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W.E.Hill & Sonsの " 弓 " | ヴァイオリン掲示板

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楽器・付属品 13 Comments
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W.E.Hill & Sonsの " 弓 "

投稿日時:2024年12月19日 02:29
投稿者:松毬(ID:NIgVCGE)
" 弓 "は、バイオリン本体と整理して「[55524]
[55524]

W.E.Hill & Sonsの楽器

投稿日時:2024年12月05日 04:22
投稿者:松毬(ID:NIgVCGE)
ヒルは、顎当て、コンポジット、松脂、E線など弦、アクセサリーで身近ですが、楽器もよいですよね ‼ ですが、概ね20thのメーカで少し新しめ、また、ブリティッシュと云うことでイタリアンやフレンチでもないことから、マイナー感もあって楽器を所有されている方は少ないかもしれません

ヒルの弓を所有して、品質はとても良い一方、ビヨームよりもかなり低価格でリーズナブル、日常使いにも重宝して、とても良いと思います。 皆様はヒルの楽器に対する評価はどのようでしょうか? 
そこで、ヒル(本体or弓)への評価を、言いたい放題、妄想OKで、伺いたいと思います!

W.E.Hill & Sonsは、19thパリのメーカー楽器商ビヨームが、20thロンドンで復活したようなメーカー楽器商です。 モダン楽器は、イタリア人ビオッティの演奏を切っ掛けにパリ発祥で、バロック楽器を改良したオールドと併せてイタリア-フランスが主流です。 近代のブリティッシュはパリから ビオッティと同時に パノルモ、フェイント、ロット ら他がロンドンに移り、ベッツ、ドット、タブスら他に伝えて広がり、楽器製作はフランスの分家の様な位置づけです。そこで、ベッツ、ドットに続いて登場したのが、W.E.Hill & Sonsです
 W.E.Hill & Sonsの楽器」から分けて、お話しを伺うこにさせて下さい
バイオリン本体と弓と、Hill商会の事情が対照的なところも多いこと[55564]
[55564]

Re: W.E.Hill & Sonsの楽器

投稿日時:2024年12月17日 15:09
投稿者:松毬(ID:NIgVCGE)
「 W.E. Hill & Sons: Violin Makers 1880-1936 」を開いて見ました (更に詳しくは買って読んで下さい)。 音は分かりませんが、戦前の見て素晴らしい楽器が並んでおり、俗に言う工房製も見ることができます

Alfred E.Hill工房は、W.E. Hill & Sons設立の1880年、Alfred.E.HillがC.L.DélunetとC.F.Langonetと共にミラクールのJ.J.Martinの工房([55550] /J.A.VIGNERONと兄弟弟子)で学んだことに始まるようで、他に多くのミラクールの職人を雇い、ミラクールとの繋がりが深くなります。 C.L.Délunetの義理の従兄弟は、Victor F. Fétiqueであり、また、Leon MOUGENOTも、一年ほどHill工房で働いたことは有名でした
https://kokusaigakkisha.co.jp/violin-leon-mougenot-gauche-mirecourt/
https://www.bunkyo-gakki.com/find_instruments_and_bows/detail/1297
[55538] では参考とした

また、Arthur F. Hillの義理の兄弟、Albert Phillips Hillは、このムジーノに学び、また、ボローニャのフィオリーニにも学んだことも分かります。 Alfred.E.Hill亡きあとHill商会を買い取り工房を引き継ぎます

オールドイタリアが売れるの同じでも、産業革命後のイギリスでは、Hill商会のモダン新品がフレンチでは、フランス、パリのVuillaume商会とは同じ様には行かず、戦後もずうっとモダン新品には光が当たらなかったのでしょう。 アメリカN.Y.で、イタリアのサッコーニを擁したWurlitzer商会(バイオリン部門/[55561] )とも、事情が大きく異なり、100年を経てようやくJ.&A.Beareが取り上げたものです

しかし、フレンチが良いとされる"弓"では事情が良くて世界的な名声を維持してきました。 Hill 商会の弓は、実際はフレンチスクールでHillの弓を多くの職人に作らせVuillaumeの製作のように高い品質を維持することに成功しています。 戦後も名声は続くわけです
 やバイオリン本体だけでも面白い[55568]
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Re: W.E.Hill & Sonsの楽器

