ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web
ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web

どちらが正しい?(駒について) | ヴァイオリン掲示板

ヴァイオリン好きのための情報サイト ヴァイオリン・ウェブ
雑談・その他 17 Comments
[15706]

どちらが正しい?(駒について)

投稿日時:2004年09月07日 11:59
投稿者:ニコル(ID:I2IIN5A)
 駒についてご相談させていただきます。僕は普段楽器を購入したA工房で楽器を調整してもらっていて、現在僕の楽器についている駒は3年ほど前にA工房で交換・調整してもらったものです。駒の足は、非常に薄く削ってあり、一番厚いところで約0.5ミリ、薄いところで約0.2ミリです。A工房の職人さんからは、「新しい弦に張替えた直後は、弦の伸び収まるまでに頻繁に調弦しますよね。そうすると、駒が指板側に傾いてくるので、弦を張り替えた直後は、ほんの少し駒がテールピース側に傾いた状態に(テールピース側の駒と表板が直角よりも少しだけ鋭角に)なるようにしておくといいですよ。あと、駒が指板側に傾いてきたら、そのつど、駒が直角に立つように調整してやって下さい。そうすれば駒が曲がったりせずに長持ちしますよ。駒が常に直角に立っているように、こまめに駒の角度を調整してやって下さい。」と説明されて、駒の角度の調整の仕方を具体的に教わりました。
 先日、オケの練習の帰りに友人が親しくしているB工房に行ったのですが、そのときに、僕の楽器を見せたところ、「この駒の削り方は古臭いね。最近はもっと足を厚めにするのが主流だよ。どこで駒を調整してもらったの。」と言われてしまいました。「ガット弦が主流だった30年くらい前は、駒の足を表板に密着し易くさせるため、ということで、駒の足をギリギリまで薄く削っていたこともあったけど、最近はテンションの強いナイロン弦が全盛だから、駒の足を厚めに残しておくのが主流だよ。」ということで、友人の楽器の駒の厚みを計ってみると、どの部分も約1.0ミリでした。「こんな風に駒の足を薄く削り過ぎてあると、駒の足のふんばりが効かないから、駒が指板側におじぎしてくるでしょう。でも、ある程度駒の足を厚めに残しておけば、そんなにしょっちゅう駒の角度を調整する必要はないよ。」とのことでした。「弦を張り替えた直後はたしかに、駒が指板側に傾いてくるから、それを予防するために、あらかじめ駒をテールピース側に傾けておくという方法を薦める人もいるけど、駒に負担がかかるし、テールピース側に傾け過ぎるとニスに駒の足の片側だけが食い込なだりするから、ニスにも良くないよ。」と注意されました。
 友人に尋ねると「弦の交換直後は駒が指板側に傾いてくるから直角に立つように何回か調整するけど、その後は、次に弦を交換するまで、めったに駒の角度を調整することはないよ。」とのことでした。彼も僕も、同じ弦(エヴァ・ピラッツィ)を使ってます。
 たしかに、僕の楽器は、弦の交換直後はもちろんですが、その後も1月に1~2回ぐらいは駒の角度を自分で調整しています。そうしないと、駒が指板側に傾いてきてしまうからです。A工房の職人さんから、駒が指板側に傾いた状態で弾き続けると駒が反ったり曲がったりするので注意するように、と言われてきたので、駒の角度は演奏する前に毎日チェックしてます。
 B工房の職人さんに僕の楽器の駒をチェックしてもらったところ、「駒の溝はまだそれほど深くなってないし、弦のすべり具合も悪くないけど、やっぱり駒の足が薄過ぎだと思うね。足の厚い駒に交換したら、駒の角度が変わりにくくなって、扱い易くなるよ。」と交換を薦められました。
 そこでみなさまにご相談したいのですが、①A工房の足を非常に薄く削った駒は古臭くて良くないのでしょうか?②弦を張り替えた直後に、駒が指板側に傾いてくることを考慮して予め駒をテールピース側に少しだけ傾けておくという方法は、良くないのでしょうか?③駒の足の厚みは、音や実用性の面でどのような影響があるのでしょうか?
 ちなみに、僕は、10年ほど前に作られたドイツ製の新作楽器(ロート)を使ってます。今のところ、音の点では、特に不満があるわけではありませんが、B工房の職人さんに、駒が古臭くて良くない、と言われてショックを受けたので、駒を交換すべきかどうか迷ってます。 
ヴァイオリン掲示板に戻る
2 / 2 ページ [ 17コメント ]
【ご参考】
[15819]

