[54807]
新作のオーダーメイドについて
投稿日時:2023年11月04日 12:30
投稿者:アマチュアさん(ID:GWIJkgA)
イタリアのマエストロに楽器をオーダーすることについて、楽器商が小売りしているものを購入することと比較して何か懸念点はありますか?
新作のオーダーメイドを考えているのですが、調べてもあまり出てこないので皆さんのお知恵を拝借したいです🙇♀️
ちなみに当該マエストロの楽器はいくつかの楽器屋さんで試奏しており、オーダーは時間がかかりますが15%ほど安価と言ったところです。
新作のオーダーメイドを考えているのですが、調べてもあまり出てこないので皆さんのお知恵を拝借したいです🙇♀️
ちなみに当該マエストロの楽器はいくつかの楽器屋さんで試奏しており、オーダーは時間がかかりますが15%ほど安価と言ったところです。
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[54808]
Re: 新作のオーダーメイドについて
投稿日時:2023年11月04日 16:04
投稿者:QB(ID:FGQARA)
実際に現地に訪問して注文しようとしていますか?あるいは日本からメール等のやり取りで注文しようとしていますか?
手工品である以上、ある程度の出来の良し悪しがある事は避けられませんが、製作家はそれらの松竹梅をどのように売っているか考えるのも面白いと思います。
全ての製作家に当てはまる訳ではありませんが
松・・・自身の楽器あるいは自分自身の価値評価に大きく左右する相手に売ります。楽器のクレジットに繋がる優秀な演奏家、有力・有名なディーラー、演奏家や製作家のつてでの購入相手、など
竹・・・通常取引をしているディーラーなど、標準の範囲の個体 (本数が多い)
梅・・・上記以外(あまり詳しく述べません)
アマチュアさんが直接のやり取りで松を入手するのは、よほどのことがない限り諦めた方が良いと思います。演奏の腕がそれなりでないならば、現地に赴いても竹〜梅のどれかが割当たることでしょう。竹を確実に入手しようと思ったらどなたかの紹介をもらったほうが良いかと思います。
ちなみに、そのように直接入手した楽器をきちんと扱って調整・メンテナンスしてくれる職人さんは確保されていますか?文中に15%という数字がありましたが、下手したら逆に高い買い物になりますよ。
手工品である以上、ある程度の出来の良し悪しがある事は避けられませんが、製作家はそれらの松竹梅をどのように売っているか考えるのも面白いと思います。
全ての製作家に当てはまる訳ではありませんが
松・・・自身の楽器あるいは自分自身の価値評価に大きく左右する相手に売ります。楽器のクレジットに繋がる優秀な演奏家、有力・有名なディーラー、演奏家や製作家のつてでの購入相手、など
竹・・・通常取引をしているディーラーなど、標準の範囲の個体 (本数が多い)
梅・・・上記以外(あまり詳しく述べません)
アマチュアさんが直接のやり取りで松を入手するのは、よほどのことがない限り諦めた方が良いと思います。演奏の腕がそれなりでないならば、現地に赴いても竹〜梅のどれかが割当たることでしょう。竹を確実に入手しようと思ったらどなたかの紹介をもらったほうが良いかと思います。
ちなみに、そのように直接入手した楽器をきちんと扱って調整・メンテナンスしてくれる職人さんは確保されていますか?文中に15%という数字がありましたが、下手したら逆に高い買い物になりますよ。
[54809]
Re: 新作のオーダーメイドについて
投稿日時:2023年11月04日 20:21
投稿者:アマチュアさん(ID:GWIJkgA)
>>QB様
ご返信ありがとうございます。
作家の松竹梅という観点は全く考えていませんでした。
最初はメールでやり取りし途中で現地訪問を考えていましたが、ご拝察の通りそこまで腕があるわけではありませんので竹梅あたりの作品になると思われます。
非常に有益なご意見ありがとうございます!
また職人さんについては懇意にしている方がおり、また検討しているマエストロの弟子(を名乗っている)も日本に数名いるので問題ないと考えております。
ご返信ありがとうございます。
作家の松竹梅という観点は全く考えていませんでした。
最初はメールでやり取りし途中で現地訪問を考えていましたが、ご拝察の通りそこまで腕があるわけではありませんので竹梅あたりの作品になると思われます。
非常に有益なご意見ありがとうございます!
