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駒の形の不思議
投稿日時:2006年05月31日 23:30
投稿者:まぐ(ID:I0ZFETA)
ヴァイオリンの駒の形って、なんでこんなに不思議な形なんでしょうか。
実用面と装飾面があるのだと思いますが、それにしても不思議です。
単なるカマボコ型ではなぜいけないのでしょうか。
私が思いつく理由としては、
・左右に「足」がある形にしないと、弦の振動を上下運動に変換する
効率が悪くなる(ホント?)
・駒をできるだけ軽くしたい
くらいです。もし駒から装飾性を排除すれば逆U型ないし横H型などの
シンプルな形でもほとんど音は変わらないような気もしますが・・
駒の形の必然性についてどなたかご存知ないでしょうか?
実用面と装飾面があるのだと思いますが、それにしても不思議です。
単なるカマボコ型ではなぜいけないのでしょうか。
私が思いつく理由としては、
・左右に「足」がある形にしないと、弦の振動を上下運動に変換する
効率が悪くなる(ホント?)
・駒をできるだけ軽くしたい
くらいです。もし駒から装飾性を排除すれば逆U型ないし横H型などの
シンプルな形でもほとんど音は変わらないような気もしますが・・
駒の形の必然性についてどなたかご存知ないでしょうか?
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[a18446]
Re: 駒の形の不思議
投稿日時:2006年06月03日 02:03
投稿者:shironeko(ID:F3NxhgE)
駒の形の必然性については、ちょっと分らないのですが、少なくとものっぺりカマボコ型よりも、駒に切れ込みが入っていたほうが駒が壊れにくくなると予想されます。
下記HPによると、弓で弦を振動させることによって、駒も非常に小さく動いているそうですが、カマボコ型だと、動いたときに逃げ場が少なく、応力集中が起こってそこから割れてしまったりするのではないでしょうか。
切れ込みがあることで、駒の材料の弾性や靭性が高ければ、カマボコ型よりも応力が集中せず、うまく逃がしてやれそうです。
ttp://www.sasakivn.com/werkstatt/report/stegbebe.htm
単純化すると、4本の並列のばねと、2本の並列のばねとを直列に接続した感じですよね。。。接触する点はできるだけ減らした方が、表板へ振動を伝えやすい気がしますので、4本のばねをそのまま表板に落したくなかったと思われます。しかし、あまり接触面積が小さいとわずかな面積にたくさん全ての荷重がかかるので表板が割れてしまうためにあまり小さくはできない。また、倒れてしまう危険があるので、ある程度の面積を残していると想像します。
下記HPによると、弓で弦を振動させることによって、駒も非常に小さく動いているそうですが、カマボコ型だと、動いたときに逃げ場が少なく、応力集中が起こってそこから割れてしまったりするのではないでしょうか。
切れ込みがあることで、駒の材料の弾性や靭性が高ければ、カマボコ型よりも応力が集中せず、うまく逃がしてやれそうです。
ttp://www.sasakivn.com/werkstatt/report/stegbebe.htm
単純化すると、4本の並列のばねと、2本の並列のばねとを直列に接続した感じですよね。。。接触する点はできるだけ減らした方が、表板へ振動を伝えやすい気がしますので、4本のばねをそのまま表板に落したくなかったと思われます。しかし、あまり接触面積が小さいとわずかな面積にたくさん全ての荷重がかかるので表板が割れてしまうためにあまり小さくはできない。また、倒れてしまう危険があるので、ある程度の面積を残していると想像します。
[a18447]
Re: 駒の形の不思議
投稿日時:2006年06月03日 18:19
投稿者:shironeko(ID:F3NxhgE)
[a18446]
の下記の部分は、文面を見なおして考えるとなんだかおかしいので、削除訂正したいと思います。すみません。
> 接触する点はできるだけ減らした方が、表板へ振動を伝えやすい気がしますので、4本のばねをそのまま表板に落したくなかったと思われます。しかし、あまり接触面積が小さいとわずかな面積にたくさん全ての荷重がかかるので表板が割れてしまうためにあまり小さくはできない。また、倒れてしまう危険があるので、ある程度の面積を残していると想像します。
[a18446]
Re: 駒の形の不思議
投稿日時:2006年06月03日 02:03
投稿者:shironeko(ID:F3NxhgE)