Re: どちらが正しい?(駒について)

投稿日時:2004年09月08日 16:36
投稿者:suzuchin(ID:NnCFVSY)
私は いまのところ 駒厚5.2mm 足の厚み1.2mm位に、およそですがしています。面取りは全くしません。技術的にまずいので予期せず薄くなったりしますが、それはそれでどんな音になるかなと楽しみです。厚いほうが 音も厚みのある音になるような気がします。薄いほうが発音はよいでしょう。

ナイフ使いは熟達してないので、Bridge foot fitterとBridge makerとBridge leg expander(この3つで1万円ちょっとくらい), やすりを使い,
ナイフを一部で使ってます。Bridge foot fitterを使うときは、ニスに傷が付きやすいので表板に絶縁テープを張ってからやってます。

駒つくりはこの道具があれば魂柱つくりより簡単で、すぐ慣れる作業です。 ひとに頼むより
自分の好みの音が得られやすい上、経済的です。自分で作って足の薄いと厚いとどちらが正しいか(好みか)判断されたら良いのでは。
[15841]

Re: どちらが正しい?(駒について)

投稿日時:2004年09月08日 20:02
投稿者:ニコル(ID:JmFIg3M)
 横好き様、セイジ様、よが様、suzuchin様、 お返事どうもありがとうございます。僕の住んでいる地区は、弦楽器工房が多い関東・関西から遠いこともあって、弦楽器工房の数が少ないのです。また、東京の工房まで駒交換に行くとなると、往復の電車代を考えると、とても3万円では済まないのです。そんなわけで、3万円というのは高いな、と思いながらもその値段で交換してもらうしか選択の余地が無いのです。一応、B工房の3万円の駒交換では、AubertのDe Luxeの10年以上寝かせたもので木質的に厳選された駒を使用して、納得が行くまで何度でもじっくりと調整してくれるそうです。駒が割れたりしない限り、何年でも、駒の各部の調整は無料でやってくれるようです。B工房に来るプロの人が駒を交換するときはその3万円の駒にしているそうです。
 僕が駒の角度、要するに、調弦しているうちに駒が指板側に傾いてくることを気にするタイプなので、B工房は、「傾きにくいようにしたければ、値段的には高くなるけど、木質が堅くて引き締まっている厳選された駒に交換した方がいいよ。」と言ってきてます。「堅くて密度の高い駒を使って、現在よりも足の厚みを厚めにすれば、きっと期待どおりの結果が得られると思うよ。きっと音も気に入ってもらえると思うよ。」とのことです。
 みなさんのご意見を伺って、A工房、B工房のどちらかが絶対的に正しいということではなくて、それぞれ長所・短所があることがわかりました。楽器との相性もあるので、駒の正しい削り方は一概に決められないということなんですね。B工房で「これは古臭い削り方だ。」と言われてショックを受けてしまったので、「正しい」「正しくない」と短絡的に考えてしまっていました。
 僕は手先が不器用で、自分で駒の足を削ってもうまく行くとは思えないので、とりあえず、地元では評判の良いB工房で新しい駒を作ってもらおうと思います。もしB工房の駒が期待を裏切る結果になれば、また元のA工房の駒に戻せば良いので、とりあえず3万円投資してどういう結果になるか試してみようと思います。みなさまのご意見を頂戴して、ようやく新しい駒を試してみる気持ちになれました。結果は、後日ご報告させていただきます。
[15852]

Re: どちらが正しい?(駒について)

投稿日時:2004年09月08日 20:50
投稿者:紫式部(ID:KWMHFHg)
私の知り合いの楽器の駒は、なんと5万円!もしたそうですが、駒にスタンプ(焼印?)がないようなので、どこのブランドの駒なのか不明です。E線の溝に象牙が埋め込まれているそうですが、これは、最初からついていたわけではなく、工房が加工して埋め込んだもののようです。
ノースタンプの5万円の駒って、いったいどこの駒なのでしょうか?ほんとにそんなに高い駒ってあるんでしょうか?
あと、E線の溝に象牙を埋め込むのは、薄皮を張るよりも何か良い効果が期待できるのでしょうか?
私のような素人が駒の良し悪しを見分けるにはどうしたらいいでしょうか?どれも同じようにしか見えませんが・・・。駒の話題ということで便乗質問させていただきます。すいません。
[15872]

