ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web
ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web

提琴の倍音成分 | ヴァイオリン掲示板

ヴァイオリン好きのための情報サイト ヴァイオリン・ウェブ
雑談・その他 21 Comments
[12170]

提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月08日 12:08
投稿者:pochi(ID:J5VnIoc)
此れは、私自身の実験に拠るものです。
12倍音迄再生出来無いと、ヴァイオリンがヴァイオリンに聞えません。
E線660Hz×12=8000Hz
これ以上の周波数の再生が出来無いと、何の楽器か解らなく成ると思います。
此れは、アナログの場合で、デジタルだともっと厳しい基準になります。
この手の実験は、カールフレッシュ大先生も行って居ません。

一般人にとって、ヴァイオリンの音がこれ以上忠実に再生出来無いで有ろうと思われる周波数は、50KHz程度です。私の場合、もう少し欲しいところです。

低音は、100Hz(98Hz)迄、再生出来れば、問題を感じる事は有りません。

オーディオマニアの諸氏の御意見を伺いたい。

追記:こんな実験を行っても、ヴァイオリンが上手になる事は有りません。
ヴァイオリン掲示板に戻る
1 / 3 ページ [ 21コメント ]
【ご参考】
[12203]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月08日 20:47
投稿者:t.m.(ID:FXaWJVU)
アマチュアサイエンティストかつアマオケ奏者のt.m.です。
ご参考までに、私のヴァイオリンのE・A・D・G線の開放弦の波形を下記の場所に載せました。
http://homepage1.nifty.com/musica/wave.htm
マイクから直接パソコンに取りこみ、サンプリング設定はCDの音質で、波形表示はWinCDRの波形編集ソフトを使っています。
メモリの縦棒のところが0.01秒なので、Aの音だと0.01秒間で4.42回、Dの音だと約3回振動しています。

これを見ると、E線だと8倍音までは出ているみたいです。
それ以上の倍音も出ているかもしれませんが、出ていてもその倍音の振幅が小さいのか波形への影響は少ないようです。良い楽器だと波形がもっとギザギザになるのでしょうか?
あまり、上の方の倍音が強いとうるさくてやかましそうな音になりそうですが....
D線は16倍音あたりまで出ているのがわかります。
G線は私の楽器の鳴りが悪いせいもあるのですが、波形がいまひとつでした。
2倍音が強すぎるのかオクターブ上のGの音のような波形になってしまいました。
楽器や腕の他に、測定機材(特にマイクロフォン)も悪いので、あまり参考にならないかもしれません。
[12208]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月08日 22:10
投稿者:pochi(ID:QVMYAEA)
t.m.氏、始めまして(^o^)

此方の方が良い資料です。
http://park10.wakwak.com/~sasakivn/onkyoex/vnspectram.htm
もう少し御研究を、、、

この人、私が80年代に行って居た事、そのまま現代でやっちゃってるんですから、呆れ返ります。今は、Labで無くても安上りに出来るから、何でしょうけれど、、、

CDのフォーマットでは、ヴァイオリンのE線が錆びて聞えます。ピアニストのグルダは、「ワシャ、CD何ぞ、音の悪いモンで、録音されるのは厭ジャ」とごねたそうな。

御参考になれば、、、
[12220]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月09日 00:49
投稿者:t.m.(ID:WIdTMhA)
ヴァイオリンの弦の振動について、2つ説があるようなのですが、どちらが正しいのでしょうか?

(1)弦の振動自体は正弦曲線。
(2)弦の振動は、擦っている時はヘルムホルツ波。
  "くっつき"と"滑り"を繰り返す丸みの無い角張った振動
  (への字を左右逆にしたようなノコギリ波)

それによって倍音の出方がかなり違ってくると思いますが。
良い文献がありましたらご紹介下さい。
[12221]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月09日 01:05
投稿者:pochi(ID:QVMYAEA)
元アマチュア研究家集団の一員として誠意を持って回答致します。

どちらも正しく、どちらも正しくない。

何故なら、絃が振動する時、駒を通して負荷が掛かり、楽器の表板を振動させて居ます。また、裏板も振動して居ます。単純に考えれば、正弦曲線の集合体と考えられるのですが、実際には絃の線密度は、一定では無く、弓の毛は鋸刃状、その上、指で押さえる場合と枕の木が節に成る場合では、硬さが違います。その上、ヴィブラート迄付いて来る。