また職人さんについては懇意にしている方がおり、また検討しているマエストロの弟子(を名乗っている)も日本に数名いるので問題ないと考えております。
[54849]
Re: 新作のオーダーメイドについて
投稿日時:2023年12月21日 10:48
投稿者:Resident in Europe(ID:EoAXRhE)
現地にて製作家にビオラを直接注文製作してもらい(2本)、素晴らしい楽器を作ってもらった経験を共有します。長文ご容赦ください。何かの参考になれば幸いです。
1.注文先
日本ではイタリア、それもクレモナが大人気ですが、これは日本特有の現象です。地元欧州で、人気が高い、そしてソリストや名だたるオーケストラの奏者が弾いている製作家は、ドイツ、イギリス、フランスです。以下、例です。
ベルリンフィル・清水直子さん:Stephan von Baehr
Thomas Zehetmair、Tabea Zimmermann: Patrick Robin
Ettore Causa: Fredrick Chaudiere
あとは、John Dilworth, Christoph Goetting...でしょうか。Patrick Robinは多くの優秀な弟子(大抵、製作コンクールで金賞を受賞している)を輩出しているので、その弟子(Patrick Robinのホームページに載っています)などもいいかもしれません。
2.楽器のグレード
製作家の注文は、プロだけではなく、広くアマチュアからも受けています。彼らの商売は、結果として作った楽器の評判(つまり口コミ)に依存します。つまり、誰に作った楽器であっても、鳴らない楽器を作ったという評判が立つことを最も恐れています。彼らは非常に謙虚だし、注文主の要望に応えようと頑張ります。グレード?なんてものはありませんし、少なくとも私は経験したことがありません。もしもそういう製作家であったなら、やめたほうがいいでしょう。
3.注文手続き
イタリアの製作家は経験がないのでわかりませんが、先の三か国の製作家の場合、基本は製作価格の10%を前金として払う、完了後楽器を送ってくれます、(欧州から日本でも送ってくれます)。試奏期間は2週間。それで気に入れば残金を払う、気に入らかなったら、楽器を返して前金10%が返金されるというシステムなので、リスクはありません。先にも書いたように、注文主が不満を持ったまま渋々買う、、、なんてことは彼らが一番避けたいと思っていることです。なお、前金の割合などは人によって違うので個別に制作家に確認してください。製作家によって前金を払ってから仕上がりまで色々なので(人によっては4年待ちという超人気製作家もいます)、それも問い合わせてください。
4.日本との価格差
これはわかりません。というのも、先に挙げた製作家は日本のディーラとは取引しないので、日本には殆ど入ってこないから比較できません。彼らはの取引相手は演奏家(プロでもアマでも)個人のみです。以前、某楽器店でFrederick Chaudiereの楽器をスーパー製作家と銘打って売っていました(直接入手した演奏家が委託販売に出したと思われます)。直接注文した価格と大きくかけ離れたものでしたね。
5.注文主がプロじゃないと馬鹿にする?
これ、よく聞く風聞ですが、まったくそんなことありませんでしたよ。そんなことやったら、そういう評判が立ってしまうので、そんなことやらないよ、と言っていました。
6.楽器のことをよく知らないと注文できない?
プロといえども楽器について明確な考えを持っているわけではなく、「いい楽器を作ってくれ」と丸投げする人もいるそうですし、こと細かく指示を出す人もいるそうです。注文するときに明確な考えがなくてもご心配なく、あれこれ相談にのってくれます(さながらコンサルという感じでした)。
7.最後に、新作ってどうなの?
日本の都市伝説はあまり信じないでください。典型例は、作り立ての楽器は鳴らないが数年弾きこめばなるようになる、とか、経年変化信仰とか。これらのことを製作家と会話したら、「なんだそれ?」って返されました。例えば、経験変化で表板の厚さが薄くなるの?と聞いたら、超真顔で、板が経年で縮むなら、なんで厚さだけ変化して、縦横が縮まない?誰だ、そんな珍説を言っているのは?と逆質問されました。製作家との会話(メールであっても)は非常に楽しいものでした。言い忘れましたが、やり取りのための語学力(英語)は必要です。
注文製作は、欧米では普通にプロ・アマ問わずにやっていますし、出来るまでの過程が非常に楽しいので是非お勧めします。
1.注文先
日本ではイタリア、それもクレモナが大人気ですが、これは日本特有の現象です。地元欧州で、人気が高い、そしてソリストや名だたるオーケストラの奏者が弾いている製作家は、ドイツ、イギリス、フランスです。以下、例です。
ベルリンフィル・清水直子さん:Stephan von Baehr
Thomas Zehetmair、Tabea Zimmermann: Patrick Robin
Ettore Causa: Fredrick Chaudiere