Re: どちらが正しい?(駒について)

投稿日時:2004年09月08日 22:58
投稿者:よが(ID:MTeTV5M)
駒そのものの材料費以外の付加価値として何がありそうか想像してみましたが,人の手(もちろん最高の職人さん)による加工のための工賃の他には,いくつか作ってみて選別(もしくは大きな板から最もその楽器に適した部分を削りだして使用)するとか,実際に楽器を弾きながら職人さんが何時間も最終調整につきあってくれるとか,超低温処理で音響特性を向上させるとか,樹脂を減圧注入加工するなどぐらいでしょうか. pochi さんの油揚げもアリですね.

ちなみに,5万の駒はホームページだしてるところで一件見かけたことがありますが,試したことはありませんので,どのようなものかは存じません.
[16030]

Re: どちらが正しい?(駒について)

投稿日時:2004年09月10日 21:02
投稿者:(ID:NmUROHI)
紫式部様へ、
5万円の駒でAubertやDespiauといったメーカーの
焼印が押してあったらぼったくりです。

一流奏者でも製作家でもメーカー製の駒を使用することも
ありますが本来は駒は職人さんが木材から切り出すと
考えていた方がいいのではないでしょうか。
例えばLuff氏の切り出したブリッジが280ポンドするらしいです。
一流職人の相場と言えなくもないです。
職人さんや工房の焼印が入っていることが多いですが
職人さんによって嫌いという方もいるでしょうから
焼印がなくても問題は無いと思います。

良し悪しの見分け方とは違いますが名品として参考までに
http://violinbridges.co.uk/bg/index.php
こちらの左側の職人さんの名前をクリックし次の画面の
表のViewをクリックするとブリッジの画像が見れます。
人の顔のようにいろいろ表情があっていいです。

ニコル様へ
AubertのDe Luxeに3万円。微妙…
メーカー製のものであってもブリッジの各部位を
調性していったら3日間という日数がかかるのは
仕方がないと思います。
しかしこの値段についてはさすがに一瞬躊躇してしまいます。
(既製品のブリッジですとハートの位置や足の間隔などの
調性が利かない箇所があり、一通り在庫として用意しておくための
費用として考えると仕方ないのかもしれません)

駒の調整に関してもハートや左右ウイングの調整によって
それらの振り子としての効果が変わり音色、反応に影響すると
言い張る人もいます。先のハートの位置、足の間隔の選択に
必要とされる職人さんの経験に対して支払う金額であり
何年でも無料調整といわれればぼったくりとはいえません。
しかしこの辺を全て含んで普通は1.5万くらいまでではないでしょうか?

もちろん超一流の工房であれば話は別です。
情報が少ないのでなんともいえません。
[16032]

駒について

投稿日時:2004年09月10日 21:17
投稿者:通り(ID:IjgGhyQ)
3万円が高いか安いかは?ですが、確かに5万円というところも有ります。
http://www.magico.co.jp/magikou.htm
[16044]

Re: さあ?(駒について)

投稿日時:2004年09月11日 02:16
投稿者:M吉の友(ID:Jok5GBk)
 すごいですねー。駒だけのコレクターサイトがあるんですねー。面白い。探した「あ」さんにも感心です。

 M吉の駒は時々よいしょっと直します。
 しかし楽器によって駒の高さ厚さも変ってくるし、相性の良い形もあると思われる。
 御自分で愛器(と自分)の好む形を作られている方々の投稿を見てチョットなごみました。
[16085]

Re: どちらが正しい?(駒について)

投稿日時:2004年09月13日 20:05
投稿者:ニコル(ID:dCg3JAA)
B工房で駒を交換してきました。足の厚みは1ミリをわずかに超えてます。予想どおりというか、やはり、音(音色)が変わったので、最初はとまどいましたが、数日もたつとだいぶ慣れてきました。音が明るくなって音量が増したような感じがしています。あと、弦のとおる溝の調整を入念にやってもらったので、駒が指板側に傾きにくくなりました。まだ、溝には何も塗ってませんが、弦のすべり具合は以前よりも良好です。この点については密度の高い堅い駒に変えたことが功を奏しているのではないかと思います。皆様のアドヴァイスのおかげで、良い結果を得ることができました。3万円出して思い切って駒を交換して良かったです。
ヴァイオリン掲示板に戻る
2 / 2 ページ [ 17コメント ]

関連スレッド