結論として、どちらかというと、正弦波的です。この件は、80年代、その道の専門家と散々議論したので、まず間違い無かろうと思いますが、私達は、文献として出版して居りません。文献は電脳蜘蛛巣上に転がって居るでしょうけれど、信頼性はこの文面と同じく便所の落書き程度なので、信用出来ませんね。

Luca Subernini氏が詳しいと思います。

御参考になれば、、、
[12224]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月09日 03:15
投稿者:t.m.(ID:OAE1ZkI)
pochi様

> どちらも正しく、どちらも正しくない。

私もそう思いますが、pochiさんとはちょっと違って、ヴァイオリンの弦の振動は弓の摩擦の関係で、正弦波を右ななめ横に潰したような波形になっていると思います。

のこぎり波やフーリエ変換、FFTについては下記のURLに詳しく出ているのでそちらに譲ります。
http://www.gifu-nct.ac.jp/elec/yamada/iwata/furie/
http://www.gifu-nct.ac.jp/elec/yamada/iwata/fft/index.html

私は何が言いたいのかというと、弦の振動の元々の波形が正弦波でないならば、フーリエ変換やFFTで倍音成分を分析しても無意味であるという事です。

つまり、我々が知ろうとしている倍音成分は、フラジオレットで出る様な2倍音、3倍音、4倍音、5倍音、6倍音、8倍音、12倍音、16倍音のような成分ですが、元々の波形が例えばノコギリ波であるならば、全ての倍音成分を含んでおり、17倍音、18倍音、19倍音、20倍音、21倍音、22倍音、23倍音....と延々と倍音を含んでいることになってしまいます。

こんな倍音を調べても全く無意味で、右ななめ横に潰れた正弦波の何倍音まで出ているかを調べる事に意味があると思います。

私の測定結果では、E線では8倍音(もしかしたら9倍音)、D線では16倍音あたりまでしか出ていない結果になりました。

ところで、Luca Subernini氏とは何物なのでしょうか?
www.yahoo.comで調べてもヒットしませんでした。
[12225]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月09日 03:24
投稿者:kirin(ID:MxZzlIY)
t.m.さん>
> 右ななめ横に潰れた正弦波の何倍音まで出ているかを調べる事に意味がある
> と思います。

興味深い意見だと思いました。フーリエ変換ではなく、いわば「右ななめ横に潰れた正弦波」変換を行うということですね。バイオリンの発音機構自体が弦の自由振動ではないですからね。

ところで、これを波形から読み取るのはちょっと不可能のような気がしますが、どうなんでしょうか。

sasakiさんのサイトにあるスペクトル分析については、実験の詳細データが不明で、24bitサンプルとはいえ(144db?)、100db以下の高調波はどこまで正確か、ちょっと疑問を感じますが、これも面白いデータだと思いました。
[12242]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月09日 10:13
投稿者:pochi(ID:N3YwBIQ)
本腰を入れて書きます。

まず、私達の行った実験に付いて説明する必要が有ります。

実験は、どの様なフォーマットがヴァイオリン録音に適して居るか?と云う命題を突き詰めようとしたのです。当初、自動ヴァイオリン演奏器でヴァイオリンの音の数学的研究をして居たらしいのですが、様々な問題点が解決出来ず、私に声が掛かり、実際に弾いて録音する事に依って、行われました。

波形の数学的変換は、数学屋が頭をひねりましたが、「明確な回答は不能である」との結論に達しました。その過程に付いては、私には版権が無いので公開する事は道義的に出来ません。此れは多分、数学屋の博士論文に成ったはずですから、何処かに転がって居るでしょう。

「ヴァイオリンの弦の振動は弓の摩擦の関係で、正弦波を右ななめ横に潰したような波形になっている」という推測は正しい様で正しく有りません。何故なら、絃が振動し始める時には右斜めに潰れ無いと絃は振動し始めませんが、一旦振動し始めると、正弦波に近くなります。また、常に右斜めの波形に成って居る音は「潰れた音」に聞え、高域の倍音が充分に出る事は有りません。此れは、弾き方の問題なので、ヴァイオリンの音を純粋に分析するという範疇を越えて仕舞いますが、「音色は美意識に立脚するもので有って、波形に立脚するもの出は無い」と工学屋に厳しく云い切った事を記憶して居ります。