投稿日時:2024年12月18日 01:04
投稿者:松毬(ID:NIgVCGE)
Hill商会の工房新作は、戦前のHill商会の工房モダン並みに、かなり良いみたいですね! スーパー新作の工房製みたいな感じです

Hill商会の工房復刻プロジェクトとして、2017年にHill商会を買ったJ.&A.Beareは、Steven Smith と Simon Morrisが、J.A.B.にStefan-Peter Greiner と Robert Brewer Youngを招き、また、Hill商会の新品楽器の再生を図ります。 弓は、Hill製作を担ったDerek Wilson(21番)が戻って再開します
https://www.robertbreweryoung.com/w-e-hill-and-sons
https://www.beares.com/new-makers/

ストラド2020
https://www.givensviolins.com/product/w-e-hill-sons-strad-model-no-614-london-2020-w-cert/#prettyPhoto

デル・ジェス2019 : https://youtu.be/qSS4hkUIE60
https://brobstviolinshop.com/instruments/w-e-hill-sons-london-2019-guarneri-model/

ベルゴンツィ2019 : https://youtu.be/1ePedbY6sW0
https://brobstviolinshop.com/instruments/w-e-hill-sons-london-2019-bergonzi-model/

Stefan-Peter Greiner : 関連 [38594] [44757] 
https://greinerviolins.com/biography/

Robert Brewer Young
https://www.robertbreweryoung.com/
https://pact.egs.edu/biography/robert-brewer-young/
ジュリア・サラーノ
https://www.bunkyo-gakki.com/stories/instruments_bows/Sarano

Greiner 作品
 立上 舞  https://youtu.be/PzBR_JTcLlY
 関口那々子 https://youtu.be/L8dHw1H8iPY
 https://www.shimamura.co.jp/shop/repair-violin/product/20231213/3024/

 MyLuthier https://youtu.be/Vgvu9bzynTo
 https://www.myluthier.co/post/the-worlds-best-violin-makers-of-2025
と判りましたので、ここでは" 弓 "についてです

ヒルの弓を所有して、品質はとても良い一方、ビヨームよりもかなり低価格でリーズナブル、日常使いにも重宝して、とても良いと思います。 皆様はヒルの楽器に対する評価はどのようでしょうか? 
そこで、ヒルの弓への評価を、言いたい放題、妄想OKで、伺いたいと思います!
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2 / 2 ページ [ 13コメント ]
【ご参考】
[55729]

Re: W.E.Hill & Sonsの " 弓 "

投稿日時:2025年01月27日 12:36
投稿者:おさむ(ID:holmUCA)
私もHillの弓を使っています。40年ほど前に楽器商の方から買い受けました。経年のためか、ややコシが弱っていますが、私は弓を張る量が少ない奏者なので使用には問題ありません。吸い付きのよい、使いやすい弓だと思います。
[55730]

Re: W.E.Hill & Sonsの " 弓 "

投稿日時:2025年01月27日 23:59
投稿者:松毬(ID:KQEiaXU)
[55729]
[55729]

Re: W.E.Hill & Sonsの " 弓 "

投稿日時:2025年01月27日 12:36
投稿者:おさむ(ID:holmUCA)
私もHillの弓を使っています。40年ほど前に楽器商の方から買い受けました。経年のためか、ややコシが弱っていますが、私は弓を張る量が少ない奏者なので使用には問題ありません。吸い付きのよい、使いやすい弓だと思います。
: おさむ 様 コメントありがとうございます

全ての製作者([55575]
[55575]

Re: W.E.Hill & Sonsの " 弓 "

投稿日時:2024年12月20日 03:58
投稿者:松毬(ID:NIgVCGE)
みな様

なお、製作者名スタンプの弓もとても興味があります。
経験での製作者毎の特徴コメントは、貴重で大切と思いますので、知っている方の弓の体験談など、コメントお願い致します

