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スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。 | ヴァイオリン掲示板

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楽器・付属品 117 Comments
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スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2018年09月05日 01:52
投稿者:松毬(ID:MImSJXU)

 スズキのNo.1000番台の高級楽器の実力はどうなのでしょうか??? 皆様のコメントをお願いいたします。

 スズキの No.1200 や No.1500 等、手作りの楽器があるようですが、、、ヤマハのブラビオール、文京のピグマリウス、その他の日本、イタリア、ドイツ等の製作者の新作と、性能やお値段もざっくりと同じくらいで団子状態にあるように思えます。

 スズキは政吉の自身作のバイオリンは、良い評価を得ている伝説があり、政吉から歴代の社長および職人が受け継がれて、No.1000番台に繋がっているようです。

 私はスズキを経験してないのですが、もし良いなら30~100万円のスズキのほうが、実用的には200万円のイタリア新作よりも良いのでは???と感じます。
投資にもならない200万の新作買わなくても、、と思います。

 どうぞ皆様の沢山の意見を頂きたいと思います。
 
 宜しくお願いいたします。
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【ご参考】
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Re: スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2021年09月10日 21:46
投稿者:pochi(ID:JBZkEhU)
http://fstrings.com/board/index.asp?id=53472

弾き比べの天才ヴァイオリニストが居ますから、この人に質問すれば良いでしょう。
https://youtu.be/V4yUy_z9xnc
天才でしょう。

この人もダ・サロの音色が素晴らしい!!!
https://youtu.be/kOzU5jni_xI
音程とリズムが正確無比です。

こんな素晴らしいヴァイオリニストもいます。
https://youtu.be/sn8ZYaNuaik
ヴィヨームを弾いていらっしゃるのだそうで楽器に対する造形と精神性が深そうです。

こんなヴァイオリニストもいます。
https://uploader.cc/s/9hjhrw402cwxr4b44o5uuebydg72zoy8l5witb75pledy58322gb8is8hvfe4bfa.mp3
美しいですね。J.F.プレッセンダだそうです。スズキ・メソードの先生なのでスズキバイオリンの事はこの人でしょう。
[54363]

Re: スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2021年09月11日 03:34
投稿者:松毬(ID:NSYykpQ)
 プレゼントです。

 スズキは、この夏ラインナップ改定で、この辺りとの競争シフトを敷いたことになります。 ユーザーに使用楽器は、ジャポネーゼ? チャイニーズ? どっちを言わせるのか??楽しみなところです。

 高品質な工房製中国レーベル60万円の例 (盛 中龍) 
ttps://www.sarasate.net/?item_detail=antonio-stradivari-model-3
ttps://www.sarasate.net/?item_detail=antonio-stradivari-model-2
 ※こんな様な奴が、イタリアンに衣替えされたもします。 

  なお、
 盛 中龍のピン楽器は、うる憶えですが150万円くらい?じゃなかったかと思います。 
 この他、名士の盛一族は、音楽家・製作家の一族で、政吉を頂点とした鈴木一族と似た構図があり、幾つも工場をもっています。盛一族の製作に関しては、日本のバイオリン事業者が製作指導をしたこともあります。

  音楽家:盛中国、瀬田裕子
  ttp://japanese.cri.cn/20190212/b85a40b5-58b8-d8fd-3104-bb19723e11c7.html


 その他:安い中国製の例 ttps://youtu.be/emi1gANKr2A?t=41

 この他のディラーも、中国とジョイントしているのが常態化していますね。
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Re: スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2021年12月23日 12:45
投稿者:松毬(ID:GECIRkA)
政吉の楽器と比較するとどうだろうか???

まず、政吉の楽器について系譜を示します。

ヘンリーの辞書では、政吉は、バイオリンの工場製手工業者(Manufacturer)として、バイオリン製造工場の作成者として紹介されます。
この様に、量産された楽器のラベルは「Manufactured by Masakichi Suzuki」と記載され、政吉のお手製楽器はありません。このころ政吉お手製楽器は、商品として販売はなく試作品や記念製作品、博覧会への出品に限られたようです。

政吉が、イタリア高級バイオリンスタイルで政吉お手製の楽器を販売したのがお手製商品の始まりです。
その後、政吉お手製と並行して済韻所による「Manufactured by Suzuki Masakichi Saiinsho」もリリースされます。