「少し鋸状の正弦波」とでも言い表したら良いのでしょうか?パラミターが不足で、数学屋が悩んで居ました。自然界の音は全て正弦波の複合体であると云う信仰の様なものは見事に打ち砕かれました。

解放絃の場合はまだ簡単なのですが、指が介在すると更に自体は複雑化します。時間経過による減衰率が大きくなり、高域の奇数倍音が少なくなる傾向を示します。しかし、弾き手は此れを無意識にカヴァーする弾き方を行うので、必ずしも期待した波形は現れません。(全く現れません)

基礎的研究である波長の分析を諦め、どの程度の録音で耳が満足出来るか?と云う命題に遷りました。当時、手に入るヘッドフォンの最高機種は、アンプにも高周波の漏れが有り、50KHz程度までしか再生する事が不可能でした。20KHzから徐々にハイカットフィルターをあげて行き、音の印象を2重盲検試験で確かめましたが、私の耳では50KHzを越えて仕舞うので録音不可能である事が判明致しました。マイクの中に仕込んであったハウリング防止の為のハイカット・フィルターは、切断してありましたから、素晴らしい高性能マイクだったはずです。工学屋が注意深く改良したマイクですので、世界に只一つしかない高忠実度マイクでした。

録音機器は、アナログ76cm/s、のオープンリールです。30KHzでも60db程度のダイナミックレンジが確保されて居りました。ヘッドフォンから出る音の周波数は実用性が無く、アンプは注意深く改良し、高域特性の為に、工学屋がイリジウム・ガリウム・ヒ素の石に変更したはずです。その上で、殆どの仲間がこれ以上必要ないと結論付けた周波数帯が、50KHz程度です。これ以上の周波数帯でも、私が文句を云いましたが、ヘッドフォンの制約上、不可能でした。

結論的には、超高周波成分では、正弦波と集合体考えても間違いは無いであろうと思われる波形です。鋸刃状ホルムヘルツ波で有るから出は無く、ヴァイオリンでは、基音の3倍音の偶数倍の周波数は、限りなく高音迄伸びて居ると考えて間違い有りません。

私達が提起した結論は、
1)ヴァイオリンがヴァイオリンで有る事が解る為の
  高域倍音は、基音の12倍音程度の周波数帯域の再生能力が
  必要である。
2)高域周波数は、50KHz程度迄考えると、これ以上の
  周波数帯域を伸しても、聴感上解り難い
3)一方、低域はG線のオクターブ下の98Hz程度の録再が
  出来ればそれ以上の録音は必要ない。

Luca Subernini氏は、伊太利の有名なヴァイオリンメイカーで、研究熱心な人です。

我々研究グループは、博士過程の学生(物理屋・数学屋・工学屋)及ミュージックセラピストを本業とするマニア・実際に演奏し、耳で確かめる為の要員として、私が参加したプロジェクトでした。現在、皆様著名に成って居るので、名前を明かす事は出来ません。音響工学ラボを使用し、当時としては最高の機材を調え、徹底的な研究を行って居ります。起案は私です。

御参考になれば、、、。

追記:E線解放絃の8倍音は、聴感上、容易に意識出来ます。
   だって、3オクターブ上でしょ。
[12262]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月09日 19:16
投稿者:t.m.(ID:FCkgWYA)
pochiさん、

例えで、シンセサイザーで倍音の話をすると、ノコギリ波を入力に選んでそれをストレートに出した場合、出力には「(正弦波の)倍音を豊富にかつ高次の倍音まで含んでいます」と言うのか、「(ノコギリ波の)基本波形のみで(ノコギリ波の)倍音成分は含まれていません」と言うのか、いったいどちらでしょう?

