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バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度) | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 41 Comments
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バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月15日 09:26
投稿者:Rehabilitant(ID:kDFlKWA)
バッハ無伴奏曲では増4度、減5度の重音が頻繁に出てきます。これらの音程は何をよりどころにどのようにとりますか?

あなたの考え方を、ここは高め、低目、広め、狭め、などの実例でご教示頂ければ幸いです。私はこう習った、こう弾くでも結構。

又、関連書籍、サイトURLあればご紹介下さい
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Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月17日 07:01
投稿者:Rehabilitant (ID:kDFlKWA)
ありがとうございます。師は初心のうちはstudy underでも、進めばお互いstudy withの姿勢で個性を伸ばすのが良いですね。

経過的な句、8部音符以上の速い箇所、旋律を浮かび上がらせたり輪郭の必要なアルペッジョ、声部が交差する部分、などはピタゴラスが優先する ですね。<- 古楽器や純正律信奉者には異論あるかも。

(具体例)
Sonata No1. Fuge 第4小節C-Fis、第31小節C-Fis、Cis-G, B-E など
同Presto 最後から2つめのC-Fis

Sonata No2 Andante 第2小節 H-F.

Partita No.2 Ciaccona 第90小節 Cis-G、第102小節C-Fis、第148小節Cis-G、第175小節G-Cis、第183小節Fis-C、第240小節H-Fなど

これらのCis、Fis、Hは高め、G、C、F、Bは低めでよいですか(すなわちへマンの言う狭い減5度、広い増4度)? 2本の指は増4度ではできるだけ詰めて置く(指の太い人不利)、減5度では意識的に隙間を空ける感じ?

ロングトーンは後回しということでもう少し時間下さい。
(タイポあればご容赦)
[23952]

Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月20日 03:57
投稿者:kokukirin(ID:lEYDWRA)
Rehabilitantさん、具体例ありがとうございました。
いい加減に弾いているアマチュアですので、全然参考にならないと思いますが、質問した手前もありますので。

Sonata No2 Andante 第2小節 H-F.
についてですが、2拍目、3拍目ともに純正調でとり、もしピタゴラスで旋律線を取りたいときは、Fではなく、Eを高めに取る可能性があると思います。確か、プロでもそういう演奏があったような。いきなり冒頭からE高めという演奏が。ハ長調ではFはピタゴラスでも純正調でも同じかな、と思います。

私は、3重音で耳が和声的に聞く可能性がある場合は、旋律の中の音でも純正調で取ります、いや、取るように練習しています(正確に弾くのはなかなか私には難しいので)。
すると、ご指摘の大部分は純正調です。取りあえず、こんな急ぎの返事で失礼いたします。

Sonata2のAndanteは大好きな曲で、上声部のレガートに対し、私は、下声部は輪郭をハッキリさせて、心臓の鼓動のようなイメージで弾きます。
[24000]

Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月21日 19:39
投稿者:Rehabilitant(ID:kDFlKWA)
Sonata No.2 AndanteについてKokukirinさんの「ピタゴラスではEを高めに取る」というご説明が妥当だと思います。

私は「旋律はピタゴラス、それにつける和音は純正律」派なので、減5度などを含むドミナントや7、9の和音を本能的に純正律で弾ける方は羨ましいです。一方、和音でも各声部が独立して旋律的になるよう全部ピタゴラスとか、絶対音感があるので(あるいはメンドクサイので)全部平均律とかいらっしゃるのかな?(LOL)

「ハ長調純正律」の私の理解ではG,D開放弦を基準の場合、各音程をピタゴラスと比較するとC,D,F,Gは同じですが、E,A,Hはピタゴラスより半音の1/4程度低くなります。(誤解あればご指摘下さい)

このAndanteの冒頭下降旋律を純正律で弾くと、くすんだ眠い感じがします。トニック第3音のEを低目でというのは合唱や合奏では良く言われることですが、旋律を優先させEを高め(ピタゴラス)でとる方もおられます。冒頭Cとの長3度が広めで鋭い響きになるので、私はこのCも少し高めにします。

第2小節の頭のHを低めにとれば属7(G-H-D-F)は純正となり、ピタゴラスとも矛盾ない訳ですね。大変参考になりました。Kokukirinさん、ありがとう。私もこの曲大好きで昔から弾いています。:)

