[43315]
極上のストラディヴァリウス
投稿日時:2011年04月30日 02:58
投稿者:ぷれりゅーど(ID:M4IoYJQ)
ストラディヴァリウス「レディ・ブラント 1721年製」
ttp://tarisio.com/wp/2011/04/the-lady-blunt-stradivarius-of-1721/#Description
このレディ・ブラントは、他の多くのストラディヴァリウスと同じように、ネックの角度を変えたりバスバーを付け直したり現代型の駒が取り付けられているなどモダンヴァイオリンに改造されていますが、不思議なことに、4本とも金属の巻き線の無いプレーンガット弦が張られています。
ttp://tarisio.com/pages/photos/auct_inst.php?csid=2197569536&cpid=2544336896&vw=front
Strad3月号の付録ポスターのストラディヴァリウス「メシア 1716年製」もモダン・ヴァイオリンに改造されているのに、このレディ・ブラントと同じように4本ともプレーンガット弦が張られています。
製作された当初のようにバロック・ヴァイオリンのままであるならば、4本ともプレーンガット弦が張られているというのもアリかと思いますが、モダン・ヴァイオリンに改造されているヴァイオリンに4本ともプレーンガット弦を張る、というのは不思議に思います。
これらのヴァイオリンがモダン・ヴァイオリンに改造された当時は、ヴァイオリンのG線は銀巻きのガット弦を張るのが一般的でした。
メシアもレディ・ブラントも、演奏会で使われる名器ではなく、コレクターズアイテムであり、それらの音を聴ける機会は皆無に等しいので、どんな弦を張ってあってもいいと言えばいいのですが、あえてG線にまでプレーンガット弦を張ってあるというのは、何か意図があるのでしょうか?
このあたりの事情をご存知の方がいらしたらご教示下さい。
ttp://tarisio.com/wp/2011/04/the-lady-blunt-stradivarius-of-1721/#Description
このレディ・ブラントは、他の多くのストラディヴァリウスと同じように、ネックの角度を変えたりバスバーを付け直したり現代型の駒が取り付けられているなどモダンヴァイオリンに改造されていますが、不思議なことに、4本とも金属の巻き線の無いプレーンガット弦が張られています。
ttp://tarisio.com/pages/photos/auct_inst.php?csid=2197569536&cpid=2544336896&vw=front
Strad3月号の付録ポスターのストラディヴァリウス「メシア 1716年製」もモダン・ヴァイオリンに改造されているのに、このレディ・ブラントと同じように4本ともプレーンガット弦が張られています。
製作された当初のようにバロック・ヴァイオリンのままであるならば、4本ともプレーンガット弦が張られているというのもアリかと思いますが、モダン・ヴァイオリンに改造されているヴァイオリンに4本ともプレーンガット弦を張る、というのは不思議に思います。
これらのヴァイオリンがモダン・ヴァイオリンに改造された当時は、ヴァイオリンのG線は銀巻きのガット弦を張るのが一般的でした。
メシアもレディ・ブラントも、演奏会で使われる名器ではなく、コレクターズアイテムであり、それらの音を聴ける機会は皆無に等しいので、どんな弦を張ってあってもいいと言えばいいのですが、あえてG線にまでプレーンガット弦を張ってあるというのは、何か意図があるのでしょうか?
