[41833]
Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月04日 05:40
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:GBkzATQ)
Knut Guettler 論文に対する小生の解釈について別スレで「一面的」との批判をいただきました。
なかなか興味深い論文であり正しく理解したいと思いますので、小生の解釈に不備がありましたら、どなたでも構いません、具体的にご指摘いただけると幸いです。
出だしだけ以下にコピーしておきます。
========================
[41729]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか? ● [演奏技術]
セロ轢きのGosh [09/10/24 19:13:57]
撤退宣言したのですが、面白い新ネタが入ったので戻ってきました。
別項で catgut さんご紹介の2本です(筆者は同じ)。
Acceptance limits for the duration of pre-Helmholtz transients in bowed string attacks
ttp://lib.ioa.ac.cn/ScienceDB/JASA/JASA1997/PDFS/VOL_101/ISS_5/2903_1.PDF
The Bowed String
ttp://kth.diva-portal.org/smash/get/diva2:9153/FULLTEXT01
サッ眺めたところでは、
ヴァイオリンのアタックは3パターンに大別される:
(1)Multiple slip
(2)Perfect attack: 殆ど最初からヘルムホルツ運動が起こる
(3)Prolonged irregular period: 弓圧かけすぎの「ゴリッ」という音が聞こえる状態
当然(2)が標準ですが、音楽的な文脈に応じて(1)や(3)も使われる。
そして、(1)や(3)に対する許容値は、それぞれ90ミリ秒と50ミリ秒だった。(それ以上だと、弾き損じと感じる、ということのようです)。 これはG線開放弦について20人の上級弦楽器学習者やプロによるパネル(合議制?)で判定したとのこと。 音程が低くなるとこの許容値は大きくなる傾向にあるらしい(?)
ま、こんな物理用語(?)に言い換えなくたって皆普通にやっていることだとは思いますが、過渡状態(変則振動状態)に対する許容時間のオーダー感が示されたのは面白いですね。
なかなか興味深い論文であり正しく理解したいと思いますので、小生の解釈に不備がありましたら、どなたでも構いません、具体的にご指摘いただけると幸いです。
出だしだけ以下にコピーしておきます。
========================
[41729]
[41729]
Re: 弓の速さを増すと、また圧力を減らすと倍音は増えるか?
投稿日時:2009年10月24日 19:13
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:GBkzATQ)
撤退宣言したのですが、面白い新ネタが入ったので戻ってきました。
別項で catgut さんご紹介の2本です(筆者は同じ)。
Acceptance limits for the duration of pre-Helmholtz transients in bowed string attacks
ttp://lib.ioa.ac.cn/ScienceDB/JASA/JASA1997/PDFS/VOL_101/ISS_5/2903_1.PDF
The Bowed String
ttp://kth.diva-portal.org/smash/get/diva2:9153/FULLTEXT01
サッ眺めたところでは、
ヴァイオリンのアタックは3パターンに大別される:
(1)Multiple slip
(2)Perfect attack: 殆ど最初からヘルムホルツ運動が起こる
(3)Prolonged irregular period: 弓圧かけすぎの「ゴリッ」という音が聞こえる状態
当然(2)が標準ですが、音楽的な文脈に応じて(1)や(3)も使われる。
そして、(1)や(3)に対する許容値は、それぞれ90ミリ秒と50ミリ秒だった。(それ以上だと、弾き損じと感じる、ということのようです)。 これはG線開放弦について20人の上級弦楽器学習者やプロによるパネル(合議制?)で判定したとのこと。 音程が低くなるとこの許容値は大きくなる傾向にあるらしい(?)
ま、こんな物理用語(?)に言い換えなくたって皆普通にやっていることだとは思いますが、過渡状態(変則振動状態)に対する許容時間のオーダー感が示されたのは面白いですね。
別項で catgut さんご紹介の2本です(筆者は同じ)。
Acceptance limits for the duration of pre-Helmholtz transients in bowed string attacks
ttp://lib.ioa.ac.cn/ScienceDB/JASA/JASA1997/PDFS/VOL_101/ISS_5/2903_1.PDF
The Bowed String
ttp://kth.diva-portal.org/smash/get/diva2:9153/FULLTEXT01
サッ眺めたところでは、
ヴァイオリンのアタックは3パターンに大別される:
(1)Multiple slip
(2)Perfect attack: 殆ど最初からヘルムホルツ運動が起こる
(3)Prolonged irregular period: 弓圧かけすぎの「ゴリッ」という音が聞こえる状態
当然(2)が標準ですが、音楽的な文脈に応じて(1)や(3)も使われる。
そして、(1)や(3)に対する許容値は、それぞれ90ミリ秒と50ミリ秒だった。(それ以上だと、弾き損じと感じる、ということのようです)。 これはG線開放弦について20人の上級弦楽器学習者やプロによるパネル(合議制?)で判定したとのこと。 音程が低くなるとこの許容値は大きくなる傾向にあるらしい(?)