駒の形の必然性については、ちょっと分らないのですが、少なくとものっぺりカマボコ型よりも、駒に切れ込みが入っていたほうが駒が壊れにくくなると予想されます。
下記HPによると、弓で弦を振動させることによって、駒も非常に小さく動いているそうですが、カマボコ型だと、動いたときに逃げ場が少なく、応力集中が起こってそこから割れてしまったりするのではないでしょうか。
切れ込みがあることで、駒の材料の弾性や靭性が高ければ、カマボコ型よりも応力が集中せず、うまく逃がしてやれそうです。
ttp://www.sasakivn.com/werkstatt/report/stegbebe.htm
単純化すると、4本の並列のばねと、2本の並列のばねとを直列に接続した感じですよね。。。接触する点はできるだけ減らした方が、表板へ振動を伝えやすい気がしますので、4本のばねをそのまま表板に落したくなかったと思われます。しかし、あまり接触面積が小さいとわずかな面積にたくさん全ての荷重がかかるので表板が割れてしまうためにあまり小さくはできない。また、倒れてしまう危険があるので、ある程度の面積を残していると想像します。
下記HPによると、弓で弦を振動させることによって、駒も非常に小さく動いているそうですが、カマボコ型だと、動いたときに逃げ場が少なく、応力集中が起こってそこから割れてしまったりするのではないでしょうか。
切れ込みがあることで、駒の材料の弾性や靭性が高ければ、カマボコ型よりも応力が集中せず、うまく逃がしてやれそうです。
ttp://www.sasakivn.com/werkstatt/report/stegbebe.htm
単純化すると、4本の並列のばねと、2本の並列のばねとを直列に接続した感じですよね。。。接触する点はできるだけ減らした方が、表板へ振動を伝えやすい気がしますので、4本のばねをそのまま表板に落したくなかったと思われます。しかし、あまり接触面積が小さいとわずかな面積にたくさん全ての荷重がかかるので表板が割れてしまうためにあまり小さくはできない。また、倒れてしまう危険があるので、ある程度の面積を残していると想像します。
> 接触する点はできるだけ減らした方が、表板へ振動を伝えやすい気がしますので、4本のばねをそのまま表板に落したくなかったと思われます。しかし、あまり接触面積が小さいとわずかな面積にたくさん全ての荷重がかかるので表板が割れてしまうためにあまり小さくはできない。また、倒れてしまう危険があるので、ある程度の面積を残していると想像します。
[a18448]
Re: 駒の形の不思議
投稿日時:2006年06月03日 21:48
投稿者:まぐ(ID:I0ZFETA)
shironekoさん、コメントありがとうございます。
http://www.sasakivn.com/werkstatt/report/aubertsteg.htm
には、駒の中央の穴は第2と第3の弦の音をソフトにし、両端のくぼみは
第1と第4の弦をソフトにするといった意味の説明がありますね。
これが事実なら、逆に固い音にしたければわざと穴やくぼみのない駒を
作って試してみると面白そうですね。
http://www.sasakivn.com/werkstatt/report/aubertsteg.htm
には、駒の中央の穴は第2と第3の弦の音をソフトにし、両端のくぼみは
第1と第4の弦をソフトにするといった意味の説明がありますね。
これが事実なら、逆に固い音にしたければわざと穴やくぼみのない駒を
作って試してみると面白そうですね。
[a18450]
Re: 駒の形の不思議
投稿日時:2006年06月03日 23:48
投稿者:shironeko(ID:F3NxhgE)
まぐ様 どうもです。
下記のサイトの「Bridge Cutting」の項目をみると(画面の結構下の方。スクロールすると駒の絵が出てきます)では、ぷらぷら出っ張っている部分は、音を減衰させるためなどの効果があると記載されていますね。
http://www.rivinus-instruments.com/DesignConcepts.htm
> これが事実なら、逆に固い音にしたければわざと穴やくぼみのない駒を
作って試してみると面白そうですね。
私も駒の形を変えたらどうなるのか興味あります。効果が細かすぎるとか比較の難しさから、実験は難しいかも?上記のサイトには、やはり、まぐ様の予想どおりの記載がありますね。
> Violins with all non-structural wood removed from their bridges tend to sound harsh and grating.