提琴の倍音成分を議論で、入力と出力をきちんと区別したいのですが、入力は「弦の振動」、これが駒/表板/魂柱/裏板へと伝わって楽器が振動し、それがバイオリンの箱から音波となって出てきたものが出力です。

pochiさんが、"提琴の倍音成分"と言っているものが、単に正弦波の倍音のことなのか、入力された弦の振動が表板や裏板に伝わり、楽器が複雑に振動して出来た倍音成分のことなのかをはっきりさせなければ、議論がかみあわないと思います。

日本では、ヴァイオリンの弦の振動はヘルムホルツ波説が受け入れられているみたいで、下記の書籍でもヘルムホルツ波が紹介され、実際に撮影された写真も掲載されています。、
吉川茂 著 「ピアノの音色はタッチで変わるか(楽器の中の物理学 )」(日経サイエンス社)
http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/sci_book/wadaino/piano/piano-mokuji.html

入力がこのように直線的な振動であれば、(正弦波の)倍音成分はもともと多く含まれているので、提琴の出力をFFTで分析しても(正弦波の)倍音が高い倍音までふんだんに含まれていても不思議ではありません。また、私が推測している「正弦波を右ななめ横に潰したような波形」でもヘルムホルツ波ほど直線的ではありませんが、(正弦波の)倍音成分は多く含んでいます。

pochiさん[12221]
[12221]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月09日 01:05
投稿者:pochi(ID:QVMYAEA)
元アマチュア研究家集団の一員として誠意を持って回答致します。

どちらも正しく、どちらも正しくない。

何故なら、絃が振動する時、駒を通して負荷が掛かり、楽器の表板を振動させて居ます。また、裏板も振動して居ます。単純に考えれば、正弦曲線の集合体と考えられるのですが、実際には絃の線密度は、一定では無く、弓の毛は鋸刃状、その上、指で押さえる場合と枕の木が節に成る場合では、硬さが違います。その上、ヴィブラート迄付いて来る。

結論として、どちらかというと、正弦波的です。この件は、80年代、その道の専門家と散々議論したので、まず間違い無かろうと思いますが、私達は、文献として出版して居りません。文献は電脳蜘蛛巣上に転がって居るでしょうけれど、信頼性はこの文面と同じく便所の落書き程度なので、信用出来ませんね。

Luca Subernini氏が詳しいと思います。

御参考になれば、、、
の投稿で「此方の方が良い資料です」とご紹介いただいたページには、実験されたご本人がFFTで分析した実験結果について以下のように述べられていますが、これは弦の振動が正弦波であると信じているから、このような感想になったのではないでしょうか?

> 正直言って、最新(私にとって)の機材で測定してみて
> びっくりしました。
> 高倍音が、たとえこれがピーク値とは言え、ここまで
> 高い周波数帯にまで及んでいるとは思わなかったのです。
> 48KHzまで、明らかにノイズではなく、弦の倍音成分の
> ピークが測定されています。
[12270]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月10日 00:47
投稿者:pochi(ID:QJWZIw)
[12262]
[12262]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月09日 19:16
投稿者:t.m.(ID:FCkgWYA)
pochiさん、

例えで、シンセサイザーで倍音の話をすると、ノコギリ波を入力に選んでそれをストレートに出した場合、出力には「(正弦波の)倍音を豊富にかつ高次の倍音まで含んでいます」と言うのか、「(ノコギリ波の)基本波形のみで(ノコギリ波の)倍音成分は含まれていません」と言うのか、いったいどちらでしょう?

提琴の倍音成分を議論で、入力と出力をきちんと区別したいのですが、入力は「弦の振動」、これが駒/表板/魂柱/裏板へと伝わって楽器が振動し、それがバイオリンの箱から音波となって出てきたものが出力です。

pochiさんが、"提琴の倍音成分"と言っているものが、単に正弦波の倍音のことなのか、入力された弦の振動が表板や裏板に伝わり、楽器が複雑に振動して出来た倍音成分のことなのかをはっきりさせなければ、議論がかみあわないと思います。

日本では、ヴァイオリンの弦の振動はヘルムホルツ波説が受け入れられているみたいで、下記の書籍でもヘルムホルツ波が紹介され、実際に撮影された写真も掲載されています。、
吉川茂 著 「ピアノの音色はタッチで変わるか(楽器の中の物理学 )」(日経サイエンス社)
http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/sci_book/wadaino/piano/piano-mokuji.html

入力がこのように直線的な振動であれば、(正弦波の)倍音成分はもともと多く含まれているので、提琴の出力をFFTで分析しても(正弦波の)倍音が高い倍音までふんだんに含まれていても不思議ではありません。また、私が推測している「正弦波を右ななめ横に潰したような波形」でもヘルムホルツ波ほど直線的ではありませんが、(正弦波の)倍音成分は多く含んでいます。

pochiさん[12221] の投稿で「此方の方が良い資料です」とご紹介いただいたページには、実験されたご本人がFFTで分析した実験結果について以下のように述べられていますが、これは弦の振動が正弦波であると信じているから、このような感想になったのではないでしょうか?