ま、こんな物理用語(?)に言い換えなくたって皆普通にやっていることだとは思いますが、過渡状態(変則振動状態)に対する許容時間のオーダー感が示されたのは面白いですね。
セロ轢きのGosh [09/10/24 19:13:57]
撤退宣言したのですが、面白い新ネタが入ったので戻ってきました。
別項で catgut さんご紹介の2本です(筆者は同じ)。
Acceptance limits for the duration of pre-Helmholtz transients in bowed string attacks
ttp://lib.ioa.ac.cn/ScienceDB/JASA/JASA1997/PDFS/VOL_101/ISS_5/2903_1.PDF
The Bowed String
ttp://kth.diva-portal.org/smash/get/diva2:9153/FULLTEXT01
サッ眺めたところでは、
ヴァイオリンのアタックは3パターンに大別される:
(1)Multiple slip
(2)Perfect attack: 殆ど最初からヘルムホルツ運動が起こる
(3)Prolonged irregular period: 弓圧かけすぎの「ゴリッ」という音が聞こえる状態
当然(2)が標準ですが、音楽的な文脈に応じて(1)や(3)も使われる。
そして、(1)や(3)に対する許容値は、それぞれ90ミリ秒と50ミリ秒だった。(それ以上だと、弾き損じと感じる、ということのようです)。 これはG線開放弦について20人の上級弦楽器学習者やプロによるパネル(合議制?)で判定したとのこと。 音程が低くなるとこの許容値は大きくなる傾向にあるらしい(?)
ま、こんな物理用語(?)に言い換えなくたって皆普通にやっていることだとは思いますが、過渡状態(変則振動状態)に対する許容時間のオーダー感が示されたのは面白いですね。
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1 / 2 ページ [ 18コメント ]
[41837]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月04日 21:17
投稿者:catgut(ID:J5FmRBI)
Knut Guettlerは日本語では一般に”クヌート・ギュットラー”と書かれる、
世界的に有名なコントラバス奏者なのですね。
”Acceptance limits for the duration of pre-Helmholtz transients
in bowed string attacks”には、"computer-controlled bowing
machine"でアタック音を発生させた場合は聴衆が許容できるのは
90ms以下の”multiple flyback"だったが、プロのヴァイオリニストが
(納得いくまで録音し直した)演奏では、90msを越えるmultiple flyback
の音が少なからずあった、ということが書かれています。
実際のプロの演奏について、ギュットラーは論文の中で以下のように
書いています。
-----
As regards the multiple-flyback attacks, a certain amount of very
long pre-Helmholtz transients were observed.
These ranged between 100 and 600 ms, and would in
some cases last the entire note. Even so, the perceived pitch
did not deviate from the intended (by an octave or some
other integer ratio), but the string spectrum showed a weak
fundamental and sometimes also weak odd partials. Such
notes with long multiple-flyback attacks are perceived as
having a ”surface” quality, giving associations to cautious
string playing with light bow pressure rather than to a poor
attack. These notes with long multiple-flyback attacks were
observed preferably in tenuto and detache, being most sustained
at p level.
(プロの演奏では)"multiple-flyback"のアタックに関して、ある程度
の量の非常に長いプリヘルムホルツ遷移状態が観察されました。
これらの長さは100ms-600ms(0.1秒-0.6秒)の範囲で、いくつかの
ケースでは音の最後まで(遷移状態が)続きました。弦のスペクトル
は基音が弱く、時々弱い半端な成分が入りますが、意図した音高か
ら乖離して(整数倍のオクターブ高くなどに)知覚されることはありませ
んでした。このような「長いmultiple-flybackのアタック音」は”surface"
な品質の音に知覚されますが、それは失敗したアタックではなく、軽い
弓圧で注意深く演奏したことによって与えられます。これらの長い
multiple-flybackのアタックはテヌートやデタシェで音量が低いレベルの
時に観測されます。
-----
世界的に有名なコントラバス奏者なのですね。
”Acceptance limits for the duration of pre-Helmholtz transients
in bowed string attacks”には、"computer-controlled bowing
machine"でアタック音を発生させた場合は聴衆が許容できるのは
90ms以下の”multiple flyback"だったが、プロのヴァイオリニストが
(納得いくまで録音し直した)演奏では、90msを越えるmultiple flyback
の音が少なからずあった、ということが書かれています。
実際のプロの演奏について、ギュットラーは論文の中で以下のように
書いています。
-----
As regards the multiple-flyback attacks, a certain amount of very
long pre-Helmholtz transients were observed.
These ranged between 100 and 600 ms, and would in
some cases last the entire note. Even so, the perceived pitch
did not deviate from the intended (by an octave or some
other integer ratio), but the string spectrum showed a weak
fundamental and sometimes also weak odd partials. Such
notes with long multiple-flyback attacks are perceived as
having a ”surface” quality, giving associations to cautious
string playing with light bow pressure rather than to a poor
attack. These notes with long multiple-flyback attacks were
observed preferably in tenuto and detache, being most sustained
at p level.