下記のサイトの「Bridge Cutting」の項目をみると(画面の結構下の方。スクロールすると駒の絵が出てきます)では、ぷらぷら出っ張っている部分は、音を減衰させるためなどの効果があると記載されていますね。
http://www.rivinus-instruments.com/DesignConcepts.htm
> これが事実なら、逆に固い音にしたければわざと穴やくぼみのない駒を
作って試してみると面白そうですね。
私も駒の形を変えたらどうなるのか興味あります。効果が細かすぎるとか比較の難しさから、実験は難しいかも?上記のサイトには、やはり、まぐ様の予想どおりの記載がありますね。
> Violins with all non-structural wood removed from their bridges tend to sound harsh and grating.
[a18451]
Re: 駒の形の不思議
投稿日時:2006年06月04日 11:38
投稿者:まぐ(ID:I0ZFETA)
shironekoさん、再び実に有益なサイトのご紹介ありがとうございます。
つまり、以前から言われているとおり横の溝と中穴の加工により
「音の硬さ」「音の柔らかさ」の調整ができる可能性があるという
ことですね。
最近は「ミニルーター」という素人でも扱える小型削り工具もありますの
で、いずれ自分で実験してみたいと思います。
つまり、以前から言われているとおり横の溝と中穴の加工により
「音の硬さ」「音の柔らかさ」の調整ができる可能性があるという
ことですね。
最近は「ミニルーター」という素人でも扱える小型削り工具もありますの
で、いずれ自分で実験してみたいと思います。
[a18452]
Re: 駒の形の不思議
投稿日時:2006年06月04日 20:24
投稿者:まぐ(ID:I0ZFETA)
穴や溝のない駒を作ってみました。
モデル(外部の輪郭・厚み)は実際に使用しているAUBERTの駒で、形状は
カマボコ型としました。足の部分だけ中央部に少し切り込みを入れました。
駒の材質はメープルですが新しい木なので電子レンジ(500W)で1分x3回
加熱したところ最初の重量より10%軽くなりました。
カマボコ駒の結果ですが、私の耳では元の駒とほとんど違って聞こえません。
心持ち弦の振動時間が長くなったように思えるくらいです。
時間があるときに客観的な比較をしてみます。
モデル(外部の輪郭・厚み)は実際に使用しているAUBERTの駒で、形状は
カマボコ型としました。足の部分だけ中央部に少し切り込みを入れました。
駒の材質はメープルですが新しい木なので電子レンジ(500W)で1分x3回
加熱したところ最初の重量より10%軽くなりました。
カマボコ駒の結果ですが、私の耳では元の駒とほとんど違って聞こえません。
心持ち弦の振動時間が長くなったように思えるくらいです。
時間があるときに客観的な比較をしてみます。
[a18453]
Re: 駒の形の不思議
投稿日時:2006年06月05日 21:13
投稿者:まぐ(ID:I0ZFETA)
駒の役割を考えるのには、ヴァイオリンをスピーカーに見立てるのが
いいようです。簡単な実験と考察をしてみました。
・スピーカーモデル
表板をスピーカー、側板と裏板をスピーカーの箱に見立てます。
魂柱(駒の右足)を支点として弦を弓が擦ることで駒が上下に振動し、
駒の左足が大きく揺れて表板を振動させて大きな音を出すと考えます。
ここにイメージ図があります。
http://www.zainea.com/violinfamily.htm
こんな実験をしてみました。
・駒の右足(魂柱側)に消しゴムを挟む
全ての弦の音が少し小さくなる。
・駒の左足(バスバー側)に消しゴムを挟む
G,D線の音が明らかに小さくなる。A,E線はあまり変わらず。
つまり、G,D線に関してはスピーカーモデルが明らかに成り立つようです。
(A,E線は弦の振動というより伸縮の影響が大きい?)