No. Hillwork Name
  60-70 James Tubbs  
      Samuel Allen
  85-45 Sydney Braithwaite Yeoman
  89-30 William Napier
  92-57 William Charles Retford
  94-39 William Grieve Johnston
  95-16 Charles Frederick Leggatt
  04-30 Frank Donald Napier
  19-60 William Richard Retford
0 19-30 Arthur Scarbrow
1 17-60 Arthur Henry Copley
2 17-43 Edgar Bishop
3 20-46 Albert Leeson
4 20-39 Leslie Alfred Baily
5 19-39 Arthur John Barnes
6 22-61 Arthur Richard Bultitude
7 45-62 William D. Watson
8 49-73 Malcom Maurice Taylor
9 49-   Ronald Harding
10.x 46-68 Arthur Brown
11 40-  Allen Willis
12 36-66 Garner Wilson
13     David Taylor
14     John Clutterbuck
15 66-78 Brian Alvey
16 67-72 Stephen Bristow
17  -76 Ian Shepherd
18 70-  David Earl
19 77-80 Matthew Coltman
20 77-83 John W. Stagg
21 78-85 Derek Wilson
22 81-84 Timothy Baker
)の弓は弾けないので、皆さまのコメントにも拠るのですが、、、んっっ、ちょっといい弓使われてますかね。 話題に上げているスズキなど[55726]
[55726]

Re: 初めてのバイオリン購入鈴木1100番について

投稿日時:2025年01月25日 12:31
投稿者:おさむ(ID:holmUCA)
BMさま
はじめまして。鈴木エターナル1100番はいい選択だと思います。私はエターナルの前身No.720を2台所有していますが、昨年エターナル1100も購入してみました。
720と比べると音が硬いと感じました。720は1978、1979年製なので経年による音色の違いかも知れませんが、音の硬さは魂柱調整か交換で改善すると思います。
鈴木バイオリンの魂柱は左のF孔からぶっ刺してあり、けっこうキツくハマっているからです。
私の720は魂柱と駒はオリジナルではなく取り替え済みです。1100より音色に深みがあり鳴りもよいです。
友人が1100を気に入ったので譲ってしまいましたが、けっこうよい楽器だとの認識です。今も所有していたら駒と魂柱は取り替えたと思います。
参考までに私の職業はピアノ&チェンバロ調律師、バイオリンは幼少期に始め、楽器は色んなものを見ています。ビオラも弾きます。
娘がレイトスターターで2年目ですが、ピグマリウスDX117よりNo.720のほうがよいらしく、いつの間にか720を弾くようになりました。
私は540を3台と550も所有していますが、それらより1100のほうがはるかに音がよいと断言します。
よりも、もっと良いバイオリンも弾かれるのでしょう

いくらヒル商会とスズキが同じ1887年創業と言っても、来歴も経緯もビジネススタイルもまるで異なっており、スズキのために用意した弓とは思いませんので、、
[55750]

Re: W.E.Hill & Sonsの " 弓 "

投稿日時:2025年02月17日 04:23
投稿者:松毬(ID:knSWYkA)
0番 Arthur Scarbrow [55575]
[55575]

Re: W.E.Hill & Sonsの " 弓 "

投稿日時:2024年12月20日 03:58
投稿者:松毬(ID:NIgVCGE)
みな様

なお、製作者名スタンプの弓もとても興味があります。
経験での製作者毎の特徴コメントは、貴重で大切と思いますので、知っている方の弓の体験談など、コメントお願い致します

No. Hillwork Name
  60-70 James Tubbs  
      Samuel Allen
  85-45 Sydney Braithwaite Yeoman
  89-30 William Napier
  92-57 William Charles Retford
  94-39 William Grieve Johnston
  95-16 Charles Frederick Leggatt
  04-30 Frank Donald Napier
  19-60 William Richard Retford
0 19-30 Arthur Scarbrow
1 17-60 Arthur Henry Copley
2 17-43 Edgar Bishop
3 20-46 Albert Leeson
4 20-39 Leslie Alfred Baily
5 19-39 Arthur John Barnes
6 22-61 Arthur Richard Bultitude
7 45-62 William D. Watson
8 49-73 Malcom Maurice Taylor
9 49-   Ronald Harding
10.x 46-68 Arthur Brown
11 40-  Allen Willis
12 36-66 Garner Wilson
13     David Taylor
14     John Clutterbuck
15 66-78 Brian Alvey
16 67-72 Stephen Bristow
17  -76 Ian Shepherd
18 70-  David Earl
19 77-80 Matthew Coltman
20 77-83 John W. Stagg
21 78-85 Derek Wilson
22 81-84 Timothy Baker
についてです

Scarbrow(1898-1957)は、1919-1930年迄Hill工房で働きました。 Alfred E.Hillの熱心な支援を受けてケースの製作から弓の製作へ転向した者で、Alfred Hillの愛弟子とされます。 1930年以降もHillに弓を供給したようです