(プロの演奏では)"multiple-flyback"のアタックに関して、ある程度
の量の非常に長いプリヘルムホルツ遷移状態が観察されました。
これらの長さは100ms-600ms(0.1秒-0.6秒)の範囲で、いくつかの
ケースでは音の最後まで(遷移状態が)続きました。弦のスペクトル
は基音が弱く、時々弱い半端な成分が入りますが、意図した音高か
ら乖離して(整数倍のオクターブ高くなどに)知覚されることはありませ
んでした。このような「長いmultiple-flybackのアタック音」は”surface"
な品質の音に知覚されますが、それは失敗したアタックではなく、軽い
弓圧で注意深く演奏したことによって与えられます。これらの長い
multiple-flybackのアタックはテヌートやデタシェで音量が低いレベルの
時に観測されます。
-----
[41839]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月04日 22:13
投稿者:カルボナーレ(ID:EnE4GYc)
>これらの長いmultiple-flybackのアタックはテヌートやデタシェで音量が低いレベルの時に観測されます。
ですが、典型的な例は、”タイスの瞑想曲”の最初の音などではないかと個人的には考えています。いわゆる”ささやき声”や”息づかい”といった表現です。
これを、スパッと生音で始めると興ざめです。
実演奏では、ppからゆっくりした弓使いで徐々に音を立ち上げるの時などには、結構使われていると思います。
残念ながら、ハイフェッツの速い弓使いに直接結びつけるには無理がある内容ですね。
ですが、典型的な例は、”タイスの瞑想曲”の最初の音などではないかと個人的には考えています。いわゆる”ささやき声”や”息づかい”といった表現です。
これを、スパッと生音で始めると興ざめです。
実演奏では、ppからゆっくりした弓使いで徐々に音を立ち上げるの時などには、結構使われていると思います。
残念ながら、ハイフェッツの速い弓使いに直接結びつけるには無理がある内容ですね。
[41841]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月05日 00:15
投稿者:catgut(ID:J5FmRBI)
訳の一部がおかしいですね。以下に訂正します。
-----
意図した音高から(整数倍の倍音の影響によって)乖離して知覚される
ことはありませんでした。
-----
「普通のプロ奏者」はmultiple-slipを起こすような音を出すケースでは、
弓速は変えずに弓圧を軽くするために、基音の音量が下がり、倍音が
増えて「軽く緩い」音と感じるケースが多いのだろうと思います。
ハイフェッツの速い弓の場合は、非常に速い弓速で圧力をある程度はかけるのですから、基音の音量はあまり変わらずに倍音が増えるため「エッジが立った」音に聞こえるのではないでしょうか。
基音の音量を保ったまま二次倍音だけが増えると「エッジが立った音」(鋭い音)に聞こえることは、以前別スレッドで示したツールで実際に試すことができます。
-----
意図した音高から(整数倍の倍音の影響によって)乖離して知覚される
ことはありませんでした。
-----
「普通のプロ奏者」はmultiple-slipを起こすような音を出すケースでは、
弓速は変えずに弓圧を軽くするために、基音の音量が下がり、倍音が
増えて「軽く緩い」音と感じるケースが多いのだろうと思います。
ハイフェッツの速い弓の場合は、非常に速い弓速で圧力をある程度はかけるのですから、基音の音量はあまり変わらずに倍音が増えるため「エッジが立った」音に聞こえるのではないでしょうか。
基音の音量を保ったまま二次倍音だけが増えると「エッジが立った音」(鋭い音)に聞こえることは、以前別スレッドで示したツールで実際に試すことができます。
[41845]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月05日 10:37
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:IYhIMTc)
[41837]
catgut さん、
補足ありがとうございました。
エラそうなことを書きましたが小生もまだまだ読みきれていないようです。
0.6秒も続いたらそれは最早アタックではなく、音そのものですよね。 Multiple slip はハイフェッツの専売特許ではない、ということが判りました。
論文の話はここまで。
[41841]
は、ハイフェッツの音の「秘密」についての新たな仮説ですね。(最初からそう思っていた、なんて強弁しないでね。 人間、進歩するのは良いことですから)
これは、カルボナーレさんの新しいスレッドで存分に論じて頂けるといいと思います。 「思い込みや想像は排除し、実証ベースで」との注文に応えられることを期待しています。
[41837]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月04日 21:17
投稿者:catgut(ID:J5FmRBI)
Knut Guettlerは日本語では一般に”クヌート・ギュットラー”と書かれる、
世界的に有名なコントラバス奏者なのですね。
”Acceptance limits for the duration of pre-Helmholtz transients
in bowed string attacks”には、"computer-controlled bowing
machine"でアタック音を発生させた場合は聴衆が許容できるのは
90ms以下の”multiple flyback"だったが、プロのヴァイオリニストが
(納得いくまで録音し直した)演奏では、90msを越えるmultiple flyback
の音が少なからずあった、ということが書かれています。
実際のプロの演奏について、ギュットラーは論文の中で以下のように
書いています。
-----
As regards the multiple-flyback attacks, a certain amount of very
long pre-Helmholtz transients were observed.
These ranged between 100 and 600 ms, and would in
some cases last the entire note. Even so, the perceived pitch
did not deviate from the intended (by an octave or some
other integer ratio), but the string spectrum showed a weak
fundamental and sometimes also weak odd partials. Such
notes with long multiple-flyback attacks are perceived as
having a ”surface” quality, giving associations to cautious
string playing with light bow pressure rather than to a poor
attack. These notes with long multiple-flyback attacks were
observed preferably in tenuto and detache, being most sustained
at p level.
(プロの演奏では)"multiple-flyback"のアタックに関して、ある程度
の量の非常に長いプリヘルムホルツ遷移状態が観察されました。
これらの長さは100ms-600ms(0.1秒-0.6秒)の範囲で、いくつかの
ケースでは音の最後まで(遷移状態が)続きました。弦のスペクトル
は基音が弱く、時々弱い半端な成分が入りますが、意図した音高か
ら乖離して(整数倍のオクターブ高くなどに)知覚されることはありませ
んでした。このような「長いmultiple-flybackのアタック音」は”surface"
な品質の音に知覚されますが、それは失敗したアタックではなく、軽い
弓圧で注意深く演奏したことによって与えられます。これらの長い
multiple-flybackのアタックはテヌートやデタシェで音量が低いレベルの
時に観測されます。
-----
世界的に有名なコントラバス奏者なのですね。
”Acceptance limits for the duration of pre-Helmholtz transients
in bowed string attacks”には、"computer-controlled bowing
machine"でアタック音を発生させた場合は聴衆が許容できるのは
90ms以下の”multiple flyback"だったが、プロのヴァイオリニストが
(納得いくまで録音し直した)演奏では、90msを越えるmultiple flyback
の音が少なからずあった、ということが書かれています。
実際のプロの演奏について、ギュットラーは論文の中で以下のように
書いています。
-----
As regards the multiple-flyback attacks, a certain amount of very
long pre-Helmholtz transients were observed.