いいようです。簡単な実験と考察をしてみました。
・スピーカーモデル
表板をスピーカー、側板と裏板をスピーカーの箱に見立てます。
魂柱(駒の右足)を支点として弦を弓が擦ることで駒が上下に振動し、
駒の左足が大きく揺れて表板を振動させて大きな音を出すと考えます。
ここにイメージ図があります。
http://www.zainea.com/violinfamily.htm
こんな実験をしてみました。
・駒の右足(魂柱側)に消しゴムを挟む
全ての弦の音が少し小さくなる。
・駒の左足(バスバー側)に消しゴムを挟む
G,D線の音が明らかに小さくなる。A,E線はあまり変わらず。
つまり、G,D線に関してはスピーカーモデルが明らかに成り立つようです。
(A,E線は弦の振動というより伸縮の影響が大きい?)
[a18454]
Re: 駒の形の不思議
投稿日時:2006年06月05日 21:22
投稿者:まぐ(ID:I0ZFETA)
次に、駒の溝と穴の役割についてです。昨日はあまり大きな音を出せなかった
ので気付かなかったのですが、元のAUBERTの駒に比べて自作のカマボコ型駒
を使うと、弦が長く「響いて」音が濁る(ピアノでダンパーペダルを踏んだ感じ)
になります。ところがAUBERTの駒では弦の振動が適当に収まります。
つまり、溝と穴は
・弦の振動を和らげる効果
・弦の振動を適度に落ち着ける効果
があると思われます。
実際はもっと複雑な共振に関係しているのだと思います。
逆に、わざとヴァイオリンで「騒がしく共鳴する音」を出したい場合は
あえて溝や穴のない駒・バスバー側に幅広の駒を作って使うといいかもしれません。
ので気付かなかったのですが、元のAUBERTの駒に比べて自作のカマボコ型駒
を使うと、弦が長く「響いて」音が濁る(ピアノでダンパーペダルを踏んだ感じ)
になります。ところがAUBERTの駒では弦の振動が適当に収まります。
つまり、溝と穴は
・弦の振動を和らげる効果
・弦の振動を適度に落ち着ける効果
があると思われます。
実際はもっと複雑な共振に関係しているのだと思います。
逆に、わざとヴァイオリンで「騒がしく共鳴する音」を出したい場合は
あえて溝や穴のない駒・バスバー側に幅広の駒を作って使うといいかもしれません。
[a18455]
Re: 駒の形の不思議
投稿日時:2006年06月05日 22:02
投稿者:shironeko(ID:F3NxhgE)
私ばっかりすみません。面白くて。
消しゴムの実験、興味深く拝見しました。
駒をハイテク素材で密度とかをうまく変えてみると面白いのかなと想像しました。魂柱側の足を支点にして、バスバー側を振動させているのなら、カマボコ型でも、魂柱側にダンピングするような構造を設け、バスバー側の素材を硬くしたりすれば、低コストで結構響く駒ができるかも?ダメなスピーカーボックスでもそれなりに響かせることができるかもしれないですね。
で、ヤ○ハさんの電気楽器はどうなのかな、と思い、特許電子図書館の初心者検索のところで、企業名、駒、バイオリンで検索してみたところ、特許公開2003-157079「擦弦楽器および音響信号生成装置」などがあり、みてみたのですが、これは筐体ないことが前提なので、駒の両足に低音側、高温側にわけたピックアップを設けるもので、なんだかこのスレとは関係ない方向にいってしまいました。。。
消しゴムの実験、興味深く拝見しました。
駒をハイテク素材で密度とかをうまく変えてみると面白いのかなと想像しました。魂柱側の足を支点にして、バスバー側を振動させているのなら、カマボコ型でも、魂柱側にダンピングするような構造を設け、バスバー側の素材を硬くしたりすれば、低コストで結構響く駒ができるかも?ダメなスピーカーボックスでもそれなりに響かせることができるかもしれないですね。
で、ヤ○ハさんの電気楽器はどうなのかな、と思い、特許電子図書館の初心者検索のところで、企業名、駒、バイオリンで検索してみたところ、特許公開2003-157079「擦弦楽器および音響信号生成装置」などがあり、みてみたのですが、これは筐体ないことが前提なので、駒の両足に低音側、高温側にわけたピックアップを設けるもので、なんだかこのスレとは関係ない方向にいってしまいました。。。
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