> 正直言って、最新(私にとって)の機材で測定してみて
> びっくりしました。
> 高倍音が、たとえこれがピーク値とは言え、ここまで
> 高い周波数帯にまで及んでいるとは思わなかったのです。
> 48KHzまで、明らかにノイズではなく、弦の倍音成分の
> ピークが測定されています。
t.m. 氏投稿、
>入力がこのように直線的な振動であれば、
>(正弦波の)倍音成分はもともと多く
>含まれているので、提琴の出力をFFTで分析しても
>(正弦波の)倍音が高い倍音までふんだんに
>含まれていても不思議ではありません。また、
>私が推測している
>「正弦波を右ななめ横に潰したような波形」
>でもヘルムホルツ波ほど直線的ではありませんが、
>(正弦波の)倍音成分は多く含んでいます。
***推論の通りだと文献には書かれて居たと記憶して居ります。

私は、物理屋ではありません。私が絃自体の弓で擦った時の振動波の分析の無意味性を強く説き、実験の命題が変化しました。我々の実験は、絃の振動では無く、ヴァイオリンの出力を如何に録音するのか?という命題で行いました。絃の振動がホルムヘルツ波的で有る事は自明ですが、ヴァイオリン総体としては、正弦波的である、というのが物理屋の結論でした。パラミターが多過ぎて分析不能だと云って居りましたが、その後アップデイトされて居るかも知れません。また、ヴァイオリン出力波形は、奏法に拠って波形は変りますので、パラミタライズするのが非常に困難で、取り敢ず、ヴァイオリンの録音には12倍音程度の周波数が必要である。との結論を得たに過ぎません。ヴァイオリン総体の音程の限界値を4000Hzと過程すると、50KHz程度の録音技術が必要で、この数値は丁度、人間の耳の倍音感度の限界に相当します。

我々は亦、シンセッサイザーで、ヴァイオリン総体の出力の再現を試みましたが、此れにも物理屋が音を上げました。音程、弾き方に拠って波形が変り、シンセサイザーでは音楽表現には到底及ばないらしいからです。

絃の入力の波形に関する考察は、80年代、我々が実験を行って居た時、既に終わって居りました。我々の資料は何処かに眠っているはずですが、私を特定出来る資料なので、お出しする事は出来ません。

[12203]
[12203]

Re: 提琴の倍音成分

投稿日時:2004年05月08日 20:47
投稿者:t.m.(ID:FXaWJVU)
アマチュアサイエンティストかつアマオケ奏者のt.m.です。
ご参考までに、私のヴァイオリンのE・A・D・G線の開放弦の波形を下記の場所に載せました。
http://homepage1.nifty.com/musica/wave.htm
マイクから直接パソコンに取りこみ、サンプリング設定はCDの音質で、波形表示はWinCDRの波形編集ソフトを使っています。
メモリの縦棒のところが0.01秒なので、Aの音だと0.01秒間で4.42回、Dの音だと約3回振動しています。

これを見ると、E線だと8倍音までは出ているみたいです。
それ以上の倍音も出ているかもしれませんが、出ていてもその倍音の振幅が小さいのか波形への影響は少ないようです。良い楽器だと波形がもっとギザギザになるのでしょうか?
あまり、上の方の倍音が強いとうるさくてやかましそうな音になりそうですが....
D線は16倍音あたりまで出ているのがわかります。
G線は私の楽器の鳴りが悪いせいもあるのですが、波形がいまひとつでした。
2倍音が強すぎるのかオクターブ上のGの音のような波形になってしまいました。
楽器や腕の他に、測定機材(特にマイクロフォン)も悪いので、あまり参考にならないかもしれません。
t.m.氏の実験は、CDの44.1kHzというヴァイオリンの音にはソグワナイ実験だったので、指摘した迄です。

御理解戴けたでしょうか?
ヴァイオリン掲示板に戻る
1 / 3 ページ [ 21コメント ]

関連スレッド