These ranged between 100 and 600 ms, and would in
some cases last the entire note. Even so, the perceived pitch
did not deviate from the intended (by an octave or some
other integer ratio), but the string spectrum showed a weak
fundamental and sometimes also weak odd partials. Such
notes with long multiple-flyback attacks are perceived as
having a ”surface” quality, giving associations to cautious
string playing with light bow pressure rather than to a poor
attack. These notes with long multiple-flyback attacks were
observed preferably in tenuto and detache, being most sustained
at p level.
(プロの演奏では)"multiple-flyback"のアタックに関して、ある程度
の量の非常に長いプリヘルムホルツ遷移状態が観察されました。
これらの長さは100ms-600ms(0.1秒-0.6秒)の範囲で、いくつかの
ケースでは音の最後まで(遷移状態が)続きました。弦のスペクトル
は基音が弱く、時々弱い半端な成分が入りますが、意図した音高か
ら乖離して(整数倍のオクターブ高くなどに)知覚されることはありませ
んでした。このような「長いmultiple-flybackのアタック音」は”surface"
な品質の音に知覚されますが、それは失敗したアタックではなく、軽い
弓圧で注意深く演奏したことによって与えられます。これらの長い
multiple-flybackのアタックはテヌートやデタシェで音量が低いレベルの
時に観測されます。
-----
補足ありがとうございました。
エラそうなことを書きましたが小生もまだまだ読みきれていないようです。
0.6秒も続いたらそれは最早アタックではなく、音そのものですよね。 Multiple slip はハイフェッツの専売特許ではない、ということが判りました。
論文の話はここまで。
[41841]
[41841]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月05日 00:15
投稿者:catgut(ID:J5FmRBI)
訳の一部がおかしいですね。以下に訂正します。
-----
意図した音高から(整数倍の倍音の影響によって)乖離して知覚される
ことはありませんでした。
-----
「普通のプロ奏者」はmultiple-slipを起こすような音を出すケースでは、
弓速は変えずに弓圧を軽くするために、基音の音量が下がり、倍音が
増えて「軽く緩い」音と感じるケースが多いのだろうと思います。
ハイフェッツの速い弓の場合は、非常に速い弓速で圧力をある程度はかけるのですから、基音の音量はあまり変わらずに倍音が増えるため「エッジが立った」音に聞こえるのではないでしょうか。
基音の音量を保ったまま二次倍音だけが増えると「エッジが立った音」(鋭い音)に聞こえることは、以前別スレッドで示したツールで実際に試すことができます。
-----
意図した音高から(整数倍の倍音の影響によって)乖離して知覚される
ことはありませんでした。
-----
「普通のプロ奏者」はmultiple-slipを起こすような音を出すケースでは、
弓速は変えずに弓圧を軽くするために、基音の音量が下がり、倍音が
増えて「軽く緩い」音と感じるケースが多いのだろうと思います。
ハイフェッツの速い弓の場合は、非常に速い弓速で圧力をある程度はかけるのですから、基音の音量はあまり変わらずに倍音が増えるため「エッジが立った」音に聞こえるのではないでしょうか。
基音の音量を保ったまま二次倍音だけが増えると「エッジが立った音」(鋭い音)に聞こえることは、以前別スレッドで示したツールで実際に試すことができます。
これは、カルボナーレさんの新しいスレッドで存分に論じて頂けるといいと思います。 「思い込みや想像は排除し、実証ベースで」との注文に応えられることを期待しています。
[41848]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月05日 23:17
投稿者:catgut(ID:J5FmRBI)
セロ轢きのGoshさま、
[41841]
は当初からの私の考えです。
例えば surface sound って何? [41412]
に私は以下のように書きました。
----
弓速が速ければ速いほど、音量を確保しながら「高周波成分が多い
音」、つまり輝かしい音を出すことができます(ただし弓速には限界が
あるので、高周波成分を保ちつつ出せる音量には限界がある)。
また高周波成分はサウンディングポイントが同一の場合、弓圧と弓速
のコントロールで変化させることができます。
-----
[41841]
[41841]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月05日 00:15
投稿者:catgut(ID:J5FmRBI)
訳の一部がおかしいですね。以下に訂正します。
-----
意図した音高から(整数倍の倍音の影響によって)乖離して知覚される
ことはありませんでした。
-----
「普通のプロ奏者」はmultiple-slipを起こすような音を出すケースでは、
弓速は変えずに弓圧を軽くするために、基音の音量が下がり、倍音が
増えて「軽く緩い」音と感じるケースが多いのだろうと思います。
ハイフェッツの速い弓の場合は、非常に速い弓速で圧力をある程度はかけるのですから、基音の音量はあまり変わらずに倍音が増えるため「エッジが立った」音に聞こえるのではないでしょうか。
基音の音量を保ったまま二次倍音だけが増えると「エッジが立った音」(鋭い音)に聞こえることは、以前別スレッドで示したツールで実際に試すことができます。
-----
意図した音高から(整数倍の倍音の影響によって)乖離して知覚される
ことはありませんでした。
-----
「普通のプロ奏者」はmultiple-slipを起こすような音を出すケースでは、
弓速は変えずに弓圧を軽くするために、基音の音量が下がり、倍音が
増えて「軽く緩い」音と感じるケースが多いのだろうと思います。
ハイフェッツの速い弓の場合は、非常に速い弓速で圧力をある程度はかけるのですから、基音の音量はあまり変わらずに倍音が増えるため「エッジが立った」音に聞こえるのではないでしょうか。
基音の音量を保ったまま二次倍音だけが増えると「エッジが立った音」(鋭い音)に聞こえることは、以前別スレッドで示したツールで実際に試すことができます。
例えば surface sound って何? [41412]
[41412]
Re: surface sound って何?