あとは、John Dilworth, Christoph Goetting...でしょうか。Patrick Robinは多くの優秀な弟子(大抵、製作コンクールで金賞を受賞している)を輩出しているので、その弟子(Patrick Robinのホームページに載っています)などもいいかもしれません。
2.楽器のグレード
製作家の注文は、プロだけではなく、広くアマチュアからも受けています。彼らの商売は、結果として作った楽器の評判(つまり口コミ)に依存します。つまり、誰に作った楽器であっても、鳴らない楽器を作ったという評判が立つことを最も恐れています。彼らは非常に謙虚だし、注文主の要望に応えようと頑張ります。グレード?なんてものはありませんし、少なくとも私は経験したことがありません。もしもそういう製作家であったなら、やめたほうがいいでしょう。
3.注文手続き
イタリアの製作家は経験がないのでわかりませんが、先の三か国の製作家の場合、基本は製作価格の10%を前金として払う、完了後楽器を送ってくれます、(欧州から日本でも送ってくれます)。試奏期間は2週間。それで気に入れば残金を払う、気に入らかなったら、楽器を返して前金10%が返金されるというシステムなので、リスクはありません。先にも書いたように、注文主が不満を持ったまま渋々買う、、、なんてことは彼らが一番避けたいと思っていることです。なお、前金の割合などは人によって違うので個別に制作家に確認してください。製作家によって前金を払ってから仕上がりまで色々なので(人によっては4年待ちという超人気製作家もいます)、それも問い合わせてください。
4.日本との価格差
これはわかりません。というのも、先に挙げた製作家は日本のディーラとは取引しないので、日本には殆ど入ってこないから比較できません。彼らはの取引相手は演奏家(プロでもアマでも)個人のみです。以前、某楽器店でFrederick Chaudiereの楽器をスーパー製作家と銘打って売っていました(直接入手した演奏家が委託販売に出したと思われます)。直接注文した価格と大きくかけ離れたものでしたね。
5.注文主がプロじゃないと馬鹿にする?
これ、よく聞く風聞ですが、まったくそんなことありませんでしたよ。そんなことやったら、そういう評判が立ってしまうので、そんなことやらないよ、と言っていました。
6.楽器のことをよく知らないと注文できない?
プロといえども楽器について明確な考えを持っているわけではなく、「いい楽器を作ってくれ」と丸投げする人もいるそうですし、こと細かく指示を出す人もいるそうです。注文するときに明確な考えがなくてもご心配なく、あれこれ相談にのってくれます(さながらコンサルという感じでした)。
7.最後に、新作ってどうなの?
日本の都市伝説はあまり信じないでください。典型例は、作り立ての楽器は鳴らないが数年弾きこめばなるようになる、とか、経年変化信仰とか。これらのことを製作家と会話したら、「なんだそれ?」って返されました。例えば、経験変化で表板の厚さが薄くなるの?と聞いたら、超真顔で、板が経年で縮むなら、なんで厚さだけ変化して、縦横が縮まない?誰だ、そんな珍説を言っているのは?と逆質問されました。製作家との会話(メールであっても)は非常に楽しいものでした。言い忘れましたが、やり取りのための語学力(英語)は必要です。
注文製作は、欧米では普通にプロ・アマ問わずにやっていますし、出来るまでの過程が非常に楽しいので是非お勧めします。
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Re: 新作のオーダーメイドについて
投稿日時:2024年01月09日 01:03
投稿者:アマチュアさん(ID:aClxYWA)
>> Resident in Europe様
ご返信ありがとうございます。
在欧の方からのご意見大変参考になりました。
まず最終的な決断として、「アマチュアの好事家がお金を出すことで製作家が保護される」といった主旨の文言をどこかのサイトで見たので、勝手に自分のエクスキューズにして製作依頼しました笑
(色々アドバイスいただきましたが依頼先は結局イタリアです)
実際に話を進めたところ6についてはまさにその通りで、型やフィッティングなど音や見た目に関する質問が山ほど来ました!彼らとしてもなるべく依頼者の意に沿う楽器を作りたいのだと感じています。
またこれは製作家によると思いますが、やり取りについてもかなり謙虚で、かつホリデーグリーティングのメッセージが来るなどきめ細やかな対応をしていただいています。
個人的に気になっていた2.楽器のグレードについてはありがたい情報です。確かに、言われてみればそのロジックも通る気がします。グレードを分ける製作家がいてもこちらでは分からないことが最大の難点ですが。。。
今回、バイオリンの完成まで2年待ちになりましたがかなり気持ちが昂っています。どのような楽器が出てくるかは手に取るその時まで分かりませんが、自分自身においては楽器に恥じない腕前になるよう日々の練習にも身が入っています。
完成時にはイタリアまで取りに行く予定ですが、顛末はまたこのスレッドで報告いたします。
ご返信ありがとうございます。
在欧の方からのご意見大変参考になりました。
まず最終的な決断として、「アマチュアの好事家がお金を出すことで製作家が保護される」といった主旨の文言をどこかのサイトで見たので、勝手に自分のエクスキューズにして製作依頼しました笑