戦後は、政吉と共に戦前よりお手製楽器を作った長男の梅雄が、戦前の様に生産販売を復活させます。

特製「Manufactured」が復活して、後のNo.600,620 ; No.700,720
孫の秩お手製が加わって、後のNo.700,720,750 ; No.820,850,880
梅雄のお手製が復活して、後のNo.820,850,880 へ。

更に1981年に、梅雄が亡くなると、ラインナップも改定された。

工房的なお手製楽器が、Eternal  No.1100, No.1200
          ; Heritage No.1500, No.1800
恐らく秩のお手製楽器、Evidence No.2000 だろうと思われる。

現在は、'21夏のラインナップ改定により
工房的なお手製楽器は、Eternal No.1100 、Heritage No.1500 に限定された。



さて、この様にみると、
1000番台は、政吉のお手製楽器を起点に、二代目、三代目から工場の職人へ工房製作として伝えられた製作楽器となります。
そのために、政吉のお手製楽器からは、材質も作り方も改良が重ねられて性能もことなり進化した位置づけにいるハズです。

はて、楽器として、本当に性能が良くなっているのか??
政吉のお手製楽器はどの程度に良かったのか??まだ良くは分りません。

今後のお楽しみに。。。
梅雄のお手製楽器を見てみれば、位置づけがハッキリするでしょうね。

梅雄のお手製楽器、何方かコメント頂ける方はいないでしょうか??お願いいたします!
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Re: スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2022年07月25日 14:31
投稿者:松毬(ID:aTV3JVA)
今回、スズキの現代バイオリンの祖、三代目社長(1971-2000)だった鈴木 秩(1925-20??)を少し詳しく紹介いたしますね。
'70年代~'90年代にスズキの分数楽器を用いた方は、おそらく秩モデル。
現在、活躍する若いバイオリニストはお世話になった方も多いでしょう。

実は、" 鈴木 秩 " のアンティークなバイオリンがきました。現在の1000番台(1981 - )を築いた人の楽器です。現代化した1200番('80s)に対し、より経年したアンティーク楽器('60s)の方が面白いです。どちらも良く鳴りますが。。。


1964年:秩は初めて自作の楽器の製作販売を行い、翌年、梅雄の自作No.1グレードにとって代わります。
 ニスは、オイルニス。ノスタルジックなアンティーク仕上げになってます。
 この頃、秩も梅雄も、鈴木バイオリン研究部、士郎の影響を受けています。
 秩と梅雄の楽器の違いは、価格コスト、材質、技量によると見受けられる。
 職工の特番シリーズとは、秩、梅雄の製作が手本であり、秩のスペックダウン品に位置します。

1970年:秩は自作No.3グレードまで製作販売を広げ技量は梅雄の自作No.2グレードに到達します。そこで、梅雄は自作のNo.4グレードを追加し製作販売を始めます。

1971年:秩は三代目社長に就任するとともに、それ迄のスズキ楽器のラインナップを統廃合し改編する。
 ◎カテゴリー表示を一本化し、200番台~800番台の型番で全ての楽器を表したこと。それ迄は、100番シリーズ、職工の特番シリーズ、秩自作シリーズ、梅雄自作シリーズとあった。   
  ・プレス加工による100番を廃止し、新たに200番台を設置
  ・職工の特番は、300番台~600番台とし8グレードに増設
  ・自作の秩には、700番台
  ・自作の梅雄は、800番台

 秩の700番台楽器は、裏板の杢がより鮮明になり、ピジョンブラッドの赤く輝くような綺麗な楽器が増える。
 しかし、'75頃には、秩は、自作の700番を自らの監修とし、720番は自らが木取りなどしたが何れも職工に製作を任せた。半面、 秩は梅雄にとり代わり820番の製作を進めている。
 そして、'78年に梅雄が880番の製作を止めると、この代わりに秩が850番として製作を継続した。880番は父への敬意から欠番にしたと見られる。

 秩の楽器は、対抗上Pygmaliusに大きな影響を与えておりライバル視されていきます。

1981年:現代化モデルへと1000番台への改編。(同年、父逝去)
  ・職工が製作した600番台の統廃合
   職工が製作した700,720,750番を、Eternal No.1100, No.1200, No.1300
  ・秩が、自ら製作した820,850番を、Eternal No.1400; Heritage No.1500
  、と改編した。

 直ぐに、'83年にガルネリモデルを追加、また、Heritage No.1800を追加アップグレードし、傍らで職工に Eternal No.1400の製作を委ねたと見られる。

