「角弓」と「丸弓」と違うのは、なんででしょうか？？ | ヴァイオリン掲示板

　rio様コメントありがとうございます。

　[54507] に対して、角弓は丸弓に比べ、竿のねじれが少ない感覚は、形状どおりで当然だと思います。
　また、QB様が示したインプレッション[54496]や [31005] Re: Arcus bow、他[31115]など、人の感覚器で違いを感じ取れるものと思います。

　ただ、力のかかる方向４５°程度の範囲で位相を考えると、疑問を残します。
　文字通り角弓は２３°位に角があり、 この点を境に捻じれない反力が角角して、非線形、波打ちします。丸弓は、線形化し滑らかになります。
　この点で、弓のダイナミクスを考えると、扱いやすいのは丸弓であり、ダイナミックに使える技量がある者に適します。
　角弓では、弓をダイナミックに使わない者にとって、多少運弓がブレても弓が安するメリットが上がります。

　私が示した前説とは少し異なり、弓の性能進化として丸弓があることになります。

　なお、[54510] に対して、私は、正反対の印象をもっています。
　1900年以降、名弓に対する試行錯誤と安価な楽器の普及があって、
　　製作者が、「これが一番いい」と
　　材の種類（ペルナンだけでも何十種類もあります）
　　木取り（繊維の方向、部位、縮みの有無なども含む）
　　削り方
　　付属物
　　消費者（購入者）受けするデザイン、価格帯に納めるコスト意識
　などなど

　当然、1900年よりも前と比べると、存在する楽器の数は1900年以降の方が多く、手にとって見ることができる楽器も多いです。思考錯誤は、1900年よりも前も、以降も同様に行われただろうと思います。

　さらに、1900年までの丸弓のフランスの名弓は、断面が綺麗な丸になっている場合が多く、弓先から弓元まで波打ちなく綺麗な曲面でつながっているものしか見たことがありません。私が手にとって見たトルテも然りです。

　しかし、まだ私が見ていない弓も多いので、この限りかは分かりません。

　そして、トルテが、角弓を多く作ったのは、手を抜いたのか？？などと、矛盾して発散してしまいます。トホホ。。。