投稿日時:2009年10月03日 23:23
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
カルボナーレさま、ようやくsurface soundの面白さに目覚められたよう
ですね。
すでに「surface soundについて」のスレッドで技術解説とsuface sound
に似た音をソフトウェアで発生させる方法について説明したので、こちら
ではより基本的・実践的な解説を試みたいと思います。
"surface sound"とは直訳すれば表面音で、上滑りの音とか、基本の
音にかぶさる仮の音といったイメージだろうと思います。surface sound
という用語は目新しいですが、ヴァイオリンを演奏する人なら誰でも知っ
ている現象です。
物理的には、以下のような現象はすべて”surface sound"の一種と考え
られます。
・E線を軽く弾きすぎて「裏返る音」
・弾きたい弦の隣の弦に触れて出る「妙に高い音」
・フラウタート(=スル・タスト)の「フラジオレットのような音」
(非常に弱い弓圧で指板の上の弦を弾く)
・アタックに失敗して「裏返る音」
・弓を返す時に「一瞬音程が高くなる音」(弓の返し音)
・「常識的な軽めの圧力」でも非常に速く弾くことで「高周波成分が増
える音」
これらに共通するのは「弓圧に対して弓速が速すぎる」ということです。
非常に弱い弓圧の場合、普通の弓速で弾いても音色に高い周波数成
分が混じります。やや軽めから普通の弓圧の場合、かなり速い弓速で
弾くことで音色に高い周波数成分が混じります。
しかし、圧力を強くし過ぎると"surface sound"は発生しなくなります。
弓速が速ければ速いほど、音量を確保しながら「高周波成分が多い
音」、つまり輝かしい音を出すことができます(ただし弓速には限界が
あるので、高周波成分を保ちつつ出せる音量には限界がある)。
また高周波成分はサウンディングポイントが同一の場合、弓圧と弓速
のコントロールで変化させることができます。
ですね。
すでに「surface soundについて」のスレッドで技術解説とsuface sound
に似た音をソフトウェアで発生させる方法について説明したので、こちら
ではより基本的・実践的な解説を試みたいと思います。
"surface sound"とは直訳すれば表面音で、上滑りの音とか、基本の
音にかぶさる仮の音といったイメージだろうと思います。surface sound
という用語は目新しいですが、ヴァイオリンを演奏する人なら誰でも知っ
ている現象です。
物理的には、以下のような現象はすべて”surface sound"の一種と考え
られます。
・E線を軽く弾きすぎて「裏返る音」
・弾きたい弦の隣の弦に触れて出る「妙に高い音」
・フラウタート(=スル・タスト)の「フラジオレットのような音」
(非常に弱い弓圧で指板の上の弦を弾く)
・アタックに失敗して「裏返る音」
・弓を返す時に「一瞬音程が高くなる音」(弓の返し音)
・「常識的な軽めの圧力」でも非常に速く弾くことで「高周波成分が増
える音」
これらに共通するのは「弓圧に対して弓速が速すぎる」ということです。
非常に弱い弓圧の場合、普通の弓速で弾いても音色に高い周波数成
分が混じります。やや軽めから普通の弓圧の場合、かなり速い弓速で
弾くことで音色に高い周波数成分が混じります。
しかし、圧力を強くし過ぎると"surface sound"は発生しなくなります。
弓速が速ければ速いほど、音量を確保しながら「高周波成分が多い
音」、つまり輝かしい音を出すことができます(ただし弓速には限界が
あるので、高周波成分を保ちつつ出せる音量には限界がある)。
また高周波成分はサウンディングポイントが同一の場合、弓圧と弓速
のコントロールで変化させることができます。
----
弓速が速ければ速いほど、音量を確保しながら「高周波成分が多い
音」、つまり輝かしい音を出すことができます(ただし弓速には限界が
あるので、高周波成分を保ちつつ出せる音量には限界がある)。
また高周波成分はサウンディングポイントが同一の場合、弓圧と弓速
のコントロールで変化させることができます。
-----
[41850]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月06日 00:50
投稿者:カルボナーレ(ID:EnE4GYc)
catgutさん
jackさんが提示してくれた、典型的なmulti-slip状態の音(基音と2倍音、基音と3倍音、2倍音のみが聴こえるケース)において、基音は減り、特定の整数時倍音は増えますが、多くの倍音はなくなり、multi-slip状態の音では高次倍音はなくなる方向に働くことが実証されました。
ttp://www.youtube.com/watch?v=0vC44GZ79x4
なお、基音を基準として相対値で話をすると、基音のレベルが限りなくゼロに近づいていくと、基音に対する倍音の相対レベルは無限大に近づきますので、例えば基音に対し倍音が1万倍になります、などという極端な表現も可能となります。しかし、この議論は相対的な話ではなく、絶対的なレベルでの話として進めるべき内容ですので、相対値での話は持ち出さないでください。
1stick-1slipでの基音、各倍音状態を基準に、せいぜい”1プラスマイナス1”倍までの絶対的なレベルの変化の話として進めましょう。
さて、本題に戻って、
>弓速が速ければ速いほど、音量を確保しながら「高周波成分が多い音」、つまり輝かしい音を出すことができます
と言われる根拠を、論理的な説明とデータで示してください。確かにハイフェッツの音を聴いていると、上記は正しそうなのですが、なぜ?という部分がまだまったく示されていません。
私の認識は、
- 今まで提示があった論文では、少なくともdouble-slip状態(遷移状態含む)では”音量が減る”結果となっている。
- jackさんの測定データからは、multi-slip状態では基音が減り、特定の整数次倍音のみが立ち上がり、総量としては音量は減る。
ですので、以前書いた通り、multi-slip状態と関連づけると、倍音も音量も減ることが実証されています。
multi-slip状態を持ち出すことなく、別の論理的な説明をお願いします。
>また高周波成分はサウンディングポイントが同一の場合、弓圧と弓速のコントロールで変化させることができます。
についても、その通りですが、今までの議論の結果としては、きれいな1stick-1slipでの鋸歯状波で駆動させる場合がもっとも高次倍音は豊富かつ大きくなり、それ以外の振動モードでは、減る方向に働くことが明確になっています。
その命題に対し、私は、軽い弓圧から生まれるmulti-slip状態の側を攻めるのではなく、逆のProlonged irregular period側から攻めて、弓のスピードを上げる事で十分な圧力をかけつつProlonged irregular periodを最小限にする、あるいはなくすことができるという理屈で、1stick-1slipの状態での倍音の多い音を一瞬のうちに実現できるので、クリアかつ倍音豊富な音が得られる、とした方が納得性があるように思います。