 ミッキー吉野とゴダイゴを結成した武川行秀の叔父が、秩であり、この頃、「ガンダーラ」「モンキー・マジック」「銀河鉄道999」「ビューティフル・ネーム」など数々の曲がヒットした。中森明菜、酒井法子、松田聖子、光GENJIなど、ほかのアーティストへの楽曲提供やプロデュースも行われている。
 
1991年:Evidence No.2000(150万円)を追加。
 秩は、戦前の最高峰、政吉自作No.7に相当するものとして、戦後に梅雄が製作販売しなかったNo.7グレードへ、梅雄のNo.4つまり880番から独自に進化させたと見られる。
 また、製作は Heritage No.1500、No.1800と共に、かつての700番台のように職工の技能を活用したと見られる。

 Pygmlius:秩の楽器を超えようと企図され設計されている。最高峰150万円 Pygmliusの登場、千住真理子がコンサートで使用して話題に、また RUBINO レーベルの設定。

2000年:秩、社長退任(四代目に、隆が就任。喜久雄のお孫さん??かな)

2014年:Evidence No.2000の製作を終了(秩89才)。

2021年:隆、社長退任(五代目に、一族外より小野田氏が就任)。No.1100、No.1500のみ生産販売となる。


※但し、Evidence No.2000も手に取って見ないとわかりませんね。
当時、150万円だすなら、Evidence No.2000か??、Pygmaliusの150万円か??、イタリアンや菊田氏か??、園田氏などか?? 後者の方、よさそうな。。???わかりませんね。
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Re: スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2022年08月30日 23:19
投稿者:匿名希望(ID:gVMmlQ)
他社製品との比較が出来ませんが、過去にNo.520、No.580、No.1100(エターナル)、No.1300(エターナル)、そして現在はNo.2000(エビデンス)を所有しています。
品番3桁バイオリンは値段の割にはそれなりに良い音がします。
エターナルシリーズはバイオリン自体がよく共鳴してくれます。もちろんNo.1100よりもNo.1300の方が音の深みがあります。
そしてNo.2000のエビデンスですが、バイオリン自体がしっかりと響いてくれるのはもちろん、その周りの空間も共鳴してくれるので、弾いていて本当に気持ちが良い楽器です。
エターナルと比較すると、低音(G線)のハイポジションがよりしっかりと鳴る印象があります。

今まで様々な楽器を試奏して来ましたが、値段で勝負するなら、同価格帯の海外製のバイオリンよりも鈴木バイオリンの方がよく鳴る気がします。
もちろん個体差や好みはありますが、海外製の200万円前後のバイオリンと比べると、エターナルも引けを取らない気がします。(特にNo.1300)

また、海外製の500~700万円前後のバイオリンとエビデンスを比べると、大抵のバイオリンよりもエビデンスの方がしっかりと鳴る印象を受けました。
600万円と700万円のバイオリンの中でも、エビデンスよりもさらに深みのある音が出るバイオリンももちろんありました。

個人の見解ですが、参考にして頂ければと思います。
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Re: スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2023年06月24日 23:14
投稿者:松毬(ID:EkNHAJQ)
匿名希望 様

コメントありがとうございます。鈴木のフラッグシップについては、色々調べて思案している間に1年とレスが遅くなりすみません。

鈴木の品番3桁バイオリンは、政吉の思想が反映されて、廉価で、ちゃんと機能するステンター学習用バイオリンやアマオケ等に適するものですね。
匿名希望様の仰る様に、Evidence No.2000('91-'14)は、良いモダン並みの音くらいには鳴るってことなのかなぁと数々の傍証からも思います。やはり、この楽器を未だ体験していない私は想像するしかないのは残り残念です。。また、ストラディバリウスと同じとはいきませんが、話は少し次のトピックスに似ていて、ですが割安での方の話ですね。

[54698]
[54698]

楽器の質問です。

投稿日時:2023年05月05日 11:32
投稿者:はるな(ID:J0dVKQ)
作者や作った国が分からない楽器で、ストラディバリウスとかに肩を並べるような性能の楽器がもし存在したら、それは最大でいくらくらいの値段がつくものなのでしょうか?