 ところで、減5度(増4度)を純正律で弾くのはどうすれば良いのでしょうか?合っているかどうかわからないのです。3、6、10度は結合音(差音)をガイドラインにするわけですが、減5度の場合はどうすれば良いの?これが、このスレッドを建てた私の目的です。
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Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月25日 22:03
投稿者:kokukirin(ID:lEYDWRA)
バッハでは増2度も取りにくい音程だなと思います。

増4度(減5度)については、私はやはり開放弦から別々にとるようにしています。純正調の増4度、減5度もおそらく差音で音程を取ることは可能とは思いますが。

ハ長調はイントネーションが難しいと感じているのですが、例のAndanteでは、G、D弦を元にしてC、Eを取っているので、HもGから、そしてGから取った主音のCからFを取っています。

ところで冒頭のEはピタゴラスの長3度ではかなり違和感があるので、おそらく高めに取っているのは平均律のイントネーションではないかと思います。Podgerなんかは、この長3度を純正調でとっていると思います。
[24086]

Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月26日 05:41
投稿者:Rehabilitant (ID:kDFlKWA)
Pochiさんres#[23886]
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Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月16日 17:09
投稿者:pochi(ID:J0YlAZk)
私はかく習った。
臨時記号が♯なら長調で高め、短調で低め、♭では逆、ロングトーンは純正律。3重音は上の音に合わせる。
ありがとう。亀レスで失礼します。

「ロングトーンは純正律。3重音は上の音に合わせる。」は良くわかりますが、
「臨時記号が♯なら長調で高め、短調で低め、♭では逆」 色々考えましたが理解できませんので実例を持ってご教示いただければありがたいです。私は調性に拘わらず旋律的イントネーションではシャープ高め、フラット低目と思い込んでいましたので。それともこれはロングトーンのこと?企業秘密で明かせないのなら諦めます。
[24105]

Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月27日 05:30
投稿者:Rehabilitant (ID:kDFlKWA)
Kokukirinnさん、post#[24082]
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Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月25日 22:03
投稿者:kokukirin(ID:lEYDWRA)
バッハでは増2度も取りにくい音程だなと思います。

増4度(減5度)については、私はやはり開放弦から別々にとるようにしています。純正調の増4度、減5度もおそらく差音で音程を取ることは可能とは思いますが。

ハ長調はイントネーションが難しいと感じているのですが、例のAndanteでは、G、D弦を元にしてC、Eを取っているので、HもGから、そしてGから取った主音のCからFを取っています。

ところで冒頭のEはピタゴラスの長3度ではかなり違和感があるので、おそらく高めに取っているのは平均律のイントネーションではないかと思います。Podgerなんかは、この長3度を純正調でとっていると思います。
ありがとう。

「純正調の増4度、減5度もおそらく差音で音程を取ることは可能とは思いますが。」
私もそう思います。その音程をご存知の方いらっしゃいますか?例えば純正長3度だと下の音の2オクターブ下が差音として鳴るわけですが。

増2度の重音は経験ないです(どっかありましたっけ?)。旋律ではCiacconaの82小節前後で減3度と共に分散和音で出てきます。連続する減3音程は平均律が定石だと思いますが、ここの旋律はゆっくりしているのでピタゴラス的に輪郭をはっきりさせる解釈もありと思います。

裏返しの減7度は同じCiacconaの94、111小節Fis-Esがあります。響き優先で純正調6度で読み替えるのか、Fis高め、Es低目で減7和音に緊張感を持たせるか、悩ましいです。94小節ではFisが低すぎると注意されたことあります。ここは3本の指の形が窮屈で高くとるのが物理的にも難しい。

ハ長調でイントネーションが難しいのは同感です。主音Cが開放弦にないからでしょうか。弦楽四重奏ではチェロがCを若干高めに調弦してC-Eの長3度を純正に近づけるべく歩み寄るそうですね。

Podgerはバロックバイオリンですから、冒頭長3度は間違いなく純正調でしょうね。私はPodgerは持っていないが手持ちの音源をチェックしてみます。
[24126]

Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月28日 03:44
投稿者:pochi(ID:EHMASYE)
私はかく習ったというのは、幼少の頃の話しです。臨時記号を大げさにという弾き方は、正にピタゴラスなのですが、短調だと「緊張感の有る短調」に成って仕舞うのです。悲しい感じを出すには、短調の場合、臨時記号を甘めに取る方が良いのでしょうね。

ココの音に関して、具体的に事例を示す事は、面倒です。そもそも音程は、感性に依るもので、考えて弾くものではないと思います。これは、成人後年寄りのヴァイオリン弾きに習いました。