もちろん、速い弓速故に、音の出始めや切り際にmulti-slip状態も存在するでしょうが、それについては、そこで倍音が増えるのではなく、音色変化による知覚刺激で、聴き手の耳の注意力をその音に引きつける働きをしているいるのではないかと考えています。
加えて、弦を擦る音そのもの=ある程度以上の圧力で擦った時の擦音も、音色のキャラクターの一つですので、それもハイフェッツの音に対しては考察する必要があります。(すでに上げられたArt of Violinのパールマンの証言の本論を重視する必要があります。)
jackさんが提示してくれた、典型的なmulti-slip状態の音(基音と2倍音、基音と3倍音、2倍音のみが聴こえるケース)において、基音は減り、特定の整数時倍音は増えますが、多くの倍音はなくなり、multi-slip状態の音では高次倍音はなくなる方向に働くことが実証されました。
ttp://www.youtube.com/watch?v=0vC44GZ79x4
なお、基音を基準として相対値で話をすると、基音のレベルが限りなくゼロに近づいていくと、基音に対する倍音の相対レベルは無限大に近づきますので、例えば基音に対し倍音が1万倍になります、などという極端な表現も可能となります。しかし、この議論は相対的な話ではなく、絶対的なレベルでの話として進めるべき内容ですので、相対値での話は持ち出さないでください。
1stick-1slipでの基音、各倍音状態を基準に、せいぜい”1プラスマイナス1”倍までの絶対的なレベルの変化の話として進めましょう。
さて、本題に戻って、
>弓速が速ければ速いほど、音量を確保しながら「高周波成分が多い音」、つまり輝かしい音を出すことができます
と言われる根拠を、論理的な説明とデータで示してください。確かにハイフェッツの音を聴いていると、上記は正しそうなのですが、なぜ?という部分がまだまったく示されていません。
私の認識は、
- 今まで提示があった論文では、少なくともdouble-slip状態(遷移状態含む)では”音量が減る”結果となっている。
- jackさんの測定データからは、multi-slip状態では基音が減り、特定の整数次倍音のみが立ち上がり、総量としては音量は減る。
ですので、以前書いた通り、multi-slip状態と関連づけると、倍音も音量も減ることが実証されています。
multi-slip状態を持ち出すことなく、別の論理的な説明をお願いします。
>また高周波成分はサウンディングポイントが同一の場合、弓圧と弓速のコントロールで変化させることができます。
についても、その通りですが、今までの議論の結果としては、きれいな1stick-1slipでの鋸歯状波で駆動させる場合がもっとも高次倍音は豊富かつ大きくなり、それ以外の振動モードでは、減る方向に働くことが明確になっています。
その命題に対し、私は、軽い弓圧から生まれるmulti-slip状態の側を攻めるのではなく、逆のProlonged irregular period側から攻めて、弓のスピードを上げる事で十分な圧力をかけつつProlonged irregular periodを最小限にする、あるいはなくすことができるという理屈で、1stick-1slipの状態での倍音の多い音を一瞬のうちに実現できるので、クリアかつ倍音豊富な音が得られる、とした方が納得性があるように思います。
もちろん、速い弓速故に、音の出始めや切り際にmulti-slip状態も存在するでしょうが、それについては、そこで倍音が増えるのではなく、音色変化による知覚刺激で、聴き手の耳の注意力をその音に引きつける働きをしているいるのではないかと考えています。
加えて、弦を擦る音そのもの=ある程度以上の圧力で擦った時の擦音も、音色のキャラクターの一つですので、それもハイフェッツの音に対しては考察する必要があります。(すでに上げられたArt of Violinのパールマンの証言の本論を重視する必要があります。)
[41851]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月06日 01:08
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:GBkzATQ)
[41848]
catgut
> 当初からの私の考えです。
それなら最初からそう言って下さい(と、つい先日も書いたような・・・)
小生は貴方の頭の中は覗けませんので、「そのつもり」と言い切られてしまうと反論のしようがありませんが、少なくとも嘗て貴方の書かれたコメントからそのような意図を読み取るのは非常に困難であった、という点では多くの方に賛同いただけると思いますよ。 (でなければ、あんなに混乱・紛糾はしない筈です)
[41848]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月05日 23:17
投稿者:catgut(ID:J5FmRBI)
セロ轢きのGoshさま、
[41841]は当初からの私の考えです。
例えば surface sound って何? [41412]に私は以下のように書きました。
----
弓速が速ければ速いほど、音量を確保しながら「高周波成分が多い
音」、つまり輝かしい音を出すことができます(ただし弓速には限界が
あるので、高周波成分を保ちつつ出せる音量には限界がある)。
また高周波成分はサウンディングポイントが同一の場合、弓圧と弓速
のコントロールで変化させることができます。
-----
[41841]は当初からの私の考えです。
例えば surface sound って何? [41412]に私は以下のように書きました。
----
弓速が速ければ速いほど、音量を確保しながら「高周波成分が多い
音」、つまり輝かしい音を出すことができます(ただし弓速には限界が
あるので、高周波成分を保ちつつ出せる音量には限界がある)。
また高周波成分はサウンディングポイントが同一の場合、弓圧と弓速
のコントロールで変化させることができます。
-----
> 当初からの私の考えです。
それなら最初からそう言って下さい(と、つい先日も書いたような・・・)
小生は貴方の頭の中は覗けませんので、「そのつもり」と言い切られてしまうと反論のしようがありませんが、少なくとも嘗て貴方の書かれたコメントからそのような意図を読み取るのは非常に困難であった、という点では多くの方に賛同いただけると思いますよ。 (でなければ、あんなに混乱・紛糾はしない筈です)
[41854]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月06日 07:36
投稿者:catgut(ID:J5FmRBI)
カルボナーレさま、以下のソフトはカルボナーレさまは動作させる
ことができないでしょうか?