最近ですが、同じバイオリン教室の仲間が、50万円以下の値段で買った数百年前の楽器があるのですが、先生の数千万のイタリアン楽器の性能を超えているようで、演奏会の時に借りたりしています。
音色は先生のも、安物もよく言われるシルバー人材トーンで美しいと思うのですが、ドア一枚隔てた時の聞こえ方が全然違うとは思いました。

作者不明だったからその値段で買えたらしいのですが、そういう楽器を探せたらラッキーですよね。
楽器の質問です。(ストラディバリウスとかに肩を並べるような性能の楽器がもし存在したら)

今の鈴木バイオリン製造にEvidence No.2000の様な楽器は作れないでしょうし、玉数も少ないでしょうから、所有の鈴木Evidence は大切になさって下さいね。

そこで、板のテーマ命題に関しては、200万円のイタリア新作にも色々あるので、逆説的に言って 鈴木Eternalより良くて 鈴木Evidenceの様な楽器を丁寧に選べるなら、200万円のイタリア新作を買うことに利点があると言えるのでしょう。
選ぶ能力が無ければ、 鈴木Evidence なら外れなく安心できる感じになり、また、これを超えるモダン楽器へとステップアップに繋がることになりますね。鈴木Evidenceは玉がないので、一旦仮にか又は節約して、鈴木Eternal でと言う話になるかもしれませんね。

なお、一回は必ず、鈴木Evidence を弾いてみたいと思いました。
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Re: スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2024年01月06日 07:30
投稿者:おさむ(ID:J5ETOGM)
皆さまからの情報を元にスズキの700番台を探していたところ、渋谷のK楽器本店にNo.720がありましたので買ってみました。1979年製で20万円台だったので「これはいい買い物だな」と感じました。これまでピグマリウスDX117,ST03、スズキはNo.540/550を所有しています。
エターナルやヘリテージにも興味はありますが、それらを買ってしまうとゲームが「あがり」になってしまい、おもしろくないかなと思い、そこに至るまでの経過としてNo.720を入手した感じです。
結論から言うとNo.720はバランスが良すぎて「あがり」に至ってしまった感じです。
私はヴァイオリン以外にもフランス製ヴィオラやドイツ製チェロ、コントラバスも所有しています。
もっと高価なヴァイオリンを買うことは可能ですが「足るを知る」という考えで、100万円を大きく超えるヴァイオリンの購入は考えておりません。
私の職業はピアノ調律師で、ピアノはもっと高価なものを複数所有しています。ピアノと違ってヴァイオリンは置き場所に困らないので、気軽に「1本いっとく?」というノリで買えることが利点でもあり難点でもありますね。
事実No.540は年式違いのが3本あります。
[54930]

Re: スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2024年03月14日 04:22
投稿者:松毬(ID:kpORMw)
はじめまして、おさむ様

良かったですね。一度、私も直に弾いてみたい楽器で、羨ましいですねぇ。
そのNo.720で「あがり」に至るのは、必然なのではないでしょうかね??

79年のNo.720は、81年から職人らが製作する「エターナル」のプロトタイプとも言えて、バイオリンの基本機能は十分に備わっていたのではないでしょうかね。
ただ、少し違いはあるものの、音響的に81年からの方が少し良いのでは?と思いますが、見栄えは79年の方が良いのでしょう位でどっちでも「あがり」ですか。

お持ちのDX117と比べても見劣りはしないのでしょう?また、お持ちの年式違いのNo.540で、各年代の特徴が現れて変化が見えていませんか??
[54936]

Re: スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2024年03月27日 12:30
投稿者:おさむ(ID:kQlAKQ)
松毬 様 はじめまして。
No.720はピグマリウスDX-117と比べても見劣りしません。(DX-117は1986年製)
No.540は1974年製、1990年製、2001年製を所有しています。74年製と90年製はニスがだいぶ違いますがスプルースの目やメイプルの虎杢は似ています。3台とも音色は共通で、年代が違ってもクオリティは変わらないと感じます。もう一台No.550がありますが、グレードの違いが明確でワンランク上だとすぐに分かります。工業製品として見ると材料をしっかりランク分けして使っているのだと分かります。個人の製作家ではそういう管理は出来ないでしょう。鈴木バイオリンやピグマリウスでは予算を決めれば機種が自動的に決まるので安心して買えます。同型機種での個体差がほとんどない安定した楽器だといえます。
実は今年に入りピグマリウスDX-119の中古品を手に入れました。1982年製です。虎杢が大変美しくよく鳴る楽器です。ただ、鳴りこそ優れてはいますが、全体のバランスや音色はNo.720のほうに軍配があがります。ピグマリウスは大変優れていますが、スズキも負けていないという印象です。
いま、弦との相性を試しながら毎日弾き比べして楽しんでいます。どうせなら中古市場で手頃なエターナルを探して手に入れようか、という考えが浮かんできている今日このごろです。
[54937]