このあたりの事情をご存知の方がいらしたらご教示下さい。
ヴァイオリン掲示板に戻る
[ 2コメント ]
【ご参考】
[43316]
Re: 極上のストラディヴァリウス
投稿日時:2011年04月30日 10:40
投稿者:QB(ID:OUd4EWM)
現所有者(おそらく)の日本音楽財団に問い合せてみるのが、手っ取り早いかと。。
www.nmf.or.jp/instrument/instruments.html
www.nmf.or.jp/instrument/instruments.html
[43317]
Re: 極上のストラディヴァリウス
投稿日時:2011年04月30日 13:16
投稿者:ぷれりゅーど(ID:M4IoYJQ)
レディ・ブラント1721をモダン・ヴァイオリンに改造したJBヴィヨームは、この名器を1864年まで所有していました。
レディ・ブラント1721がモダン・ヴァイオリンに改造された1800年代半ばは、当時のヴァイオリン弦に関する記録によれば、まだスチールのE線は使われていなかったので、E、A、D線にはプレーンガット弦、G線には銀巻きのガットが張られていたと考えられます。
レディ・ブラント1721のテールピースは、JBヴィヨームが作ったものです。
1800年代半ばのモダン・ヴァイオリン(バロック・ヴァイオリンではなく現代型のという意味でのモダン・ヴァイオリン)の時代になっても、G線に、あえてプレーンガットのG線を張っていたヴァイオリン奏者も居たようですが、そういう人は少数派で、大半のヴァイオリン奏者は、G線には金属の巻き線が巻かれたG線を張っていました。
JBヴィヨームは、レディ・ブラント1721のネックの角度を現代型に変えて、指板も現代型のより長いものに変えて、バスバーもより強いものに変えて、駒もモダン型の駒に替えて、わざわざモダン・ヴァイオリンに改造したわけですから、当然、張る弦としては、当時の現代型のヴァイオリン弦を想定していただろうと思います。
クレモナ市に展示されているストラディヴァリウス「クレモネーゼ1715」は、ごくたまに貸し出されて演奏会で使われることがありますが、基本的には、1年中ガラスケースの中に入れられて展示されています。
クレモネーゼ1715は、モダン・ヴァイオリンに改造されており、現在張られている弦は、現代の一般的な金属の巻き線のある弦が張られています。
他にも美術館や博物館に展示・保管されているヴァイオリンの名器はたくさんありますが、バロック・ヴァイオリンの状態で展示・保管されている名器は、E、A、D線だけでなくG線までプレーンガット弦が張られている場合がありますが、大半の名器は、現代の一般的なナイロン弦や金属巻き線のあるガット弦が張られています。
こうした事実を前提にすると、モダン・ヴァイオリンに改造されているメシア1716やレディ・ブラント1721に、4弦ともプレーンガットが張られているのは、不思議ですし、まして、G線にまでプレーンガットが張られている、というのは極めて異例なことだと思います。
ヴァイオリンという楽器そのものに本当に興味のある方であれば、こういうことは面白い話題だと思います。自分なりに答えを考えて、書き込みしてみて下さい。
ちなみに、私は、ある程度、答えが見つかりつつありますが、それは後日発表します。
レディ・ブラント1721がモダン・ヴァイオリンに改造された1800年代半ばは、当時のヴァイオリン弦に関する記録によれば、まだスチールのE線は使われていなかったので、E、A、D線にはプレーンガット弦、G線には銀巻きのガットが張られていたと考えられます。
レディ・ブラント1721のテールピースは、JBヴィヨームが作ったものです。
1800年代半ばのモダン・ヴァイオリン(バロック・ヴァイオリンではなく現代型のという意味でのモダン・ヴァイオリン)の時代になっても、G線に、あえてプレーンガットのG線を張っていたヴァイオリン奏者も居たようですが、そういう人は少数派で、大半のヴァイオリン奏者は、G線には金属の巻き線が巻かれたG線を張っていました。
JBヴィヨームは、レディ・ブラント1721のネックの角度を現代型に変えて、指板も現代型のより長いものに変えて、バスバーもより強いものに変えて、駒もモダン型の駒に替えて、わざわざモダン・ヴァイオリンに改造したわけですから、当然、張る弦としては、当時の現代型のヴァイオリン弦を想定していただろうと思います。
クレモナ市に展示されているストラディヴァリウス「クレモネーゼ1715」は、ごくたまに貸し出されて演奏会で使われることがありますが、基本的には、1年中ガラスケースの中に入れられて展示されています。
クレモネーゼ1715は、モダン・ヴァイオリンに改造されており、現在張られている弦は、現代の一般的な金属の巻き線のある弦が張られています。
他にも美術館や博物館に展示・保管されているヴァイオリンの名器はたくさんありますが、バロック・ヴァイオリンの状態で展示・保管されている名器は、E、A、D線だけでなくG線までプレーンガット弦が張られている場合がありますが、大半の名器は、現代の一般的なナイロン弦や金属巻き線のあるガット弦が張られています。
こうした事実を前提にすると、モダン・ヴァイオリンに改造されているメシア1716やレディ・ブラント1721に、4弦ともプレーンガットが張られているのは、不思議ですし、まして、G線にまでプレーンガットが張られている、というのは極めて異例なことだと思います。
ヴァイオリンという楽器そのものに本当に興味のある方であれば、こういうことは面白い話題だと思います。自分なりに答えを考えて、書き込みしてみて下さい。
ちなみに、私は、ある程度、答えが見つかりつつありますが、それは後日発表します。
ヴァイオリン掲示板に戻る
[ 2コメント ]