もしできるのであれば、音の変化についてどのように感じられるで
しょうか?
[41039]
Re: Surface soundについて ● [演奏技術]
catgut [09/09/09 20:56:37]
jackさま、CABINさま、コメントありがとうございます。とりあえず簡易的に
各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解して頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。私はこれである程度イメージがつかめるかと思うのですが、率直なご意見をお願いします。以下の方法です。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方向性となるか各自で実際に試してみてください。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタンを押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の上↑をクリックし、少しずつ増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起きた状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるわけです。これによりいわゆる倍音の多い、鋭い音に聞こえます。
ことができないでしょうか?
もしできるのであれば、音の変化についてどのように感じられるで
しょうか?
[41039]
[41039]
Re: Surface soundについて
投稿日時:2009年09月09日 20:56
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
jackさま、CABINさま、コメントありがとうございます。とりあえず簡易的に
各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解して頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。私はこれである程度イメージがつかめるかと思うのですが、率直なご意見をお願いします。以下の方法です。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方向性となるか各自で実際に試してみてください。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタンを押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の上↑をクリックし、少しずつ増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起きた状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるわけです。これによりいわゆる倍音の多い、鋭い音に聞こえます。
jackさまへの補足ですが、1stick-1slip運動に対して、弓が軽く速い場合に余計に軽く弦と弓毛が当たってしまうのがダブルスリップ現象だそうです。弓速と弓圧(とサウンディングポイント)の条件でこの当たるタイミングと強さが変わり、音色が連続的に変化するそうです。極端になると最初の波の
高さと追加される波の高さが同じになってしまい、2倍の波(つまり1オクターブ上)の音になります。
CABINさま、もっと良いやり方があったらご提示頂けると幸いです。
WaveGeneは後ほど見てみます。
各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解して頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。私はこれである程度イメージがつかめるかと思うのですが、率直なご意見をお願いします。以下の方法です。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方向性となるか各自で実際に試してみてください。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタンを押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の上↑をクリックし、少しずつ増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起きた状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるわけです。これによりいわゆる倍音の多い、鋭い音に聞こえます。
jackさまへの補足ですが、1stick-1slip運動に対して、弓が軽く速い場合に余計に軽く弦と弓毛が当たってしまうのがダブルスリップ現象だそうです。弓速と弓圧(とサウンディングポイント)の条件でこの当たるタイミングと強さが変わり、音色が連続的に変化するそうです。極端になると最初の波の
高さと追加される波の高さが同じになってしまい、2倍の波(つまり1オクターブ上)の音になります。
CABINさま、もっと良いやり方があったらご提示頂けると幸いです。
WaveGeneは後ほど見てみます。
catgut [09/09/09 20:56:37]
jackさま、CABINさま、コメントありがとうございます。とりあえず簡易的に
各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解して頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。私はこれである程度イメージがつかめるかと思うのですが、率直なご意見をお願いします。以下の方法です。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方向性となるか各自で実際に試してみてください。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタンを押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の上↑をクリックし、少しずつ増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起きた状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるわけです。これによりいわゆる倍音の多い、鋭い音に聞こえます。
[41856]
Re: Knut Guettler 論文の解釈
投稿日時:2009年11月06日 08:25
投稿者:カルボナーレ(ID:EnE4GYc)
catgutさんの言う、”高周波成分”とは”2倍音”のことなのですか?