Re: スズキの高級バイオリン 1000番台について教えて下さい。

投稿日時:2024年03月29日 01:51
投稿者:松毬(ID:NlAThmY)
おさむ様、レスポンスありがとうございます。

おぉっ!!楽しまれていますねw。

現在のスズキバイオリンのパターン(外枠)は、'81年以前のパターンと異なり'81年にヘリテージ、エターナルが設定されてからのもので、また、アーチについては、'81年以前のものをベースにしています。お手持ちのNo.540の1974年製、1990年製を並べて見ると外枠パータンが変わった一方で、アーチは微妙に異なるものの殆んど同じであることがハッキリ見て取れると思います。年代的にお手持ちのNo.720は、No.540の1974年製の方にニスの質感だけでなく形状が似ていると思います。

恐らく音質的な何らかのメリットから、'81年にパターン変更など等で進化しているのではないか?と思います。これをNo.540で見ると、'74年製、'90年製では、経年50年vs34年と音に経年差32%があるものの、しかし、音色も共通でクオリティは変わらないと感じられたのが本当なら、パターン変更らは音色向上かも??。進化は'74年製、'90年製、'01年製と継続しているかも知れませんね。No.540は「破れ太鼓」の異名があり、耳元の音色に艶はありませんが、隣の部屋から聞こえて来る音には芯があって遠鳴りする良い楽器と思います。
https://www.suzukiviolin.co.jp/products/violin/20210817-217/

そして、もしかしたらNo.720('79)も、'90年中頃のエターナルNo.1200とでは、音色も共通で同じクオリティと感じられるかも知れませんね?? 私が持つNo.1200の80年代後半では、良く響くものの音は硬めでまだ若いかなぁ?と思うので、もう少し干しておこうと思っております。

また、スズキは、全般に音は安定した品質で確かな量産工業製品ですね。ただ、モデルと年代によっては杢とニスに大きなブレがあることにも気がつきます。


スズキに比して、ピグマリウスDX-119('82)、DX-117('86)を手にされたインプレッションも面白そうですね。
プライスクラスから言えば、
DX-119('82) vs ヘリテージNo.1500
DX-117('86) vs エターナルNo.1300前後 で、'80年代で土俵が揃うならBestの比較になります。

私も、以前にオーケストラバイオリンクラスで、比較〔No.540 vs ST-03、No.520/No.330 vs ST-02〕したこと[54317]
[54317]

Re: 弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について

投稿日時:2021年07月13日 09:41
投稿者:松毬(ID:QjGVU3Q)
ちょっとP-クマのOEMにヘビーな道草。

 ピグマのボトムライン、ふと手にした1995年頃のバイオリンを見たら、ピグマはスズキのOEMだと分った。(1).ピクマのST-03に対しスズキのNo.540、(2).ピクマのST-02に対しスズキのNo.330相当。この4つのスクロールは同じ人が作ったものだったとはギョロっ、ビックリ!!したぁ。スズキとパターンもアーチも塗装法も同じだった。

 スズキは、材に劣り見た目が悪く、しかし安いが、表板は厚く芯のある音を矢の様に飛ばせる。練習機体としての素質は良い。そもそものステンターである。
 ピクマは、スズキの楽器を設計のベースにしており、少し良い材が使われ、板厚を薄くして音は異なり軽くて響き易く、色も異なり見た目は良い。スズキに対しプライスが少し高めである。
このピクマの価値は、初心者に弾き易く響き易く、下手でも満足させる入門楽器。また、スズキ(標準的な楽器)を響かせられない者に響きを体験させることが出来る易しい楽器。逆に言えば、ピクマでは簡単に響いても、スズキでは響かないことがしばしばで、練習を要する。ピクマとスズキは性格が異なりマーケティング上の住み分けがなされている。

 今、ピクマは、次の様に公式に謳っており、上位グレードに対しては、真摯に言えている。しかし、ボトムラインに対しては詐欺である告発ができます。自社製オリジナル楽器であるイメージを強く植え付けるものの、長年スズキが研究したイタリアンアーチを用いたのであり、そして確かに児童であった彼女もこの楽器を使ったが、それは多くの児童が使う同じスズキのNo.200台の分数楽器と比べれば、グレードが異なって明に良い音の楽器なのだから、表向き半面では事実として言えても残る半面で意図的に誤解を与えている。
 加えて、成長した彼女は、ピクマを4/4で外したのも事実でありピクマとカーネギーとの関りは薄い。
 むしろ、五嶋龍の方は、デビュー楽器にスズキの研究部長だった士郎の弟子を指名するのである。
 エッセンスは、名器とは少し異なるのである。
 このピクマが、犯罪にならなかったのは、購入者が詐欺にあったとして警察に申告しないためである。


