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最初がハ長調なわけは? | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 16 Comments
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最初がハ長調なわけは?

投稿日時:2005年01月09日 23:29
投稿者:フェニックス(ID:IoBSQYI)
前から思っていたことなんですが、なぜハ長調が最初で、「ハニホヘトイロ」とすすむんですか?

「いろはにほへと」は「イ」が最初なんだから、今、ハ長調と呼んでいる調をイ長調と改名して、そして「ハニホヘトイロ」を「イロハニホヘト」としてくれれば、覚えやすいのではなどと考えてしまいます。
  アルファベットもABCD・・・と始まるのだから、今のCをAと改名して、「CDEFGAB」を「ABCDEFG」と振り直してくれればいいのにと、時々思います。

以前、先生に聞いたら、どっかでその理由(最初がAではなくCとなっている理由)を聞いたことがあるけど忘れたとのコトでした。

ちゃんとした理由があるんでしょうが、どなたか教えて下さい。
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【ご参考】
[18293]

私も興味あります

投稿日時:2005年01月09日 23:58
投稿者:セーブル(ID:MTl5l3A)
音叉が「A」なのも何か関係があるのでしょうかね?
音階って「ラ」を基本に出来ているんでしょうか?疑問は膨らみます

(質問の「最初がハ長調・・」の意味が分からなくて恐縮です)
[18311]

Re: 最初がハ長調なわけは?

投稿日時:2005年01月10日 20:15
投稿者:rio(ID:I4ZAVUY)
国際ピッチもA/ラを基準に決めましたよね

なぜなんだろう。考えれば不思議です。

音叉は、確か1700年代に、リュートの調律用に生まれたと聞いたことがあります。恥ずかしながら、リュートのチューニング方法は知りませんが、リュートの基準音に「A」があったのではないかと想像しています。そこから、最初は「音叉=A」でスタートしたのではないかなぁと勝手に思っていました。

ちなみに現代では、音叉は、12音あります。セットで売ってますよ。私が通っていた公立の小中学校には音楽室にありました。A=440と442のセットは、今でもポピュラーではないでしょうか?

今 A440とA442の音叉と A440でセットしたCの音叉 の3本を持っています。Aは弦楽器(Vnやギター)の調弦用に、Cはソルフェージュのお稽古のときに使っていました。
私は、音を探すとき、AとCはそのまますぐわかりますが、それ以外の音はCを基準に、「ドレミファソ…」とついつい頭の中で歌いながら音を探す癖がついてしまってます。ピアノはお稽古をドレミで始めた記憶があるので。ピアノの影響がハ長調のスタートなのかもしれませんね。

私は、パンピーなのでよくわかりません。音大などで勉強された方の「正解」を期待したいと思います。

では
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Re: 最初がハ長調なわけは?

投稿日時:2005年01月10日 21:12
投稿者:かもめ(ID:NAdIEzc)
これについては明確な答えがない、というのが定説のようですが、下記URLのサイトが分かりやすく解説しているのでご参考に。

http://www.kototone.jp/ongaku/lecture/orientation1.html
[18324]

Re: 最初がハ長調なわけは?

投稿日時:2005年01月11日 22:17
投稿者:フェニックス(ID:IoBSQYI)
みなさん有り難う。

なかなかレスがないので、話題がつまらないのか、それとも知ってる人がいないのか、どっちだろうなどと思ってました。実はタイトルの疑問は、私の何十年も前からの疑問でした。

私の先生は勿論、音大を出ており、また現在、音高の教師でもあるにもかかわらず、その先生が「知らない」との事だから、答えは、学校のカリキュラム範囲には無く、雑学レベルなのではないか、だから回答のレスが出てこないのではと案じておりました。

1つ、スッキリしました。
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Re: 最初がハ長調なわけは?

