシュはもちろんA=440Hz程度での3弦同時演奏の話なので、この条件だと当時としても長い音(2分音符程度以上)は分解する必要があると述べています。
私はバロック時代では3弦同時演奏は任意の長さと強さで可能、4弦同時は長さと強さを限定して演奏可能だったのではないかと思います。ただ、現代の我々が考えるよりも長く、弱い音でも可能だったかもしれないと思います。
私も実験してみましたが、通常より1音低いいわゆるベルサイユピッチ(a=392Hz)で調弦し、ナットと駒の中央付近のG,D,Aの3弦を少し緩く張った普通の弓で、弓毛を駒側に向けて弾くと(なぜこのほうが弾きやすいのかよくわかりませんが)、ピアノの音量で全弓で3音同時に持続して弾けました。弦はドミナント、駒の角度は常識的なものです。
カール・フレッシュはもちろんA=440Hz程度での3弦同時演奏の話なので、この条件だと当時としても長い音(2分音符程度以上)は分解する必要があると述べています。
私はバロック時代では3弦同時演奏は任意の長さと強さで可能、4弦同時は長さと強さを限定して演奏可能だったのではないかと思います。ただ、現代の我々が考えるよりも長く、弱い音でも可能だったかもしれないと思います。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年03月28日 21:26
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
ご自分の主張を補強するために話がどんどん違う方向へ向かっていますね。いつものことですが。
本スレの主題であるバッハの無伴奏ソナタの場合は4重音持続演奏はあり得ないってことでOK?
本スレの主題であるバッハの無伴奏ソナタの場合は4重音持続演奏はあり得ないってことでOK?
[42624]
Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年03月28日 23:44
投稿者:catgut(ID:JwlJSFg)
youtubeにあったシェリングのシャコンヌを聞いてみました。いつの録音かはよく分かりませんが、さすがに四重音は違和感がないように分割されているのがほとんどだと思います。しかし三重音は基本的に同時に弾いているのではないでしょうか。
通りすがりさま、バッハ自身がどう弾いたかということなら、私もわかりません。バッハ自身の無伴奏ソナタ・パルティータの他の楽器への編曲などからいろいろな見解が出ているのは知っていますが、どれも推定ということになります。ただ、私は一部の史実のバロックヴァイオリンで三重音や四重音の同時演奏は十分可能であり、演奏者の趣味によって使ったのではないかと思います。
南社さま、一つお詫びがあります。全音ベーレンライター版でもadagioの最後の和音は2分音符ではなく全音符でした。失礼しました。
通りすがりさま、バッハ自身がどう弾いたかということなら、私もわかりません。バッハ自身の無伴奏ソナタ・パルティータの他の楽器への編曲などからいろいろな見解が出ているのは知っていますが、どれも推定ということになります。ただ、私は一部の史実のバロックヴァイオリンで三重音や四重音の同時演奏は十分可能であり、演奏者の趣味によって使ったのではないかと思います。
南社さま、一つお詫びがあります。全音ベーレンライター版でもadagioの最後の和音は2分音符ではなく全音符でした。失礼しました。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年03月29日 00:18
投稿者:catgut(ID:JwlJSFg)
ちなみに非常に平坦な駒で和音を多用する、ヴァイオリンに極めて近い楽器が現在でも使われています。いわゆるハルダンゲルヴァイオリンです。ストリング誌の3月号にも記事がありました。バッハの時代のヴァイオリンの痕跡があるのかもしれません。現存する最も古いものは1650年頃のものだそうです。
写真
ttp://blog.norway.com/2009/04/03/a-master-of-norway%E2%80%99s-national-instrument/
1670年の楽器演奏ビデオ
ttp://www.youtube.com/watch?v=w_0NxT7MngU
実演例
ttp://www.youtube.com/watch?v=0ioX9-UGboc
写真
ttp://blog.norway.com/2009/04/03/a-master-of-norway%E2%80%99s-national-instrument/
1670年の楽器演奏ビデオ
ttp://www.youtube.com/watch?v=w_0NxT7MngU
実演例
ttp://www.youtube.com/watch?v=0ioX9-UGboc
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio
投稿日時:2010年03月29日 04:00
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
>三重音や四重音の同時演奏
以下のカルボナーレ氏の指摘は理解されていますか?
>>以上の4つのケースは明確に分けて語られるべきであり、ごっちゃにすると、まったく話は噛み合わなくなります。
今ここで問題にすべきは
>>4音同時でのある程度長い時間の重音
ですよ!!
以下のカルボナーレ氏の指摘は理解されていますか?
>>以上の4つのケースは明確に分けて語られるべきであり、ごっちゃにすると、まったく話は噛み合わなくなります。
今ここで問題にすべきは
>>4音同時でのある程度長い時間の重音
ですよ!!
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