Rehabilitant氏は、かなり弾いていらっしゃるみたいですが、この音程が正しい、正しくないという考え方では、演奏が隘路に迷い混む可能性があるので、やめた方が良いと思います。

企業秘密は有りませんが、実際にお目に掛かれれば、音程のみならず、ダイナミクスと音色を合わせた総合的雰囲気との関わり合いで御指導させていただけると思います。失礼。
[24136]

Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月28日 17:19
投稿者:hmm(ID:NDAFlDA)
シャコンヌが始まってすぐのところに Gis/G/A/E の四重音が出てきます。入念に調弦をしたつもりでもA/Eの開放が狂って聞こえることが多々あります。最近は逆に調弦時にこの和音を弾いてみたりします。(皆さん実験してみて下さい。)

なぜこのような現象が起きるのでしょうか?Gis/Gを弾くことでA/Eの狂いが浮き彫りになるのでしょうか?

皆さん実験してみて下さい。
[24141]

Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月29日 02:54
投稿者:Rehabilitant(ID:kDFlKWA)
Pochiさん、[24126]
[24126]

Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月28日 03:44
投稿者:pochi(ID:EHMASYE)
私はかく習ったというのは、幼少の頃の話しです。臨時記号を大げさにという弾き方は、正にピタゴラスなのですが、短調だと「緊張感の有る短調」に成って仕舞うのです。悲しい感じを出すには、短調の場合、臨時記号を甘めに取る方が良いのでしょうね。

ココの音に関して、具体的に事例を示す事は、面倒です。そもそも音程は、感性に依るもので、考えて弾くものではないと思います。これは、成人後年寄りのヴァイオリン弾きに習いました。

Rehabilitant氏は、かなり弾いていらっしゃるみたいですが、この音程が正しい、正しくないという考え方では、演奏が隘路に迷い混む可能性があるので、やめた方が良いと思います。

企業秘密は有りませんが、実際にお目に掛かれれば、音程のみならず、ダイナミクスと音色を合わせた総合的雰囲気との関わり合いで御指導させていただけると思います。失礼。
ありがとう。試してみて良くわかりました。これはBachに限らず使える有益な指針です。

Bach無伴奏Partita h-mollのCorrente/ Doubleを引き合いに出します。前者は分散和音、後者はスケール中心ですので、私はこれまで♯を努めて全部高め(ピタゴラスと思う)にとるようにしていました。そこでお説のとおり♯を短調部分低め(純正律と思う)、長調部分高め(ピタゴラスと思う)でやって見ますと、短調部分では悲しさにメロウな感じが加わり(少し古風な感じですが)、その対比で長調部分がより明るく聴こえ、曲としての魅力が増すような気がします。Thank you sooooo much!


「演奏が隘路に迷い混む可能性」----自意識過剰やover-analysisに潜む危険性ということですか。ある巨匠のjokeを思い出しました:
千本の足を持つ動物が歩いているのを見て、別の好奇心旺盛な動物が「なんて素晴らしい歩き方なんでしょう!あなたが601本目の足を前に出すとき402本目の足はどうしているか知りたいわ」といいました。その千本足「ちょっと待って」と考えはじめた途端、つまずき転んでしまったとか。(lol)

「Intonationは感性」には同意します。理工系の悲しい性、理論的裏付けがないと安心できないのです。でも行き詰って弾けなくなるのは嫌ですから分析はほどほどにしておきます。:)

off-siteもよいですね。機会があれば是非お願いします。
[24160]

Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月30日 09:03
投稿者:とあるプロVer.2(ID:MImSEDA)
以前「とあるプロ」という方がいらっしゃいました。
別人ですので「Ver.2」とします。
音程は妥協の産物です。考えてみてください、純正調で弾くにはオクターブを63だか64に分割しなくては不可能です。アンサンブル、特にピアノとあわすなら当然妥協します。
無伴奏ヴァイオリンならできるかというと、それは出来ません。だって開放弦がデンと4本のさばっています。
理論家でないので数学的にはいえませんが、たとえばdis-mollの導音はCisisです。ピタゴラスだったらこれはDよりうんと高い理論になるんでしょう(違うかな)。でも私はこれをDに共鳴させたいです。というよりそうしないと変です。だからその前後で辻褄を合わせますよ。
というより五線譜ってのがそもそも矛盾の塊なんだから、聴き手の耳を騙せればそれでいいのじゃありませんか。そういう意味で「音程は感性」というPochi様のご発言は正しいでしょう。
失礼致しました。皆さんの研究熱心に尊敬の念を持ちます。
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