投稿日時:2005年01月13日 13:05
投稿者:玉木宏樹(ID:GIMlEwk)
ストリング誌に「音階と音程。その歴史と謎」という連載を書いている玉木です。
Aの高さは赤ん坊の泣き声だとか、男も女も出せる高さだとか、そういう説は
総て間違いです。かもめさん御紹介のHPも半分以上間違っています。
すべての根源は古代ギリシャ音階です。ギリシャ音階は上から下へ下降します。
大完全音階は今の表記で書けば中央のラから下へ下がり、2オクターブ下のラ
までです。ヨーロッパ人はその音階を下から上へ歌い、始まりの音をAとしたのです。
しかしこれは後に物凄い矛盾を生みました。その結果フラット、シャープ、
ナチュラル記号が生まれました。ドイツ音名でBは半音低いのですがそれもすべて
説明がつきます。書くと長くなります。詳しくはストリング誌の2004年
3月号から5~6回くらい。または教育芸術社刋「21世紀の音楽入門No4、旋律」
の中の「メロディと音階」という拙文をお読み下さい。すべての疑問は
氷解します。
[18352]

Re: 最初がハ長調なわけは?

投稿日時:2005年01月13日 13:20
投稿者:玉木宏樹(ID:GIMlEwk)
追伸です。
なぜ、ドがAじゃないのかということもすべて説明しています。
[18386]

Re: 最初がハ長調なわけは?

投稿日時:2005年01月15日 17:28
投稿者:玉木宏樹(ID:GIMlEwk)
>ハ長調のCの音については、また、こういう事実があります。
つまり、1Hzの音は、何だろうかというと、その8オクターブ上の
音は256Hzで、モーツァルト時代のCに近い音になるのです。

そんなの、全く関係ありません。Cをドとしたのはグィドですが、
1000年も前ですし、周波数測定なんかしてません。
グィドがCをドとしたのは全く別の理由です。

グィド以前に音名として下からアルファベットを付けたのですが、
じゃあ、それで音名唱法すればいいのに出来ませんでした。
なぜか?ギリシャの音階を引き継いだつもりのローマ人はギリシャの
大完全音階と小完全音階を同居させたために起こった最大矛盾です。
大完全音階だけならBは現在のシでいいのですが、小完全音階の真ん中の
シに当たるBは半音下だったのです。それはグィドの時代もそうで、後世
シと言う名称が付けられるまでの間(500年くらい)シに当たる音だけは
使い分けのためbの文字を付けました。小文字のbは半音下のb、つまりフラット
の始まり。半音上のbはbの下の丸い部分を四角に書いて「固いb」と呼びました。
これが後のナチュラル、シャープ記号の始まり。この記号群はすべて小文字の
bが起源です。

こういうふうに音高が定まっていなかったから音名唱はできず、音楽教育は
大混乱だったのです。そこでグィドが、確定した音の並びとして
「ドレミファソラ」を決めたのです。bの高さが二つあったので
その上のCを「ド」と呼んだのです。
だから「シ」と言う概念はグィド時代には全くなく、ラの上の
半音低い音はファと読み替えて後のへ長調の基になり、半音高いbは
「ミ」と読んで後のト長調の基になったのです。
ギリシャの二つの音階をうっかり同居させたローマ人
(ボエティウスか?)の大矛盾が、後の機能和声論を生んだのです。
以上の説明は物凄いおおまかなもので、細部を説明してはいません。
詳しくは前に紹介したものをお読み下さい。
[18395]

Re: 最初がハ長調なわけは?

投稿日時:2005年01月16日 06:40
投稿者:ねこまま(ID:OBFBYoA)
勉強になります......すごい。
玉木先生、ありがとうございます。いつか子供にも(エラソウに!)説明できます。

kurokirinさん、玉木先生のように色々知っていらっしゃる方のほうがめずらしいのですから、削除しなくても良かったのに.....。
私なんてやっぱり「イロハニホヘト」にすればいいのに、って思ったクチです(^^)
[18399]

Re: 最初がハ長調なわけは?

投稿日時:2005年01月16日 14:27
投稿者:かもめ(ID:E4YQFxY)
僕も玉木さんのおかげで勉強になりました。

なお、このスレの趣旨とは無関係で、全くの僕の個人的なことで恐縮ですが、僕は感覚的にイ短調が好きです。
ロックバンドでアドリブを弾くときも、イ短調が1番乗りやすく、自然に弾けます。だから、ラがAでも違和感はあまり感じません。
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