(色々アドバイスいただきましたが依頼先は結局イタリアです)
実際に話を進めたところ6についてはまさにその通りで、型やフィッティングなど音や見た目に関する質問が山ほど来ました!彼らとしてもなるべく依頼者の意に沿う楽器を作りたいのだと感じています。
またこれは製作家によると思いますが、やり取りについてもかなり謙虚で、かつホリデーグリーティングのメッセージが来るなどきめ細やかな対応をしていただいています。
個人的に気になっていた2.楽器のグレードについてはありがたい情報です。確かに、言われてみればそのロジックも通る気がします。グレードを分ける製作家がいてもこちらでは分からないことが最大の難点ですが。。。
今回、バイオリンの完成まで2年待ちになりましたがかなり気持ちが昂っています。どのような楽器が出てくるかは手に取るその時まで分かりませんが、自分自身においては楽器に恥じない腕前になるよう日々の練習にも身が入っています。
完成時にはイタリアまで取りに行く予定ですが、顛末はまたこのスレッドで報告いたします。
[54865]
Re: 新作のオーダーメイドについて
投稿日時:2024年01月11日 16:45
投稿者:あい(ID:MVmTlhU)
非常に楽しみですね。
私もやろうかな。
仮にどんな楽器であっても、
何かワクワクしますね。
私もやろうかな。
仮にどんな楽器であっても、
何かワクワクしますね。
[54866]
Re: 新作のオーダーメイドについて
投稿日時:2024年01月12日 17:14
投稿者:おすすめ(ID:FAkTWTc)
新作オーダーおすすめです。
教授たちもオリジナルはツアーなどでは使わずに、新作のレプリカで演奏しています。
リハーサルの時にあるソリストの人の楽器について聞いたら、やはりフランス人作家の新作でした。しようかいしてもらいました3ねんまち、、
教授たちもオリジナルはツアーなどでは使わずに、新作のレプリカで演奏しています。
リハーサルの時にあるソリストの人の楽器について聞いたら、やはりフランス人作家の新作でした。しようかいしてもらいました3ねんまち、、
[54867]
Re: 新作のオーダーメイドについて
投稿日時:2024年01月12日 23:47
投稿者:アマチュアさん(ID:KYIWIoA)
>>あい様
是非一緒に清水の舞台から飛び降りましょう笑
オーダー新作はぼくのかんがえた理想の楽器ですから絶対愛着湧きますよ☺️
是非一緒に清水の舞台から飛び降りましょう笑
オーダー新作はぼくのかんがえた理想の楽器ですから絶対愛着湧きますよ☺️
[54869]
Re: 新作のオーダーメイドについて
投稿日時:2024年01月19日 06:24
投稿者:pochi(ID:JBZkEhU)
山口県に「G.Savini」の弟子がいます。
https://ishiistrings.com/about/
「石井啓一郎」の息子です。
http://k-k-club.com/
>過去の名匠たちはそれぞれが独自によい楽器を作る技法を研究し極めてきたと考えられます。それを研究することには深い意味があると思いますが、それを十分に理解せずに形だけ似たようなものを作っても楽器の性能にそれが反映されるという実感が持てないからです。
「石井秀太郎」曰く、
「オヤジのヴァイオリンの腕は大した事は無いが、楽器の良し悪しを見極める願力だけはある」
のだそうです。
https://ishiistrings.com/about/
「石井啓一郎」の息子です。
http://k-k-club.com/
>過去の名匠たちはそれぞれが独自によい楽器を作る技法を研究し極めてきたと考えられます。それを研究することには深い意味があると思いますが、それを十分に理解せずに形だけ似たようなものを作っても楽器の性能にそれが反映されるという実感が持てないからです。
「石井秀太郎」曰く、
「オヤジのヴァイオリンの腕は大した事は無いが、楽器の良し悪しを見極める願力だけはある」
のだそうです。
[54870]
Re: 新作のオーダーメイドについて
投稿日時:2024年01月22日 00:27
投稿者:あい(ID:KUQGWDA)
新しい弓を作りました。日本製ではありません。
この弓の詳細は省きますが、使ってからようやく1年が過ぎます。
どの毛にすべきか色々悩みますが、この弓は無漂白の毛です。
楽器は理解するまで時間がかかりますね。プロアマ関係ない勉強会
みたいなサロン的なワイン会があれば、情報共有がもっと簡単になる
と思います。どこかの楽器屋さんでやればいいのにとも思います。
案外、プロもアマも同じ疑問になっているとおもいます。
この弓の詳細は省きますが、使ってからようやく1年が過ぎます。
どの毛にすべきか色々悩みますが、この弓は無漂白の毛です。
楽器は理解するまで時間がかかりますね。プロアマ関係ない勉強会
みたいなサロン的なワイン会があれば、情報共有がもっと簡単になる
と思います。どこかの楽器屋さんでやればいいのにとも思います。
案外、プロもアマも同じ疑問になっているとおもいます。
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