Alfredは、C.F.Langonetなどと共にバイオリン筐体の製作だけでなく、フランス・ミレクールでは弓製作をJ.J.MARTINに習っており[55564]
[55564]

Re: W.E.Hill & Sonsの楽器

投稿日時:2024年12月17日 15:09
投稿者:松毬(ID:NIgVCGE)
「 W.E. Hill & Sons: Violin Makers 1880-1936 」を開いて見ました (更に詳しくは買って読んで下さい)。 音は分かりませんが、戦前の見て素晴らしい楽器が並んでおり、俗に言う工房製も見ることができます

Alfred E.Hill工房は、W.E. Hill & Sons設立の1880年、Alfred.E.HillがC.L.DélunetとC.F.Langonetと共にミラクールのJ.J.Martinの工房([55550] /J.A.VIGNERONと兄弟弟子)で学んだことに始まるようで、他に多くのミラクールの職人を雇い、ミラクールとの繋がりが深くなります。 C.L.Délunetの義理の従兄弟は、Victor F. Fétiqueであり、また、Leon MOUGENOTも、一年ほどHill工房で働いたことは有名でした
https://kokusaigakkisha.co.jp/violin-leon-mougenot-gauche-mirecourt/
https://www.bunkyo-gakki.com/find_instruments_and_bows/detail/1297
[55538] では参考とした

また、Arthur F. Hillの義理の兄弟、Albert Phillips Hillは、このムジーノに学び、また、ボローニャのフィオリーニにも学んだことも分かります。 Alfred.E.Hill亡きあとHill商会を買い取り工房を引き継ぎます

オールドイタリアが売れるの同じでも、産業革命後のイギリスでは、Hill商会のモダン新品がフレンチでは、フランス、パリのVuillaume商会とは同じ様には行かず、戦後もずうっとモダン新品には光が当たらなかったのでしょう。 アメリカN.Y.で、イタリアのサッコーニを擁したWurlitzer商会(バイオリン部門/[55561] )とも、事情が大きく異なり、100年を経てようやくJ.&A.Beareが取り上げたものです

しかし、フレンチが良いとされる"弓"では事情が良くて世界的な名声を維持してきました。 Hill 商会の弓は、実際はフレンチスクールでHillの弓を多くの職人に作らせVuillaumeの製作のように高い品質を維持することに成功しています。 戦後も名声は続くわけです
 、Scarbrowの弓製作を技術的にも支援したようです

Hill商会でのScarbrowの弓の多くは、スタンプ " Hill "、またフロッグの合わせ面に " F 29 " など英字と数字が刻印され(恐らくロット番号)、また、ボタンよりに " ENGLAND "と刻印されたものもあります
ヒールプーレトはなく、ボタンなどに銀だけではなくアルミを使った弓もあります

彼の弓はその卓越したバランス、弾きやすさ、音色でとても優れた弓との評もあり、玄人的でプロユースに向くようです

https://bridgewoodandneitzert.london/violin-bow-by-w-e-hill-sons-stamped-hill-by-arthur-scarbrow-p25802

https://violinbrokers.com/product/w-e-hill-sons-violin-bow-by-scarbrow/

https://guivier.com/product/english-bow-by-arthur-scarbrow-branded-hill-dated-1928/

https://guivier.com/product/english-bow-branded-h-s-by-arthur-scarbrow-dated-1933/

https://www.martinswanviolins.com/arthur-scarbrow-violin-bow-1936/

https://ja.ukviolins.com/product-page/wonderful-bow-made-for-w-e-hill-sons

https://www.hillbows.com/the-makers/arthur-scarbrow/
[55753]

Re: W.E.Hill & Sonsの " 弓 "

投稿日時:2025年02月17日 18:33
投稿者:松毬(ID:knSWYkA)
追伸
スカブロウ " Hill " スタンプの弓は、試奏しており次の印象があります

フレンチの20世紀弓よりも19世紀弓に近いHillスタイルの中でも個性的な弓です。 ごま斑のあるペルナンブコは、Hillの弓でしばしば見ます

見た目には全く華やかさはなく、手元は太くしっかりしており、全体が柔らかくしなって音に沸き立つ華やかさが出る感じでした。 相性がハッキリするようで、バイオリン筐体を選ぶかのようです
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