言葉の定義は、議論の基本ですので、
「”高周波成分”とは”2倍音”のことである。」
これについては、”はい”と”いいえ”で明確にお答えください。
”いいえ”であるなら、[41039]
は無視します。
”はい”であるなら、わざわざcatgutさんが話を展開しやすいよう、”基音を減らし2倍音または3倍音を増やすとハイフェッツの音になるのか?”というスレを起こしていますので、そちらへ書き込みをどうぞ。ただし、少なくとも今までcatgutさんが”高周波成分”と述べた内容はすべて”2倍音”に置き換えて解釈させていただきます。
もしかして”倍音が豊富”="基音が小さく2倍音が大きい”ということでしたら、そちらも置き換えますがいかがでしょうか。
以下補足です。
- 私はMACユーザです。
- 基音をカットする、あるいは倍音を強調すると、もとの音に比べると当然固い音になります。シンセ等を扱うもの、増幅器含むその楽器の再生系の音決めをするものにとっては、常識的な話かと思います。例えば低音楽器の再生において、基音をそのまま出すとエネルギーの消費も多く、またぼこぼこしたはっきりしない再生音となりますので、基音を減らし2倍音などを持ち上げて締まった音程感のはっきりした音を作ります。
言葉の定義は、議論の基本ですので、
「”高周波成分”とは”2倍音”のことである。」
これについては、”はい”と”いいえ”で明確にお答えください。
”いいえ”であるなら、[41039]
[41039]
Re: Surface soundについて
投稿日時:2009年09月09日 20:56
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
jackさま、CABINさま、コメントありがとうございます。とりあえず簡易的に
各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解して頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。私はこれである程度イメージがつかめるかと思うのですが、率直なご意見をお願いします。以下の方法です。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方向性となるか各自で実際に試してみてください。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタンを押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の上↑をクリックし、少しずつ増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起きた状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるわけです。これによりいわゆる倍音の多い、鋭い音に聞こえます。
jackさまへの補足ですが、1stick-1slip運動に対して、弓が軽く速い場合に余計に軽く弦と弓毛が当たってしまうのがダブルスリップ現象だそうです。弓速と弓圧(とサウンディングポイント)の条件でこの当たるタイミングと強さが変わり、音色が連続的に変化するそうです。極端になると最初の波の
高さと追加される波の高さが同じになってしまい、2倍の波(つまり1オクターブ上)の音になります。
CABINさま、もっと良いやり方があったらご提示頂けると幸いです。
WaveGeneは後ほど見てみます。
各自で「楽器の物理学」p275の図10.4(a)のイメージを理解して頂けるように操作が簡単そうなソフトを探してみました。私はこれである程度イメージがつかめるかと思うのですが、率直なご意見をお願いします。以下の方法です。
サイン波ですが(ヴァイオリンの音はノコギリ波に近い)波形合成を試せるソフトありますのでダブルスリップでどのような音色変化の方向性となるか各自で実際に試してみてください。
以下のページから「音作成 1」をダウンロードしてください。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~szgy_phys/soft.htm
解凍したら「いろいろの音を作る.exe」を実行し、「発音」ボタンを押してください。この状態で400Hzのサイン波の音が出力されています。
次に「二倍振動」の上↑をクリックし、少しずつ増やしてください。
波形を見ると明らかですが、弓速を軽く速くしてダブルスリップが起きた状態の音色の変化の方向に近い形状になります。余計に弦と弓毛が軽く擦れるため、高い波の中間に小さな「コブ」ができるわけです。これによりいわゆる倍音の多い、鋭い音に聞こえます。
jackさまへの補足ですが、1stick-1slip運動に対して、弓が軽く速い場合に余計に軽く弦と弓毛が当たってしまうのがダブルスリップ現象だそうです。弓速と弓圧(とサウンディングポイント)の条件でこの当たるタイミングと強さが変わり、音色が連続的に変化するそうです。極端になると最初の波の
高さと追加される波の高さが同じになってしまい、2倍の波(つまり1オクターブ上)の音になります。
CABINさま、もっと良いやり方があったらご提示頂けると幸いです。
WaveGeneは後ほど見てみます。
”はい”であるなら、わざわざcatgutさんが話を展開しやすいよう、”基音を減らし2倍音または3倍音を増やすとハイフェッツの音になるのか?”というスレを起こしていますので、そちらへ書き込みをどうぞ。ただし、少なくとも今までcatgutさんが”高周波成分”と述べた内容はすべて”2倍音”に置き換えて解釈させていただきます。
もしかして”倍音が豊富”="基音が小さく2倍音が大きい”ということでしたら、そちらも置き換えますがいかがでしょうか。
以下補足です。
- 私はMACユーザです。
- 基音をカットする、あるいは倍音を強調すると、もとの音に比べると当然固い音になります。シンセ等を扱うもの、増幅器含むその楽器の再生系の音決めをするものにとっては、常識的な話かと思います。例えば低音楽器の再生において、基音をそのまま出すとエネルギーの消費も多く、またぼこぼこしたはっきりしない再生音となりますので、基音を減らし2倍音などを持ち上げて締まった音程感のはっきりした音を作ります。
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