[公式に掲げた謳い文句]
名器の持つ美しさを届けたい (中略)1976年に誕生したのが日本の弦楽器ブランド、ピグマリウスです。
ヴァイオリンの原点にして最高峰であるストラディヴァリウスのように、見た目にも美しい完璧なバランスで製作された楽器こそが、最高の音色を奏でます。ピグマリウスは理想的なイタリアン・アーチング※を長年の研究によって開発し製作に用いることで、名器のエッセンスを宿す「音と美観が調和した楽器」を目指しています。

※イタリアン・アーチング・・・イタリアの名器に特徴的な、表板と裏板の均整のとれたふくらみのこと

(中略)設計・製作・セットアップのすべてを日本国内でおこなっている「フラグシップ・シリーズ」と、高品質の入門モデル「エントリー・シリーズ」を展開しています。

(中略)数年間に及ぶストラディバリの徹底研究を経て発表されたピグマリウスは優れた設計、美しい音、芸術的な仕上がりによって、日本のみならずヨーロッパやアメリカのマーケツトにも衝撃を与え、以来多くの優れた演奏家たちに支持されています。 ニューヨーク・ジュリアード音楽院・バイオリン科主任教授であったドロシー・ディレイは、ピグマリウスの素晴らしさを認めて賛辞を寄せるとともに優秀な教え子の一人である五嶋みどりにその使用を薦めました。彼女は1/2 サイズのピグマリウスで練習を重ね、やがてカーネギーホールでデビューを飾ることとなります。

ピグマリウス。それはものづくりへの情熱。
ピグマリウスの理念、それは「古典への尊敬と造詣に基づき、技術と美しさを融合しながらすべての演奏家に優れた楽器を提供すること」。名器を尊重することは、単なる模倣に 陥ることではありません。私たちはストラディバリをはじめとする名器の中に崇高な創造性を見いだしているの であり、それをいかに現代に活かしていくかという“実践“こそが重要で あると考えているのです。 “音の出る道具“という概念を超えた「プレイヤーの創造性を刺激する楽器」。私たちは昔日の名工たちに想いを馳せながら理想へ向けて日々歩み続けています。
[54320]
[54320]

Re: 弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について

投稿日時:2021年07月14日 06:41
投稿者:松毬(ID:QjGVU3Q)
ヒグマとシーバスの道草Part2

 ボトムラインは、板のシーズニングほどほどに使い切りの大量消費設計ではなないでしょうか?ピクマは新品グリーンで音が良い評価だったでしょう。しかし、30年前後経過して所有者が代替わりし、楽器は残りました。今、Re-useへ真価を問い直すと、板の薄さはその影響と効果が判然とします。
経年効果では、板が厚いスズキにより大きな効果があったろうし、これからもスズキは使い込まれて、見た目も音も成長して出遅れを取り戻すでしょう。ヒグマはスズキの群れを食い尽くしたか?神は手をいたずらに挙げるのか?しばし待ってみましょう。

 また、このライン、再販価格は低くても、もう少し今より骨董価値を上げてちゃんとした市場相場へ成長するでしょう。ステンターでも、ビヨームなら100万円越えなので、、、楽しみ。。

 なお、ヒグマのボトムライン、(最初??)ST-00、Derius、Standardと、レーベル変化の通り仕様も製造も変えますが、位置づけと扱いは同じなので、同じ結果で宿命を繰り返すと思います。見た目、綺麗で好きですが。。。。
があります。スズキとピグマリウスは、恐らく美観や音質、価格に対する思想が各々異なって棲み分けているように思いますよ。戦後に、特シリーズを復活させ量産を続けたスズキと輸入楽器販売を手掛けた文京との違いは、'71年からのスズキの3桁シリーズと'76年からのピグマリウスと、各々に反映されたように思います。
https://www.bunkyo-gakki.com/brands/pygmalius

因みに、スズキには、先行するライバル的な楽器として「Karl Hofner」があり'60年頃より共進化していること解ります。
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